涸沢(初雪山テント泊でまさかの暴風雪雨)



- GPS
- 56:00
- 距離
- 29.2km
- 登り
- 985m
- 下り
- 972m
コースタイム
2日目 10:30涸沢-14:30徳沢
3日目 6:10徳沢-7:40上高地
天候 | 1日目 早朝のみ晴れ 後は雨時々曇り 夜は暴風雪雨 2日目 各穂高山頂は曇り、後雨 3日目 早朝雷雨 曇り後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜横尾は雪なし。 横尾〜涸沢は雪あり。腐り雪のため軽アイゼンはあった方が楽かな。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
GW最後の山行は二泊三日で涸沢(天候次第で北穂高予定)に行ってきました。
前日まで鳳凰三山と悩みましたが、低気圧の影響で1日目はイマイチだが、二日目、三日目は良い天気になるはずであり、やはりGWの涸沢には興味があったため、そちらを選択しました。
初日の高速を走っていると、雨雨雨。
初日イマイチと割り切っているが、さすがにこれではモチベーションダウン。
しかし、松本に入り、沢渡に向かっていると天候も回復していき、晴れに変わっていく。
5時半前に沢渡大橋の駐車場に到着。
駐車料金を払い、いつも通り軽食を食べ、準備。
今回は初の雪山テント泊。
いつも通りの装備にテント装備一式、シュラフ(厳冬起用化繊)、スコップやハードシェル、12本、ピッケルなどを放り込み、ついでに酒や嗜好品を突っ込むと約25kg。
重い。
しかし、前日、前々日は完全レストしているため、体調良好。
片道切符を買い、バスに乗り込み、上高地に向かう。
上高地到着後、トイレを済まし、出発。
予想外に天候は良い。
青空。
このまま晴れて涸沢までいければ最高だが、まあ無理だわ。
直ぐに雲が広がり、穂高山頂付近は雲に覆われ、見えない。
しかし、上高地付近はまあまあ。
景色を楽しみながら進んでいく。
4,50分ほどで明神館に到着。
普通ならばこのまま素通りして徳沢を目指すところだが、重い荷物が肩、腰に食い込む。
肩、腰を休ませるためにも5分ほど休憩。
そして、出発。
次は徳沢。
距離は3km強あるが、ほぼ平坦な横歩き。
しかし、肩に圧し掛かる重量はキツイ。
緩やかな上り坂でも足が重い。
これで涸沢まで登れるのだろうかと不安に思う。
そんな不安もよそに何とか徳沢に到着。
当然ここでも休憩。
しかも、ソフトクリームを購入。
朝食、軽食を食べているにもかかわらず、空腹が酷い。
しかし、これで空腹感、体力も大分回復。
食べ終わったら、直ぐに出発。
次は横尾。
情報どおり、遊歩道を外れて作業道に入る。
その途中、雨。
最初は弱い雨だったが、横尾に近づくに連れ、大粒。
横尾到着後、避難小屋の軒下に逃げ込む。
今回、雨具の代用が出来るだろうという考えでハードシェルしか持っていない。
しかし、気温は高い。
熱くて死にそうになりそうだが、体が濡れすぎるのは最悪であるため、上下着込み、ゲイター装着。
そして、ザックカバーを取り付けていると、次第に青空が・・・
しかし、何時降るかわからない状態であるため、下ははいたままで、上は直ぐに取り出せる位置に仕舞い、出発。
横尾から本谷橋は腐り雪と夏道の混合路。
歩き難い箇所はないが、とにかくグチャグチャ。
転ばないことだけを気をつけて歩いていくと、次第に雪が増え始め、若干下り始めると本谷橋到着。
本谷橋といっても橋自体はまだありません。
ここらでみんなアイゼン装着。
それにならって我々もアイゼン装着。
装着後、体力回復&軽量化のため、バナナを食していると再び雨。しかも大粒。
上着を着込み、フードを被る。
そして、出発。
ここから涸沢まではひたすらに登り。
事前情報ではかなりきついとのこと。
しかし、積雪路かつ雨のためか、気温はそれ程高くなく、それなりのペースで上っていける。
おお、重量を背負っても結構登れるじゃん!と思っていたのだが、ヒュッテが見えた辺りから、急激にペースダウン。
ゴールが見えると緊張が緩むって言うあれです。
そこからがきつかった。
しかし、ゆっくりゆっくりと歩を進めてると念願の涸沢に到着。
登りきれた!
