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Yamareco

記録ID: 8860595
全員に公開
講習/トレーニング
箱根・湯河原

相模・曽我丘陵~地球の胎動を聴く雨のジオ歩き~

2025年10月25日(土) [日帰り]
 - 拍手
Junjapa その他8人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
04:25
距離
9.1km
登り
252m
下り
245m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:05
休憩
0:22
合計
4:27
距離 9.1km 登り 252m 下り 245m
10:35
107
上大井駅
12:22
5
12:27
38
13:47
14:09
53
15:02
相模金子駅
天候
過去天気図(気象庁) 2025年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車
■往路
・10/24 東伏見++西武新宿ー新宿ー小田原(泊)
・10/25 小田原9:35++国府津9:51++9:58上大井駅(集合)
■復路
・10/25 相模金子(解散)++松田ー新松田++新宿ー西武新宿++東伏見
コース状況/
危険箇所等
・問題なし
・トイレ:上大井駅・四季の里・了義寺・相模金子駅
その他周辺情報 なし
御殿場線・上大井駅に到着。2両編成でワンマン運転です。ひとつ前の下曽我駅では普通に全部のドアが開きましたが、ここ上大井駅は運転席そばのドアしか開きません。おまけにPASMOが利かず運転手さんに手書きの証明書を乗客ひとりひとり出してもらいあとで精算となります。
2025年10月25日 10:01撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 10:01
御殿場線・上大井駅に到着。2両編成でワンマン運転です。ひとつ前の下曽我駅では普通に全部のドアが開きましたが、ここ上大井駅は運転席そばのドアしか開きません。おまけにPASMOが利かず運転手さんに手書きの証明書を乗客ひとりひとり出してもらいあとで精算となります。
上大井駅は小さな無人駅、ひょうたん駅としても知られています。現在の駅舎は1947年(昭23)の設置当時のままで地元の木材が使われています。御殿場線の下曽我駅と松田駅の間に駅がなかったため住民の請願により設置されました。
2025年10月25日 10:32撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 10:32
上大井駅は小さな無人駅、ひょうたん駅としても知られています。現在の駅舎は1947年(昭23)の設置当時のままで地元の木材が使われています。御殿場線の下曽我駅と松田駅の間に駅がなかったため住民の請願により設置されました。
本日お世話になる笠間先生。さっそくジオ講義に。お持ちになっているビニール傘が曽我丘陵。ちょうど傘の下の缶ジュースの方向がフィリピン海プレートが押している(正確には北東方向)ということになりそこにできた断層だから「逆断層」となります。曽我丘陵側が押されてせり上がり高まりを作る、そののちに侵蝕により丘陵側にも小規模な扇状地が形成されました。
2025年10月25日 10:29撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 10:29
本日お世話になる笠間先生。さっそくジオ講義に。お持ちになっているビニール傘が曽我丘陵。ちょうど傘の下の缶ジュースの方向がフィリピン海プレートが押している(正確には北東方向)ということになりそこにできた断層だから「逆断層」となります。曽我丘陵側が押されてせり上がり高まりを作る、そののちに侵蝕により丘陵側にも小規模な扇状地が形成されました。
上大井駅から見た曽我丘陵。手前のビルが目隠ししてしまっていますが、横に広がる森が、かの有名な国府津ー松田断層。だからこの上大井駅はフィリピン海プレート上にあり、森より向こうは北米プレートになります。二つの大きなプレートがまさにこの場所でせめぎ合っていることになります。地球の歯ぎしりが聴こえてきますか。
2025年10月25日 10:26撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:26
上大井駅から見た曽我丘陵。手前のビルが目隠ししてしまっていますが、横に広がる森が、かの有名な国府津ー松田断層。だからこの上大井駅はフィリピン海プレート上にあり、森より向こうは北米プレートになります。二つの大きなプレートがまさにこの場所でせめぎ合っていることになります。地球の歯ぎしりが聴こえてきますか。
