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記録ID: 102957
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

大滝山(徳沢より)〜蝶ケ岳縦走

1978年07月15日(土) 〜 1978年07月16日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
30.4km
登り
1,581m
下り
1,582m

コースタイム

7/15
上高地バスターミナル(6:30)〜明神(7:15〜7:30)〜徳沢園(8:00〜8:25)〜徳沢左岸へ(8:50)〜
徳沢二俣(10:40)〜羽衣の滝展望(11:15〜11:20)〜大滝山荘(13:00〜13:10)〜長塀の頭直下
(14:10〜14:25)〜蝶ヶ岳ヒュッテ(14:25〜  )   20:00寝

7/16
蝶ヶ岳ヒュッテ(6:30)〜蝶槍(6:55〜7:10)〜コルより尾根へ・尾根筋外れる(8:20)〜横尾(8:50〜9:40)〜
徳沢園(10:20〜10:30)〜明神池(11:10〜11:50)〜河童橋(12:45〜12:50)〜バスターミナル(13:10)

天候 晴天
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
新島々から朝一番のバスで上高地へ向かう。
コース状況/
危険箇所等
今現在は廃道となって久しい徳沢園より徳沢に沿って登り詰めるコース。
上部の二俣からの登りがきつい。

大滝山荘の営業開始が遅れ客が殺到、収容しきれず、ザックはすべて庭に
並べるといった対策でなんとかスペースを確保された。
珍しい経験だった。
予約できる山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテ
横尾山荘
7/15:徳沢上部二俣の
スノーブリッジ
7/15:徳沢上部二俣の
スノーブリッジ
稜線から蝶へ向かうと
コバイケイ草の群落が
稜線から蝶へ向かうと
コバイケイ草の群落が
シナノキンバイと
ミヤマキンポウゲ
シナノキンバイと
ミヤマキンポウゲ
槍ケ岳が一望できる
槍ケ岳が一望できる
常念岳も間近に
7/16:蝶槍から穂高連峰を
7/16:蝶槍から穂高連峰を
瞑想の丘から槍・穂高を
展望
瞑想の丘から槍・穂高を
展望
横尾へ下る
明神二の池に
立ち寄る
明神二の池に
立ち寄る

