鎌ケ岳



- GPS
- 06:25
- 距離
- 6.8km
- 登り
- 1,025m
- 下り
- 1,027m
コースタイム
- 山行
- 5:16
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 6:19
天候 | 晴れ時々霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
春の鎌ケ岳に登ってきた。春に咲く花を見るために鎌ケ岳への初めてのハイクである。鈴鹿ドライブウエーは本日AM10時がゲートの解禁だそうで、滋賀側からの入山は出来ないので菰野ICから湯の山温泉の細い道をクネクネと辿ってやっとのことで中道駐車場に到着した。途中の道は離合が困難の上傾斜のきつい登りが続いてヒヤヒヤものだ。その駐車場はほぼ満車でやっと2,3台の空き程度というウィークデイーと言うのに暇人が多いなと自分のことを棚に上げて驚いている始末だ。
準備をして、今は来た道を下ると小さい広場に鈴鹿の特有の標識があって、長石谷・尾根-鎌ケ岳登山口とあった。今日は長石谷-鎌ケ岳-長石尾根と周回の予定だ。登山口からダラダラと下ると大きな岩が川の中にあって、此処を向こう側に越えるのだろうが何処を行くのかが判らない。何処でもいいから取りあえずできるだけ水に足を入れないように渡渉をすることにした。GPSで方向を定めて進むが、鮮明な踏み跡がなく、少し右往左往していると、何となく踏み跡だ。それを頼りに出来るだけ流れに近い場所を辿ると直ぐに堰堤が出て来て、それを越えるために右斜面を登ると、そこには鮮明な踏み跡があるではないか!『谷登りは流れに忠実に』が鉄則なれど踏み跡なくしては困難だらけだ。
長石谷の始めは緩い傾斜であったが、流れが大きく右に左にと曲がりだすと傾斜が増して、岩ばかりの道となって渡渉も含めて息が上がる有様だ。谷では新緑の若芽が萌黄色を大きく広げて実に清々しい気持ちになるのがせめてもの救いであった。流れが岸まで来ていて、岩場が流れに接していると、その岩場を越さなければならず、少しの高さであるが岩登りでやっと越せるのだ。段のある所を登ると、炭焼き窯跡が、丸い石を丁寧に積んでサークルを構成していた。比較的最近まで使用していたのかもしれないと思えるのだった。イワカガミの小さな花が幾つか見えだしたので、本来のお目当ての花が咲いているかもしれなとキョロキョロすれど、谷中は広いので見逃したのかと思いながら歩いたのだ。
後からお客を連れたガイドらしき人に『イワサクラはどの辺に咲くのですか?』と聞くと『今年はもう咲き終っていてないようですね』とのことであった。随分真剣に探しながら来ていたつもりだったのに見つけられなかったのはそのはずだと納得した。
傾斜が更にきつくなった沢状の足元にキランソウの青い綺麗な花弁が見えた。目の高さの上には赤い花びらが見え始めたのはアカヤシオだ。もうすぐ稜線のようで、最後の急斜面を登ると滋賀県側が見えてそこは岳峠であった。
稜線付近には、アカヤシオが彼方此方に咲いていて東に延びる稜線は細い尾根がクネクネとあり、西側は鎌ケ岳の山頂への凹状の急斜面が見える。昼も過ぎたので、此処でランチをしようと座ると南方向には綿向山の姿が良く見えた。毎年正月には綿向山から先鋒状の岩山を見て、あれが鎌ケ岳だといつも見ていたのだ。今日は何時もと逆の視線である。
鎌ケ岳への最後の登りは距離が短いので、急峻であったが難なく山頂へ到達できた。あの急峻の頂にいるとは思えないほどゆったりとした気持ちで安心できるのはどうしてなのだろうか?遠くから見るのと、現場に行ってみることとの違いなのだろう。あいにくと岳峠から登り始めたころからキリが東方から流れて来て、周囲は何も見えないのは初めての山なのに残念至極である。晴れから濃いガスになると気温も下がるので、長居は無用と長石尾根を下ることにした。道は鮮明であるが、段差の多いシンドイ道が続くのがたまらない。しかし、このコースにもアカヤシオは多く目を楽しませてくれた。そして足元にはハルリンドウが沢山咲いている場所があって、昨年の春の雨乞岳を思い出したのだった。さらに足元にはバイカオーレンが小さい花びらと小さい葉を誇らしげに開いていた。
長い凹凸のあるやせ尾根を進むと一旦ゆるい幅広の尾根になったかと思ったら、再びやせた急峻な岩尾根になったころ、白い花を着けた木が彼方此方に出てきた。メンバーの一人がコブシかタムシバか?と言うと、イヤイヤ、これはシロヤシオだと、断言する博士がいるのだ。
小さな凹凸を繰り返して、足がもつれだしそうになったころ急斜面を下っていると、今朝の道が不鮮明な時期に通過した、長石谷と尾根の分岐に出た。もうこれで安心だと意気揚々と堰堤脇は巻道で楽に河原におりることが出来た。最後の大岩のある沢の渡渉には大きな岩の上を難なくこなして登山口の小さな広場に出ると車が2台駐車していた。ここに置けばアプローチが短くて最高だなと言いながら、中道駐車場までの舗装道路の急な登りであるが、もうそこで終わりとなれば元気になるものだ。
鎌ケ岳のイワサクラを見に行こうといいだしたのだが、残念なるかな来るのが遅すぎて1輪も見ることが出来なかったが、アカヤシオと期待をしていなかったシロヤシオを見ることが出来て、当初の思いに何とか救いの神が現れたのだった。
”八”、”竹”
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