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Yamareco

記録ID: 9008343
全員に公開
ハイキング
関東

里見八犬伝めぐり〜下総國編・其の肆(行徳漂着地探訪ノ巻)

2025年11月29日(土) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 千葉県 東京都
 - 拍手
体力度
1
日帰りが可能
GPS
07:12
距離
11.1km
登り
8m
下り
7m
歩くペース
ゆっくり
2.32.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:50
休憩
2:23
合計
7:13
距離 11.1km 登り 8m 下り 7m
9:13
56
行徳駅
10:09
10:15
18
押切稲荷神社
10:33
10:39
3
関ケ島胡籙神社
10:42
11:34
21
行徳ふれあい伝承館
11:55
11:59
13
常夜燈公園
12:12
12:15
4
本行徳神明社
12:19
12:25
19
本行徳八幡神社
12:44
12:47
34
行徳神明神社(豊受神社)
13:21
13:29
29
13:58
63
15:01
15:03
20
15:23
16:16
10
16:26
都営地下鉄 本八幡駅
市川市教育委員会「市川の散歩道 行徳塩浜のみちを歩く」のマップを参考に、行徳駅から行徳街道、権現みちに沿って古社と旧跡をめぐり、「八幡の薮知らず」で知られる本八幡まで散策するコース設定です。
天候 晴れのち曇り気味
過去天気図(気象庁) 2025年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
起点:東京メトロ東西線 行徳駅
終点:都営地下鉄新宿線 本八幡駅
コース状況/
危険箇所等
気ままな町歩きですので、交通事故以外の危険はありません。
今回は下総國、千葉県市川市の東西線行徳駅からスタート。「ぜんぶ北斎のしわざでした展」オモシロソーだけど明日までか〜残念
2025年11月29日 09:18撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 9:18
今回は下総國、千葉県市川市の東西線行徳駅からスタート。「ぜんぶ北斎のしわざでした展」オモシロソーだけど明日までか〜残念
駅前の周辺案内図。北が右下なのでアレ?と思ったけど、今回は赤丸辺りがターゲットです。
2025年11月29日 09:19撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 9:19
駅前の周辺案内図。北が右下なのでアレ?と思ったけど、今回は赤丸辺りがターゲットです。
まずは駅南側へ出て、焼き立てパン屋「リヨンセレブ行徳店」さんで朝ごパンをゲット。店前のベンチでイートインさせていただきました。
2025年11月29日 09:26撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 9:26
まずは駅南側へ出て、焼き立てパン屋「リヨンセレブ行徳店」さんで朝ごパンをゲット。店前のベンチでイートインさせていただきました。
行徳駅に戻って駅北側の駅前広場に出るとウサさんが探していた「行徳塩浜のみち」案内図がありました。
現在の地図、江戸時代の地図も重ねてあって、なかなか面白い。
2025年11月29日 09:49撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 9:49
行徳駅に戻って駅北側の駅前広場に出るとウサさんが探していた「行徳塩浜のみち」案内図がありました。
現在の地図、江戸時代の地図も重ねてあって、なかなか面白い。
今日歩くのは、赤線の行徳街道、権現道の周辺を想定。まさにこの地図に描かれた辺りになります。
2025年11月29日 09:50撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 9:50
今日歩くのは、赤線の行徳街道、権現道の周辺を想定。まさにこの地図に描かれた辺りになります。
行徳駅前通りを押切方面へ歩くと、慶長三年(1598年)に創建と伝えられる押切稲荷神社の本殿です。社殿彫刻がきめ細かくて素晴らしいですね。
2025年11月29日 10:09撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:09
行徳駅前通りを押切方面へ歩くと、慶長三年(1598年)に創建と伝えられる押切稲荷神社の本殿です。社殿彫刻がきめ細かくて素晴らしいですね。
拝殿前に廻ってみると、黄金色に輝いた銀杏をバックにした狛狐さまがとても凛々しい。
2025年11月29日 10:11撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:11
拝殿前に廻ってみると、黄金色に輝いた銀杏をバックにした狛狐さまがとても凛々しい。
狐バックの銀杏は幹回り6mほどもある「千寿銀杏」。高さも6mほどですが、元々は15m以上もあったとか。幹にはイチョウの帽子をかぶった「せんじゅほほえみ面」。なんだか怪しくて、八犬伝聖地巡礼としては、いい雰囲気かも〜
2025年11月29日 10:12撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:12
狐バックの銀杏は幹回り6mほどもある「千寿銀杏」。高さも6mほどですが、元々は15m以上もあったとか。幹にはイチョウの帽子をかぶった「せんじゅほほえみ面」。なんだか怪しくて、八犬伝聖地巡礼としては、いい雰囲気かも〜
お隣りの来迎山光林寺は、対照的に真っ赤なモミジでした。こちらも花崗岩の寺標の白さとモミジの赤のコントラストが素敵です。
2025年11月29日 10:17撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:17