感想

【 古い記録の整理 】

7/19
新島々を朝一番のバスで上高地へ向かう。
釡トンネルを抜けると朝もやの中に大正池が眼に飛び込んでくる。
5年ぶりの上高地は光に溢れ寝不足の目には痛いほどだ。
河童橋に立つと、穂高の岩峰に吸い込まれそうだ。樹林に囲まれた小梨平を抜け、静かな梓川左岸の道を行く。
明神を過ぎ、いきなり明神岳を見せつけられるように展望しながら行き、
梓川の流れに徳沢が合流するとやがて、草原の徳沢園となる。
すっかり朝も明け明るい徳沢園のベンチでモーニングコーヒーだ。
平坦なアプローチで脚も充分ほぐれた。
横尾へ向かう人達と別れ右へ直角に折れ、うす暗い樹林の道を真っ直ぐ進むと徳沢の流れになり
堰堤となる。左端しを越えて徳沢の谷底へ出た後、流木とガレで荒れた感じの沢の右岸寄りを行く。
流れは何度も分かれたり、一緒になったりしながら続いている。
やがて流れも一本になると、第二の堰堤となり、これを越えて振り返ると、谷間に明神岳が。
支流の合流点で左岸へ移り、山腹に少しからんで行く。
第三の堰堤を右から高捲きした後は再び谷筋の河原へ戻り、後はずーと流れについて行く。
上流へ向かうと、次第に流れも谷らしくなり、ゆるい捲き道を過ぎると
まもなく二俣となる。手前の河原で昼食を摂る。
二俣の分岐まで来ると、雪崩の跡が生生しく残るシュルンドとなる。完全にコースが破壊している。
3mほどの雪壁の脇に崩れている唐松の枝の中を悪戦苦闘してやっと、右俣の左岸へ出る。
ここまで来ると長塀尾根や、主稜線と高さが比較できるように
なってきた。
少し右俣に沿った後、右手の山腹をくねくねとからんで高度を稼ぎ、羽衣の滝が展望できる長命水を過ぎる頃、大滝山〜蝶ヶ岳の穏やかな稜線が左手に広がってくる。
やがて傾斜もゆるみ、コバイケイソウのお花畑を抜けるとやっと稜線に立つ。
 池塘の有る台地の脇に今日の宿、大滝山荘が建っている。
しかし、コース破壊のため小屋の準備が遅れており、営業はまだ先らしい。
幸い時間は充分あるので、予定を変更して蝶ヶ岳ヒュッテに向かう。
徳沢に入って約5時間、最後の急登は寝不足の身体にはこたえた。
レモンを絞った湯で一息入れて稜線を蝶ケ岳へ向かう。
小屋の上から這い松の樹海を一息登ると裸の尾根となり、もう遮る物は何も無い。
 梓川の谷をへだてて岩の壁が連なる。穂高連峰である。
ザレの広い尾根をゆるく登り小ピークを越えると、一面はコバイケイソウとシナノキンバイの群落である。
気持ちよく下って鞍部となり、今度は池塘と草原の庭園になる。
のんびりしたいが先を急ごう。
二重山稜の谷間を登る。ゆるい登りだがもう身体はバテバテ。
山稜がひとつのまろやかな尾根に変わると、お花畑になるが長塀の頭への登りが。
気力も萎えて休憩。花をよけて腰を降ろす。
 周囲は緑の草原に黄色のシナノキンバイ・ミヤマキンポウゲがきれいな所だ。
山の姿は上昇気流に運ばれたガスのため見えない。レモン湯とソーセージでスタミナを補給する。
一息つけまたお花畑の中を登りにかかる。
山腹から長塀の頭にかけてはさらに、ハクサンコザクラも加わり花の宝庫だ。
頭を登りきると再び稜線上に出る。ザレと這い松とケルンののんびりした尾根をを行くとやっと
鞍部に蝶ヶ岳ヒュッテを見つける。手続きをした後、すぐ先の瞑想の丘へ行ってみる。
 風が出たせいか、時々ガスがすっかり流され大展望に恵まれる。
梓川からそそり立つ槍〜穂高、縦走路には堂々とした根張りの常念岳が仰げる。
西陽を受けて、穂高山荘がキラキラと光っている。多くの残雪と岩のコントラストが迫力を増す。
日没前に小屋前で夕食をしている間中、続々と客がやって来る。今夜は大変な混雑になりそうだ。
7/20
4時半に起きて朝陽を拝もうとしたが、あいにくにも濃い霧だ。
早起きが無駄になったのでその分ゆっくりと朝食を摂り、パッキングに時間をかける。
しかし、朝霧は晴れの前兆だ。小屋を出る頃には期待通りの気持ちのいい朝になった。
伸びやかな稜線を小コルから蝶槍へ向かう。
蝶ヶ岳は広い台地状のピークで、ケルンがなければ通過しても気づかないだろう。
岩稜を一息ピークへ駆け上がると蝶槍である。第一級の展望だ。
目に入る山を列挙しよう。左手南から御岳・乗鞍岳・霞沢岳・焼岳・槍〜穂高連峰・
その奥に野口五郎岳・そして北には大天井〜常念岳・飽きるほどの大展望を楽む。
 充分楽しんだので、稜線を下る。小コルまで戻って右へ岩屑の尾根をジグザグに急降下する。
まもなく空を遮る樹林へ入る。横尾へ向かう尾根筋である。
長い降下である。  尾根筋を右へ外れだす頃、沢音が聞こえる。黒沢の流れだ。
黒沢に沿うようになると、まもなく笹の海をくぐって横尾へ飛び出す。
カーッと照りつける太陽、渇いた前穂高岳の岩峰・音を立てて流れる清冽な梓川。
素通りはもったいないので、広場のベンチで昼食にする。
前穂を仰ぎ、梓川の流れを聞く贅沢な場所での昼食は美味しい。
観光客も混ざる横尾の広場を後に上高地へ下山する。
途中、明神池によって梓川の右岸周遊道を河童橋へたどり着く。


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