蓮華温泉ループで白馬岳-雪倉岳-朝日岳/久しぶりの山中3泊


- GPS
- 77:10
- 距離
- 40.1km
- 登り
- 3,486m
- 下り
- 3,491m
コースタイム
- 山行
- 6:11
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 8:49
- 山行
- 7:37
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 8:25
天候 | 9月29日(金)概ね晴れかつ強風 9月30日(土)快晴かつ強風 10月1日(日)快晴で微風・絶好の登山日和 10月2日(月)曇りのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
北上する場合の最終コンビニはローソン小谷店です。 スーパーについては白馬周辺にも何軒かありますが朝9時からの営業のようです。関東圏から車で白馬方面を目指す場合、更埴ICから長野白馬有料道路を経由するか、安曇野ICから北上する形になろうかと思います。前者の場合だと更埴IC近くの西友粟佐店、後者の場合だと安曇野IC近くの西友豊科店が24時間営業です。 復路は全行程一般道。国道148、147、19、20号などを通行。道中車中で仮眠しつつ帰宅しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体を通して顕著な危険箇所なし。道迷いの危険も少ないと思います。 【蓮華温泉から白馬大池、白馬岳、杓子岳】 蓮華温泉から白馬大池までは樹林帯です。水平距離4kmで標高900m登るので意外に急登です。大池に至ると視界が開け、人も多くなり、華やかな場所に来たな〜と実感します。 大池から先は森林限界を超えた稜線歩きになります。眺望は素晴らしく勾配もそれほどきついところはありません。足元は基本的にガレザレですが、勾配がきつくないので落石等の危険も少な目だと思われます。ただし標高の高い場所で吹きさらしになり隠れる場所もないので、天気が悪い場合は注意が必要です。 【三国境から朝日小屋】 栂池−白馬岳のメインルートから外れ、一気に登山者の数が少なくなります。三国境から鉱山道分岐付近へはガレザレの急勾配を下ります。鉱山道分岐から雪倉岳避難小屋付近は一度平坦になり平和な気分で歩けます。雪倉岳への登りは勾配はそれほどきつくありません。ただし偽ピークが5回ほど出てくるのでがっかりしないよう気をつけましょう。雪倉岳から水平道分岐はガレ斜面の下りで気を使います。コースタイムの設定も少々厳しいと個人的には思いました。水平道は2013年版山と高原地図に「大きくアップダウンを繰り返す」と書いてあったので水平道とは名ばかりで厳しい登り下りが何度もあるのかと恐れていましたが、実態は大きく下って登り返す箇所が1回あるだけでした。 【朝日小屋から蓮華温泉】 人が少ないルートです。天気が今一つの月曜日と言うこともあってか、白高地沢橋まで行くと言う地元の方一人とすれ違ったのみでした。 この区間の前半は視界が開けており気持よく歩けます。ただし木道の区間が多いので朝早い時間帯や雨で濡れていると相当神経を使います。またこの辺りは岩の質のためかグリップ力があてに出来ません。水平に近い面以外を踏むと滑るので注意が必要です。地図には「ぬかるみの道」との記載がありますが、木道が整備されておりそれほど問題になる箇所はありませんでした。 終盤の姫負峠は堪えました。一度峠に下りてからの登り返しは傾斜がきつい上、折からの雨により滑りやすくなっていました。登りも大変ですが大荷物を背負ってここを下るのはもっと大変でしょう。私が二度と朝日岳には来ないであろうと思う理由の一つがこの区間です。 カシバード展望図は大きいサイズで登録してあります。よかったら予習・復習にご利用下さい。 画像をクリック→「元サイズ」をクリック→画像をもう一度クリック、と進んで下さい。 PCでは想定した通りに表示されますがスマホ等携帯端末では大きなサイズで表示されないようです。 |
