判官坂・樋ノ水峠・夜泣峠・向山


- GPS
- 07:00
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 825m
- 下り
- 882m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路:市原バス停より京都バスで国際会館前へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
判官坂にいたる区境尾根に長谷林道から取り付く場合、入口がわかりにくい。2万5000分の1の地図では、長谷出合いから林道を少し歩き、小さな浅い沢に出会って、林道が東側(進行方向右側)に曲がるあたりから尾根に取り付くようになっている。実際、その沢の出合いには、赤テープがぶらさっがており、ここが入口のように思える。しかし道らしきものはない。地図を信じて、ここを強引に登ると、私のようにたいへんな苦労を強いられる。 取り付きは、もっと手前、林道入ってすぐ、尾根の末端に木がないので、ここからすぐに尾根に取り付き、そのまま北上すると、判官坂の古道に入るようである。 小西敏雄氏の2009.5.19の記録(京都北山 判官山〜貴船山〜貴船) http://blogs.yahoo.co.jp/toshio_trekking/28051876.html に掲示されているGPSの軌跡では、取り付きは2万5000分の1の地図の表示とは異なっており、長谷林道を入ってすぐ尾根の末端から北上している。 http://blogs.yahoo.co.jp/toshio_trekking/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg2.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2F5a%2Ff8%2Ftoshio_trekking%2Ffolder%2F622575%2Fimg_622575_28051876_13%3F1242942988&i=1 判官坂の古道自体はしっかりした道だが、なにぶん人が入っていないので、倒木や枝が道をおおっていて歩きにくい、またところどころ踏み跡が消えているところもある。古道を忠実にたどるよりも、古道を意識しつつ、尾根を外さないようにして、適宜歩きやすいところを歩くのがよい。 P697の東側から地形図には道がないが、実際にははっきりとした踏み跡があり、むしろそれまでの長谷出合いからの道よりも歩きやすく、はっきりしている。ただし、p697からの下りは急斜面の下りなので、コースをはずさないように、東にくだること。それさえ注意すれば、樋ノ水峠までの道をはずすことはない。樋ノ水峠からはきっちりと手入れされた山道なので、安心して歩ける。 |
写真
感想
5月5日に判官坂に行ってきた。3月に膝蓋骨のボルト除去手術をした時、病室の窓から京都の北山がよく見えた。山をみながら、あの山は桟敷岳で、登ったのはいつだったったけなどと楽しんでいたが、その時に神山の向こうに伸びる顕著な尾根にはまだ登っていないことに気づいた。地図で見ると道が記されており、ネットでいろいろ調べると、判官坂というピーク(697m)への登路らしい。それで、いつか機会があれば登ってみたいと思っていた。
ほんとうは連れあいと二人で登る予定だったが、風邪をひいて体調がすぐれないので、単独でいくことにした。しかし、結果的には一緒にいかなくてよかったと思う。
北大路の京都バスのバス停からコミュニティバスのもくもく号に乗る。数年前から京都バスの雲ヶ畑線は廃線となり、今はこのヤサカ・タクシーのマイクロバスのお世話にならなければならない。
めざすルートに一番近いのは、昔の大岩バス停なのだが、どこが大岩がとマゴマゴしているうちに通り過ぎてしまい(この区間マイクロバスは自由乗降となっている)、取り付きである長谷出合までかなり戻ることになる。長谷出合いには産業廃棄物の中間集積所があるので、そのことを知っているとよけいなロスをしなくてすんだわけだ。
