2025年秋 - 大菩薩・黒川鶏冠山

- GPS
- 04:44
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,109m
- 下り
- 405m
コースタイム
- 山行
- 3:44
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 4:44
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
写真
装備
| 個人装備 |
モバイルバッテリー
|
|---|
感想
2025年秋 - 大菩薩・黒川鶏冠山
参加者 中山(単独)
参考文献
「アルペンガイド6 奥多摩・奥秩父・大菩薩」(山と渓谷社,1997)
奥多摩山岳会編「奥多摩の尾根と沢」(東京新聞出版局,1997)
はじめに
丹波川上流の山は公共交通機関が少なく目を向けることがほとんどなかった。
あるとき、たばやま村民タクシーの存在を知り、大黒茂谷(https://yamap.com/activities/28510420)でいずれも丹波山村役場バス停から三条新橋まで使用した。また、いつの間にか塩山駅から柳沢峠を経て落合まで土日のみ運行するバス路線が開設されていた。" rel="ugc" target="_blank">https://yamap.com/activities/25756413)と大菩薩嶺北尾根(https://yamap.com/activities/28510420)でいずれも丹波山村役場バス停から三条新橋まで使用した。また、いつの間にか塩山駅から柳沢峠を経て落合まで土日のみ運行するバス路線が開設されていた。
これらを使用すれば大菩薩嶺の北の山に行くこともできる。地形図を見ると丹波川支流の柳沢川と泉水谷に挟まれた鶏冠山(黒川山)が目に留まる。三条新橋寄りには甲斐金山遺跡黒川金山という文字も見られる。金山跡。冒険心をくすぐられる名称だ。
三条新橋は携帯電話の電波が届かないので、たばやま村民タクシーを呼ぶのは困難である。このため三条新橋から登り、柳沢峠に下山する方向とした。黒川金山がはじめの方にあるため、踏査にじっくり時間をかけられないのが残念だが仕方がない。
交通の便が悪いからかマイカーを使った周回コースの紹介が多く、参考文献はいずれも柳沢峠から黒川鶏冠山の往復である。オンラインでは三条新橋から黒川金山跡までの往復などが見られ、参考にした。
11月24日(月・祝) 三条新橋から黒川金山跡、黒川鶏冠山を経て柳沢峠まで
丹波山村役場バス停まで
奥多摩駅8:35発のバスに乗り、9:25終点丹波山村役場で下車。村民タクシーっぽい車が停まっているものの人影がないので役場でトイレを借りる。役場から出てきたら車の主が現れ乗せてもらう。
丹波山村役場バス停から三条新橋まで
運転手さんは予約した客が登山者だとよく呼ばれる方らしく、行き先を三条新橋と告げると一言で通じた。どこを歩くのか、泉水谷か黒川谷か青梅街道沿いかと聞かれて黒川金山跡から黒川鶏冠山を経て柳沢峠と答える。金山の調査かと聞かれるが否定する。金山に詳しい方で牛金淵やおいらん淵など武田の隠し金山にちなむ話をしていた。黒川金山跡の道はきのこ採りや山菜採りの人が多く登山者は少ないとのこと。登山者は笠取山や大菩薩峠を越えて丹波に降りてきた客の車の回収などでタクシーを運転することがあるとのこと。
三条新橋から黒川谷渡渉点まで
9:38三条新橋着。天気は晴れで風は弱い。靴紐を結んで9:42出発。
丹波川沿いの道を歩いていたと思ったらいつのまにか黒川谷沿いの道に入っている。
10:01黒川谷渡渉点。黒川谷にはコンクリートの立派な橋台が残っていた。桁はないので下流にある木橋へ迂回する。橋台の上流にはナメ滝がかかっていて美しい。
黒川谷渡渉点から標高1157m三俣まで
急なジグザグ道を登る。落ち葉が多いが道は明瞭である。
10:27標高1150mに分岐がある。黒川金山跡へ向かう道と等高線に沿って北東へ向かう道がある。行き先は黒川金山跡なので迷うことはない。ただ分岐から黒川金山跡へ向かうとゆるい下りになる。さっきジグザグで高度稼いだのはなんなのだろうか。北東へ向かう道がどこへ通じるのか気になった。みんなの足あとを見てもこの先をたどっている足あとは鶏冠山とソバカド山を結ぶ尾根に上がっているだけだ。
標高1157m三俣から黒川金山跡まで
10:42標高1157m三俣に下りつく。右俣は涸れており中俣、左俣だけ水が流れている。黒川谷左岸から左俣に入るので右俣、中俣を渡る。左俣左岸を登る。
10:49金山跡着。平べったい段々があり、看板もあるのでそれとわかる。黒川谷は途中伏流していたが金山跡で湧き出し流れていた。
黒川金山跡にて