駅前の上大井駅開設50年記念碑。だからこの記念碑は1997年のものとなりますね。この石材は真鶴の本小松石が使われています。本小松石は時間が経過するとポツポツの模様が浮かび上がってきます。
2025年10月25日 10:33撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:33
駅前の上大井駅開設50年記念碑。だからこの記念碑は1997年のものとなりますね。この石材は真鶴の本小松石が使われています。本小松石は時間が経過するとポツポツの模様が浮かび上がってきます。
途中、石井醸造の前を通ります。曽我丘陵の西側に広がる足柄平野には意外に酒蔵が多いとのこと。この石井醸造のほかにも井上酒造・中西酒造・瀬戸酒造・川西酒造さんがありますが、水は足柄平野のものを使っているのでは?ということでした。
2025年10月25日 10:40撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 10:40
途中、石井醸造の前を通ります。曽我丘陵の西側に広がる足柄平野には意外に酒蔵が多いとのこと。この石井醸造のほかにも井上酒造・中西酒造・瀬戸酒造・川西酒造さんがありますが、水は足柄平野のものを使っているのでは?ということでした。
今日は土曜日ということで酒造は静かな佇まい。閉じていない門から見える風景は何となく昭和でレトロな匂いがしました。杉玉が雨に濡れて静かな時の流れを伝えてくれています。
2025年10月25日 10:42撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 10:42
今日は土曜日ということで酒造は静かな佇まい。閉じていない門から見える風景は何となく昭和でレトロな匂いがしました。杉玉が雨に濡れて静かな時の流れを伝えてくれています。
曽我丘陵の山ひだを水源とする菊川の流れ。足柄平野を形成した主要河川は酒匂川ですが、東部の菊川はそれに合流せず並走し森戸川となって太平洋に注ぎます。足柄平野内に分水嶺となる微高地、鴨宮台地・千代(ちよ)台地があったことが合流を妨げた理由です。鴨宮台地は酒匂川の削り残しと云われており侵蝕に抵抗する丈夫な岩盤でできています。
2025年10月25日 10:44撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:44
曽我丘陵の山ひだを水源とする菊川の流れ。足柄平野を形成した主要河川は酒匂川ですが、東部の菊川はそれに合流せず並走し森戸川となって太平洋に注ぎます。足柄平野内に分水嶺となる微高地、鴨宮台地・千代(ちよ)台地があったことが合流を妨げた理由です。鴨宮台地は酒匂川の削り残しと云われており侵蝕に抵抗する丈夫な岩盤でできています。
路傍には男女仲睦まじい双体道祖神。都会では見かけない、ふっと心が和らぐ微笑ましいシーンです。
2025年10月25日 10:45撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
3
10/25 10:45
路傍には男女仲睦まじい双体道祖神。都会では見かけない、ふっと心が和らぐ微笑ましいシーンです。
六地蔵のならぶ康岳寺。石造物群もあります。往古、この界隈から箱根・足柄峠へと通じる古道があったと云われています。
2025年10月25日 10:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:47
六地蔵のならぶ康岳寺。石造物群もあります。往古、この界隈から箱根・足柄峠へと通じる古道があったと云われています。
六地蔵のほかに二十三夜塔もあるそう。この曽我地区に3基が集中して遺されているとのことで、その背景には都市化しなかった、住民の信仰心がなお篤かったなどの理由があるのでしょうか。
2025年10月25日 10:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:47
六地蔵のほかに二十三夜塔もあるそう。この曽我地区に3基が集中して遺されているとのことで、その背景には都市化しなかった、住民の信仰心がなお篤かったなどの理由があるのでしょうか。
ジオ巡検には好ましい田舎の道を行きます。雨もまた良し!
2025年10月25日 10:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:47
ジオ巡検には好ましい田舎の道を行きます。雨もまた良し!
