雪の南アルプスにご挨拶〜上河内岳(敗退)茶臼岳〜


- GPS
- --:--
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 2,091m
- 下り
- 2,095m
コースタイム
天候 | 一日晴れ・・・のはずが稜線出た途端吹雪でした。下ったらまた晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
静岡から井川までは富士見峠通行止めの為、口坂本経由で。 最後のコンビニは新静岡IC先サークルK。ここから先はコンビニはおろか、自販機ですら少ないようなところです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<沼平〜畑薙大吊橋> 登山ポストは畑薙第一ダム、沼平、茶臼岳登山口(吊り橋のトコ)にあります。 林道歩き(ダート) <畑薙大吊橋〜ウソッコ沢小屋> 吊橋を渡った後はトラバース気味に歩くところが多い。 アップダウンがあって沢沿いを歩き吊橋をいくつか渡って小屋へ。 ルートはハッキリしているが落ち葉が凄く登山道が埋もれてしまい、足元には注意が必要。落ち葉多いところで膝下まで潜る。 <ウソッコ沢小屋〜横窪沢小屋> ウソッコ沢小屋を過ぎると階段(梯子?)がかけてあり、それを登りきると本格的に南アの登りが始まる。 1600mぐらいから日影や窪みに少し雪が見え始める。 休憩ポイントもいくつかあり。 <横窪沢小屋〜茶臼小屋> 小屋から先はひたすら樹林の登り。 2000mぐらいからは登山道は雪道。 この日の雪質であればアイゼン等はなくても登れるが、ストックやピッケル等、杖代わりになる物は欲しいかもしれない。 踏み跡は当日のものではないが一応一名分あった。 <茶臼小屋〜茶臼岳山頂> 茶臼小屋手前から雪が深くなり、膝ぐらいまでの踏み抜きが続き、小屋直前は軽くラッセル。 小屋周辺は比較的雪が深い平均して膝下ぐらい。踏み抜けば又下まで。 斜面を登り始めると雪がガチガチに。アイゼンが良く利く。 稜線は風強く、雪も固め。柔かい雪は殆ど飛ばされていました。 風が弱く、降雪直後であればラッセルを強いられるでしょう。 この辺は天気と降雪状況で日々変化があるでしょう。 小屋から先は冬季ですので雪で登山道はありません。 自身でルートを選んで歩く感じですが、ほぼ夏道と同じルートを辿れると思います。上河内方面分岐のところに標識が。大きめの岩に道を示す印はありました。ケルンも。 今年はこの時期にしては雪多めだと思います。 装備は厳冬期と同じもので。2500m以上は冬のアルプスです。 |
写真
感想
しばらく歩行時間の短い山が続いていましたが、たまにはホームの南アルプスも歩かなきゃ。
とは言っても続けた休みがあまり取れない自分にとって南アの大きな山々はなかなか日程の都合で夏以外は結構手強い。今年は早めから雪が降っているようでいつもはうっすら雪化粧の大きな山々は既に真っ白。
神々の降り立つ場所とも言われる冬の南部BIG3を近くで見ようじゃないか!
