広河原から恵那山ピストン

- GPS
- 05:56
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,363m
- 下り
- 1,366m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 5:55
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
【林道ゲート〜恵那山広河原ルート登山口】 アスファルトが一部剥がれていたり、洗い越しで小さな川が路上に生まれていたりなどで、やや荒れている林道歩き区間。 特に危険個所はなし。 【恵那山広河原ルート登山口〜4合目(休憩所)】 土と木の根と大き目の石がごろごろしている斜面を登ります。 斜度はなかなかのものですが、道そのものはしっかりしており、また浮石もかなり少ないので、安定して歩ける区間になっています。 なお、この日は1,400m を超えたあたりからちらほら雪が路上に現れだし、1,600m を超えるとほぼ真っ白になります。 【4合目(休憩所)〜1,990m展望地】 斜度が緩まり、歩きやすさが増します。 ただしこの高度になると、太陽光が直接差す場所以外はもう雪ないし凍結です。 特に、陽の光が差さない山影かつ風が抜ける箇所などは、アイスバーン状態で簡単にスリップするようになってしまっています。足元注意! 【1,990m展望地〜山頂】 更に斜度が緩まり、平坦な歩きも出てくるウィニングランの区間。 足元の雪の厚みも増し、むしろ前の区間よりスリップリスクが減っているため、安心して歩けます。 |
| その他周辺情報 | 登山口からすぐにある月川温泉は、温泉設備がかなり新しく、泉質も良いのでオススメです。 |
写真
装備
| 個人装備 |
【ここから衣服】ベアフットサンダル
登山用靴下
登山用長ズボン
長袖シャツ
ウィンドシェル
ハット
ネックカバー
【ここから食料】水1.5L
井村屋58g羊羹x3
塩分タブレットx5粒
アーモンド&ウォルナット20g
【ここから登山ギア】ザック(15L)
手ぬぐい
【ここから消耗品】皮膚用日焼け止め
唇用日焼け止め
ティッシュ
ペーパータオル
ビニール袋
【ここから電子機器】携帯電話2機
カメラ
Garminウォッチ
【ここから緊急用品】発炎筒
エマージェンシーシート
ドルマイシン軟膏
リンデロンVs軟膏
三角巾
自着包帯(2.5cm×4m×1巻)
折りたたみハサミ
サムスプリント指x2
チョコバー
スポーツようかん
小型ライト(VTIGER)
浄水器(SawyerSP129)
チタニウムフリントライター
BICライター
方位磁針
|
|---|
感想
【本日の3行】
▼ 良い子のみんな、11月末の恵那山にサンダルで登るのはやめようね!
▼ ちょくちょく出てくる眺望ポイントで幸せ度数が高め
▼ ほどよい雪道の下り、走りやすくて楽しい
【前説】
山友が 2 日休み取れたから山に行くぜ編の後半戦。
その山友、以前に神坂峠方面から登ったことはあるとのことだけど、今度は広河原からも登ってみよう!
あと前日に長距離ハイクしてるから、今日はほどほどな距離とアップダウンで、といったあたりで恵那山に登ることになりました。
【前泊、またの名をダイレクトマーケット】
恵那山アタックの前日に宿泊した、昼神温泉郷の「阿智の里 ひるがみ」。
このお宿、建物自体は相当年季が入っており、よく言えば歴史を感じさせる、悪く言えばボロいのです。
が、それを問題と感じさせない手入れの行き届いた館内は、快適な滞在を約束してくれます。
お食事も、品目がとても多く(夕食朝食共に余裕で10以上)、どれもこれもご飯もしくはお酒がモリモリと進みます。
特に地酒である喜久水酒造さんが、非常にすっきりした飲みやすさで、一瞬でお刺身が溶けてしまった。
そして何より、スタッフさんがとても気さくで親切、これが個人的にとてもうれしいポイントでした。
夕食の時に明日恵那山に登るんですよー、とかお話をしたら、翌日の朝ごはんで「山に登るんならいっぱいご飯お代わりしてね!」といってお櫃ご飯を持ってきてくれて、さらにお櫃が空になったら追いお櫃までしてくれたり。
他にも、今日は雲海が9時半くらいまでは見られるよー、といった恵那山耳より情報を提供してくれたり。
なんとも暖かいホスピタリティで、昨日やっつけられてささくれ立っていた精神がすっかり浄化されました。
ありがとう阿智の里ひるがみ!