その他周辺情報 | 道の駅小谷がお勧めです。 レストランで500円以上の食事をした場合、レシート提示で温泉施設の料金が660円のところ半額330円になります。 http://www.otarimura.co.jp/ |
予約できる山小屋 |
蓮華温泉ロッジ
|
写真
感想
●●5連休を確保、さてどこ行こうかな●●
9月29日から10月3日まで5連休を作りました。天気予報も上々。さてどのように使おうか。最終日の予報が今一つなのでそこを移動日に設定して前4日間は山で使えそうです。そうなると1泊2日で行けちゃうようなところはもったいない。
当初は上高地-蝶ヶ岳(泊)-常念岳-大天井岳(泊)-槍ヶ岳(泊)-上高地のループを考えていました。しかしレコ友に相談すると「オマエのようなへっぽこ脚でその計画は無理だ。身の程を弁えよ」と優しく諭され、レコ友氏の勧めに従い別プランの方を実行することにしました。
結果的には比較的緩めに作った今回のプランでもそこそこ厳しかったので、アドバイスに従って良かったかと思います。
●●初日は大池までの楽チンプラン●●
私の山行は仕事の関係上登山口までの移動は深夜となることがほとんどです。今回も盛大に高速料金を使ったところで登山口に着くのは朝6時以降になります。そこから徹夜明けの状態では白馬岳頂上宿舎のテン場を目指すのは大変です。また頂上宿舎までたどり着いたとしても翌日杓子や白馬鑓を往復してから朝日小屋を目指すのはますます無理。
であれば初日は大池までとしておけば朝10時くらいのスタートで問題なし。高速代を節約出来、ビールや食料を持ち上げるのも楽、翌日以降の行程も楽になり、徹夜明けでも耐えられるレベルの運動量。身の程を弁えたナイスプランです。
ま、それでもそれなりにきつかったのですが、そこそこ上手い事回りました。ところで大池のテン場の地面はメチャ固いですね〜。ペグが2本死にました。岩を使って打ち込んだのも原因の一つかも。大池ではペグ打ち用のハンマーを小屋で借りられることが今回判明したので次回以降はそれを使うことにします。なお頂上宿舎のテン場でもペグは2本死にました。
●●ヘロヘロなのになぜか眠れない●●
今回の山行ですが体はメチャメチャ疲れているのに寝付きが悪かったです。初日は少々ビールを飲み過ぎたので夜中に何回もトイレに起きる羽目となり、それが理由と言えば理由。しかし普段からそれはやってることなんですけどね。白馬岳頂上宿舎ではその反省を踏まえビールは控え目にしました。それでも眠れたのはせいぜい2時間程度でしょうか。3晩での合計睡眠時間が徹夜・1時間・2時間の3時間ではたまりませんね。
大池では朝のうち雲が多かったのでご来光はパス。そもそも大池でご来光を見るには朝4時台に出発し5時半頃には船越ノ頭に到達してないといけません。その責務から解放されたと言う意味では晴れてなくて助かったかも。ダラダラとテントを片付けて出発は7時。こうなると頂上宿舎到着後に白馬鑓まで往復するのは難しいかも知れませんがそれはそれで仕方ないですね。
小蓮華山付近からはすっかり晴れて眺望は極めて良好。風が強いのは少々難がありましたが気分よく歩き、寝不足ながらも私なりに順調に頂上宿舎に到着。順調に行けば白馬鑓までの往復は可能な時間帯でした。しかし私自身のダラダラと食堂での時間浪費により少々厳しくなり、無理せず杓子岳までの往復にしておきました。どうも頂上宿舎は人員の配置に無理があるような。食堂の受付と調理、テン場・売店の受付を昼飯時に一人でこなすのは厳しいように思います。
ともあれ杓子岳に登ってみました。白馬三山の中では山容の地味目な杓子岳ですが中々どうして捨てたもんじゃありません。白馬岳の荒々しい姿が間近で見られる好展望ポイントでした。
●●三国境からはガラガラでした●●
頂上宿舎のテン場でも睡眠不足は解消出来ず絶不調が続きます。とりあえず前日見られなかったご来光を拝み、またしてもゆっくり目=7時のスタートです。前日に既に登っているためあまりありがたみもない白馬岳の山頂を経由します。巻き道があれば迷いなくそちらを通るんですけどね。