次の問題は尾根にどこから取り付くかである。林道に入るとすぐ左手に尾根の末端があり、そこから登れそうにみえる。しかし、2万5000分の1の地図に記されている道は、林道をさらに進み、林道が右にまがるあたりにある小さな谷の左岸から取り付ことになっている。地図を信じて進むと、確かに浅い谷に出合い、そこに赤テープのつるされている。地図の取り付きがここであることはまちがいない。しかし、見たところどう考えても、人が通ったあとがあるようには見えない。しばし考えたが、すでに廃道化しているのかもしれないと思い、尾根の上に出ればなんとかなるだろうと、地図を信じて強引に突破することにした。傾斜は40度近くあるが、植林帯なので、木につかまりながら登っていく。足を滑らすと、下まで落ちそうだが、ともかく上へ上へと登っていく。ここで、えらく時間がかかってしまった。
時間で40分、標高差で70mくらい登ると、突然広い道にぶつかった。案の定コースを外していたのである。つまり、地図はまちがっており、この尾根の取り付きは、林道に入ってすぐ、左手の尾根に登り、そのまま北上すべきであったということである。そのことを確認するには、この道を降りていけばいいのだが、時間がないので、先を進むことにする。
正しいルートに入ってからは、昔は往来がけっこうあったようで、道幅も広く、さっきまでと比べると格段にたどりやすい。しかし、最近は入る人も少なくなっているようで、まわりより一段低くなっている道には倒木が集まっていて、歩きにくいことこのうえない。道を忠実にたどるとかえって時間がかかりそうなので、道の存在を意識しつつ、適当なところを拾って歩いて行く。地図にははっきり道のあるこの尾根を歩くときが、ルートの確認に一番気をつかった。コンパスを出して、何度も進行方向の確認をおこなった。
傾斜のゆるい南北に長い尾根をゆっくり進むと、東西に伸びる尾根につながる。この尾根の向こうは中津川の直谷である。直谷に降りる道の分岐点で右折し、P697をめざす。P697には「判官坂」のプレートがかかっていた。ここで昼食。
ここから先は、樋ノ水峠まで地図には道がない。今までたどってきた道の状態からして、樋ノ水峠まではさらにルートファインディングに気を遣うだろうと覚悟していたが、実際に歩いてみると、こちらのほうが道がはっきりしており、踏み跡もしっかりしている。心配することもなかった。ただ、一箇所樋ノ水峠の手前でルートを見失いそうになったが、うまく調整できた。
樋ノ水峠まで出れば、あとは簡単で、もはや迷うこともない。貴船山の三角点を往復したあと、樋ノ水峠からゆっくりと下る。なお、貴船山三角点で昼食をとっている人をみかけたが、これが直谷林道にはいってから出会った最初の人間であった。それまで誰とも出会わなかった。
二ノ瀬のユリ道を歩いていると、向こうから中年の男女二人連れが登ってきた。足下はいちおうウォーキングシューズのようだが、女性はスカート(もちろん山スカでない普通のスカート)をはいていて、山登りにはみえない。すれ違うときに男性から、滝谷峠にはどのくらいかかりますかと聞かれた。ここから3kmはあるから、あと1時間30分くらいはかかるでしょうと答えたが、男性の歩き方を見ているともっとかかりそうでもある。滝谷峠から来た道を戻るのですかとこちらからたずねると、いいえ貴船に降りますという。ちょっと驚いたが、滝谷峠から下りの道は谷筋があれているので、くれぐれも注意してくださいと言って別れた。ちょっと心配な二人連れであった。
よく整備された二ノ瀬ユリ道をくだりながら、午前中にたどった判官坂に登る尾根とのちがいは何だろうと考えた。どちらも同じような標高の同じような植林帯の尾根であり、昔から利用されてきた。しかし、現在では一方はよく整備されているのに、他方はもはや自然に帰ろうとしつつある。結局人間の手が入っているかどうか、人間の往来が頻繁かどうかで、このちがいが生まれたわけである。その背景には日本の林業の衰えがあるのだろうが、他方では登山ブームと言われるわりには、人間が入るのはごく特定のルートに偏っているということもあるだろう。人間によてよく管理された登山ルートを安全に歩くか、それともだんだんと自然に帰りつつある古道を今のうちにたどるか、登山者の好みにより分かれるところであろう。
そんなことを考えながら、大岩分岐まで来たが、今日は二ノ瀬に降りずに、そのまま直進し、夜泣峠を越えて、京都一周トレイルに入ることにする。
さすがに京都一周トレイルである。夜泣峠をこえると、立て続けに人に会う、それでも私をいれて5人だから、連休にしては人が少ないといえるであろう。途中で一周トレイルからわかれ、市原の北部クリーンセンターに降りる道をとる。この道がまた急降下で、膝に故障をかかえる身としては、けっこうつらかった。思いの外時間がかかり、市原のバス停についたのは、16時であった。
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