と言う事で、南部の山々を間近で見られ、360度の大展望が広がる上河内岳を目指すことにしました。片道10時間弱のCTなので6割から7割ぐらいのペースで歩けば何とか明るい時間中に登って下りられるでしょう。
深夜自宅を出発。
静岡から井川へ向かう南アルプス公園線は依然通行止めなので口坂本経由で向かいます。夏の南部縦走の時もそうでしたが、まず畑薙まで向かうのが最初の難関です。市内に住んでる人でさえ80キロ近い林道を走らなければならないので・・。
しかも野生動物がバンバン出てきます。タヌキ、キツネ、イノシシ、カモシカ何度も何度も遭遇しました。
運転と昨日の仕事の疲れで一気に畑薙まで辿り着けず、途中で2時間程仮眠。
6時頃畑薙ダム先の沼平ゲート前に到着。
到着時間が遅くなっちゃったのと何だか調子がいまいち・・・。
駐車場には3台車がありました。
とりあえず準備を済ませ登山届を出して出発。
林道歩きは好きじゃないけどウォーミングアップには良いですね。
1キロぐらい歩いたところでサングラスを忘れたことに気付く(-_-;)
雪があったらアウトなのでしぶしぶ引き返す。
6時半に再出発。
林道を歩き、茶臼岳方面への登山口畑薙大吊橋へ。(ポストはここにもあります)
189mの長くて高度もある吊り橋を渡り山の中へ。
橋を渡り切ったらいきなりの急登。
すぐにトラバース気味の緩やかな道になりますが落ち葉が多く、道が埋もれてしまってます。意外と気を遣いました。
登って下って沢沿いへ。吊り橋をいくつか渡るとウソッコ沢小屋に到着。
通年無人の小屋ですが、割と綺麗です。
いまいち調子が上がりませんが、ペースはまずまず。
小屋の裏側の吊り橋を渡り、階段というか梯子というかを登ると南ア的樹林帯の急登が始まります。木々の葉が落ちているので明るい樹林歩きです。
中の段、横窪峠と休憩ポイントを通過し、いったん沢に下って横窪沢小屋へ。
横窪沢小屋も一部が冬季解放されています。こちらも綺麗な小屋です。
横窪峠で今日の目的地上河内岳が見え、思った以上の白さに驚き!
いまいちだった体調もなんだか良くなっちゃいました(^_^)
ちなみにこの辺りから少しだけ雪が出始めます。
横窪沢小屋から上はずっと森の中。2000mぐらいから先は登山道にもしっかり雪が積もっていますが、現状割と歩きやすい雪質です。
少し急な登りが続きますが、歩きやすく、休憩ポイントも適度にあるのでストレスなく登れます。1日〜2日前ぐらいの踏み跡が一人分ありました。
途中のビューポイントでは南部の大物、大無間やすぐ目の前の茶臼岳の眺めが良いです。が、茶臼岳の上の方が何だかモクモクしています。
茶臼小屋に近づくにつれ雪が多くなってきます。踏み抜けば膝上まで潜ります。小屋直近は軽くラッセルです。
ちょうど5時間で茶臼小屋に到着。
調子があまりよくなかった割には大きな休憩を入れなかった為まずまずのペースです。小屋の二階が冬季解放されています。ここもまた綺麗な小屋。上に行くにつれ小屋が綺麗になっていく気がします。
ここで休憩。
荷物を降ろして食事をとり景色を眺めます。
富士山や笊ヶ岳〜安倍奥、地元の竜爪山までバッチリ♪綺麗。
ただ、反対側、西からは怪しい雲が迫って来て、一面真っ白。上河内も見えなくなりました。
さて、ここから先どうしようか?
ペースは悪くないけど、出発時間が遅かったのとここでの休憩が結構長かったので時間的には結構厳しくなってきました。しかもここでの雪がこれぐらいだとこの先ずっとラッセルが続くんじゃないか?天気もなんだか不安です。
迷いましたが、上河内岳は断念。茶臼岳へ向かう事にします。
小屋を出てすぐのところでアイゼン装着。
なんか吹雪いてるんですけど・・・。
ここから上は基本雪に埋もれて道はありませんので地図とコンパスを頼りに歩きます。トレースも無いです。
一応真っ直ぐ西に向かって稜線に出たら真っ直ぐ南に向かえば良いのでそれ程難しくはありません。
ラッセル覚悟でしたが結構カチカチになっていてアイゼンが良く利き、歩きやすいです。ただ、風が強いのと、一面真っ白で5mぐらい先までしか見えません。
稜線の分岐ポイントまで出ました。
凄い風!
