記録ID: 4706472
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
槍ヶ岳 表銀座縦走
2022年09月20日(火) 〜
2022年09月23日(金)


体力度
10
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 34:18
- 距離
- 54.5km
- 登り
- 3,205m
- 下り
- 3,565m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 6:39
距離 5.8km
登り 1,348m
下り 23m
2日目
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 9:12
距離 10.8km
登り 875m
下り 888m
3日目
- 山行
- 6:48
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:58
距離 5.2km
登り 807m
下り 624m
4日目
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 9:04
距離 32.7km
登り 198m
下り 2,075m
15:43
ゴール地点
天候 | 20日台風一過にて濃霧から無風好天 21日無風好天 22日濃霧視界不良 23日雨天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
上高地バスターミナルより沢渡茶嵐駐車場までタクシー。 4人で乗るとバス代と同等。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
台風一過だったが花崗岩の登山道に水たまり、泥濘はなく歩きやすかった。 |
その他周辺情報 | 下山後、沢渡の梓川湖畔温泉 760円 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
インナーシーツ
枕カバー
|
---|---|
共同装備 |
ジェットボイル
|
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:293人
コメント
この記録に関連する登山ルート
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍 [5日]
中房温泉から上高地まで表銀座ルート縦走 燕岳(合戦尾根) 大天井岳(表銀座) 西岳(喜作新道) 槍ヶ岳(東鎌尾根)
利用交通機関:
電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
有料、無料のあらゆる天気情報を収集分析した結果、19日登山開始の計画を一日順延し登山口の中房温泉有明荘に停滞しすることを決めた。
昨今の天気情報は登山口から縦走するコース上の山頂の天候がピンポイントで一時間ごとに表示されるものもあり有料ではあるが大いに活用し台風余波の風速予報もあり出発時間の調整にも貢献してくれた。
最終的には20日Yahoo雨雲レーダーで”15分後に雨がやみます”のコメントを確認し8時にスタート。
早朝まで降っていた大雨の影響で登山道脇の河川はゴーゴーと濁流となって砂防ダムを超えて流れている。予報通り雨は止んだが濃いガス内を歩くため雨具は着たままでの行動だった。
合戦小屋までは日本三大急登と云われるらしいが台風をかわすために一日順延することにより山を歩けるようになったこと自体が嬉しく苦しさは感じなかった。また、花崗岩が風化した砂利敷きの登山道のため雨後ではあるが登山道に泥はなく歩きやすい。標識を確認しながら第一ベンチから第二、第三と順調に歩を進め、富士見ベンチに到着。展望は無くベンチの向きで天気が良ければ見えるだろう富士山の方向を見ながら休憩。合戦小屋では名物の”スイカ”。我々4名は到着と同時にスイカがあるかを確認。”残り3名分です”の返答に3人分を4つに切ってもらい分け合えば食べられることに安堵。この時のスイカは人生で一番美味しく感じるほど絶品だった。
展望が殆どない中、だんだん近づく標識を頼りに燕山荘に到着。この時点では槍も燕岳も展望は無く燕山荘をバックに記念撮影。台風余波なので止む無しと諦めかけた時、我々の到着を待っていたかのように、舞台の緞帳が上がるかようにガスが晴れ、左から常念、大天井そして目指す槍ヶ岳が姿を現した。右手には燕岳の秀麗な全景を見せてくれている。奇跡とも思える瞬間だった。
何度も同じ景色に感動し写真を撮り続けた。燕山荘にチェックインし装備を置いて燕岳へ。一緒になったアベックに二人っきりでの山頂を譲り、その後は我々4人だけの山頂を堪能した。台風でキャンセルが相次ぎ登山者が少なかったためのご褒美であった。更に下山間際に山頂から浅間山方向に目をやると雲海に燕岳が投影され、その山頂部にブロッケン現象が現れた。台風一過は期待していたが展望のない中、燕山荘にたどり着いた我々には思ってもみないプレゼントで幸せな時間だった。