【宿〜登山口】
朝食を済ませたら、一息ついてからスタート地点の林道ゲートに向けて移動開始。
って、宿から出たらえらい視界が霞がかっている…
これはアレか、スタッフさんが言ってた雲海の中にいるってことか。
日が昇りきっちゃうと雲海が消えちゃうから、これが消える前までには恵那山の眺望のあるところに行かねば。
ということで20分ほどの移動で、林道ゲート到着。
なかなかの冷え込みの中、さっそく出発!
最初は30分ほどの林道歩きなので、本格的な山道アタック前のウォーミングアップも兼ねられていい感じです。
ちなみにこの道はほどよく荒れており、アスファルトが剥がれて下地がむき出しになっている箇所や、山側から流れてきた水で洗い越しになっている箇所、それを超えて路上の小川と化している箇所などを進んでいくことになります。
これの何が困るかというと、今日はベアフットサンダル履きたい症候群を発症したのでベアフットサンダルで来たのですが、この洗い越しや小川を通過することで、さっそく足元の靴下が濡れてしまう。
すると山肌を撫ぜる風が、足元というか足の指先の体温を盗んでいってしまうという。
幸い、まだ気温は氷点下とかいうわけでもなく、またずっと濡れ鼠というわけでもないので、まだ余裕で耐えられます。まだ。
【登山口〜4合目(休憩所)】
登山口からは、アスファルトから登山道に突入です。
まずは木谷川を渡って対岸に取りつき、そこからはほどよい斜度を登ることで一気に高度を稼いでいきます。
あ、ちなみに川には木板の簡素な橋…というか渡し板が据え付けらているので、渡渉をする必要はありません。
登りの道はオーソドックスな、土と木の根と、大き目の石が転がっている道となっています。
そしてこの石は、大半が地面にしっかり食い込んでくれているのか、浮石状態になっているのがほとんどありません。
おかげでベアフットサンダルでの登りがめちゃくちゃ楽しい!
いいペースで高度を獲得した結果、谷間で直接陽光のない斜面の寒さと、身体をしっかり動かして発生した体温とがいいバランでつり合い、これまた寒くもなく汗をかくでもなく、最高のバランスで進むことができました。
ただ、登山口から 200m も登らないうちに、登山道には雪がちらほらみられるようになり始めます。
このベアフットサンダル、当たり前だけど雪山登山用ってわけでもないし、アイゼンももちろんないのだが…
まあ、雪道には慣れているのと、足を滑らせても派手に滑落する危険がほぼない道であることから、リスクヘッジはまだ可能と判断、このまま進行。
ただもちろん、高度を上げれば上げるほど気温は下がるわけでして。
その結果、徐々に足元の氷雪比率は上昇していき、1,800m を超える頃には道は白一色になってしまいました。
ところが驚いたことに、ここの雪は非常にグリップしやすい性質があるようで、ちゃんと雪上の歩き方をすればベアフットサンダルですら全く滑らずに斜面上を移動できることが判明。
これなら撤退せずに山頂まで行けそうだ。
あ、ちなみに4合目はちょっと平場があるだけで、他には何もない鬱蒼とした樹林帯です。
休憩所という割に、ベンチとかがあるわけでもないので、本当に一息つくためのスペースみたいな感じです。
【4合目(休憩所)〜1,990m展望地】
4合目を過ぎると傾斜が緩まり、ますます問題なく歩けるように。
また、この区間はちょいちょい樹林が姿を消して、南アルプス方面に素晴らしい眺望が撮れる場所が何回か出てきます。
ただ、眺望は登る方角に対して反対側に開けているので、集中して登っていると眺望チャンスを逃すリスクがあります。
ちょくちょく振り返るなどすると吉。
ちなみにチェックポイントのようになっている1,990m展望地ですが、いうほど展望がないような…
正直、先述の道中のがよい眺望を得られると思います。
【1,990m展望地〜恵那山山頂】
2,000m を超えると、積雪の厚みが増してきます。
こうなると何が辛いかって、ここまでの積雪はうっすらレベルだったので雪はサンダルの底につく程度だったのが、足に直接積もった雪がつくようになってきます。
すると雪が靴下につく→体温で溶ける→靴下が濡れる→冷えるっ!のコンボが常時発動するようになります。
おまけに稼いだ高度による気温の低下も加わり、このあたりから指先の冷えとの戦いが始まってました。
幸い、登山道そのものとしては積もった雪のおかげで本来あったであろう凸凹が均一な面となっており、また斜度もさらに緩んでほとんど平坦に近くなっているので、指先の冷えを除けば完全にウィニングランの区間でした。
そうして登山開始から2時間半とちょっとで、漸く山頂に到達!
