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Yamareco

記録ID: 9017776
全員に公開
アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

日ノ岳稜・裏同心ルンゼ~大同心北西稜継続登攀

2025年11月29日(土) 〜 2025年11月30日(日)
 - 拍手
yutoof その他2人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
23:38
距離
16.5km
登り
1,865m
下り
1,863m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
9:24
休憩
1:30
合計
10:54
距離 8.8km 登り 1,218m 下り 689m
6:25
5
6:31
6:32
40
7:12
7:16
46
8:02
8:55
381
15:16
15:19
2
15:21
15:24
13
15:38
15:39
7
15:46
15:47
8
15:59
16:04
8
16:12
16:30
37
17:19
2日目
山行
7:52
休憩
2:11
合計
10:03
距離 7.7km 登り 647m 下り 1,174m
5:51
6
6:02
6:03
339
11:41
13:01
36
13:41
14:27
35
15:03
15:07
33
15:39
15:40
14
15:53
天候 2日間とも快晴
過去天気図(気象庁) 2025年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
赤岳山荘の駐車場を利用
ガラガラでした。
コース状況/
危険箇所等
10数センチほど降雪があったようで、ところどころ軽いラッセルを交えた
その他周辺情報 もみの湯 650円/人
夜ご飯はテンホウ
柳川北沢を詰める
2025年11月29日 09:14撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 9:14
柳川北沢を詰める
岩の上にサラサラの新雪が乗っていて歩きづらい
2025年11月29日 09:18撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 9:18
岩の上にサラサラの新雪が乗っていて歩きづらい
分岐点?右側に入る
2025年11月29日 09:25撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 9:25
分岐点?右側に入る
みえてきた
2025年11月29日 09:38撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 9:38
みえてきた
隣の石尊稜
Oさん曰く箸休めにちょうど良いらしい笑
2025年11月29日 09:58撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 9:58
隣の石尊稜
Oさん曰く箸休めにちょうど良いらしい笑
だいぶ近づいてきた
中山尾根のスカイラインがよく見える
2025年11月29日 09:59撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 9:59
だいぶ近づいてきた
中山尾根のスカイラインがよく見える
ルンゼを詰め上げる
ラッセルだったり、一部凍結していて悪い
2025年11月29日 10:05撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 10:05
ルンゼを詰め上げる
ラッセルだったり、一部凍結していて悪い
本来の取り付きを過ぎてしまったようだが、ここでロープを出す。
2025年11月29日 10:28撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 10:28
本来の取り付きを過ぎてしまったようだが、ここでロープを出す。
1ピッチ目スタート!
1ピッチ目スタート!
フォローのKさん
2025年11月29日 11:21撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 11:21
フォローのKさん
1P目終了点
2025年11月29日 11:24撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 11:24
1P目終了点
2P目はOさんがリード
2025年11月29日 11:27撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 11:27
2P目はOさんがリード
ルーファイが難しそう
2025年11月29日 11:32撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 11:32
ルーファイが難しそう
3P目後はコンテで登り、リッヂへ出る
2025年11月29日 12:56撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 12:56
3P目後はコンテで登り、リッヂへ出る
良い眺め
2025年11月29日 13:14撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 13:14
良い眺め
コンテで雪稜やハイマツ帯を越えて上部岸壁へ
4P目
2025年11月29日 13:14撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 13:14
コンテで雪稜やハイマツ帯を越えて上部岸壁へ
4P目
5P目
スタートしてすぐ左に回り込むと顕著な凹角が
2025年11月29日 13:49撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:49
5P目
スタートしてすぐ左に回り込むと顕著な凹角が
隣の中山尾根を登るパーティ
何度か写真を撮り合いました
2025年11月29日 14:11撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 14:11
隣の中山尾根を登るパーティ
何度か写真を撮り合いました
フォローのOさん
2025年11月29日 14:18撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 14:18
フォローのOさん
こちらに手を振ってくれてる
多分最終ピッチ前かな?
2025年11月29日 14:29撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 14:29
こちらに手を振ってくれてる
多分最終ピッチ前かな?
6P目