三国境から雪倉岳に向かうと一気に人が少なくなります。もしかすると朝日小屋まで誰にも会わないかも、と思いました。流石にそんなことはなくすれ違いの人とは何人も会いました。しかし同方向に歩いている人は結局一人も見かけませんでした。翌日が月曜日なことを差し引いても静かなコースだと思います。
前日までの強風から一転。この日は昼過ぎまで快晴微風の絶好の登山日和でした。時々すれ違う人と会話を交わしつつダラダラと歩きます。雪倉岳はなだらかな山容で、実際に登ってみても見た目通りのきつさで問題なし。順調です。
しかし、そこから先がきつかった。雪倉岳から水平道分岐までは標準CTで2時間ですが、さしてダラダラでもなく歩いて2時間半かかりました。ここの設定は少々問題があるように思います。水平道分岐から朝日小屋までは標準CT通りに到着しました。
●●朝日小屋の晩御飯は絶品です●●
今回朝日小屋の晩御飯を楽しみにここまでやってまいりました。レコ友氏のアドバイスに従いネットで予約済みです。テントを張って、小屋前でビールを飲んでいるとほどなくスピーカーから晩御飯の支度が出来たと言う放送が流れます。
何でも当日は「若い子たちが頑張った」そうで、通常の白米だけでなくちらし寿司を作ってくれていました。それも旨かったですし、ここの定番メニューのカジキの昆布締めや鶏からの甘酢あんかけ、ホタルイカの沖漬けなど全て旨く、下界でも通用する晩御飯でした。他の小屋ご飯より少々高めですが充分にその価値はあると思います。
また、こちらのオーナーさんが気さくな方で食事前の挨拶などもしてくれました。小屋泊の方と一緒にワインで乾杯して食事が始まるのも良い感じでした。さらに今回私モバイルバッテリーを持っていたのですが、何とそれをスマホとつなぐケーブルを忘れてしまいました。そちらについてもオーナーさんにお願いしてお借りすることが出来ました。あらためて御礼申し上げます。
●●五輪尾根は天国、カモシカ坂以降は…●●
充実の晩御飯と風がすっかりやんだ穏やかな天気のおかげでこの日は快眠。事と次第によっては早立ちして朝日岳の山頂でご来光との気持ちもありましたが、天気が下り坂でご来光の期待薄く、そもそも熟睡し過ぎて目覚めたのは6時チョイ前でした。
朝日岳まで何とか登り、天気イマイチとは言え中々快適な五輪尾根を下ります。紅葉は丁度最高潮で晴れていればさぞかしと言うポテンシャルを感じました。途中雨がぱらつき始め、本降りになってくれるなよと思いつつ歩きます。カモシカ坂は等高線がみっしりと詰まっていますが良い感じにスイッチバックしており問題なくクリア。
姫負峠への下りとそこからの登りは大分厳しかったです。木道が濡れ始めて、また岩のグリップが悪いので下りでは気を遣い、瀬戸川橋付近の登りは大層急登で体力を削られました。逆にここをテン泊装備で下るのはもっと嫌だなと感じました。
登りを一度終えると雨脚が強くなっていたためザックカバーを装着。幸いカッパレベルには至りませんでした。蓮華の森分岐に至ると「蓮華温泉20分」の表示に一安心。あとは平坦な木道&砂利道をのんびり歩いてゴールしました。
●●感想●●
前半部分は大好物のコースなので、多少風が強かったことと睡眠不足には若干悩まされたものの眺望良好で満足です。後半朝日小屋の晩御飯も申し分なしで五輪尾根も天気イマイチでしたが快適な道と言えますね。しかし最後の姫負峠のアップダウンが厳しかったことと、登山口への遠さ等も考えると朝日岳は今回限りとなりそうです。とは言ってもやはり一度は来てみて良かったコースだと思います。今回の満足度は120%としておきます。
コメント
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メシ前にこのレコ読んでたら腹鳴りましたよ
朝日小屋の飯は期待を裏切らなかったようでなによりです
クルミ寿司うまそうじゃー
それもそうだけどスマホとバッテリーつなぐケーブル忘れたんですか?