という思いと
雨の中の設営か〜〜
という落胆。
と、思っていたら次第に雨が弱まってきた。
これ幸いにと思い、急いで設営開始。
先ずはスコップで整地。
適当な広さで大雑把に掘った後、平らに整地。
その後、テント設営。
テント設営後、テントシートを敷き、荷物をぶち込んで連れに整理してもらう。
その間に私はフライを取り付け、ペグを埋め、周りのテントを参考に風防設置。
そして、やっとテント内で一息。
目的を達した満足感と疲労感でぐったり。
そして、取り合えず生ビールを飲みに行く。
ヒュッテでつれと乾杯。
おでんを摘みに生を飲む。
最高である。
その後、水を補充し、テントに戻る。
そして、雨は次第に強まっていく。
テント内でボーっとした後、夕食準備。
風雨が強く、外では準備が出来ないため、内部で食事。
夕食はフリーズドライのカレー。
おいしくいただきました。
その後、トイレを済まし、風防を強化。
そして、8時ごろ就寝。
・・・のつもりだった。
しかし、ほんの2時間後叩き起こされる。
強風によって。
暴風といってもよいかも。
雨は霙、雪に変化している。
テントが変形するような風、テントに叩き付けれる雪の音でとてもじゃないが眠れない。
それでも眠ろうとするが、すぐに起きてしまう。
テントごと吹き飛ばされるのではないかと不安が付きまとう。
眠れないにもかかわらず、早く朝が来てくれと願ったのは初めて。
寝たり起きたりを繰り返していると、次第にテント内が明るくなり始める。
朝だ。
強風は続いている。
それでも光というのは人を落ち着かせる。
外に出て天気を確認すると、どんよりとした雲が覆っている。
天気が良ければ北穂高に登る予定であったが、雨→霙・雪ときているので、雪崩が怖い。
しかも、風は相変わらず強い。
何より山頂に上ってもガスガスで展望はなさそう。
ということで、今日はまったり決定。
テントに戻り、朝食準備。
朝食はわかめうどん。
おいしくいただきました。
ごろごろしながら、写真を撮影しながらすごしていると、続々と北穂高、奥穂高方面に登っていく。
みんな元気だなぁと双眼鏡で眺めながら見ていると、むくむくと登山意欲がわいてくる。
しかし、すでに停滞を決定している。
無茶しても仕方ないと考え、意欲を押し殺す。
撮影していると、3時ごろから天候が崩れるとの情報を耳にする。
ヒュッテの天気予報を確認すると、土日とも天気悪化。
天気予報が変わったらしい。
当初の予定では涸沢に二泊する予定であったが、早々に下山決定。
テントを片付け、荷物を詰め込み、10時半頃出発。
折角荷揚げした荷物をほとんど詰め込んだまま下山。
悲しいが、仕方ない。
このまま下山するのは悲しいので、連れと相談。
徳沢でテントを張ることに決定。
本谷橋、横尾、徳沢まで行く。
直前で降られたが、直ぐに止む。
その間を縫って、テント設営。
直ぐに土砂降り。
間一髪。
再び止んだので、生ビールを飲みに行く。
無事二日目終了を祝い、乾杯。
その後、テントに戻り、昼寝。
起床し、直ぐに夕食。
夕食はカニ卵雑炊。
おいしくいただきました。
寝不足もあってか、昼寝したにもかかわらず、直ぐに就寝。
最後の日。
この日も自然に叩き起こされる。
土砂降り&雷。
腹に響く重低音。
ごろごろしていると、次第に止んでくる。
その後、朝食。
朝食はドライカレー(私)、ラーメン(連れ)。
おいしくいただきました。
雨が降る前に急いで撤収作業。
最近段々早くなってきた。
6時過ぎに徳沢を出発。
7時40頃上高地到着。
この直前で再び雨。
最近直前で雨が多い。
どうせなら直後にして欲しい。
後は駐車場までタクシーで戻る。
この中で今回GWでかなりの人数が遭難死していることを知る。
やはり撤退、トライしない勇気って必要であることを実感。
土砂降りの中駐車場に到着後、荷物を車に詰め込み、帰路に着いた。
4日に横尾から戻りました。帰り道に雨にやられました。きっとすれ違ったでしょうね。山を振り返ると『けっこー振ってそうだな、、、』なんて思ってましたが、やはりひどかったようですね。本当にお疲れ様でした
fermin さんコンバンワです。
ずっと雨降りもつらいですが、ころころ変わる天気も困ったものですよね。先ずは初の雪中テント泊無事に済みおめでとうございます。
minapapaさん、kintakunteさん、こんばんは
初日(4日)は巨大低気圧通過直後のため、ある程度悪いことは想定していましたが、それ以上でした
しかし、テントが壊れる、吹き飛ばされることもなく、暴風雪雨の夜を無事に過ごせた事は幸いであり、非常に良い経験でした
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