鎌ヶ岳(三ッ口尾根〜長石尾根)【氷瀑クライムのおまけ付き】


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 896m
- 下り
- 896m
コースタイム
〜分岐尾根のピーク(9:10/9:20)〜県境稜線(10:20/10:30)〜鎌ヶ岳
(11:10/12:10)〜犬星谷分岐のコル(12:50)〜弥一ヶ岳手前の小コル(13:10)
〜三ッ口谷堰堤:氷瀑クライム体験(13:20/13:40)〜武平峠分岐の堰堤
(13:55/14:10)〜冬季ゲート(14:50)
天候 | 晴れ☀ 午後より曇り☁ 風は弱く、まるで春山のような一日。 【気温】 ゲートスタート時:4℃ 鎌ヶ岳山頂:6℃ 下山終了時:6℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(冬季ゲート周辺に凍結,積雪はありません。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・三ッ口尾根取り付きには指標が有りますが、 県境稜線からの下降地点には有りません。 ・三ッ口谷にトレース有り、三ッ口尾根にトレース無でした。 ・三ッ口尾根に三ヶ所有るハゲ(ザレ地)は全て、雪は風に飛ばされ むき出しです。 ・気温が高く午後の雪はシャーベット状で、重い雪でした。 【積雪状況】 三ッ尾根取・長石尾根上部:40cm〜50cm程度 鎌ヶ岳山頂:80cm〜1mと思われます。 |
写真
感想
昨年の暮れに歩いた岩ヶ峰の尾根は、三ッ口尾根に雰囲気が似ていた。
そんな事も有って久しぶりに三ッ口尾根を歩きたくなった。
タイミングも良く、雪もたっぷり有りそうなので楽しんでこよう。
冬季ゲートから中道登山口へ向かいスカイラインを歩き出すと、
東の空が紅に染まり出した。せっかくのチャンスなので、
しばらく待って日の出を拝んでから行こう。
長い舗道歩きから三滝川左岸の道に入るが、厳冬期とは思えない気温だ。
水場に来る前に汗ばんできた。早めにジャケットを脱ぎ薄着になって進む。
すっかり雪化粧した三滝川を眺めながら武平峠分岐の堰堤に上がり奥を眺めると、
白一色の川原から三ッ口谷に沿って一条のトレースが伸びているが、
三ッ口尾根はどうだろう。
堰堤を右から廻り込み、流れを二度跨ぎ広い川原に出ると
谷コースと尾根コースの分岐になるが、予想?したように
尾根への踏み跡は無かった。
今日は雪との格闘を覚悟をして来たので予定通り靴が埋まる程度の雪を踏んで
山腹から尾根に取り付く。
尾根に乗るといきなり急登が始まる。
積雪期の下山には使いたくないと思わせる急傾斜が続く。
枝や幹の助けを借りて高度を稼ぎしばらくすると、
岩場のコブが現れ最初の展望地となる。
幸い風も弱いので、蛇行するスカイライン先に雨乞岳、麓からせりあがる
大きな山容の御在所岳などを展望しながら小休止をとる。
岩コブから雪庇ができた痩せ尾根を僅かに急登するとピーク(約900m)に出る。
(注意して見ると、ここから小尾根が派生しており、三ッ口谷への
バリエーションルートが有りそうだ。)
いきなりの急登はここまでで、この先はしばらく傾斜の緩い快適な尾根に変わる。
所々見かける雪庇が北風の強さを示しているが、今日は風も無く穏やかだ。
徐々に増す雪が膝近くまで没するようになってきたので、ワカンを着けよう。
左に鎌、右に御在所を見ながら明確な尾根を辿る。
時々現れる裸のハゲ(ザレ地)でワカンは邪魔だが展望は絶好だ。
三度目のハゲを過ぎると少し尾根が広がり曖昧になるが、
切り払われた枝に注意して進むといよいよ稜線に上がる最後の急登に出る。
深い笹のブッシュが完全に雪に覆われた胸を突くような急登に悪戦苦闘して稜線に上がる。
苦しい急登を避けたため夏道より少し北側(右)で県境稜線に合流したようだ。
尾根下降点の目印になる岩塊まで登り、小休止を兼ね弛んだワカンを締めす。
時計を見るとやはり夏のタイムより1時間ほど余計にかかったが、まずは予定どうりだ。
正面に見える長石尾根を見ると3名の登山者が休んでいる。
どうやら三ッ口谷入口で別れたグループで、谷から途中で長石尾根へ上がったようだ。
県境稜線には幸い心細いがトレースが伸びている。ありがたく辿らせてもらおう。
山頂直下のトレースは捲き道より岩場ルートを選んだようだ。
慎重に足場を確保しながら、凍結した急な岩場から山頂に出るとすごい積雪だ。
山頂のケルンはほぼ埋まり、天照大神の祠も全て雪の下だ。
