十二ヶ岳。空気冴え眺望よし


- GPS
- 04:05
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 493m
- 下り
- 495m
コースタイム
- 山行
- 2:32
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 4:00
天候 | 晴れ。冷え込んだものの、風なくとても穏やか |
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過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
装備
個人装備 |
ザック(M Blue)
ダブルストック(冬 L)
シューズ(冬)
ズボン(冬暖)
帽子(耳)
冬シャツブルー
IB260
冬フェイスマスク
冬ジャケット
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感想
「月は入り方の、空清う澄みわたれる」そんな様子を早朝に見た。高い建物が林立する現代の都市では、悲しいかな、こんな風情を目にすることは、もはや叶わないのかもしれない。いや、それ以前に身近に感じるほうが、かえっておかしいと言われそうだ。そういえば、先日の部分月食では、いったいどの方角だと探して、高架橋の下に見えたなんてこともあった。天高い月は見やすい道理だが、出入りの低い位置のものは見つけにくい、それどころか、見ることができないとは、ひとつの欠損ではあるまいか。現代に生きるとはそんなものだと言われれば、納得するしかないのかもしれないが、無性に哀しくもある。何かを逃してしまったという現実を突きつけられても補えない、これが実際のようだが、この哀しみはそう思う人だけが哀しいのだろうか。鈍感が進行し続けているとはたぶんに当たっているだろう。きっとそれに対する野生や自然が、反動としての山への誘引になってはいるのだろう。
遠く郊外で目にした光景は、いにしえの風情を手繰り寄せる契機になっただろうか。とても冷たい朝で、月を眺めるに外にいるだけで、凍えそうな寒さだっだが、澄みわたった空気感に身が締まり、これがきっと冴えた月を見せてくれたのだろう。低い月を目にすると大地の広大感が来て、これだけでも気持ちが洗われる感じがした。
今日はそんな冷たい空気の中を登った。日が照り、時間がたつと、寒さは和らぎ、歩くにはとても気持ちがいい。道には昨日降ったであろう雪がずっとついていた。深くはなかったので、かえって歩きやすかったようだ。山頂に近づいてもいっこうに霧氷の気配すらなく、その名残すらなかったのは残念だったが、そんな残念さゆえにか、山頂に到着すると驚きが来た、その広大な光景があまりにも鮮明で、山の襞々すらも判別できるほどだったので。澄んだ空気の中で見る眺望はとてもすばらしく、眺めが透きとおっていたので、しばし見入ってしまった。しばしではなかった、それから一時間ほども続いた。
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