ちなみに山頂の眺望は全くと言っていいほどありません、完全に樹林に囲まれています。
そしてそんな山頂には高さ 5m あるかないか、といった小さな展望台が設置されているのですが…
これまた、展望台のてっぺんに立っても、やっぱり眺望が全くないのです。
多分、これを設置した頃は周囲の樹木がそんなに成長してなくて、これでも十分に周囲を見渡せたんだろうなぁ。
山頂からちょっと進むと、避難小屋が現れます。
この避難小屋の周囲は開けており、ベンチもたくさん設置されているので休憩にはもってこいポイントです。
特に今日はいい日差しもあったので、ここで昼食ついでに冷え切った指先を温めたりしていました。
また、小屋の裏手の岩によじ登ると、ちょっとした眺望が得られるスペースがあったりします。
樹木のおかげで360度のパノラマ、というわけではありませんが、富士山と南アルプスが一望できます。
そして日本百名山だけあって、登りはじめからこの山頂まで、親子連れを含めた沢山のハイカーさんとすれ違いました。
山頂では、みなさん思い思いに休憩したり、写真撮影したりと、賑わいを見せていました。
そして小屋からもうちょっと進むと、恵那山の最高標高地点に到達できます。
といっても、あくまで地形的に最も標高が高いというだけで、何もないただのピークなのですが。
そして本日のルートはピストンのため、この後は来た道を戻っていくことになります。
【帰り】
今日の雪質は、あまり足が滑らないことは既に行きの段階で確認済み。
ということで、帰りは半分くらい走るような速度で下山開始!
非常によい雪の状態というのもあり、山友と一緒に跳ねるように高度をガシガシ下げていけました。
なお下りの道中では、太陽が昇ったおかげで行きよりも雪が解けてなくなっており、一部は泥濘になっていました。
これが実はかなり厄介で、一歩でも泥濘に踏み込んだら最後、泥が靴下とサンダルの間に入ってしまうと靴下の滑り止めが完全に機能停止して、サンダルの上で足が滑るようになってしまう。
こうなると踏ん張りも効かず、安定性も何もないので、そこからは速度を落として安全下山。
そして1,500m付近まで降りてくると、すっかり雪は姿を消して、全く普通の登山道に戻ります。
ただ…ベアフットサンダル的にはここが一番きつかった。
登りの時は踏みやすかった石は、下りだと逆に踏みづらくなっているで、止むなく石の隙間の落ち葉に足を置くんですが、高確率で石や木の根が潜んでおり、それに気づかず体重をかけてしまうと足裏にダイレクトアタック。
それが土ふまず付近の場合、確定クリティカルとなります。
ということで、おっかなびっくり低速で降りつつ、時たま悲鳴を上げながらの悲しみの下山行となったのでした。
グロッキーになりながらも登山口まで出てしまえば、あとは足裏に安心安全な林道を歩いて、駐車場にてゴール。
最寄りの月川温泉で日帰り入浴を頂いてから、帰路につきました。
【後記】
今回は、私にとって、ちゃんと登山道が積雪している、いわゆる雪山登山としては初の山行となりました。
そうとは知らずにベアフットサンダルで行ったのは、楽しさ半分辛さ半分といった結果に終わりました。
毎回泣きそうになるんだけど、使っていくたびに足裏で直に地面からのフィードバックを受けるあの感覚がたまらなくて、また履きたくなっちゃんだよなぁ。
そんな恵那山、Wikipedia曰く植物の宝庫らしいとのこと。
うーむ、流石に冬、かつ植物素人にはそこまで目を惹くような植生を確認することができなかった。
まあ、これはこれで恵那山を別の季節に再訪する良い理由づけを得られた、と前向きに考えることにしよう!
なんやかやで、冬の入り口の季節特有の、山頂付近に白をまとい始めたアルプスの峰々の眺望を得られたのは素晴らしかったですからね。
そろそろ本格的な冬、ガチ雪山登山はまだまだ自分には早すぎるので、これからは低山ハイクがメインになっていくことでしょう。
さて、次はどこに行こうかな?
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