菊川左岸の露頭を見あげます。比較的角の取れた堆積性の礫(れき)を見出します。写真の礫が堆積性である理由は、左岸の隆起にともない菊川が河床を掘り下げたかも知れずかつての菊川の河床であったということかも知れません。
南北に連なる長い屏風のような曽我丘陵にあって菊川はその壁を割って入ったような流れですが不思議なことに写真の左岸と対岸の右岸とでは岩質が違う。左岸側は10〜30万年前に隆起した褶曲性のある曽我丘陵。右岸側は根岸山と呼ばれる12.5万年前より新しい、遅れて隆起してきたかつての酒匂川河床を含む丘陵。沢の両岸で大きな時代の懸隔があります。根岸山はかつての酒匂川の河床であったことから河岸段丘面を残しており頂稜部は緩傾斜な小平地を展開させていますし、丹沢山塊に嵌入した石英閃緑岩(トーナル岩)なども右岸からは出ます。(左岸からは出土しません)
2025年10月25日 10:49撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 10:49
菊川左岸の露頭を見あげます。比較的角の取れた堆積性の礫(れき)を見出します。写真の礫が堆積性である理由は、左岸の隆起にともない菊川が河床を掘り下げたかも知れずかつての菊川の河床であったということかも知れません。
南北に連なる長い屏風のような曽我丘陵にあって菊川はその壁を割って入ったような流れですが不思議なことに写真の左岸と対岸の右岸とでは岩質が違う。左岸側は10〜30万年前に隆起した褶曲性のある曽我丘陵。右岸側は根岸山と呼ばれる12.5万年前より新しい、遅れて隆起してきたかつての酒匂川河床を含む丘陵。沢の両岸で大きな時代の懸隔があります。根岸山はかつての酒匂川の河床であったことから河岸段丘面を残しており頂稜部は緩傾斜な小平地を展開させていますし、丹沢山塊に嵌入した石英閃緑岩(トーナル岩)なども右岸からは出ます。(左岸からは出土しません)
色の黒い礫も交じる。箱根山の火山堆積物(玄武岩質の安山岩)などがある可能性があります。
2025年10月25日 11:02撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:02
色の黒い礫も交じる。箱根山の火山堆積物(玄武岩質の安山岩)などがある可能性があります。
菊川の上流部に闊達と広がった通称山田盆地。フィリピン海プレートの圧縮力に逆らえず地塁ー地溝地形と呼ばれる凸凹を形成している面白い地形で山田盆地はその凹部になります。この地塁ー地溝地形の典型で良く出てくるのが養老断層と養老山地の関係でそれに類する地形となります。写真遠くには元第一生命、現”未病”を推進するビオトピアのビルが見えますが、このビルも根岸山の頂稜に建てられています。
2025年10月25日 11:11撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:11
菊川の上流部に闊達と広がった通称山田盆地。フィリピン海プレートの圧縮力に逆らえず地塁ー地溝地形と呼ばれる凸凹を形成している面白い地形で山田盆地はその凹部になります。この地塁ー地溝地形の典型で良く出てくるのが養老断層と養老山地の関係でそれに類する地形となります。写真遠くには元第一生命、現”未病”を推進するビオトピアのビルが見えますが、このビルも根岸山の頂稜に建てられています。
途中、「焼肉のたれ」で有名なエバラ食品の研究所を過ぎます。こんなところにあるとは知りませんでした。美味しいたれの研究を宜しくお願いします!ちなみに商品名はズバリ『断層崖のしずく』というのが良いと思いますが笑
2025年10月25日 11:24撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:24
途中、「焼肉のたれ」で有名なエバラ食品の研究所を過ぎます。こんなところにあるとは知りませんでした。美味しいたれの研究を宜しくお願いします!ちなみに商品名はズバリ『断層崖のしずく』というのが良いと思いますが笑
かなり上がってきました。(株)FURUKAWAの大井町太陽光発電所です。発電所というよりは電気という作物ができる「畑」という方が相応しいような。”太陽光電気農園”という名称はいかがでしょうか。
2025年10月25日 11:37撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:37
かなり上がってきました。(株)FURUKAWAの大井町太陽光発電所です。発電所というよりは電気という作物ができる「畑」という方が相応しいような。”太陽光電気農園”という名称はいかがでしょうか。