大きく広がる展望を求めて山頂の南端に向かうと3名のグループが食事中だった。
眺める景色は厳冬期そのものだが、天気はまるで春山のようだ。
風も無く穏やかなのでここで昼食にしよう。
遠望は利かないが鈴鹿の山は360度の大展望。
雑談や展望を楽しみながらの大休止だ。
やがて3名のグループも武平峠へ下り山頂も寂しくなったので、
そろそろ予定の通り長石尾根で下ろう。
気温が高くシャーベットのような雪質は重く、アイゼンも効果が無さそうだ。
深い雪を滑るように下って三ッ口谷分岐のザレ地を越えると、トレースも細くなる。
長石尾根を下る人は少ないようだ。
やがてヌタ場のあるコルへ出るが、犬星谷へのトレースも無く、
雪に覆われヌタ場の存在も分からない。
しばらくして弥一ヶ岳手前で小コルに出るので、ここから左へ
広い谷底に沿って三ッ口谷へ下る。
三ッ口谷と出会った後は左岸に絡んで下ると整備された堰堤も近い。
ここで少し遊んだ後、穏やかな陽気の中をのんびりと
往路と同じコースでゲートへ戻る。
【 堰堤まで来ると谷間にクライマーを見かける。話しかけると氷瀑を作り
アイスクライムを楽しんでいると言う。
振り返ると蒼氷が谷を飾っている。
眺めているとクライムを体験させてくれると言うので
早速指導を受けアイスアックスを握り、ロープで確保されて登ってみる。
アイスアックスと、アイゼンの前爪で三点確保しながら約5mの氷瀑を攀じる。
短時間でしたが一生一度の楽しい体験をプレゼントしていただき
有難うございました。】
onetotaniさん こんにちは
冬の鎌ヶ岳、ご苦労様でした。冬季ゲートからですと本当に長〜い距離になりますね。新しくできた中道近くの駐車場には温泉街を抜けて行くことが出来るそうですが、イマイチよくわからなくて・・
いつもあの林道歩きで疲れてしまいます。
それにしても昨日はだいぶ暖かかったのでは?冬山は、夏山以上に温度調整というかレイアリングが難しいです。
まして、ラッセルとなるとそれなりに汗をかきますし・・・
考えれば雪山登りは「ドMの世界」かも知れませんね。
それでもアイスクラムなんてなかなかできないこと体験できてよかったですね。
最初に写真を見たとき、アイスバイルまで購入され、いよいよ藤内壁に挑戦の準備かと思いました。
さて、いろいろとご心配して頂きありがとうございました。あれから息子も何事もなかったように過ごしています。精神的なショックは時間が癒してくれると思います。
私も未だに凹んでおりますが、あの山で受けたご恩を何処かでお返しできるよう、謙虚な気持ちで山登りを楽しもう思っております。また、ご指導のほどよろしくお願いします。
sugi-chanさんのように、私も温泉街からの道がわからなくていつも
ゲート前に駐車しています。
正直言うと今年に入ってからトレースを辿っての
少しゆるい?登山が続いたので、
今回はトレースの無さそうなコースを計画しました。
言われるように「ドMの世界」かも知れません。
結果、残雪期のような穏やかな尾根歩きとアイスクライムの
サプライズ付きの楽しい一日になりました。
週末の藤原行きも天気に恵まれるといいですね。
雪と氷の鎌ヶ岳は迫力がありますね
鎌ヶ岳のような急峻な山には雪や氷が似合うように思います。
氷のクライム,うらやましいです。
この時期の鈴鹿はどこも素敵ですネ
totokさんは ご夫妻で出掛けられたんですね。(羨ましいな・・・)
御在所岳は賑わったようですが、鎌ヶ岳は静かでした。
先週の寒波でかなりの降雪が有ったようで、
たっぷりの雪山を楽しんできました。
それと、アイスクライムは楽しい体験でした。
すごい雪の量ですね。
今が、鈴鹿の雪はピークでしょうか。
県境稜線の看板、なぜはがされてるので
しょうか。通ってほしくない理由が、何かあるなら
それはそれで、明記してほしいものです。
自分で滝を作れちゃうんですね。
奥が深いなと思いました。
年始から減っていた雪も、先週の寒波が降雪をもたらし
厳冬期らしい量になっていました。
おかげで春のように穏やかな一日を、雪にまみれて楽しめました。
指標の件は、鎌〜御在所エリアにいたずらが多いようですね。
どんな思惑が有って指標を荒らすのか、自分勝手な仕業に腹が立ちます。
実は今回の下山時もゲートの南京錠に接着剤が流されるいたずらで
鍵が開かなくなっていました。
関係者の方が2時間ほどかかって強引に開けられたようです。
気持良く帰宅したかったのに、怒りを覚えます。
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