お隣りの来迎山光林寺は、対照的に真っ赤なモミジでした。こちらも花崗岩の寺標の白さとモミジの赤のコントラストが素敵です。
後輪持参を巻くように歩くと立派な石碑が現れました。吉原遊女の切ない恋の伝説が語られる「おかね塚」だそうですが、こちらは由来が刻まれた石碑。肝心のおかね塚はどれ? 後で調べたところ、隣りの墓地のブロック塀の内側に立っていた古い石仏がそれのようです。
2025年11月29日 10:21撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 10:21
後輪持参を巻くように歩くと立派な石碑が現れました。吉原遊女の切ない恋の伝説が語られる「おかね塚」だそうですが、こちらは由来が刻まれた石碑。肝心のおかね塚はどれ? 後で調べたところ、隣りの墓地のブロック塀の内側に立っていた古い石仏がそれのようです。
徳蔵寺の境内を廻ってっ住宅地を抜けていくと、またもや銀杏が見事な関ケ島胡籙神社です。
2025年11月29日 10:34撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:34
徳蔵寺の境内を廻ってっ住宅地を抜けていくと、またもや銀杏が見事な関ケ島胡籙神社です。
境内には、なんと相撲の土俵がありました。里見八犬伝では「八幡の社頭」で大きな相撲の行事が行われ、見物客がいっぱいいたそうで、ここは八幡様ではないので比定地とは違うかも。
2025年11月29日 10:35撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:35
境内には、なんと相撲の土俵がありました。里見八犬伝では「八幡の社頭」で大きな相撲の行事が行われ、見物客がいっぱいいたそうで、ここは八幡様ではないので比定地とは違うかも。
毎年ちびっこ相撲が開催されるんだって。やっぱりお相撲が盛んな土地柄なのかな。八犬伝では、行徳出身の小文吾は相撲が得意。ここでシコを踏んでる小文吾を妄想して、気分はすでに「八犬伝 行徳の場」。
2025年11月29日 10:38撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:38
毎年ちびっこ相撲が開催されるんだって。やっぱりお相撲が盛んな土地柄なのかな。八犬伝では、行徳出身の小文吾は相撲が得意。ここでシコを踏んでる小文吾を妄想して、気分はすでに「八犬伝 行徳の場」。
江戸時代、成田詣で賑わった行徳街道へ出て、行徳橋方面へ少し歩くと「市川市行徳ふれあい伝承館」です。こちらの建物自体、国登録有形文化財となっていて、旧浅子神輿店店舗兼主屋だったとか。
2025年11月29日 10:42撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 10:42
江戸時代、成田詣で賑わった行徳街道へ出て、行徳橋方面へ少し歩くと「市川市行徳ふれあい伝承館」です。こちらの建物自体、国登録有形文化財となっていて、旧浅子神輿店店舗兼主屋だったとか。
見学時、行徳の古地図があり、行徳の古今についてのオジサンの丁寧に説明に感謝。現在、行徳駅の東側を流れる広い川「江戸川放水路(新しい川)」は昔はなく、塩田がたくさんあったこと、そして昔からある旧江戸川は今は護岸されているとはいえ、川筋は残されているそうです。信乃と現八が流されて辿り着いた「行徳の入江」はどのあたりになるのかな? 
2025年11月29日 10:50撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:50
見学時、行徳の古地図があり、行徳の古今についてのオジサンの丁寧に説明に感謝。現在、行徳駅の東側を流れる広い川「江戸川放水路(新しい川)」は昔はなく、塩田がたくさんあったこと、そして昔からある旧江戸川は今は護岸されているとはいえ、川筋は残されているそうです。信乃と現八が流されて辿り着いた「行徳の入江」はどのあたりになるのかな? 
こんな川舟の模型もありました。こちらは江戸川で投網を打って獲った魚を天ぷらにして客をもてなす屋形船なので、意識不明の信乃と現八が流されてきた川舟とはちょっと規模が違いますけど、雰囲気雰囲気〜
2025年11月29日 10:55撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 10:55
こんな川舟の模型もありました。こちらは江戸川で投網を打って獲った魚を天ぷらにして客をもてなす屋形船なので、意識不明の信乃と現八が流されてきた川舟とはちょっと規模が違いますけど、雰囲気雰囲気〜
いろいろ勉強させていただいて小腹の減ったので、向い側のお休み処へ。
2025年11月29日 11:08撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 11:08
いろいろ勉強させていただいて小腹の減ったので、向い側のお休み処へ。
懐かしい雰囲気の中で「伝承館うどん」と「クリームあんみつ(緑茶付き)を頂きました〜温かいおうどんが、ちょっと風邪気味のくまに優しい〜♪
2025年11月29日 11:16撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 11:16
懐かしい雰囲気の中で「伝承館うどん」と「クリームあんみつ(緑茶付き)を頂きました〜温かいおうどんが、ちょっと風邪気味のくまに優しい〜♪
資料もいっぱい。おうどんができるまで「市川の昔ばなし」の中から行徳界隈のお話を読みました。
2025年11月29日 11:16撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 11:16
資料もいっぱい。おうどんができるまで「市川の昔ばなし」の中から行徳界隈のお話を読みました。
お腹も満足したので川べりへ。旧江戸川沿いにある常夜灯は、かつての行徳船着場。現地の案内図では『江戸名所図会』に描かれた常夜灯が、江戸川のすぐそばを照らしている。やっぱりこのあたりが行徳の入江かな〜
2025年11月29日 11:56撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 11:56
