水無沢〜楢戸沢〜会津朝日岳


- GPS
- 36:49
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,738m
- 下り
- 1,724m
コースタイム
- 山行
- 9:37
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:37
- 山行
- 14:00
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 14:27
天候 | 1日目、晴れ〜ゲリラ豪雨 2日目、霧〜晴れ〜霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口近辺は携帯電波無いので注意 |
その他周辺情報 | 道の駅きららにーぱーきゅー http://www.kirara289.jp/ 深沢温泉 季の郷湯ら里 https://www.yurari.co.jp/ 受付20時まで、700円、綺麗 セブンイレブン会津田島店 |
写真
感想
まじで痺れる山行でした。
もう1泊2日で色々ありすぎて描ききれてない気がする。
会の先輩と南会津の百名渓へ沢登りに。
週末特に予定なく、月曜あたりにtakaさんに声を掛けてみたら、空いてるとのことで遊んでもらうことに。10月にオジカ行く約束もしてたのでそのプレトレ/お互いの力量確認もできたらいいなということで。
行き先として、下田川内山塊に行ったことがなかったので、行ってみたくて候補をいくつか出したが、まだ虫がヤバそうとのことで、少しエリア変えて、気になってた楢戸沢〜会津朝日岳のルートを出して、それに決まる。週初めは天気予報が悪かったので無理かなーと思っていたが、直前で回復したので行ってみることに。
・ルートについて
楢戸沢〜会津朝日岳北壁スラブ。
ルートの概要としては、
→沢の遡下降をこなして楢戸沢に入渓
(楢戸林道は現在通行止めらしい)
→楢戸沢遡行〜途中沢泊
→ゴルジュ遡行〜ツメあたりで北壁スラブを登りピークハント
→会津朝日岳の一般登山道で下山
みたいな感じ。百名渓かつとても綺麗そうなのに、記録が全然なく、グレーディングされていない。トマやぶなの記録でもかなり時間かかって遡行している。だが、記録を読む感じ、takaさんとなら条件悪くなければ、ギリギリいい感じで遡行できるラインかなと考えた。
金曜夜、ムサコでピックアップしてもらい、ひたすら車を走らせて、只見で前泊。
コンビニは会津田島のあたりで無くなるので注意。
・1日目
会津朝日岳登山口からスタート。林道を戻り、水無川の入渓地点へ。まずは山越えして楢戸沢を目指す。入渓してしばらくは堰堤超えが5回くらいあり、面倒。堰堤攻撃が終わったあたりで河原状になって、二俣になり、右俣に入り、沢登りが始まるが、ヌメヌメスラブ系でなかなか悪い。小滝多い。そして水が無さすぎて暑い。マジで消耗しまくりでしんどい。いったんコルまで詰めあげてそこから下降。最初は草掴みながら急斜面を下降しまくり、途中から顕著な沢状を下降。懸垂2回くらいした。捨て縄残置あり。水も増えて来たのでコンディションも良くなってきたのでテンション回復しつつ、下降完了。
ついに楢戸沢へ入渓!
めっちゃ綺麗!!まさに癒し渓。
魚影も濃く、サイズ大きいのもちらほら。
白い岩、モスグリーンの水、ゴルジュ状、いいですねー。
そこからは沢が狭まったり、滝も出てきたりもするが割と易しめで問題なく遡行できた。
記録では830二俣以降は泊まれなさそうとのことだったので、そこあたりで適当に泊まることに。
その後焚き火起こしたりとかしてると、ゲリラ豪雨にやられる。やべぇ、先にタープ張っときゃ良かった。とりあえず焚き火を守りつつ、タープを貼り、凌ぐ。この時冷やしてたビールが流される。痛恨のミス。小一時間降ってたんじゃないか。
その後、ようやく止んでくれたのですぶ濡れになった服を焚き火で乾かす。
個食食べて、少し焼き物食べて、ありったけ水分補給して、早めに就寝。次の日に備える。
・2日目
この日は長丁場予定。3:30起床、5:00出発。アルパインかよ。。。
地形図上の遡行距離は1日目に比べると短いんだけど、とにかく時間がかかるみたいということで。
遡行初めてすぐにCS滝。自分リード。空身で人工で無理やり突破。しんどかった。時間かけてしまった。
その後は連爆の大滝が出てきて、左岸側を巻き登り。基本、コンタクトラインを見極めて登ってく感じ。このあたりで2ピッチくらいロープ出す。3mくらいの懸垂で綺麗に沢復帰。
その後はさらに深いゴルジュ状になり、登れない20m大滝がでてくるので、まとめて右岸から大高巻き。がっつり密ヤブを進むのがしんどかった。しばらく尾根をヤブ漕ぎ続けると、ルンゼにぶつかる。そこあたりから沢に戻れないか確認するが、そのルンゼを超えて草ぞいにしばらくトラバースしたら沢床が近くなり、降りやすそうだったので、しばらくトラバース。ある程度近くなったところで20mくらいの懸垂で沢床復帰。処理完了。
