尾瀬ヶ原・アヤメ平周回〜広大な草紅葉の湿原と天上の楽園


- GPS
- 09:16
- 距離
- 31.8km
- 登り
- 1,245m
- 下り
- 1,234m
コースタイム
- 山行
- 8:27
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 9:16
天候 | ガスのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・富士見下から富士見峠までは長い林道歩き。紅葉時期となると素晴らしい。 ・アヤメ平の木道はかなり滑る。 ・山ノ鼻〜鳩待峠〜中ノ原、クマの足跡や糞があり、気配がしていた。 |
その他周辺情報 | 鳩待峠休憩所で、片品産使用の花豆ソフト400円。程よい甘さと豆独特のざらつきがおいしい。 |
写真
感想
火打山からの帰りは、上信越道軽井沢IC先で事故が連続し7kmの渋滞。1時間近く遅くなった。渋滞しゆっくり進む私の車の横に「フォーン」という独特のエンジン音。赤いフェラーリ488。
渋滞は高級車ものろのろ、ポンコツものろのろで並走。高燃費なら私のポンコツもフェラーリ並みの6km/ℓ。横川SAの渋滞を抜けて、まさしく飛ぶように走り去っていた。釜めし買っていけ。
17時に帰宅し、そのまま富士見下へ行こうとしたが、予想ではガスがかかり、きれいな夜空が望めず天体撮影を断念。翌早朝に出発することにした。前橋から尾瀬は近いのだ。
3時15分に自宅を出発、1時間30分で富士見下に着く。5時に真っ暗な樹林帯のゲート脇に入る。気温14℃、長い林道歩きから始まる尾瀬散策。
明るくなり田代原を過ぎると、鳥の鳴き声すらしない静寂に包まれる。沢にある水場でのどを潤す。見上げるブナ林、紅葉時期は素晴らしい道となる。二ホンリスが恥ずかしそうに木の根のすき間に逃げ込んでいった。
冷たい沢水がガスを形成し幻想的な雰囲気。ガスの中から現れた人間に驚き二ホンジカが樹林帯に飛び込む、その音を聞いたカケスが悲鳴のような鳴き声を上げて飛んでいった。それを見ていたビンズイが、こちらの様子を窺うように枝の間を飛び移っていた。
富士見峠に着くがガスガス。朽ち果てた富士見小屋を横目に富士見田代へ。燧ケ岳すら分からないガスの濃さ。アヤメ平へ向かう。滑る木道に注意しながら歩く。冷たい南風が吹き付け気温5℃。ガスで視界が悪いが西端まで行く。
7時頃にはオゾンホールのように尾瀬だけ青空がのぞく予想なのだが、台風の影響があるのだろう。そう思いつつしばらく待つことにした。10分ほど待つと、西方から視界が回復。青空が見え始めた。
池塘群がある辺りで待機。霧が晴れ、南方に雲海が広がるまでの経過を眺めていた。草紅葉が彩る池塘、天上の楽園に相応しい風景。富士山の頂上部も見えた。ただそれも10分ほどで再びガスに包まれた。
当日の核心部である濡れた木道を注意しながら下り、富士見田代で逆さ燧ケ岳を見る。長沢新道を下っていく。木道が破損したり土砂崩れなどで迂回がある。さらに下ると木道が新設されていた。ゴムが貼ってあり非常に歩きやすい。
泥濘とゴーロ帯を過ぎると、長沢のせせらぎが聞こえてきた。沢特有の涼しい風が吹き上げる。長沢橋に下りるころには、ブナ林に朝の日差しが差し込んでいた。
視界が突然開ける。視線の先には景鶴山の岩稜、左手には尾瀬ヶ原。歩みを進めると竜宮十字路に到着。大勢のハイカーが休憩していた。
ベンチに佇み、全方位草紅葉がひろがる湿原を眺める。燧ケ岳と至仏山に挟まれた広大な尾瀬ヶ原の中央部にいる。池塘に浮くヒツジグサも色付き始め、カモがのんびりと泳いでいた。
竜宮十字路を西へ、山ノ鼻へ向かって歩き出す。湿原に下りてきたので暖かく14℃。青空にはうろこ雲と筋雲があり秋の装い。青空の下には先ほどまで居たアヤメ平の稜線が見える。