お腹も満足したので川べりへ。旧江戸川沿いにある常夜灯は、かつての行徳船着場。現地の案内図では『江戸名所図会』に描かれた常夜灯が、江戸川のすぐそばを照らしている。やっぱりこのあたりが行徳の入江かな〜
旧江戸川は、現在では護岸整備されていますが、川の広さと流れは、当時の面影を残しています。『江戸名所図会』の風景を頭に入れて川上を眺めると、信乃と現八が乗った舟が流れてきそう〜(妄想全開)
2025年11月29日 11:59撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 11:59
旧江戸川は、現在では護岸整備されていますが、川の広さと流れは、当時の面影を残しています。『江戸名所図会』の風景を頭に入れて川上を眺めると、信乃と現八が乗った舟が流れてきそう〜(妄想全開)
行徳街道に戻ると、十辺舎一九も立ち寄った江戸時代の人気うどん屋「笹屋」跡がありました。小文吾の旅籠「古那屋」も行徳の入江の近くなので、こんな雰囲気だったのかな?
こんな建物の中で、信乃・現八・小文吾が義兄弟の契りを交わすのかな?(妄想爆走)
2025年11月29日 12:05撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:05
行徳街道に戻ると、十辺舎一九も立ち寄った江戸時代の人気うどん屋「笹屋」跡がありました。小文吾の旅籠「古那屋」も行徳の入江の近くなので、こんな雰囲気だったのかな?
こんな建物の中で、信乃・現八・小文吾が義兄弟の契りを交わすのかな?(妄想爆走)
行徳街道を少し北上してみると、こちらも銀杏が見事な本行徳神明社です。
2025年11月29日 12:11撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:11
行徳街道を少し北上してみると、こちらも銀杏が見事な本行徳神明社です。
お詣りをして参道を振り返ると、銀杏の黄葉が一段と濃く感じます。
2025年11月29日 12:14撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:14
お詣りをして参道を振り返ると、銀杏の黄葉が一段と濃く感じます。
そのまま行徳街道とほぼ平行に伸びる権現道を行きます。この道は行徳街道より古く、徳川家康(東照大権現)が東金へ鷹狩に行く際に通った道とされ、江戸初期の行徳のメインストリートだったようです。
2025年11月29日 12:15撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:15
そのまま行徳街道とほぼ平行に伸びる権現道を行きます。この道は行徳街道より古く、徳川家康(東照大権現)が東金へ鷹狩に行く際に通った道とされ、江戸初期の行徳のメインストリートだったようです。
権現道を少し北上すると、細長い境内に見頃な銀杏、そして富士塚。本行徳八幡神社です。小文吾は「八幡の社頭」で相撲を取ったらしいけど、この社殿の前に土俵を造るには、ちょっと狭過ぎかな〜
2025年11月29日 12:24撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:24
権現道を少し北上すると、細長い境内に見頃な銀杏、そして富士塚。本行徳八幡神社です。小文吾は「八幡の社頭」で相撲を取ったらしいけど、この社殿の前に土俵を造るには、ちょっと狭過ぎかな〜
権現道から寺町通りに出ました。この寺町通りが、かつての成田道とのことで、このすぐ近くで行徳街道から分岐しています
2025年11月29日 12:42撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:42
権現道から寺町通りに出ました。この寺町通りが、かつての成田道とのことで、このすぐ近くで行徳街道から分岐しています
こちらは寺町通りから行徳街道に入ったすぐ近くにある行徳神明神社(豊受神社)。『江戸名所図会』にも行徳街道と成田道の分岐が描かれていました。
2025年11月29日 12:45撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:45
こちらは寺町通りから行徳街道に入ったすぐ近くにある行徳神明神社(豊受神社)。『江戸名所図会』にも行徳街道と成田道の分岐が描かれていました。
そして豊受神社境内には、行徳町道路元標。解説によれば「成田街道と行徳街道が交差する場所で発見」されたとのこと。八犬伝調査資料では「成田街道と行徳街道が交わる角のパン屋が古那屋の跡」とのこと。現在、この角周辺にパン屋さんはありません。
2025年11月29日 12:47撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:47
そして豊受神社境内には、行徳町道路元標。解説によれば「成田街道と行徳街道が交差する場所で発見」されたとのこと。八犬伝調査資料では「成田街道と行徳街道が交わる角のパン屋が古那屋の跡」とのこと。現在、この角周辺にパン屋さんはありません。
行徳街道を少し歩くと、寛永十二年(1635年)創建といわれる下新宿稲荷神社。直線的で造形の新しい狛犬さんよりも、境内片隅の古びた狛狐さんが柔和な感じで癒されました。
2025年11月29日 12:55撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 12:55
行徳街道を少し歩くと、寛永十二年(1635年)創建といわれる下新宿稲荷神社。直線的で造形の新しい狛犬さんよりも、境内片隅の古びた狛狐さんが柔和な感じで癒されました。
行徳街道(千葉県道6号)から少し脇道へ。すると入江っぽい? いやいや、雰囲気は船の墓場? 実は江戸川放水路ができる前の旧江戸川の河道の一部なんだとか。今では「河原水門裏の船溜まり」と呼ばれ、一応千葉県の管理の様ですが、国も千葉県も市川市も船溜まりになった経緯は分からないらしい。
