北アをやめて南アへ!北沢峠から仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳


- GPS
- 46:10
- 距離
- 29.6km
- 登り
- 2,759m
- 下り
- 2,739m
コースタイム
歌宿8:45-10:30北沢駒仙小屋
(4月28日)
北沢駒仙小屋3:10-大滝ノ頭4:30-5:40小仙丈ヶ岳5:55-6:50仙丈ヶ岳7:20-小仙丈ヶ岳8:00-大滝ノ頭8:20-9:05北沢駒仙小屋9:45-仙水小屋10:20-10:45仙水峠10:50-12:15駒津峰12:35-13:50甲斐駒ヶ岳14:25-駒津峰15:25-16:10仙水峠16:15-仙水小屋16:40-17:05北沢駒仙小屋
(4月29日)
北沢駒仙小屋5:30-6:55歌宿
天候 | 4/27 晴れ時々曇り 4/28 快晴 4/29 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
仙流荘から歌宿まではバス。(今の時期は北沢峠までバスは行きません) 片道800円+手荷物料200円×2(往復)=2000円 自宅23:30→仙流荘6:00(途中で仮眠休憩3時間半)正味3時間。 仙流荘8:30→自宅12:00 3時間半。往復520km |
コース状況/ 危険箇所等 |
歌宿〜北沢峠… 長い林道歩き。 【仙丈ヶ岳】 北沢峠〜小仙丈ヶ岳… 二合目までは、なだらかなトラバース道。 二合目から大滝ノ頭までは、樹林帯の急登となだらかな道が交互に続く。 大滝ノ頭の手前は右側が切れ落ちているので注意。 小仙丈ヶ岳〜仙丈ヶ岳… 八合目の手前と仙丈ヶ岳の手前は痩せた稜線です。 特に八合目の手前の方は行きが下りとなるので注意。 【甲斐駒ヶ岳】 北沢峠〜仙水峠… 仙水小屋の少し先まで樹林帯。その先から仙水峠までは露岩帯。全体的になだらかな道です。 仙水峠〜駒津峰… 樹林帯、開けた道、岩場が続く。全体的に急な道です。 駒津峰〜甲斐駒ヶ岳… 鞍部まで痩せた稜線の下りが大半を占める。 鞍部からは一転して岩場の急登やトラバースが続く。 なお積雪期は山頂への巻き道コースは歩かれていないようで、岩稜直登コースが冬道のようです。 トイレ… 仙流荘バス停、歌宿、北沢峠、北沢駒仙小屋にあり。(各トイレに紙あり) 水場… 北沢駒仙小屋、仙水小屋にあり。 北沢駒仙小屋のテン場は1日500円。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
待ちに待ったゴールデンウィーク! まずは前半、予定では燕〜蝶への表銀座縦走。
週初めは好天予報だったが、日が近付くにつれて大荒れの予報になってきた。金曜夜まで待ってみたが、3連休初日の北アの天気はどうも良くないようなので泣く泣く断念。
南アは比較的天気も良さそうだが、初日はやっぱりイマイチな感じ。ただ仙丈ヶ岳なら初日は北沢峠までの移動日に充てればちょうど良いと思い、急遽北アから南アに行き先変更となった。
(4月27日)
表銀座には夜行電車とバスで行くつもりだったのに仙丈だとそうもいかない。GWの車移動は極力避けたかったが仕方なく、渋滞覚悟で金曜夜に自宅を出発。
だが予想に反して首都高も中央道も順調。結局渋滞にハマることはなかった。
ただ途中で仮眠をしたせいで仙流荘からの6時始発のバスには間に合わず、8時発のバスに乗る。
夏山シーズンになれば北沢峠までラクラクに行けるが、今の時期は歌宿までしか行かない。歌宿から1時間半の長〜い林道歩き。幸いにして今日は駒仙小屋までのつもりで時間に余裕もあるし、林道自体もなだらかだったので助かった。
