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記録ID: 8922389
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沢登り
北陸

【奥越】姥ヶ岳 高倉沢右俣

2025年11月08日(土) [日帰り]
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GPS
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距離
17.5km
登り
893m
下り
893m
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2025年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
アクセス路の細ヶ谷林道は、途中からダートになるが、意外に路面はきれいで、普通の乗用車でもかなり奥まで入れる。ただ、ところどころ荒れている箇所があり、落石も多いので運転には慎重を要する。今回は、当初は犬振谷を下降して下山する予定だったため、犬振谷の手前の路肩に駐車したが、走破性の高い車であれば余裕で高倉沢付近まで入れると思う。
コース状況/
危険箇所等
・ 高倉沢は、笹生川支流の小沢川と標高530m付近で分岐する右俣の谷。710m二俣まではほぼ平流で、堰堤が4つほどある。左岸側に林道跡があり、それを辿るとスムーズ。710m二俣手前からナメ滝が現れるようになり期待を抱かせるが、右俣に入ると基本小滝ばかりで、残念ながらそれほど面白味のある渓相ではない。途中で10mほどの滝が出てきて左岸を巻くが、急傾斜の泥壁で、なかなかやっかい。
・ なお、左俣については福井岳人倶楽部「越の谷」に記録があり、今回入った右俣よりは面白そう。
錦繍の林道
よく言われるけど、今年の紅葉は色づきがよい。
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よく言われるけど、今年の紅葉は色づきがよい。
高倉沢の下部は全くの平流で、堰堤が連続する。これは予想通り。左岸側の廃林道を辿る。
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高倉沢の下部は全くの平流で、堰堤が連続する。これは予想通り。左岸側の廃林道を辿る。
710m二俣の直前から、急にナメ滝が連続し始める。
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710m二俣の直前から、急にナメ滝が連続し始める。
ついに始まったか? テンション急上昇。
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ついに始まったか? テンション急上昇。
いいねぇ
「越の谷」に記録のない右俣に入ったあとも、しばらくは小さな斜滝が連続するが…
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「越の谷」に記録のない右俣に入ったあとも、しばらくは小さな斜滝が連続するが…
結局小滝どまりで、次第に尻すぼみに。あらら…
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結局小滝どまりで、次第に尻すぼみに。あらら…
高倉沢という名前の通り、両岸はけっこうクラ(岩壁)が多くていい感じなんだけどねぇ…
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高倉沢という名前の通り、両岸はけっこうクラ(岩壁)が多くていい感じなんだけどねぇ…
やっと10m滝。この滝の左岸巻きは嫌らしい草付き急斜面で、やや難儀。
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やっと10m滝。この滝の左岸巻きは嫌らしい草付き急斜面で、やや難儀。
10m滝の上にある右岸枝谷は、滝が50m以上は連続して掛かっていてなかなか。(写真は下部のみ)
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10m滝の上にある右岸枝谷は、滝が50m以上は連続して掛かっていてなかなか。(写真は下部のみ)
源頭部に入ると斜滝が連続するが、岩質のせいか荒れた感じの小滝が多く、あまり盛り上がり切れない。
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源頭部に入ると斜滝が連続するが、岩質のせいか荒れた感じの小滝が多く、あまり盛り上がり切れない。
また右岸枝谷に15mほどの滝。この谷は、枝谷に高い滝が掛かっていることが多い。
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また右岸枝谷に15mほどの滝。この谷は、枝谷に高い滝が掛かっていることが多い。
チョウジギクがまだ咲いていた。
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チョウジギクがまだ咲いていた。
これって、何かの化石?
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これって、何かの化石?
もうこれ以上登っても大したものは出てこなさそう。当初は稜線まで詰め上げて、犬振谷から下降するつもりだったが、稜線は灌木系の激藪で、犬振谷へ乗り越すだけでもかなり時間を要することは明らかだったため、登ってきた高倉沢をそのまま引き返すことにした。
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もうこれ以上登っても大したものは出てこなさそう。当初は稜線まで詰め上げて、犬振谷から下降するつもりだったが、稜線は灌木系の激藪で、犬振谷へ乗り越すだけでもかなり時間を要することは明らかだったため、登ってきた高倉沢をそのまま引き返すことにした。
谷自体は微妙だったけど、この谷の樹林は素晴らしい。堰堤やら林道跡やら多いのに、一本の植林も見かけない。特に今は、稜線まで燃え上がるような紅葉。
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谷自体は微妙だったけど、この谷の樹林は素晴らしい。堰堤やら林道跡やら多いのに、一本の植林も見かけない。特に今は、稜線まで燃え上がるような紅葉。
引き返すことを決めてから、紅葉を眺めながらゆっくりお昼を食べ、陽だまりで日向ぼっこしながらひととき昼寝をした。
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引き返すことを決めてから、紅葉を眺めながらゆっくりお昼を食べ、陽だまりで日向ぼっこしながらひととき昼寝をした。
ちなみに、3週間前の犬振谷に引き続き、もちろん姥ヶ岳の山名の由来になった「うばが岩」の洞穴の探索も行いました。さっそく右岸側に岩穴らしき影を発見!(写真中央部)
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ちなみに、3週間前の犬振谷に引き続き、もちろん姥ヶ岳の山名の由来になった「うばが岩」の洞穴の探索も行いました。さっそく右岸側に岩穴らしき影を発見!(写真中央部)
残念、ただの大岩のスキマでした…
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残念、ただの大岩のスキマでした…
お次はこれ。これは見るからに洞穴っぽい。かなりいい線行ってるのでは?
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お次はこれ。これは見るからに洞穴っぽい。かなりいい線行ってるのでは?
険しいルンゼを攀じて接近したところ、こちらもただの大岩の影でした…。残念。結局、犬振谷で見つけた以上の洞穴は見つかりませんでした。
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険しいルンゼを攀じて接近したところ、こちらもただの大岩の影でした…。残念。結局、犬振谷で見つけた以上の洞穴は見つかりませんでした。