2025年11月29日 13:04撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:04
行徳街道(千葉県道6号)から少し脇道へ。すると入江っぽい? いやいや、雰囲気は船の墓場? 実は江戸川放水路ができる前の旧江戸川の河道の一部なんだとか。今では「河原水門裏の船溜まり」と呼ばれ、一応千葉県の管理の様ですが、国も千葉県も市川市も船溜まりになった経緯は分からないらしい。
この辺り、旧江戸川と江戸川放水路が分岐する三角州、江戸川水閘門周辺は、なんと東京都江戸川区と千葉県市川市の区市境界未定区域で「河原番外地」と称す。そこへ、じり、じり、じりり
2025年11月29日 13:06撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:06
この辺り、旧江戸川と江戸川放水路が分岐する三角州、江戸川水閘門周辺は、なんと東京都江戸川区と千葉県市川市の区市境界未定区域で「河原番外地」と称す。そこへ、じり、じり、じりり
河原番外地の任侠ネコタ親分、キタ━━(゜∀゜)━━!!!!(惚れた❤)八猫士だったら(忠)の玉とか持っていそうだニャン♪
2025年11月29日 13:07撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:07
河原番外地の任侠ネコタ親分、キタ━━(゜∀゜)━━!!!!(惚れた❤)八猫士だったら(忠)の玉とか持っていそうだニャン♪
江戸川放水路の行徳橋までやってきましたが、ここはまだ渡らず。行徳の入江に比定される行徳船着場(常夜灯周辺)はコンクリート護岸されていたので、もっと葦が生い茂っているような、芳流閣から流れてきた舟が打ち上げられるような岸辺はないかと、旧江戸川の辺りを歩いてみることにしました。
2025年11月29日 13:10撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:10
江戸川放水路の行徳橋までやってきましたが、ここはまだ渡らず。行徳の入江に比定される行徳船着場(常夜灯周辺)はコンクリート護岸されていたので、もっと葦が生い茂っているような、芳流閣から流れてきた舟が打ち上げられるような岸辺はないかと、旧江戸川の辺りを歩いてみることにしました。
三角州の江戸川放水路側河川敷にあるグラウンドを見下ろしながら歩くと、こちらが里見八犬伝の時代から流れる江戸川(旧江戸川)。向う岸は東京都江戸川区です。
2025年11月29日 13:15撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:15
三角州の江戸川放水路側河川敷にあるグラウンドを見下ろしながら歩くと、こちらが里見八犬伝の時代から流れる江戸川(旧江戸川)。向う岸は東京都江戸川区です。
旧江戸川上流の眺め。八犬伝では、この遥か先の古河(芳流閣)から意識を失った信乃と現八を乗せた川舟が、この行徳の入江に漂着するのだポ〜ポ〜ポポ〜
2025年11月29日 13:17撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:17
旧江戸川上流の眺め。八犬伝では、この遥か先の古河(芳流閣)から意識を失った信乃と現八を乗せた川舟が、この行徳の入江に漂着するのだポ〜ポ〜ポポ〜
江戸川水閘門(水門)の上を渡ります。予想よりずっと巨大で年季の入った構造物です。
2025年11月29日 13:18撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:18
江戸川水閘門(水門)の上を渡ります。予想よりずっと巨大で年季の入った構造物です。
水門の下流側。水門からの流れ出た大量の水が川底から湧き立ち渦巻く様子は迫力があり、なんか妖しい眺めです。
2025年11月29日 13:19撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:19
水門の下流側。水門からの流れ出た大量の水が川底から湧き立ち渦巻く様子は迫力があり、なんか妖しい眺めです。
昭和十八年に作られた江戸川水閘門はいまだに現役。水位差を調整して船を通過させるなんて、パナマ運河みたい。いつか水上バスに乗って通過してみたいです。
2025年11月29日 13:22撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:22
昭和十八年に作られた江戸川水閘門はいまだに現役。水位差を調整して船を通過させるなんて、パナマ運河みたい。いつか水上バスに乗って通過してみたいです。
江戸川水閘門周辺は、なんと東京都江戸川区と千葉県市川市の区市境界未定区域。噂には聞いたことあるけどホントにあるんですね。水閘門を渡り切るとハレテ江戸川区です。
2025年11月29日 13:23撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:23
江戸川水閘門周辺は、なんと東京都江戸川区と千葉県市川市の区市境界未定区域。噂には聞いたことあるけどホントにあるんですね。水閘門を渡り切るとハレテ江戸川区です。
江戸川区側の岸辺から行徳の対岸を見てみると、
三角州の先端のほう、なんか葦叢が残っていて、信乃・現八が漂着した川辺っぽいかも〜
2025年11月29日 13:26撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:26
江戸川区側の岸辺から行徳の対岸を見てみると、
三角州の先端のほう、なんか葦叢が残っていて、信乃・現八が漂着した川辺っぽいかも〜
三角州に戻って河川敷のグランドを見下ろすと、左手の薮に通じる小道が見えますね。特にフェンスとは立てられていないようなので行ってみましょう。
2025年11月29日 13:32撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:32
三角州に戻って河川敷のグランドを見下ろすと、左手の薮に通じる小道が見えますね。特にフェンスとは立てられていないようなので行ってみましょう。