駒仙小屋に到着し、テントを張り終えたがまだ昼前。こういう時、単独だと時間を持て余す。6時のバスに乗れば仙丈か甲斐駒のどちらかに行けそうだったが、見上げる山の上にはガスがかかっていたので行ってもしょうがなかったかも…
結局ビールを飲んだら、いい感じに眠くなってきたので暫し昼寝。起きてから明日以降の予定を考える。
出発時は仙丈にだけ登って明日中に帰ろうと思っていたが、いざ北沢峠まで来ると甲斐駒にも行きたくなってきた。となると明日明後日で1座ずつと最初は考えたが、そうすると帰りは中央道の渋滞にハマることは必至。翌日からはまた仕事だし、後半4連休の準備もしなくてはならない。
仙丈と甲斐駒、両方登って尚且つ渋滞にハマる前に帰るにはと考え、朝早く出れば1日に両方登れるんじゃないかと思えてきた。
本命は仙丈だったので、まずはこちら。下りてきて時間と体力が残っていたら甲斐駒をその日のうちに行こうと結論が出た。
(4月28日)
2時起床。テント内0℃。昨日はテン場にも時折強い風が吹いていたが、起床時にはそれも止んでいた。ただ見上げる仙丈方向は雲の流れが速く、稜線での強風が想像できる。
ヘッデンを頼りに3時に出発。トレースはしっかりしているのでナイトハイクでも心配はなかった。二合目までは尾根の左を緩やかにトラバースして行く。
二合目で尾根に乗ると谷側から強い風が吹いてきた。道はここからグッと急な登りが続く。途中緩やかになったりしながら大滝ノ頭に到着。この前後にテントが3張りあった。
大滝ノ頭からはひと登りで森林限界へ。樹林帯でも風を強く感じたが、森林限界を越えると当然だが一層強くなった。
振り返ると陽が昇ってきた。朝早く出たのはモルゲンロートが見たい為もあった。思ったほどは焼けなかったけど、それでも小仙丈への雪面がピンクに染まったのはきれいでした!
強風の中、小仙丈ヶ岳に到着。眼前にはまっさらな小仙丈沢カール! この真っ白で滑らかなカールも見たかったんだ! 寒さも忘れ、ただただ見とれ写真を撮りまくった。
さあ〜まだこの先にも絶景が待っている。ただし、ここから仙丈ヶ岳までは吹きっさらしの稜線が続く。撤退も頭をよぎったが風の様子を窺うと常に強く吹いているわけではなく、時々吹く程度。上手くやり過ごせば行けると判断し、仙丈ヶ岳へと向かう。
風はやっぱり強いが、煽られるまでは殆んどない。左手に雄大なカールを見ながら、暫しなだらかな雪稜歩き。
やがて痩せた雪稜を下ることになる。ここもトレースがしっかりしていたので慎重に下ることによって通過できたが、降雪直後だったら絶対ムリだなぁ…
下った先の八合目から再び登りにかかる。ここもなかなか急だが天気は良いし、見渡せばぐるり360度の絶景なのでとにかく足がよく止まり、それがいい休憩になった(笑)
登った先の岩場を右から巻くと、今度は眼下に薮沢カールとその上には仙丈ヶ岳が目に飛び込んできた。いや〜これまた絶景! 白い衣をまとい、正に南アの女王と呼ぶに相応しい姿。
仙丈ヶ岳の手前で2つ小さなピークのような箇所を通るが、その間は薮沢と大仙丈沢の両カールに挟まれた痩せた縁を歩くのでやや気を遣った。
そうして辿り着いた仙丈ヶ岳の山頂。小仙丈の先に先行者がいたが途中で道を譲られ、この日一番乗り! やった!最高だぜぇ〜!
相変わらず風は強いがすぐ下りるわけもなく、静かな山頂を楽しむ。やがて道を譲ってくれた方も到着し、暫し談笑。なんでも駒仙小屋のテン場を1時に出発したとか! お疲れさまでした!