広大な湿原には一本の木道。その奥には至仏山が雄大に構える。ワル沢のなだらかな斜面や高天ヶ原の登山道がよく見えていた。振り返ると燧ケ岳の双耳峰。8月11日に登頂した。山頂から俯瞰していた広大な湿原を今歩いている。
牛首分岐の池塘で逆さ燧ケ岳を眺める。前日は逆さ火打山を眺めた。逆さ燧の池塘は混んでいた。しかも風が強くなり水面が揺れていた。
ここで千葉から来られた女性二人に撮影を頼まれた。これからアヤメ平へ向かうとのこと。長沢新道でのアクセスが良いとアドバイス。見晴から八木沢道だと遠回りとなり、帰りのバスに間に合わないと予想されるからだ。
私は原の川上川橋手前のベンチで遅い朝食。前日はだるま弁当だったので、今日は登利平の鳥めし松弁当880円、それにもも焼き鳥とウズラの卵を乗せる。至仏山と燧ケ岳を眺めながらゆったりと食した。
軽装のハイカーやファミリーがたむろす山ノ鼻小屋。混雑は嫌なので素通り。鳩待峠までの緩い登り。クマの足跡や糞が見られた。気配も感じられた。私の汗臭い匂いでクマも敬遠しているのだろう。
喧騒が聞こえる鳩待峠に11時に到着。さらにゆるゆるの雰囲気。まさに観光地。郷に入れば郷に従えで、休憩所で花豆ソフトクリーム400円を買う。花豆特有の香りと舌ざわりがうまい。混雑を嫌い食べつつ鳩待通りに入る。そして誰もいなくなった。
背丈を越えるササの中を歩いていく。獣の気配がビンビンくる。樹林帯をしばらく行くと視界が開け横田代となる。美しい草紅葉の地平線と青空が美しい。
中原山山頂を過ぎると、見晴らしの良い南斜面の湿原。上州武尊山や日光白根山が見えていた。大きな池塘群が見えると、本日二度目のアヤメ平に到着。2名いたがすぐに出発して行った。貸し切りのアヤメ平を満喫。しばらく景色を眺めて下山。
下山途中で、逆さ燧ヶ岳を撮影した千葉県の女性2人と再会。長沢新道を何とか登つて来たとの事。2時間あれば余裕で鳩待峠まで下りられるので、安堵しただろう。無事に帰還されることを願ってお別れした。
富士見田代に寄り道して、廃墟の富士見小屋を眺めて峠を下りる。長い林道は退屈なので、小走りしながら紅葉探し。今朝見られなかった美しいブナをたくさん見ることが出来た。14時20分には駐車場に到着。着替えて帰路へ。
関越道が赤城高原SAから渋滞が始まっているので、昭和を抜けて綾戸経由で帰ることにした。道端の彼岸花やソバ畑を観賞しながら帰ったので、結局遅くなった。
帰宅し荷物を整理する。水ボトルには林道で汲んだ水が残っていた。まだ冷たかった。尾瀬の清々しい空気と土壌が育んだ水。広大な高層湿原と池塘の美しい風景。我が家からたった60km先に、こんなに素晴らしい自然がある。いつまでも大切にしていきたいと思った。
growmono さん おはようございます。
21日・22日と連日山登り、頸城は新潟、尾瀬は群馬と隣り合わせだけども遠いですね。
21日には逆さ火打山、22日は逆さは燧ヶ岳同じような名前ですよね、
帰りのアヤメ平下山時の長沢新道分岐の池でも逆さは見られますよ(寝そべらないと見えませんが)、富士見林道は紅葉が始まったばかりですか、まだ行くのは早いかな。
21日の渋滞は事故も関係していたのですね、あまりにものろのろなので事故を誘発するのですね。
こんにちは、yasioさん。
前日は長野経由からの新潟の火打山。尾瀬ヶ原は竜宮まででしたので、群馬県内です。竜宮から東が福島県、東電小屋から北が新潟県です。尾瀬ヶ原山ノ鼻から牛首までは木道も渋滞していました。団体が多く抜くのが大変でした。
「逆さひうち」を狙ったわけではなく、ただ単に晴れると予想されるところに行きました。富士見田代の逆さ燧も見ましたよ。木道がきれいになっていました。
富士見峠林道はまだまだですね。10月中下旬ころだと思います。