2025年11月29日 14:38撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 14:38
6P目
最終ピッチを飛び出してきた!
2025年11月29日 14:40撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 14:40
最終ピッチを飛び出してきた!
2025年11月29日 14:45撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 14:45
正にアルパインクライマー!
2025年11月29日 14:45撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 14:45
正にアルパインクライマー!
7P目 最終ピッチ
岩場を抜けて傾斜の緩いハイマツ帯へ
2025年11月29日 14:53撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 14:53
7P目 最終ピッチ
岩場を抜けて傾斜の緩いハイマツ帯へ
ハイマツから支点をとって終了点
2025年11月29日 15:03撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 15:03
ハイマツから支点をとって終了点
日ノ岳山頂!
2025年11月29日 15:17撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 15:17
日ノ岳山頂!
お地蔵さんが出迎えてくれました。
2025年11月29日 15:16撮影 by  iPhone 16, Apple
1
11/29 15:16
お地蔵さんが出迎えてくれました。
3人+お地蔵さんと記念写真
2025年11月29日 15:17撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 15:17
3人+お地蔵さんと記念写真
雲海に浮かぶ富士山が綺麗
2025年11月29日 15:46撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 15:46
雲海に浮かぶ富士山が綺麗
横岳方面へ
2025年11月29日 15:50撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 15:50
横岳方面へ
大同心稜から下降
2025年11月29日 16:07撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 16:07
大同心稜から下降
割と雪が積もってて、アイゼンだと歩きやすかった
2025年11月29日 16:09撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 16:09
割と雪が積もってて、アイゼンだと歩きやすかった
途中で大同心南稜を偵察
2025年11月29日 16:27撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 16:27
途中で大同心南稜を偵察
南稜取り付き
ここを左上していく
2025年11月29日 16:28撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 16:28
南稜取り付き
ここを左上していく
日没
ギリギリ真っ暗になる辺りでテントへ
2025年11月29日 16:31撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 16:31
日没
ギリギリ真っ暗になる辺りでテントへ
Kシェフオリジナルメニューで宴会
2025年11月29日 18:04撮影 by  iPhone 16, Apple
11/29 18:04
Kシェフオリジナルメニューで宴会
会の恩師から教わった方法でケーキを作りました。Oさん、おめでとうございます。
2025年11月29日 19:04撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 19:04
会の恩師から教わった方法でケーキを作りました。Oさん、おめでとうございます。
夜になっても雲が全く無くて綺麗
2025年11月30日 05:20撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 5:20
夜になっても雲が全く無くて綺麗
裏同心への分岐点
2025年11月30日 06:02撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 6:02
裏同心への分岐点
早速大同心が見える
今日はあの先端まで行くんだ
2025年11月30日 06:10撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 6:10
早速大同心が見える
今日はあの先端まで行くんだ
F1が見えた
2025年11月30日 06:23撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 6:23
F1が見えた
F1はフリーで
2025年11月30日 06:26撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 6:26
F1はフリーで
F2 ここは長いのでロープを出す
2025年11月30日 06:44撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 6:44
F2 ここは長いのでロープを出す
F4 ここもロープを出したが、中間支点は1箇所のみ
2025年11月30日 07:41撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 7:41
F4 ここもロープを出したが、中間支点は1箇所のみ
上がってすぐ左側にボルトがあったのでそこで終了点
2025年11月30日 07:53撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 7:53
上がってすぐ左側にボルトがあったのでそこで終了点
F5を越えたら一旦ロープを畳んで登る
2025年11月30日 08:04撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:04
F5を越えたら一旦ロープを畳んで登る
北西稜取り付き
2025年11月30日 08:05撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:05
北西稜取り付き
1ピッチ目スタート!
1ピッチ目スタート!
1P目
ピナクル目指して左上
2025年11月30日 08:24撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:24