ここに(株)FURUKAWAさんのご好意で残されている火山灰の露頭があります。左下に向かって一本の線が走っていますが、それよりも上が、6.6万年前の火砕流堆積物です。かなり大きな礫も含まれますが大きさもまちまちです。細粒火山灰を含み淘汰も悪い状況です。箱根は足柄平野を隔てて”対岸”にあたりますが、ここまでやってきたということに驚きます。一本線の下は同じく6.6万年前の東京軽石層(降下軽石層)です。粒がそろっています。細粒火山灰に乏しい。全体的に淘汰が良いなどの特徴があります。白い軽石は流紋岩〜デイサイト、黒い粒は玄武岩質の安山岩。
6.6万年前は日本も寒かった時期にあたりました。
右下にもう一本線が見えますがその下部は三浦軽石層で上2層よりさらに古く7.0万年前以前ということになります。なおテラスより上は富士山起因の関東ローム層で2〜3万年前のもの。
2025年10月25日 11:51撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:51
ここに(株)FURUKAWAさんのご好意で残されている火山灰の露頭があります。左下に向かって一本の線が走っていますが、それよりも上が、6.6万年前の火砕流堆積物です。かなり大きな礫も含まれますが大きさもまちまちです。細粒火山灰を含み淘汰も悪い状況です。箱根は足柄平野を隔てて”対岸”にあたりますが、ここまでやってきたということに驚きます。一本線の下は同じく6.6万年前の東京軽石層(降下軽石層)です。粒がそろっています。細粒火山灰に乏しい。全体的に淘汰が良いなどの特徴があります。白い軽石は流紋岩〜デイサイト、黒い粒は玄武岩質の安山岩。
6.6万年前は日本も寒かった時期にあたりました。
右下にもう一本線が見えますがその下部は三浦軽石層で上2層よりさらに古く7.0万年前以前ということになります。なおテラスより上は富士山起因の関東ローム層で2〜3万年前のもの。
かなり正確な履歴が書かれていますが、各地の調査結果から類推できるそうです(なおC14 法はせいぜい5万年前までしかわからないそうです)
2025年10月25日 11:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 11:50
かなり正確な履歴が書かれていますが、各地の調査結果から類推できるそうです(なおC14 法はせいぜい5万年前までしかわからないそうです)
これが東京軽石層の石たち。右側黒いのが重く、玄武岩質の安山岩。左は流紋岩〜デイサイト質の軽石。驚くことにいずれも箱根火山由来です。通常ひとつの火山では同質のマグマを吹き出すわけですが、箱根の場合は複式火山でマグマ溜まりがいくつもあり、火道も複数あってそれらはそれぞれ個性をもったものとなるため、違う岩質のものが同時に降り注ぐことになるそうです。当時、強羅周辺から噴出したものと考えられているようです。現在の強羅は特に火口などは見当たりませんが地下には火山構造が見出せるそうです。
2025年10月25日 11:53撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 11:53
これが東京軽石層の石たち。右側黒いのが重く、玄武岩質の安山岩。左は流紋岩〜デイサイト質の軽石。驚くことにいずれも箱根火山由来です。通常ひとつの火山では同質のマグマを吹き出すわけですが、箱根の場合は複式火山でマグマ溜まりがいくつもあり、火道も複数あってそれらはそれぞれ個性をもったものとなるため、違う岩質のものが同時に降り注ぐことになるそうです。当時、強羅周辺から噴出したものと考えられているようです。現在の強羅は特に火口などは見当たりませんが地下には火山構造が見出せるそうです。
境目の拡大写真。礫の大きさがかなり違いますね。
実はここほど保存状態の良い露頭はないとのことです。いつまでも子供たちのために残したいですね。
2025年10月25日 12:00撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 12:00
境目の拡大写真。礫の大きさがかなり違いますね。
実はここほど保存状態の良い露頭はないとのことです。いつまでも子供たちのために残したいですね。
こちらは東京軽石層と三浦軽石層の境界。
2025年10月25日 12:00撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 12:00
こちらは東京軽石層と三浦軽石層の境界。
すこし林道を登ると左側に小さな露頭が。これは関東ローム層。前述したが2〜3万年前の富士山起因の火山灰。チョコレートに覆われたスポンジケーキのように植被に覆われていて本来の関東ロームの色ではない。堆積層などのスジがないことから、2〜3万年前はすでにこの場所は陸地であったことがわかります。
2025年10月25日 12:13撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 12:13