この後の行程を考え、30分してから下山開始。この頃になると仙丈を目指す人も何人かいたが、聞いた話では小仙丈で撤退した人もいたようです。
テン場に戻って体調をチェック。疲れはないがお腹が減った。ラーメンを食べてから、予定通り今度は甲斐駒へ。
仙水峠までは緩やかな道が続き、順調に来られた。ただここから駒津峰への急登に入ると足が止まりだした。
そんなに疲れてはいないと思っていたが、意外と疲労は蓄積していたのかな? おまけに着きそうでなかなか着かず、最後は結構へばった。
駒津峰から甲斐駒までは更に1時間半。この疲れ具合だとCTどおりか、下手するとオーバーするかも。時刻は12時半。幸いにして日は大分長くなったので、CTプラス30分の14時半をリミットに甲斐駒を目指す。
六方石辺りの鞍部までは痩せた雪稜の下りが続く。途中何箇所か降雪直後だったら絶対無理そうな所もあり、ここでもトレースに感謝。
鞍部までの下りは順調に来たが、そこからは登り一辺倒。途端に足も重くなる。そう、疲れの有る無しに関わらず登りが苦手なんです(汗)
おまけにアイゼンのつま先を引っ掛けて越える岩場も幾つかあり、仙丈より難易度は上。少し登っては休み…を繰り返していく。途中ですれ違う人は10人位いたが、山頂を目指している人はいそうにない。
まだまだ先だよな〜とヘトヘトになりながら登って行ったが、不意に上の方に標識が見えた。えっ?と思ったが、そこが正に山頂でした。
その山頂には4人の人がまだいて、少ししてから更に2人の方がやってきた。皆さん意外とユックリしてるんだな(笑)
甲斐駒に着いた頃には風も殆んどなくなり、座って眼を閉じるとウトウトとしてしまいそうなほど穏やかな陽気。予定よりもかなり早く着いたので当然ここでもマッタリと過ごしてから下山。
駒津峰からは双児山経由で行こうと思っていましたが、双児山への小さいながらも登り返しを見て即却下(笑) 下る一方の仙水峠経由で下山しました。
(4月29日)
3時起床。テント内0℃。昨日頑張ったおかげで今日は歌宿まで歩くだけ。始発のバスが7:35なので、少し余裕を見ながら5時半に出発。
またまた長〜い林道を歩いて行って歌宿へ。早朝下山の人は意外と多くて、バス待ちは結構な列。
このバス待ちの間に他の方から白馬や赤岳の遭難を知り、バスの中で運転手さんから仙丈での遭難を知った。そういえば林道を歩いている時にヘリが飛んでたんです。
バスを降り仙流荘を後にしたのは8時半。電話で確認してみたが、さすがにこの時間だとまだ近くにあるどこの温泉にも入れないので家へと直行。
ただ、その甲斐あって渋滞にも遭わずに早々と帰宅。
おかげでテントなども、この日のうちに乾かすことができました〜。
急遽となった南ア行きでしたが積雪期の仙丈には行ってみたかったし、実際訪れてみると想像以上に素晴らしい所でした。
雪の仙丈ヶ岳には、またぜひ来てみようと思った。
甲斐駒は今度は黒戸尾根から行こう!
一日に3000m峰を2座とは。。。
元気だなぁけんさんは。
去年同じところいきました千丈は雪が多いですね。
甲斐駒は逆に少ない感じがしました。
絶景にも恵まれなによりでしたね。
後半線はどちらに??(^^)
積雪期の北沢峠は、私たち夫婦にとって鬼門なんです。
とにかく、計画を立てるとどちらかの都合が悪くなるか、体調が悪くなる。
それで、どうせだから地蔵尾根からって計画を温めているんだけど、そしたら、だ〜れかさんがねぇ。
いいね!
北沢峠。
今回は急遽だったので、メタさんのレコもチョロっと見て参考にしましたよ
それが全然元気じゃないんですって!