1P目
ピナクル目指して左上
マムートのハードシェルが映えるなぁ
2025年11月30日 08:29撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:29
マムートのハードシェルが映えるなぁ
1P目終了点
2025年11月30日 08:46撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:46
1P目終了点
2P目 左にトラバースしてルンゼに入る
ほぼ歩き
2025年11月30日 08:46撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 8:46
2P目 左にトラバースしてルンゼに入る
ほぼ歩き
4P目 岩まじりの草付きを上がって顕著な凹角の前まで
2025年11月30日 09:20撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 9:20
4P目 岩まじりの草付きを上がって顕著な凹角の前まで
ピナクルで終了点
2025年11月30日 09:41撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 9:41
ピナクルで終了点
5P目 傾斜のある凹角 Ⅴ級
ここからが本番
2025年11月30日 09:44撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 9:44
5P目 傾斜のある凹角 Ⅴ級
ここからが本番
Oさんがリード
長いピッチを巧みに中間支点を取りながら登っていく
2025年11月30日 09:48撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 9:48
Oさんがリード
長いピッチを巧みに中間支点を取りながら登っていく
ボルトで終了点
2025年11月30日 10:30撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 10:30
ボルトで終了点
6P目 Ⅳ+
フェースを登り、右に回り込んでルンゼを上がっていく
2025年11月30日 10:32撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 10:32
6P目 Ⅳ+
フェースを登り、右に回り込んでルンゼを上がっていく
良い終了点が見つからず、雪稜を上がって灌木で終了点をとった
ここからはコンテ
2025年11月30日 11:19撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 11:19
良い終了点が見つからず、雪稜を上がって灌木で終了点をとった
ここからはコンテ
核心部取り付き
2025年11月30日 11:37撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 11:37
核心部取り付き
7P目 短いワイドクラックⅤ+
じゃんけんに勝ってしまってリードさせてもらう
2025年11月30日 11:39撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 11:39
7P目 短いワイドクラックⅤ+
じゃんけんに勝ってしまってリードさせてもらう
核心部
しんどかった
2025年11月30日 11:43撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 11:43
核心部
しんどかった
大同心の頭直下のピナクルで終了点
2025年11月30日 12:19撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 12:19
大同心の頭直下のピナクルで終了点
登ってきた裏同心ルンゼが見える
2025年11月30日 12:20撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 12:20
登ってきた裏同心ルンゼが見える
終了点のピナクル
2025年11月30日 12:21撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 12:21
終了点のピナクル
大同心北西稜登り切った!!
2025年11月30日 12:22撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 12:22
大同心北西稜登り切った!!
大同心の頭は絶景が広がる
風も穏やかでしばらくゆっくり
2025年11月30日 12:36撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 12:36
大同心の頭は絶景が広がる
風も穏やかでしばらくゆっくり
昨日登った日ノ岳稜が見える
本当に中山尾根のすぐ隣なんだなぁ
2025年11月30日 12:39撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 12:39
昨日登った日ノ岳稜が見える
本当に中山尾根のすぐ隣なんだなぁ
横岳 独特な縞模様に雪が被っててより綺麗
2025年11月30日 12:41撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 12:41
横岳 独特な縞模様に雪が被っててより綺麗
本日も大同心稜を下降
懸垂ポイント
2025年11月30日 12:53撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 12:53
本日も大同心稜を下降
懸垂ポイント
大同心と小同心
やはり何か惹きつける力がある
2025年11月30日 13:08撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 13:08
大同心と小同心
やはり何か惹きつける力がある
アイスキャンディの準備は着々と進んでいるよう
2025年11月30日 14:26撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 14:26
アイスキャンディの準備は着々と進んでいるよう
アイスキャンディ楽しみ
また来ます
2025年11月30日 14:27撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 14:27
アイスキャンディ楽しみ
また来ます
本日も100Lザックが活躍でした
2025年11月30日 14:27撮影 by  iPhone 15, Apple
11/30 14:27
本日も100Lザックが活躍でした
最近恒例のテンホウで夜ご飯
2025年11月30日 18:20撮影 by  iPhone 16, Apple
11/30 18:20
最近恒例のテンホウで夜ご飯
撮影機器:

装備

個人装備
ダブルアックス 縦爪アイゼン
共同装備
ダブルロープ50m×2

感想

今シーズンのアイス初めに八ヶ岳へ行ってきました。とは言いつつ裏同心ルンゼから大同心北西陵の継続登攀に、日ノ岳稜登攀付きという欲張りセット。グレードも個人的にチャレンジングなルートでしたが、メンバーとコンディションに恵まれて、絶景と共に快適な登攀を楽しめました。

<日ノ岳稜>
赤岳鉱泉でサクッとテント設営を済ませ、初日は日ノ岳稜へ。アプローチは中山乗越へ登り始める前に沢筋へ逸脱し、柳川北沢右俣を詰める。2箇所ほど沢の分岐があったが全て右側へ。
顕著なスカイラインが中山尾根だとすぐ分かったので、その隣が日ノ岳稜だろうと特定して取り付く。中山尾根下部岸壁からのトラバースルートも見えた。

1P目 Ⅲ+
トポの取り付きよりも上に来ていたようなので、すぐ左にトラバースしてから右寄りに稜上を目指して登る。この時バンド状の段差を乗り越えるのに苦労した。草付きを登ると分かりやすい稜線が見えたのでそこまで伸ばして灌木で終了点をとった。

2P目
稜線上を上がっていくのでゴール方面はよく見えるが、岩のどこを登るかルーファイが難しそうだった。Oさんが試行錯誤しながら上手く弱点をついて終了点へ。

3P目
岩場を登ってすぐダケカンバ帯へ。適当に伸ばして灌木で終了点。ここからコンテでリッジ、ハイマツ帯を越えて上部岸壁へ。ラッセルだったが割と雪は締まっていて苦労しなかった。

4P目
ハイマツ帯が切れた、上部岸壁手前辺りからロープを伸ばす。ビレイヤーはハイマツで支点を取ってセルフビレイをとった。ここは綺麗なクラックもありカムが決められたようだ。
このあたりで隣の中山尾根から声が聞こえてきて、向こうのパーティと写真を取り合った。

5P目 Ⅲ+&Ⅳ-
上部岸壁直下に付くも凹角が見当たらず、岸壁に上がれそうな場所も見当たらない。日ノ岳ルンゼを登るかぁと思って右側へスタートするが、ちょっと登ってからすぐ左を見ると顕著な凹角が。上にピナクルも見えてここで間違いないと思い左上した。
ピナクルに着くと目の前にフェースが見えたが、ロープの流れも良かったのでそのまま繋げて登る。ボルトやハーケンなどの残置支点は豊富にあり、他で取れそうになかったのでありがたく使わせてもらった。
(後からOさんに聞くと0.5番くらいのカムが決められるようなクラックがいくつかあったらしい。反省)
個人的には登る方向が思い描いた通りで、ロープの流れを綺麗に纏められたと思う。セカンドで上がってきたOさんが拍手してくれてとても嬉しかった。後で振り返ってみるとトポの4P目と5P目を繋げて登攀してたようだが結果オーライということで。

6P目
簡単な岩場ありの雪稜を登っていく。

この辺りで中山尾根のパーティも最終ピッチへ着いたよう。
絶景をバックにピナクルで終了点を取ってセカンドビレイをする様はまさにアルパインクライマーと言った感じでとてもカッコ良かった。

7P目
あとは雪稜を登るだけ。頂上直下に灌木が見えたのでそこまで上がっていくが、足場があまりよくなさそうだったのでもう少し上がってハイマツから終了点をとった。ここでロープ解除して山頂へ。

下山は地蔵尾根と迷ったが、横岳を経由して大同心稜からの下降を選択。先々週に比べて大分雪が積もっており、むしろ歩きやすかった。

今回はベース型の山行なので夜は待ちに待った宴会。しかもOさんが数日前誕生日とのことで、お祝い仕様🍾以前教わった方法でケーキを作り、ささやかながらお祝いさせていただきました。美味しい料理を準備いただいたKさん、ありがとうございました。
Oさんお誕生日おめでとうございます。
楽しい時間はあっという間で、次の日も早いので早めに就寝。

<裏同心ルンゼ>
6時出発のつもりで4時に起きるが、思ったより準備が早く済んでしまい、5時半過ぎ位からスタート。裏同心ルンゼに入ってすぐ大同心が見えて、あそこまで一気に登り詰めるんだなぁと感慨深かった。
明るくなってきたあたりでF1に到着、ここはフリーで登った。F2も傾斜はそんなにないが、三段で40mと1番長く最後は立ってるのでロープを出した。三段目で1箇所スクリューで支点をとる。登り切ってすぐ目の前に岩があったのでスリングをかけて終了点にしたが、F3のすぐ手前にボルトの支点があったのでそこまで伸ばしても良かったかもしれない。F3はOさんがロープをつけたままフリーで登り、セカンドとサードはビレイしてもらう。ここからはコンテであがり、なめてめるF4はそのままコンテで通過。F5は確保したが、氷が薄い部分がありスクリューは注意が必要。ここも結局中間支点は一箇所のみ。登り切るとすぐ左側にボルトがありここを終了点とした。
ここからもコンテで上がり、氷化したガリーを越えたところでロープを解除。大同心北西陵の取り付きまで詰め上げた。