ここまで登りが多く、風もないため日陰でも寒くない。服を脱いでシャツ2枚になる。
11:01金山跡発。循環歩道を経由して黒川鶏冠山へ向かう。しかし循環歩道は道がはっきりしない。YAMAPとヤマレコの画面を見ながら地図上の道をたどるが道らしい道はない。ピンクテープもない。適当に登りやすいところを上がる。
あちこち平べったい段々があり、黒川千軒と呼ばれた建物群があったことをうかがわせる。一方、造林用のワイヤーや空き缶、瓶、甕など人臭いものは見当たらない。鉱山についての知識がないし、事前に調べもしていないので精錬に使われた遺構は見つからず。
黒川鶏冠山への道と合流する手前で大岩の下に穴が空いているのを見つけた。近づくと屈んで入れそうだ。中に入ってみると細長く続いており、5mほどでさらに穴が細くなった。腹ばいにならないと行けなさそうだし、ヘッドランプも持っていないのでここで引き返す。洞窟の中に1人でいるのは不安である。穴の中は砂地で暗いものの濡れておらず1人くらいなら泊まれそうだ。
黒川金山跡から鶏冠山まで
11:31黒川鶏冠山への道と合流してから落ち葉が積もって道が分かりにくい。11:40ノゾキノタルで尾根を乗っ越すと道は明瞭になる。道はほぼ水平で距離を稼げる。11:55寺屋敷尾根の標識を通り過ぎる。11:56白岩沢。水は流れていない。横手山峠への道を分け、黒川鶏冠山へ急登する。ジグザグでつらい。
鶏冠山西のコルから鶏冠山へ向かう。1人鶏冠山から戻る人とすれ違う。鶏冠山は手前に偽ピークがある。山名標が見つからず地図を見て偽ピークに気づいた。12:26鶏冠山着。
鶏冠山にて
鶏冠山山頂は狭い岩場で3人が休んでいた。休むのに適したもっと広いところないのかなと思ったが柳沢峠から往復すると鶏冠山が折り返し地点だからだろう。てっぺんの社の横からは南から西にかけての景色が望める。去年歩いた大菩薩嶺北尾根が長い。その向こうに丹波大菩薩道とサカリ山が見えるがその向こうが判別つかない。鹿倉山と三頭山かなと適当にあたりをつける。せっかくなので写真を撮ってもらう。12:35鶏冠山発。
鶏冠山から見晴台まで
来た道を戻り鶏冠山西のコルに着く。北側斜面を巻く落合への道、南側斜面を巻く横手山峠への道があるが、稜線の見晴し台への道を行く。
すぐ黒川鶏冠山三角点に着く。三角点なのに木が生えていて見晴らしは悪い。西の見晴し台へ。
見晴台にて
12:50見晴台着。岩場の山頂からは北面の奥秩父縦走路がよく見える、甲武信ヶ岳はギザギザの鶏冠尾根を派生しているので見つけられた。破風山は名前通り台形のような形で分かった。ただ近いはずの笠取山がそれらしい形の山が見えず分からない。足元には青梅街道が見え、ときどき車の音が聞こえる。ソフトバンクとdocomoの電波入る。暖かいので大休止とする。20分間休んでいたが誰も来なかった。13:10見晴し台発。
見晴台から横手山峠まで
ヤマレコやYAMAP、アルペンガイドでは見晴台は登山道としては行き止まりで黒川鶏冠山三角点に戻ることになっている。しかし柳沢峠へ行くのに遠回りなので稜線を西に進む。1650m等高線付近が急だが木を掴みながら下れる。黄色い看板のある登山道に出られた。13:29横手山峠。
横手山峠から柳沢峠まで
横手山峠からほとんど登り下りのない樹林帯の泉水谷側の巻き道を柳沢峠へ向かう。ラジオをつけるが電波が入ったり入らなかったりでチューニングしながら歩く。
13:42泉水横手山林道を横切る。13:56六本木峠。六本木峠から柳沢川側を巻く。水源林のブナの森として複数の道が柳沢峠に通じており、高度を落とすのがもったいないので最も山寄りの道を辿った。途中シカ避け柵の門を2回通る。
柳沢峠にて
14:30柳沢峠着。docomo、ソフトバンクとも電波入る。公衆トイレは夏季トイレも冬季トイレも開いていて蛇口をひねると手洗い水が出た。ただし飲めませんと書いてある。
15:40のバスまで1時間以上あるので柳沢峠茶屋に入って肉そばを注文する。890円税込、前払い。あまり期待していなかったがおいしかった。
ときどき入ってくる客を見ていると意外とソフトクリーム注文する客がいて驚く。小春日和とはいえ11月なのに。
15:40山梨交通バス塩山行きが落合から来る。私同様茶屋で蕎麦を食べていた男性と乗車。バスは運転手さんだけで終点塩山駅まで乗客はいなかった。
おわりに
天気もよく、概ね整備された登山道で迷うこともなく、それでいて登山客には4人しか会わなかったので静かな登山を楽しめた。
久しぶりに登った山だったが下りがほとんどないからかひざを傷めることもなく、体力的にも軽い日帰り装備でつらくなかった。
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