すこし林道を登ると左側に小さな露頭が。これは関東ローム層。前述したが2〜3万年前の富士山起因の火山灰。チョコレートに覆われたスポンジケーキのように植被に覆われていて本来の関東ロームの色ではない。堆積層などのスジがないことから、2〜3万年前はすでにこの場所は陸地であったことがわかります。
ここはほぼ曽我丘陵の頂稜部ですが、大きなサーフィンの練習施設がありました。今日は水が抜かれています。笠間講師の話では右側の斜面のようになった鉄板が下の水面にずり落ちて波を起こすのだそうです。
2025年10月25日 12:26撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 12:26
ここはほぼ曽我丘陵の頂稜部ですが、大きなサーフィンの練習施設がありました。今日は水が抜かれています。笠間講師の話では右側の斜面のようになった鉄板が下の水面にずり落ちて波を起こすのだそうです。
施設の名前はこれ。スペイン語のようで、読めません(汗)でしたがラ・レイエス・湘南ということでした。元の大井町のいこいの村の施設が廃止になりそれを受け取って民間で経営していたようですが、最近造波装置を繋ぐ銅線の大規模な盗難被害にあったということです。早い再開を望みます。
2025年10月25日 13:08撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:08
施設の名前はこれ。スペイン語のようで、読めません(汗)でしたがラ・レイエス・湘南ということでした。元の大井町のいこいの村の施設が廃止になりそれを受け取って民間で経営していたようですが、最近造波装置を繋ぐ銅線の大規模な盗難被害にあったということです。早い再開を望みます。
四季の里にやってきました。さてさてお昼にしましょう!雨はまだ降っています。
2025年10月25日 12:31撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 12:31
四季の里にやってきました。さてさてお昼にしましょう!雨はまだ降っています。
四季の里では地元の新鮮なお野菜をたくさん売っていましたね。
2025年10月25日 12:52撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 12:52
四季の里では地元の新鮮なお野菜をたくさん売っていましたね。
大きな臼と杵もありました。
2025年10月25日 12:58撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 12:58
大きな臼と杵もありました。
キバナコスモスがキレイに咲いています。花弁が雨に映えています。
2025年10月25日 13:01撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
2
10/25 13:01
キバナコスモスがキレイに咲いています。花弁が雨に映えています。
こちらもどうぞ。
2025年10月25日 13:02撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:02
こちらもどうぞ。
農村らしく至るところに柿がなっています。しぶがきでしょうか。シブがき隊なんでのもありましたね、今は昔。
2025年10月25日 13:26撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:26
農村らしく至るところに柿がなっています。しぶがきでしょうか。シブがき隊なんでのもありましたね、今は昔。
山に分け入ると了義寺の集落。山間部にありながら静かでたおやかな地形。地塁ー地溝地形の地溝にあたります。
2025年10月25日 13:33撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:33
山に分け入ると了義寺の集落。山間部にありながら静かでたおやかな地形。地塁ー地溝地形の地溝にあたります。
この集落の奥に獅子窪の湧水がありました。ここもまた菊川の源流に当たります。不思議なのは頂稜にある三角点が220mほどで、この湧水が130mほど。標高差はわずか90m程であり、集水域も地形的に小さな谷ひとつと読めますが意外に水量は多く常水となっていること。かつての酒匂川の河床を形成していたことから、山体は堆積性の岩質で含水率が高いのかも知れません。
2025年10月25日 13:43撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:43
この集落の奥に獅子窪の湧水がありました。ここもまた菊川の源流に当たります。不思議なのは頂稜にある三角点が220mほどで、この湧水が130mほど。標高差はわずか90m程であり、集水域も地形的に小さな谷ひとつと読めますが意外に水量は多く常水となっていること。かつての酒匂川の河床を形成していたことから、山体は堆積性の岩質で含水率が高いのかも知れません。