普段のウサトレからすると何とはない散策路。たぶん釣り人が頻繁に行き来しているんでしょうね。今回も自転車に乗った釣りオジサン1名、すれ違いました。
2025年11月29日 13:34撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:34
普段のウサトレからすると何とはない散策路。たぶん釣り人が頻繁に行き来しているんでしょうね。今回も自転車に乗った釣りオジサン1名、すれ違いました。
それでも整備されたグラウンドとは違い、江戸川の水面も薮と木立の隙間から覗く感じ。
2025年11月29日 13:37撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:37
それでも整備されたグラウンドとは違い、江戸川の水面も薮と木立の隙間から覗く感じ。
草むらを抜けたら、江戸川のほとりに出たぁ〜〜背丈ほどある草むら(葦叢)。
川のせせらぎと、草が風に擦れる音。今にも上流から、信乃と現八が流れてきそう〜
2025年11月29日 13:41撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 13:41
草むらを抜けたら、江戸川のほとりに出たぁ〜〜背丈ほどある草むら(葦叢)。
川のせせらぎと、草が風に擦れる音。今にも上流から、信乃と現八が流れてきそう〜
「行徳の入江」の妄想が、はかどるはかどる〜と歩調も軽やかに行徳街道まで戻り、今度は行徳橋(行徳可動堰)で江戸川放水路を渡ります。
2025年11月29日 13:52撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 13:52
「行徳の入江」の妄想が、はかどるはかどる〜と歩調も軽やかに行徳街道まで戻り、今度は行徳橋(行徳可動堰)で江戸川放水路を渡ります。
小文吾が相撲をとった「八幡の社頭」を探して、行徳から歩いて小一時間で行ける「本八幡駅」周辺まで行ってみることにしました。途中には、慶長年間に行徳と八幡を結ぶ八幡新道(行徳街道)を造った際に、その分岐に植えられていたという一本松の跡がありました。
2025年11月29日 14:21撮影 by  iPhone 15, Apple
11/29 14:21
小文吾が相撲をとった「八幡の社頭」を探して、行徳から歩いて小一時間で行ける「本八幡駅」周辺まで行ってみることにしました。途中には、慶長年間に行徳と八幡を結ぶ八幡新道(行徳街道)を造った際に、その分岐に植えられていたという一本松の跡がありました。
大和田の甲大神社です。江戸名所図会では「甲の宮」とあり、国府台の合戦で戦った大将の兜を祀った神社で、行徳八幡宮が管理していたとあります。現在は葛飾八幡宮の管理だそうです。
2025年11月29日 14:25撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 14:25
大和田の甲大神社です。江戸名所図会では「甲の宮」とあり、国府台の合戦で戦った大将の兜を祀った神社で、行徳八幡宮が管理していたとあります。現在は葛飾八幡宮の管理だそうです。
行徳街道沿いの町のタバコ屋さんの軒下に鎮座する石の招き猫さんにご挨拶。
2025年11月29日 14:54撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 14:54
行徳街道沿いの町のタバコ屋さんの軒下に鎮座する石の招き猫さんにご挨拶。
JR総武線本八幡駅地下を南口から北口へ素通りして、千葉街道と交わる本八幡駅前交差点を渡ると、いちかわ観光物産インフォメーション。こちらで市川市のマンホールカードをいただきました。
2025年11月29日 15:06撮影 by  iPhone 15, Apple
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JR総武線本八幡駅地下を南口から北口へ素通りして、千葉街道と交わる本八幡駅前交差点を渡ると、いちかわ観光物産インフォメーション。こちらで市川市のマンホールカードをいただきました。
そのまま千葉街道を船橋方面へ少し歩くと、古くからの禁足地「八幡の藪知らず」(不知森神社)。
足を踏み入れると二度と出てこられなくなる、という神隠し伝承が有名で、ちょっとおどろおどろしくて、玉梓の怨念とかこもっていそう。
2025年11月29日 15:12撮影 by  iPhone 15, Apple
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そのまま千葉街道を船橋方面へ少し歩くと、古くからの禁足地「八幡の藪知らず」(不知森神社)。
足を踏み入れると二度と出てこられなくなる、という神隠し伝承が有名で、ちょっとおどろおどろしくて、玉梓の怨念とかこもっていそう。
近くの「葛飾八幡宮」に行けば御朱印がいただけるというので、行ってみることに〜って八幡さま?
行徳から歩いて行けるココの八幡さまって、小文吾が相撲をとった「八幡の社頭」って可能性もあり??
2025年11月29日 15:16撮影 by  iPhone 15, Apple
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近くの「葛飾八幡宮」に行けば御朱印がいただけるというので、行ってみることに〜って八幡さま?
行徳から歩いて行けるココの八幡さまって、小文吾が相撲をとった「八幡の社頭」って可能性もあり??
途中に踏切がある参道。こういう参道に最初に出会ったのは鎌倉の御霊神社(江ノ電)でした。当時はすごい珍しいと思いましたが、その後ウサトレしながら各地の神社をお詣りして、それが「それほど珍しくない」ことを知りました。
2025年11月29日 15:19撮影 by  iPhone 15, Apple
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途中に踏切がある参道。こういう参道に最初に出会ったのは鎌倉の御霊神社(江ノ電)でした。当時はすごい珍しいと思いましたが、その後ウサトレしながら各地の神社をお詣りして、それが「それほど珍しくない」ことを知りました。