装備

備考 ・ フェルトソール沢足袋使用
・ 40mロープ等携行したが使用機会なし

感想

 3週間前に遡下降した犬振谷がけっこう面白かったので、今週も姥ヶ岳の北面〜東面の谷に入ってみることにした。福井岳人倶楽部の「越の谷」に記録のない高倉沢の右俣をチョイス。
 しかし、高倉「沢」とは、谷のことを「沢」ではなく「谷」と呼ぶことが多い西日本では珍しい名前だ。たぶん、福井でもここくらいなのでは?
 面白い谷に出会うのは難しい。記録がない谷ならなおさらだ。今回の高倉沢右俣のように、近隣にそこそこ変化のある谷があるし、谷自体の規模もそれなりにあるし、期待できるはずと思って入ったにもかかわらず実際はそれ程でもなかったということは結構多い。そうかと思えば、先週の横山岳のリッカ谷左岸枝谷のように、全く期待していなかったところで意外に面白い谷に出くわしたりもする。法則性があるようでない。谷探しの難しくまた面白いところでもある。
 しかし、たとえ入った谷が期待していたほどではなかったとしても、帰宅してから思い返せば、それなりに楽しい一日だったと思えることが多い。滝やゴルジュがあろうがなかろうが、人があまり入らず情報が少ない奥地へ行って、そこがどんな空間で、どんな風景が広がっているのか、自分の目と足で一通り確かめるだけでも結構面白いし、満足なのだ。これはもう登山的な関心というよりは、ほとんど地理学的な興味に近いと言ってもいいかもしれない。

※ 3週間前の犬振谷に引き続き、姥ヶ岳の山名の由来になった「うばが岩」の洞穴の探索も行いましたが、残念ながらそれらしいものは見つからず。ただ、高倉沢という谷名のとおり、規模の大きなクラ(岩場)の多い谷であり、可能性は感じました。
 

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