燕岳を下山しながら夕日に色づき始めた槍ヶ岳、雲海の上に浮かび上がる北アルプスの山々の絶景に感動は収まらず周囲の登山者とも感激を分け合った。
二日目
9/21(水)外気温4度、風も少しあり雨具を着てスタート。
前日までの天候とは打って変わり朝から360度の大展望を堪能しながら本日の目標ヒュッテ西岳へ歩みを進める。ヒュッテ西岳は燕岳から槍ヶ岳に向かうパノラマコースの中間にある小さな山小屋だが西岳のピークまでは15分程度で登れる。西岳山頂からは常念〜穂高連峰、槍ヶ岳と360度の大パノラマの展望が待っている。
大天井岳に近づくにつれ雲が濃くなり雨模様となったが丁度昼食のタイミングで大天荘で食事をしている間に雨も止み大天井岳へ。登り25分、下り15分。
快晴の下雲海に浮かぶ北アルプスの360度の展望を暫し見とれていた。
ここからはもう燕山荘も燕岳は見えなかった。
大きく下っては登るを繰り返す登山道だが赤岩岳を経てヒュッテ西岳に着くころには日も陰ってきた。夕食は17時からとの事で急ぎ寝床を確保、夕食を済ませ西岳山頂に向かうも夕日は既に槍ヶ岳の陰になっていた。しかし、夕日に照らされた山影が新鮮でとても美しく眺め続けた。ヒュッテ西岳には乾燥室があり濡れた装備をすべて乾かすことが出来翌日は快適だった。只、暖房が無いため夜間は寒く、ダウン、セーター、ネックウォーマー、目出帽などの装備をすべて身に付け眠りについた。
三日目
9/22(木) 04:00に起床しこの日の目標槍ヶ岳山頂の予報をチェック。山頂到着予定時刻は正午だが、その時間帯の予報は気温7℃、曇り、風やや強し。しかし、雨は無い!。台風の影響を考慮し日程を一日順延しこの日に備えてきた。いよいよ今日が本番、槍ヶ岳アタックだ。05時30分太平洋側の山間から登るご来光に槍ヶ岳無事登頂を祈願しスタート。
30分ほどで梯子、鎖場が現れ、その後は、細いがれ場、そして崩壊した登山道に掛けられた跳ねだしの木道を通過し水俣乗越に到着。タイムをチェックするとほぼ予定通り、当初はここで休憩予定だったが適宜休みながら来たこともあり水を補給し再スタート。
精鋭女子は難路を物ともせずにしっかり歩を進める。初心者女子は怖さ知らずで“恐怖感などどこ吹く風”の様子で高度を微塵も感じていない様子。槍ヶ岳山頂への登頂が不安であればヒュッテ大槍で待機するような話しもあったが全員で登頂できることを確信した。東鎌尾根は岩登りと土留めを兼ねた階段を3点確保で登り下りを繰り返し、核心部でもメンバーに怯みは無い。ほぼ予定通りの時間にヒュッテ大槍に到着。若干の休憩をして、水と行動食などをアタックザックに入れ替えて軽装備でスタート。ここから90分ほどで槍ヶ岳山頂だが徐々にガスが濃くなり視界が悪くなってきたが難路は続く。槍ヶ岳に近づいているのは間違いないがどこからでも見えていた槍ヶ岳が見えない。岩に白いスプレーで“100”と書かれている。どこまでが100mなのか?と思っているところに突然ガスが晴れ“槍ヶ岳山荘”が見えてきた。振り向くと槍ヶ岳山頂は頭上に見えている。11:10槍ヶ岳山頂への分岐で若干の休憩と水を補給しメンバーの体調に異変がないことを確認しアタック開始。岩登り、梯子、鎖場を繰り返し、最後の梯子に到着。呼吸を整え、15mほどの高さの梯子に手を掛け、確実な手運び、足運びで登り切ると槍ヶ岳と書かれた祠が見えた。山頂には我々の他に若者二名のみ。若者は登頂の喜びからか裸になって写真撮影をし合っていた。我々の写真も撮ってもらい彼らが降りた後は我々だけの槍ヶ岳山頂。台風でも無ければシルバーウィークで混みあう山頂なのだろうがその台風は通り過ぎた。ガスは濃く視界は望めなかったが風は無く、誰も居ない山頂で暫し至福の時間を過ごした。恐らく自分としては初登頂だが二度とない贅沢な時間だったとこの山行を振り返る度に思い起こすだろうと心に刻んだ。
四度目のレジェンド女子は喜寿祝いでの登頂。
三度目女子は百名山踏破は終えているが表銀座コースは初との事でのチャレンジ。登頂翌々日は高貴のお誕生日との事でこの方もレジェンド。
登山を始めて2年4ケ月の高齢女子は槍ヶ岳初登頂に拍手。
私も前古希での初登頂。
台風14号を凌駕し、表銀座縦走、槍ヶ岳登頂は最高でした。
四日目
9/23 この日も起床と共に天気情報をチェック。
この日ばかりはどの予報を見ても下山中は雨天。9時から15時までは降水確率100%。気温は10℃以下、高度を下げれば気温は上がるが雨は上がらない…。
台風通過を一日待ったお陰で素晴らしい展望に恵まれた。また、この日は槍ヶ岳が顔を出し見送ってくれている。十分に満足できる山行だったため雨の中の山行も目標を達成しての下山なので気はならない。雨具装備をしっかり着込み名残惜しいヒュッテ大槍に別れを告げた。
予定通り上高地バスセンターに15時到着、タクシーでマイカー回送で車が置かれている沢渡の茶嵐駐車場まで行き下山完了。
梓湖畔温泉で入浴し山行は無事終了した。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する