それってテント持ってったけどポール忘れたとか、ストーブもってったけどガス缶忘れたとか、靴はあったけど靴紐なかった、ってのと同じくらい...
スイマセン、もう言いません
朝日小屋の晩御飯は期待通りの充実っぷりでしたよ。
カジキの昆布締めとかホタルイカの沖漬けとか地元愛たっぷり、それに鶏の唐揚げも甘酢で和えてあったりして、疲れが溜まった登山者でも食べやすいメニュー構成で旨さもさることながら何かほっとする感じがしました。
ケーブル忘れちゃったんですよ〜
大池の時点で気付いていたんですけどね。その時点ではまだ充電もたっぷりでしたし、テン泊の身の上としては小屋の方に色々お願いするのはどうも気が引けます。その点でも朝日小屋はフレンドリーな雰囲気もあるのでお願いしやすかったです。オーナーさんに相談すると「高いよ〜」と脅されましたけどね(実際は何も請求されてませんよ)
テント持ってったけどポール忘れたり、ストーブ持ってったけどガス缶忘れたりはレコ友さんの中に何人か実例を見たことがありますね。私はそんなことはしません
って言っても靴そのものを忘れていったり、山の中に手袋や腕時計を忘れたりってのは結構やってましたなあ
ともあれ久々に山の中にどっぷり浸かることが出来て良かったです
秋は人も少ないし池塘と紅葉のコラボ美しい。
立派な避難小屋。
水汲みは大変でしたが。
途中男性とすれ違いました。
日本海を見たときは、達成感でいっぱいでした。
はじめまして、yamasakiyumikoさん。
コメントありがとうございます
栂海新道…朝日小屋で同宿だった方々から夏場の大変さは聞いており、私が歩くことは一生なさそうだと思いました
秋なら暑さの問題はクリア出来ますかね。とは言え視界の開けた森林限界上の稜線を歩くことが大好きな私にとっては、やはり魅力をあまり感じないコースでしょうか。
歩きたいコースを歩き尽くした後に考えてみるかも知れませんが、一体いつのことになるやらって感じです
こんばんわ
確かに秋だからこそ良かったのです。
吹上のコルすぎるとほぼ、里山で標高をさげていくだけなもので
上高地からどうしても日本海を稜線歩きしてみたかったもので
一番やはり夏きつかったのは雲の平、高間が原♨、水晶、赤牛、最後の読売新道の八合目から黒部ダムまで下るのが、虫がいっぱいで、あまりの不快さにジョギングシューズで走りながらくだりました。
夏は森林限界下は地獄と虫の戦い
でも平の渡しも楽しかったし、黒部ダムもスケールが大きく大町温泉でゆったりと
私も引くやまは嫌いでアルプスの稜線闊歩が大好きですね。
その気持ちよくわかります。
晩秋は、雪とのはざまで、装備も多くなりますが、
楽で美しく紅葉がもれなくついてくるベストシーズンですね。
私は白馬大池でテント張る予定があられが降って来たので避難小屋まで雨とのコラボで耐風姿勢で不安な夜を過ごしました。
戻るか進むか。
避難小屋はストーブで服を乾燥できないので下着以外すぐ脱ぎ雨具一枚で服を濡らせず、雨具手拭いで拭くだけですぐ乾きました。
急な天候悪化なのでトイレが中にあってよかったです。
風雨の中雪にならないか不安な夜を思い出しました。
つい長くなりすみません。
白馬大池。五輪尾根の紅葉見事ですよね。
ありがとうございました
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