<大同心北西陵>
1P目 Ⅳ-
左上したところにクラックとピナクルが見えたのでそれを目指して登っていく。前半は草付き、後半はアックスをしまって岩場を登った。

2P目
トラバースしながら左に巻いていく。ロープいっぱい登ったあたりで良い感じのテラスがありピナクルで終了点をとった。ほぼ歩き。

3P目
草付きの岩場を登っていく。脆い場所が多くラクしやすかった。

4P目 Ⅲ+
次の凹角が見えたのでその取り付き目指して登っていく。岩はしっかりしていてカムで支点を取りやすかった。ボルトがあったが手前のピナクルで終了点をとった。

5P目 Ⅴ
傾斜のある顕著な凹角がかなり先まで続いているように見えた。最初は岩だけだったのでアックスを腰につけて登ったが、次第に草付きが多くなってきてアックスを再度出して登った。腰にしまうか首にかけとくかの判断が難しい...
ホールド自体は豊富で足を広く使いながら登り切った。

6P目 Ⅳ
前ピッチと同じような傾斜のある岩場を登ったあと、右手に回ってルンゼに入る。トポ上だとかなり右に回り込むようだが、どこも上がれそうで、終始正しいラインを登っているか不安だった。ルンゼを直上して雪稜に上がれたのでそのまま登り、灌木で終了点をとった。
雪稜は傾斜が緩くなったのでここからコンテで核心部の取り付きまで登った。

7P目 Ⅴ+
今回の最終ピッチにして核心部。正直ちゃんとリードできるか自信がなかったが、運に任せてOさんとジャンケンしたら勝ってしまい、ありがたくチャレンジさせてもらうことに。
やはり出だし目の前に見えていたワイドクラックが核心部。ボルトやハーケンは豊富にあったので、全て使いながら慎重に登る。クラックは手のホールドはあるが、足が全然なく前爪が中々決まらない。またワイドクラックに身体を捩じ込もうとするが腰につけたアックスが邪魔してこれまた上手くいかない。そうこうしてるうちに足が外れてテンションかかってしまった。さらに一個下の中間支点のカラビナがアックスにかかってしまうアクシデント。四苦八苦しながら外し、少し休んで再度トライ。今度はクラックに無理に身体を入れず、足をよく見て登り核心を突破。以降は足も豊富にあり無事登り切る。正直ボロボロで悔しかったが、なんとか上まで上がれて一安心だった。
事前情報どおり大同心の頭に出てしまうと何も無いので手前の岩にスリングを巻きつけて終了点とした。
大同心の頭まで出ると案外風が無くて快適。そして雲一つない絶景が出迎えてくれて少し気持ちが晴れた。最初にこの場所にきてから1年と少しが経つが、早くも5回目。それでもこの独特の岩稜は何度見ても素晴らしい景色だし、今回が一番コンディションが良い。ルートが自分にとって厳しかったのもあり、しばし感慨に耽った。

振り返ると上がってきた裏同心ルンゼ、さらにその奥のジョウゴ沢までよく見える。そして後続パーティも上がってくるのが見えた。

北西稜登攀開始から4時間が経って時刻は12時半。最後苦戦したが想定よりも良いペースで登攀できていたことに安心した。
本日も大同心稜を下降し、赤岳鉱泉でテントを撤収して帰路に着いた。

全体を通してルーファイやロープの流れの考慮はできるようになってきたなと感じたが、カムが決められる場所を見落としていたり反省点は多い。特にアックスに関しては登攀の邪魔になったりリーシュが絡んでしまったりと失敗は多かった。とはいえ実際に経験してみて学びは多かったと思う。これからも冬季登攀スキルを磨いて、裏同心~北西稜の継続登攀にはリベンジに来ようと、下降中の大同心・小同心を見ながら誓った。

改めてご一緒いただいたOさん、Kさん、ありがとうございました。

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