藤島玄に会いにえぶり差岳 下山はトラブルで難儀!


- GPS
- 31:30
- 距離
- 20.3km
- 登り
- 2,298m
- 下り
- 2,295m
コースタイム
6:35駐車スペース-8:35湯沢峰-12:44梶川峰-13:35扇ノ地紙-16:00頼母木小屋
8/5
4:40頼母木小屋-6:15えぶりさし岳-8:10頼母木小屋-9:35地神北峰-14:15駐車スペース
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
埼玉自宅から下道→太田桐生IC→荒川胎内IC 荒川胎内ICから飯豊山荘まで1時間ぐらい 所要時間5時間30分 帰り 荒川胎内IC→月夜野IC 昭和ICより断続的に渋滞だったため下道で埼玉の自宅へ 所要時間7時間(遠いの一言!) 飯豊山荘奥に駐車スペースあり トイレは飯豊山荘(水洗)、頼母木小屋(バイオ)、えぶり差岳避難小屋(ボットン) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【道】 一般登山道ですので整備は行き届いています。 丸森尾根下り始めは石がゴロゴロしていますので、スリップに注意するぐらいでしょうか? 【水場】 梶川尾根の五郎清水・・・ロープが張られていたりでちょっとだけ急。冷たくて美味しい。 丸森尾根の夫婦清水・・・ちょっとだけ下る。五郎清水のほうが冷たい気がする。 頼母木小屋・・・引水しており流しっぱなしで水量豊富。ビールを運び上げればここで冷やせることができる。 【小屋】 頼母木小屋・・・管理人さんがいらっしゃいます。テント@500、ビール350mL@700 えぶり差岳避難小屋・・・無人。きれいです。テントは数張りいけそうです。 |
写真
越後の山をこよなく愛し 生きる喜びを山登り一筋にかけて 還暦の翁になった玄さん 幼なごころにかえった無心の笑顔 いま温和な瞳にうつるのは 青く澄んだ池塘か風雪にけむる五十年の足跡か 精悍な熊のように 越後の山を駆けめぐった 玄さんの鉈目が年輪とともに大きく育ち 北の峰にも南の渓にも 先駆者の誇りをちりばめている そしてこだましてくるのは 若者たちの力強い山靴音だ 鋭い眼差しがかげり 逞しい四肢にはずみが失せても 玄さんの耳は 山の叫ぶ声をとらえ その心は さしのべた山の腕からぬけ出ることはできない 雲表の岩にゆったりと腰をすえた玄さんは 高嶺の花や赤蜻蛉と語り 霧走る山々 に眼を細めることだろう。 一栄
感想
愛読書のひとつに藤島 玄の『越後の山旅』がある。
その藤島玄のレリーフがえぶり差岳をちょっとばかり下ったところにあるというので、これは是非にも会いに行かねばなるまい。
車の運転に飽きてきたころ漸く飯豊山荘に着いた。
自宅から5時間半か、さすがに疲れた。
早朝の涼しい間に登るという目論見は崩れ、既に陽は高く容赦なく照りつける。
テント泊装備の重荷を背負い取り付いた梶川尾根はえげつない。
山登りが2ヶ月以上も空いてしまいすっかり衰えた体力は、暑さ・重荷・急坂の三重苦ですっかり底をついてしまった。
途中途中大休止を入れる。
特に五郎清水は冷たくて美味かった。
梶川峰を過ぎるとなだらかになるが、やはりキツイ!
一歩一歩足を動かせばどんな山でも頂上に行き着くよな〜、と考えながら辿りついた扇ノ地紙。
登ってきてよかったなと思う瞬間!
地神山、地神北峰、頼母木山を越え、今日の宿泊地である頼母木小屋に到着。
やがて夕日が日本海に沈んでいき、空が赤く染まる。
明日登るえぶり差岳が夕焼け空に浮かび上がる。
日帰り登山ではなかなか味わえないすばらしい光景だ。
2日目は荷物を小屋にデポさせてもらい軽荷でえぶり差岳を往復する。
鉾立峰なんかはその名の通りでアップダウンがキツイけれども、荷が軽いので足取りも軽い。
それは登山道脇にひっそりとあった。
漸く来ましたよ、と玄さんにタッチ。感慨深いものがある。
そして、えぶり差岳からは飯豊連峰の眺めを満喫できた。
本当に名残惜しいが頼母木小屋でザックをピックアップし、地神北峰から丸森尾根を下山する。
丸森尾根を下山途中、思いもよらないトラブルに見舞われる。
左つま先のソールがめくれてしまった!
すぐに応急処置としてテーピングで固定して歩き出すも、今度は右かかとがめくれパカパカと虚しい音を立てる。
これもテーピングで固定。
両足ともテーピングが無くなるまでぐるぐる巻きにした。
飯豊山荘が眼下に見え、あと少しだけ持ちこたえてくれという願いも届かず、のぞきを過ぎたあたりで左が完全に逝ってしまった。
ソールのない登山靴は登山靴にあらず!
なんでもないところでも滑り、生きた心地がしなかった。
右のソールも剥がれてはいるが、首の皮一枚というかテーピング数巻で繋がっている。
右も逝ったらシャレにならんぞと、右足はなるべく負荷をかけないようにソロリと下ろし、左はそれに輪をかけて注意する。
普段ならホイホイと下れるようなところを後ろ向きで下り、予定した時間を大幅に遅れながらもなんとか登山口に降り立ったときは安堵した。
玄さんが守ってくれたのではないかと思い、山を見上げ『ありがとう』って呟いた。ナンテネ。
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