下総国総鎮守 葛飾八幡宮の境内に入ると、その広大さに圧倒されます。社殿までの参道は銀杏はかなり散ってしまっていますが、黄葉とその奥の朱塗りの隋神門の組み合わせがいいですね〜
2025年11月29日 15:19撮影 by  iPhone 15, Apple
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下総国総鎮守 葛飾八幡宮の境内に入ると、その広大さに圧倒されます。社殿までの参道は銀杏はかなり散ってしまっていますが、黄葉とその奥の朱塗りの隋神門の組み合わせがいいですね〜
市指定有形文化財の隋神門をくぐります。明治維新の際の神仏分離以前は、八幡山法漸寺が別当寺として八幡宮を管理していたため、仁王像の置かれた仁王門だったそうです。
2025年11月29日 15:20撮影 by  iPhone 15, Apple
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市指定有形文化財の隋神門をくぐります。明治維新の際の神仏分離以前は、八幡山法漸寺が別当寺として八幡宮を管理していたため、仁王像の置かれた仁王門だったそうです。
参道を進み、ぐっと落ち着いた雰囲気の正門をくぐります。
2025年11月29日 15:22撮影 by  iPhone 15, Apple
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参道を進み、ぐっと落ち着いた雰囲気の正門をくぐります。
お詣りする前に目に飛び込んだのは、本殿の脇の一際目を引くのが樹齢1200年、国の天然記念物の「千本公孫樹」。
2025年11月29日 15:25撮影 by  iPhone 15, Apple
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お詣りする前に目に飛び込んだのは、本殿の脇の一際目を引くのが樹齢1200年、国の天然記念物の「千本公孫樹」。
落雷によって主幹が折れ、その外側を大小の支幹に囲む異様な姿は、一本の木とは思えないほどの太さで、幹の周りは10m以上もあります。
2025年11月29日 15:29撮影 by  iPhone 15, Apple
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落雷によって主幹が折れ、その外側を大小の支幹に囲む異様な姿は、一本の木とは思えないほどの太さで、幹の周りは10m以上もあります。
なんかもう、言葉でうまく説明できないくらいこんなすごいイチョウの木は人生で初めて見ました。真っ黄色に輝くその姿に、語彙力を失うほどの感動〜
2025年11月29日 15:32撮影 by  iPhone 15, Apple
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なんかもう、言葉でうまく説明できないくらいこんなすごいイチョウの木は人生で初めて見ました。真っ黄色に輝くその姿に、語彙力を失うほどの感動〜
そして見回すと、境内はものすごく広い! ここなら、たくさんの人に囲まれて、相撲を取ることができそうです。葛飾八幡宮こそ、物語のスケールに相応しい「八幡の社頭」の候補No.1かも!
2025年11月29日 15:37撮影 by  iPhone 15, Apple
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そして見回すと、境内はものすごく広い! ここなら、たくさんの人に囲まれて、相撲を取ることができそうです。葛飾八幡宮こそ、物語のスケールに相応しい「八幡の社頭」の候補No.1かも!
大銀杏と「八幡の社頭」の興奮も落ち着いてきたので、ようやく拝殿にお詣りします。
2025年11月29日 15:39撮影 by  iPhone 15, Apple
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大銀杏と「八幡の社頭」の興奮も落ち着いてきたので、ようやく拝殿にお詣りします。
社務所に赴いて、「八幡の藪知らず」のものと合わせて、御朱印もいただきました。今回の行徳ウサトレ、ミッションコンプリートです。
2025年11月29日 15:42撮影 by  iPhone 15, Apple
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社務所に赴いて、「八幡の藪知らず」のものと合わせて、御朱印もいただきました。今回の行徳ウサトレ、ミッションコンプリートです。
正門と隋神門の間の参道脇に今年3月にオープンしたばかりの「八幡市民交流館ニコット」で一休み。カフェコーナーで美味しいアジバーガーをいただきました〜
2025年11月29日 15:58撮影 by  iPhone 15, Apple
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正門と隋神門の間の参道脇に今年3月にオープンしたばかりの「八幡市民交流館ニコット」で一休み。カフェコーナーで美味しいアジバーガーをいただきました〜
横浜に帰巣してから打ち上げることにしたので、都営地下鉄新宿線の本八幡駅でゴールとしました。これなら馬喰横山で1回乗り換えるだけで横浜まで帰れま〜す。
2025年11月29日 16:26撮影 by  iPhone 15, Apple
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11/29 16:26
横浜に帰巣してから打ち上げることにしたので、都営地下鉄新宿線の本八幡駅でゴールとしました。これなら馬喰横山で1回乗り換えるだけで横浜まで帰れま〜す。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 行動食 飲料 予備電池 GPS ガイド地図(ブック) ファーストエイドキット 携帯 時計 カメラ