その先くらいで1080の二俣になり、ここから核心ゴルジュに突入する。ゴルジュに入ると右岸側ハング状になり威圧感がすごい。そして、スケールこそ15m以下で小さいものの滝がバンバン出てきて、小難しい滝もたくさんでてくる。CS滝が多くて処理が大変。
途中ハング状ツルツル滝を左岸側から草付きトラバースして巻くが、うまく繋がらず、沢床にもうまく降りられず、行き詰まる。しょうがないので、ハーケン2本打ち込んで、お助け紐で4m懸垂する。ハーケン打ち込んだあたりには、残置ハーケンの朽ちた跡があって、同じように行き詰まって懸垂した人がいたんだなと感じた(汗。
その先のハング状CS滝も左岸側から草付きトラバースを交えて巻く。
さらにその先のツルツルシャワー滝も左岸側から巻くが、ちょうどその先が二俣になっていて、あれが北壁スラブに続く右俣じゃね?ってことで、左岸側を巻きつつ、右俣側の尾根に乗り込んでその先でルンゼに降り治すか尾根をそのまま登ってしまうか様子見ることに。この巻きあがりの時の泥岩登りが今回の山行で1番緊張した。
ということで尾根に乗って、その先の小さい枝沢に降り直したが、なんか遡行図の情報と合わない。うーん、入りたい沢を行き過ぎてしまったかな?ってことで、入った枝沢の右側の尾根に乗り、山頂に向かってつめ上がりつつ、行きたかった沢にトラバースして復帰できるか様子を見ることにする。
このつめ上がりが急斜面のガチ密ヤブ漕ぎでしんどい。チェーンスパイク持ってきて良かった。takaさんなんでチェーンスパイクなしで同じくらいのスピードであがってこれるんだ。ある程度上がったところでも北壁スラブが同定できず、いったん北壁スラブへのトラバースは諦める。その後、めちゃくちゃ消耗しつつ尾根を登り、標高を上げてく。5時間くらい薮漕いだか。マジで1人だったら心折れてたと思うが、お互いに励ましあいつつ、根性でヤブコギまくる。最後の最後のピークから伸びる稜線が見えたところで右の沢地形に逃げて、草原を登って汚いスラブを少し登って稜線抜け。16:30くらいか。
その後稜線から会津朝日岳ピークに出て、takaさんとグーパン。なんとか生きて帰れそうだ。
ここからは登山道下山。後半ヘッデンになったり、takaさんがガス欠になったりしたが、なんとか下山完了。てか途中で水分補給したら、takaさんの下山スピードが2倍くらいになってて笑った。ヘッデンなのにコースタイム0.5掛けで下ってるやん。夜間行動慣れてすぎる。自分も400ルーメンのヘッデン買おうと思いました(現状60ルーメン)
2日目15時間近い行動時間になったけど、まだ体力的には余裕があり、良かった。長丁場でも体力とメンタルが持てばまだまだやれるんだなと思った。
とにかく後半のルートミスが痛かったが、下りてこられて良かった。そこまではうまくやれてただけに悔やまれる結果に。
下山したら、近くのお風呂入って、コンビニで飯食べて、幸せになりました。
結局家まで送って貰ってしまった。
ありがとうございました。
・まとめ
まさに大冒険でした。
今年行った3級上の春川ダイレクトより全然難しかった。あれがぬるかったと思える。
圧倒的な原生域で、残置なし踏み跡なしの中で足掻いて足掻いてやっと帰ってこれた。
充実感もありますが、なにより自分の力不足を多いに感じた。
限りなく軽量化に勤め、少ないながらも過去の記録を読み込んだけど、それでもギリギリだった。
トマやぶなの強者に比べて、ひとつひとつの処理スピードが全然遅い。
滝を見て、ラインを読む。その中で最適なルート取りをする。100点を出すために時間をかけるんじゃなく、時間をかけずに60点〜80点のルート取りをする。大自然を相手に、ねじ伏せるのではなく、うまく受け流して突破する。そんな攻略が必要だなと。
いつぞやL学講習で言われた、「難しい山をやりたいなら、環境を受け入れることが重要」の言葉が身に染みる。
これからは、自分に奢らず、でも攻めることも忘れず、自分なりのライン取りをどんなときでもできるように心がけていきたい。
そして、なによりこんな山行に付き合ってくれるtakaさんには感謝しかない。
結局今回の山行の中でも、要所要所でtakaさんに頼ってしまう部分があり、そこは自分の至らなさでした。
でも、前よりもついて行くだけでなく、ある程度背中を預けたりできるパートナーとしてやれる部分も出てきて、それは純粋に嬉しかった。
オジカもこれからもtakaさんと痺れる沢登りができるように精進します。
今回は本当に有難うございました!!
また原生域で沢登りしましょう!!
総遡行本数89本目、今年18本目、まだまだ頑張らなくては!!
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