湧水ポイントは石垣が整然と積まれ、湧水ポイントは洞となっており人工的にアーチ形に仕上げられたとみられる天井部なども見て取れます。地元民の利用度も高いと思われ柄杓なども備わってしました。雨のせいか地元の人は誰もいませんでした。
2025年10月25日 13:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 13:39
湧水ポイントは石垣が整然と積まれ、湧水ポイントは洞となっており人工的にアーチ形に仕上げられたとみられる天井部なども見て取れます。地元民の利用度も高いと思われ柄杓なども備わってしました。雨のせいか地元の人は誰もいませんでした。
清澄な水底には軽石の堆積が認められます。軽石層は透水性が高いので、この湧水の底面には軽石層以外の非透水層があるに違いありません。
2025年10月25日 13:41撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:41
清澄な水底には軽石の堆積が認められます。軽石層は透水性が高いので、この湧水の底面には軽石層以外の非透水層があるに違いありません。
下ってきて山田盆地を見下ろします。足柄平野からひと山越えるとあるこの盆地は「天空の里」のようにもっと注目されてもいいような気がしました。
2025年10月25日 13:49撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:49
下ってきて山田盆地を見下ろします。足柄平野からひと山越えるとあるこの盆地は「天空の里」のようにもっと注目されてもいいような気がしました。
了義寺の略歴です。足利基氏が創建した寺で知られます。
2025年10月25日 13:54撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:54
了義寺の略歴です。足利基氏が創建した寺で知られます。
了義寺の本堂。由緒あるお寺さんらしい佇まいです。
2025年10月25日 13:57撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 13:57
了義寺の本堂。由緒あるお寺さんらしい佇まいです。
了義寺の堂宇に向かって右側の遊水池にある露頭。分厚く堆積した関東ローム層です。関東ロームも場所によっては10m近くになる場所もあるとのことです。横に軽石層が走っているのがよく観察できます。岩質としては泥岩になるとのことですが、火山灰のような微粒子が固着成分によって固まっているのでいったん崩れると脆いとの説明を受けました。
帰りに住職さんとすれ違いましたが「昔から滔々とわいている湧水。これがあったからここに寺を建てたんじゃなかろうか。もう430年以上の歴史がある寺になった。以前と比べると湧水量は少し落ちたけれどな。上に見える小屋は貯水ためのものでポンプなどで揚げているわけじゃない」という説明を受けました。
2025年10月25日 14:00撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 14:00
了義寺の堂宇に向かって右側の遊水池にある露頭。分厚く堆積した関東ローム層です。関東ロームも場所によっては10m近くになる場所もあるとのことです。横に軽石層が走っているのがよく観察できます。岩質としては泥岩になるとのことですが、火山灰のような微粒子が固着成分によって固まっているのでいったん崩れると脆いとの説明を受けました。
帰りに住職さんとすれ違いましたが「昔から滔々とわいている湧水。これがあったからここに寺を建てたんじゃなかろうか。もう430年以上の歴史がある寺になった。以前と比べると湧水量は少し落ちたけれどな。上に見える小屋は貯水ためのものでポンプなどで揚げているわけじゃない」という説明を受けました。
中屋敷遺跡を通りました。土偶の中が空洞となっていて幼児の骨や歯が納められていたということです。若くして亡くなった幼児の葬送儀礼に作られたのかも知れません。自宅の庭から「重要文化財」が出て来たというのもスゴイ話ですね。
2025年10月25日 14:20撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 14:20
中屋敷遺跡を通りました。土偶の中が空洞となっていて幼児の骨や歯が納められていたということです。若くして亡くなった幼児の葬送儀礼に作られたのかも知れません。自宅の庭から「重要文化財」が出て来たというのもスゴイ話ですね。
サワガニさん。どうしてカニは横に歩くのだろうか。
2025年10月25日 14:23撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 14:23
サワガニさん。どうしてカニは横に歩くのだろうか。