感想

南総里見八犬伝ゆかりの地めぐりウサトレも、安房国を飛び出して、坂東(関東)一円にその守備範囲(攻略範囲)を拡大してきたウサクマです。前回は、ようやくウサクマお膝元の相模國に手が付き、一気に矢取之入江探訪の相模國攻勢か、と思いきや、ここでウサさんは下総國行徳のカードを引きました。

その最大の理由は、「行徳って、イチョウが綺麗らしいうさ〜♪」

・・・なるほど、では行くなら「いま」ですね。

ということで、今回は今年4月以来の下総國編。現在行政区画でいうところの千葉県市川市の南部「行徳地区」が主たるウサトレ場です。

これまでウサトレ里見八犬伝めぐり下総國編は3巻がアップされていますが、今回と直接つながりのあるのは「其の壱・滸我芳流閣ノ巻」となります。

里見八犬伝前半の見せ場「芳流閣の戦い」。
何度も映像化されて、めっちゃ映えるシーンなのですが、その後舞台は、行徳の地に変わります。

「芳流閣」で死闘を繰り広げた八犬士の二人、犬塚信乃と犬飼現八。意識を失った二人が小舟で流れ着いたのは、芳流閣のある渡良瀬川から坂東太郎(利根川)を経て江戸川を下った先に位置する下総國「行徳の入江」でした。熱い戦いの後に彼らを待ち受けていたのは、八犬士の「悌」の珠を持つ犬田小文吾。今回は、運命の三人組が揃った小文吾の故郷・行徳の地を歩き、小文吾の旅籠「古那屋」での義兄弟の契りや、「八幡の社頭」での力強い相撲に思いを馳せ、妄想全開でめぐってきました。