冷たいとかじゃなくて痛い。
分岐まで来て行けそうなら上河内までっていうのが頭の中に少しだけ残っていましたが、こりゃぁ無理です。往復2時間以上このままだったら事故になりかねません。茶臼までも辿り着けるかどうか・・・。
たまに大きな岩にペンキマークがあったり、小さなケルンがあったりで何とか道は間違っていない事を確認。晴れてればどうって事ない道も吹雪いてると大変。
最後のひと登りで少し道を間違えましたが腰まで埋まってこりゃあ違うなと思い、引き返して正しいルートに戻り山頂に辿り着きました。
山頂に着いた時は風をモロに受けてた風上側半身が真っ白に凍っていましたw
一応記念に写真を撮り、ちょっとでも明るくならないかなぁと思ってウロウロしながら待ってみましたが一向に回復の気配がないので諦めて下りました。
小屋まで同じルートを戻りました。
ふぅ一安心。
後は下るだけですが、意外と時間が経過しているのであんまりのんびりは出来ません。林道までは明るいうちに下りなきゃ。
登ってきた道をひたすら下ります。
横窪峠からは青空の下に上河内岳がどーんと見えていて、さっきまであんなに吹雪いてたのに今はこんなに綺麗で・・・( ̄∇ ̄;)
また今度来いって事かな。
休憩はアイゼン外した倒木ベンチと横窪峠で上河内を眺めた2〜3分のみ。
落ち葉が多い下の方は少し注意しながら歩き3時間ちょっとで吊橋まで、何とか暗くなる前に戻りました。
薄暗くなってきてからはカモシカや鹿等山の住人達に何度も遭遇しました。
驚かせてゴメンね。
林道歩きの間に暗くなってしまったので最後の10分ぐらいはヘッデン点灯させて歩き、沼平に帰還。
白樺荘で温泉入ろうと思いましたが、時間ギリギリになっちゃったので諦めて帰ることにしました。
帰り道もタヌキやキツネの遭遇数は凄かった。最近は人里まで結構動物が降りて来てるんだなぁ
久々の南アルプス。
やはり深い森の中は落ち着くし長く急な樹林は歩き応えがあっていいなと思いました。今回は当初の予定だった上河内岳は行けず、南部BIG3の雪景色を間近でおがめませんでしたが、雪のアルプスの雰囲気も楽しめたので良かったです。
この山域では良くあることですが一日誰にも会う事無く静かな山が楽しめました。
翌日心地良い筋肉痛なったのも久しぶり。
めまぐるしい天候の登山でしたね。
ここ数日の寒波で、どんどん冬が深まって
いますね。
南アルプス南部の山は、素晴らしい山ばかり
ですが、登山口までのアクセスが
第一関門ですね
タヌキ・キツネはお目にかかったことが
ないです。一度遭遇してみたいですが
雪山で一番遭遇したいのは、やはり雷鳥ですね〜
次回のリベンジが、好天であるように
願ってます。
mamepyonさん
落ち葉ラッセル・・w
稜線吹雪で展望は残念でしたね。また年末年始にでも行かれたらいかかでしょうか?w
ここ最近この山域の情報が全くといっていいほどなかったので、非常に参考になりました。僕は三連休を利用してこの辺を歩いてくる予定です。ありがとうございました。
いつもコメントありがとうございます。
ずっと天気が良くても標高の高いところはあっという間に雲に覆われてしまいます。そうなると、この時期は一瞬で風と雪になってしまって大変
南アの南部はホントにアクセス悪いです。
その分、人も少なく、自然が豊かで動物、植物などの魅力はたっぷりです。タヌキは何十匹いや100匹ぐらい会ったんじゃないかと思います。キツネもカモシカも・・。
愛知方面からの方が金谷ICで降りれば道は良いですからちょっとだけ楽かもしれないですよ。いつか是非
三連休であれば多少人が入ってるでしょうけど、基本全然人がいないのでなかなか情報が少ないですよね。
落ち葉ラッセルw意外と雨後なんかは笑えないかもしれません。下りでは滑る事もありますのでお気を付けて。
深い森と雪景色楽しんできてください。
お天気回復するといいですね。
密かに核心は登山口までだと思ってますw
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