軽いサブザックでの往復なのに、甲斐駒の時はもうヘロヘロ
体力なんて減るのは早く、戻すのは大変です
てか、27キロ背負ってダイレクト尾根登っちゃうメタさんの方が元気ですよ。
後半はいちおう去年行けなかった奥穂でもと思ってましたが、体力&積雪状況で現在考え中〜
ありますよね〜。ずっと計画しながら、なかなか実行できないことって
個人的には北沢峠までバスで楽するjpさんの姿は想像できません
やっぱり地蔵尾根、もしくは戸台から延々と歩いて、ではないでしょうか
綺麗な写真の数々、堪能させていただきました
北アルプスからの転進ですが、素晴らしい景色に巡りあえたようで。
次々と新たな計画が頭のなかを駆け巡りますね
GW後半戦、危険と背中合わせの部分もありますのでくれぐれも
無理のないよう、安全登山で
体力ないといいながら、1日で仙丈と甲斐駒ですかw
もーみんな嘘ばかり言って
表銀座縦走残念でしたね。
もし行ってたなら常念小屋あたりでお会いできたかもしれないのに
南アにいて、しかも1日で2山とは!
ちょっと信じられなかったのですが、レコを見ると本当だったのですね
当然のごとくお天気なのもkenさんらしいです。充実し過ぎですよ!
カールの写真は何枚撮ったのでしょう?
同じ日程で駒仙小屋の幕営場に居たようですね。
他の方も書かれていますが、1日で仙丈・甲斐駒を両方登頂するとは恐れ入りました。
今回は甲斐駒の頂上で一緒になったようで、No137に写っているのは私たちのグループの
メンバーです。
その後、下山中に先に行かれた単独行の方がKengamineさんだったのですね。
GW後半の山行、お気をつけて。
レコ楽しみにしています。
ウソではなく、最近ホントに登りがキツイんです
マエトモさんみたいにテン泊装備で雪山縦走なんて、今は自信がない…
と言いつつ今度の4連休、表銀座縦走のリベンジも頭にあったりして
マエトモさんも槍から予定変更のようですが、やり残した山ってこの前の所でしょうね。
今度は天気も良さそうだし、道にも雪はないでしょうから
スミマセン
今回は北沢峠に着いてからも北アへの未練は残っていたんですが、仙丈のカールを見たらそれも一気に吹っ飛びいました
おまけに他の方の北アのレコ見たら、ムリして行かなくて良かったかな〜っと
GW後半は、まだ確定してないんです
どちらにしても、明日の夜には出発しないといけないのに〜
私も、てっきり槍にアタックしてると思ってたんだよ
だから下山後のメール見てビックリ!
結果的には、お互い転進して正解だったようだね
カールの写真は何枚かな〜?
2日目だけで、全部で200枚以上の写真を撮ったのは確かだけど
私もERUさんもレコ見て驚きました!
あの時、甲斐駒にいた4人の方たちがERUさんたちだったのですね
その節は写真を撮って頂き、ありがとうございました
思えば安達太良の時は、私の山仲間がくろがね小屋前でERUさんたちの集合写真を撮っていましたね。
そう考えると何だか面白い
またどこかでお会いしそうですね
Kengamineさん、はじめまして。
私も同じ日にちで燕⇒蝶縦走にするか甲斐駒仙丈にするかかなり悩んだのですが、二日目と三日目の好天を信じて燕⇒蝶縦走にしました。(初日は猛吹雪でしたが・・・)
でも甲斐駒仙丈も最高だったようですね!
特に小仙丈沢カールはすばらしいです。
私も来年挑戦したいと思います。
但しKengamineさんのように1日で両方行くのはまず無理なでしょうね。
nobuharuさん、コメントありがとうございます!
私も2日目、3日目の好天は分かっていたのですが、初日の悪天がキビしそうなのでやめました。
その点、nobuharuさんは凄いですね
しかも強風の中、テン泊ですか!
仙丈、甲斐駒も良かったですので、ぜひ行ってみてください
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