歴史を感じさせる事物が多い。納経供養塔。メンバーとはどうしてお経を納めて供養するんだろうか?という話題になりました。
2025年10月25日 14:24撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 14:24
歴史を感じさせる事物が多い。納経供養塔。メンバーとはどうしてお経を納めて供養するんだろうか?という話題になりました。
曽我丘陵の北端、根岸山を穿って作られた「めがねみち」。二つないのにどうして「めがね」と思ったこと、隧道なのにその名がなぜ付けられていないのか?と思ったこと、山が高くないのにどうして隧道にしたのか(切通しにして橋をかければ?)と思ったこと。どうでもいい?と疑問を感じながら通過すると・・・・
2025年10月25日 14:28撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 14:28
曽我丘陵の北端、根岸山を穿って作られた「めがねみち」。二つないのにどうして「めがね」と思ったこと、隧道なのにその名がなぜ付けられていないのか?と思ったこと、山が高くないのにどうして隧道にしたのか(切通しにして橋をかければ?)と思ったこと。どうでもいい?と疑問を感じながら通過すると・・・・
雨にむせぶ足柄平野の絶景?が見えてきました。遠くの方には狩川が作った扇状地がぼんやり見えました。
2025年10月25日 14:30撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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10/25 14:30
雨にむせぶ足柄平野の絶景?が見えてきました。遠くの方には狩川が作った扇状地がぼんやり見えました。
ジオ歩きのフィナーレを飾るフヨウの美しい花。笠間先生、ありがとうございました。一日雨の中、お疲れさまでした。
2025年10月25日 14:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10/25 14:39
ジオ歩きのフィナーレを飾るフヨウの美しい花。笠間先生、ありがとうございました。一日雨の中、お疲れさまでした。

感想

 昨年に大好評だった1回目に引き続き、今年も地理の会・ジオ歩き2回目を開催しました。
 昨年は箱根・根府川を舞台に歩きましたが今年は相模の曽我丘陵の国府津ー松田断層に地球のいにしえの胎動を聴きに行きます。
 むろん、いまこの時でもフィリピン海プレートは北東方向に北米プレートを押し続けており、いわば地史の今に至る生き証人がこの断層地帯ということになります。

 40万年前に箱根が活動を開始したとき、曽我丘陵やその背後の大磯丘陵は隆起しておらず、足柄平野から平塚方面まで見渡せたと想像されます。
 30万年前ほどから大磯丘陵が、フィリピン海プレートに押され隆起を開始しましたが、当時は足柄平野の主要河川である酒匂川は丹沢湖の下流から沼津へと流下していた思われ、それがゆえに大磯丘陵には丹沢山塊が持つ(ゴマ塩石と呼ばれる)石英閃緑岩を含まない地層となっています。
(なお丹沢山塊はフィリピン海プレートに乗って南洋からやってきた島であり、その過程で石英閃緑岩のマグマが貫入したと思われている)

 その後、駿河小山周辺が熔岩で埋まり酒匂川が足柄平野に流路を大きく変えるに至り旧第一生命ビルが建つ通称根岸山あたりを攻撃面として流れたあと、さらに曽我丘陵の北側前面の根岸山あたりの隆起が続き河岸段丘化したとみられています。
 もしかしたら今回上大井からたどった菊川は、太古の酒匂川の化石河川であり、それが今でも山田盆地あたりを源頭に替えて細々と流れ続けているのかも知れません。

 逆断層としてできた曽我丘陵ですが、地殻の爆発的な圧縮力は丘陵を地塁ー地溝地形に複雑化し、その過程で了義寺集落の盆地地形や山田盆地などを作ったことも現地現物で良く分かりました。

 また、そういった断層→褶曲地形とは別に、地球の星博物館なども協力して保存している(株)FURUKAWAの良質な露頭(これだけの良質な露頭はないと講師から説明を受けました)では、箱根火山からの火砕流や軽石などが曽我丘陵を上からデコレートしていることも理解できました。どうしても関東では”関東ローム層”と、ひとつ覚えのように言ってしまいますが、富士山の爆発の歴史の前に箱根火山が曽我丘陵では特に重要な地位を占めており、褶曲活動と、火山活動の被覆、そして地表での河川の侵食活動の3点の視点から地形・地質を見ていく必要があることも良く理解できました。

 そぼふる雨に濡れながら地球の息吹きを訪ねるジオ歩きでしたが、十二分に学ぶことができました。
ご指導いただいた箱根町・笠間講師には心より感謝申し上げたいと思います。

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