まずは信乃と現八が流れ着いたという「行徳の入江」。
 現在の行徳は、江戸川放水路と旧江戸川と2つの江戸川にはさまれていますが、江戸川放水路は1919年に江戸川の河口部が開削され誕生したものですので、馬琴先生の時代の江戸川といえば、今の旧江戸川になります。
 今回歩いてみると、旧江戸川の行徳船場があった場所には『江戸名所図会』にも描かれた常夜塔が立っているので、船場の位置は分かります。ただ当時、行徳船場は相当栄えていたものと思われ、塩や物資の荷役、成田山詣等の観光客がひっ切りになし出入りしていて、気を失った信乃と現八が乗った小舟が「漂着」するには、あまりにもオープンポートではなかったか、と。
 だとすれば、行徳界隈の船場でない葦叢が広がったような人気のない川辺が適しているのでは?ということで江戸川水閘門あたりまで行って対岸の江戸川区側から行徳側の岸辺を眺めてみると、お〜〜ちょっといい感じ薮々じゃないですか。
 実際に三角州の先端部まで行ってみると、こうして川の水に触れることができるくらいの距離で、旧江戸川を眺められるのも感慨深いなぁ。芳流閣から渡良瀬川〜利根川〜江戸川を経て、どんぶらこと流れてきた水。
その水に直接手を浸した瞬間、数百年の時を超えて、物語の世界と現実がリンクする、みたいに「行徳の入江」の妄想がはかどるので、勝手にここを聖地認定(笑)
 ちなみに、この江戸川水閘門は、ぜひ水上バスに乗って通過してみたいけど、老朽化のため全面改築事業が進行中とのこと、早めに実行に移さないと間に合わないかも。

そして小文吾が父・古那屋文五兵衛と営む旅籠「古那屋」
 旅籠なので客が多い場所、行徳船場界隈にあると考えるのが普通ですよね。であれば、やっぱり行徳船場に近い「笹屋うどん」あたりが妥当に思えます。
 ただ、手元資料が引用している市川新聞社刊の『行徳物語』という本では、「成田街道と行徳街道が交わる角、薬局のとなりの高石パン店は、『南総里見八犬伝』で名高い古那屋(粉屋)の後である」と記述されていたとのこと。
 今回見たところでは行徳街道と成田道でもあった寺町通りが交差するあたりは、新しい住宅が立ち並びでいて、パン屋さんも薬屋さんもありませんでした。
 ただ、この場所で行徳町道路元標が発見され、発見時の記録として「行徳街道と成田道の分岐点」と明示されているので、ここがその分岐であることも、ほぼ間違いなく思われます。
 当時の幹線道路であったであろう行徳街道と成田道の分岐という場所は、成田詣客などで賑わったと思われるので、旅籠の立地としてはアリかな〜と考えると、この分岐付近が「古那屋」の場所と比定するのも妥当なように思えます。

さいごに小文吾が力強い相撲を取ったという「八幡の社頭」
 行徳という町は、今も相撲が盛んな土地柄のようですね。関ケ島胡籙神社の境内にあった土俵は、地元の相撲経験者たちによって作られ、横綱栃錦(春日野元理事長)が行徳を訪れるたびに相撲と取ったとか。また、毎年7月にはちびっこ相撲が開催されるそうで、若き日の小文吾が、ここで近所の子供たちと一緒に稽古していたりして〜(妄想全開)
 ただ「八幡の社頭」というキーワードを考えると、やっぱり土俵が置かれたのは、いずれかの八幡神社になりますよね。今回は本行徳八幡神社と葛飾八幡神社を訪れてみました。
 本行徳八幡神社は立地的には申し分ないのですが、細長い境内で土俵を作るようなスペースもなく、見物客が集まるような場所もできなそう。ちょっとここで相撲大会をやるには狭いかな?という印象でした。
もしかして、現代の宅地化によって、神社の境内が削られて小さくなってしまったのかな?
 葛飾八幡神社は行徳から少し離れすぎているかな、とも思いましたが、それでも行徳からは徒歩で小一時間の距離、小文吾だったらもっと短時間で行けたことでしょう。そして、本行徳八幡神社とは比べ物にならない圧倒的なスケールと格式で、大きな相撲大会を開催しても十分に泊の付くと思われます。境内もものすごく広いし、ここなら、たくさんの人に囲まれて、相撲を取ることができそう。
 そして、樹齢1200年の大銀杏。『南総里見八犬伝』の物語の舞台である室町時代(約500年前)には、すでに樹齢700年の大木としてそこに立っていたことになります。この大銀杏は、小文吾が相撲をとっている光景を見ていたのかな? キラキラ輝く神々しい大銀杏の下で、大勝利を収めて、みんなに祝福される小文吾の姿が想像できるようです。

行徳と本八幡の地での、南総里見八犬伝めぐり。流れ着いた行徳の入江から、光り輝く本八幡の大銀杏へ。たどり着いたのは、キラキラ錦秋の土俵入りを連想させる光輝く表の聖地「葛飾八幡宮」と、決して足を踏み入れてはいけない「裏の魔所(藪知らず)」。
この光と闇のコントラストが隣り合わせにある本八幡という土地自体が、伝奇ロマンの塊のようでした。

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