21日の上信越道の渋滞は、横川SA手前で脱輪による単独事故で路肩にマーチが停まっていました。一車線規制してましたね。その事故渋滞影響で、浅間山トンネル出口で後方衝突時事故(自動車業界用語でオカマと言ってます)があり、それで一車線規制していました。
growmonoさん
こんばんは
今から58年前に初めて先輩に連れられて尾瀬を訪問した時の冨士見下からアヤメ平、竜宮小屋でした。
重いキャベツ2個も丸ごと棒につるし手に持って二人で運びました。
大変な思いをした記憶が蘇りました。
竜宮小屋は超満員で一睡もできませんでした。
それでも翌日は三条の滝を見てその次は燧ヶ岳に登りました。
懐かしい尾瀬を思い出しました。
こんばんは、iiyuさん。
当時のことを回想すると、一睡もできない訳が分かりますよ。キャベツ二つを棒天秤に吊るしての山行は、今では考えられませんね。登山の目的以外の後輩への策士が、今の山岳部敬遠にも現れています。氷壁はともかく、ロープを結べなくても氷上は移動できますよね。現代の高校大学の山岳部でも同じですよ。伝統も踏破する時期が来ています。
鬼軍曹様、おはようございます〜
予告通り、翌日も「逆さヒウチ」だったのですね
草紅葉が綺麗ですね
富士見下までたったの1時間半ですか
我が家からは倍以上かかるので、羨ましい限りです
大好きな尾瀬ですが、実は富士見下からはまだ歩いたことがないのです
紅葉の時期に歩きたいと思ってはいますが、2時間の林道歩きは退屈される方が多いでしょうから、ここはソロかもですね
癒しの尾瀬、毎年訪れたい特別な場所ですね
お疲れ様でした〜
おはようございます、FRESCHEZZAさん。
あいにくの雨の土曜ですね。平地でも本格的な紅葉時期を思わせる気温です。
拙宅は前橋市の市街地で、前橋は群馬の中央下なので、北や西へ行くには好都合です。東北方面はアクセスがやや悪いです。
富士見下は無料ですし、30台は停められます。林道歩きも少し早く歩けば1時間30分で小屋跡までたどり着けます。無心で歩いて景色を眺めると知らぬ間についてしまいますよ。
growmono さん、こんばんわ。尾瀬の草紅葉、もう結構いいところまで行ってますね。個人的には行ったことのないアヤメ平、尾瀬ヶ原とセットだと時間的に厳しいかと思っていましたが、一日で2度行けるとは(驚)いずれにしろ早起きが大前提ですね(汗)動物の気配はあまり感じたくないけど(笑)下山後は下道、スキーの後でも高速に乗らないのが地元流かも。混んでても安全に帰宅したいですね。
こんばんは、yamaonseさん。
コメント遅くなりすみません。本日は休みでしたので、私としては珍しい所で遊んできました。
長い林道を歩いてたどり着いたアヤメ平の草紅葉は良い感じでした。今頃がちょうど良いと思います。尾瀬ヶ原は10月に入ったほうが色が濃く、木々の紅葉も進み良いと思います。
鳩待峠から行くとなると、通常鳩待通りから反時計回りに周回して戻る、もしくは至仏山へ登って戻る、ですよね。これですと駐車料金1000円に往復バス代2000円かかります。しかも時間制限がありますからね。「間に合わないと困る」と、行動の制限が発生します、精神的にも焦りますよね。
富士見下からなら駐車場は無料、林道歩いて行けば富士見峠からはすぐにアヤメ平です。しかも一度立ち寄り、周回すれば二度楽しめます。お金が一切かからないのがこのコースの利点です。金欠ハイカーにはもってこいです。
高速の迂回路は、ナビとスマホの発達で、綾戸も混むようになりました。冬季は素人がタイヤを滑らせてビビッてますね。早くより無事なことがすべてだと思います。
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