小野アルプス東半分(安場山)

- GPS
- 02:48
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 320m
- 下り
- 315m
コースタイム
| 天候 | 曇、一時雨 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれたハイキングコース |
| その他周辺情報 | 登り口に白雲谷温泉ゆぴか |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
|---|
感想
この週末は土曜日も日曜日も天気が崩れるという予想だ。「てんくら」でみると、たいていの所は午後に雨マークが点灯している。曇で降水0mmという予想の場所もあるにはある。例えば、和歌山の大塔山や奈良の倶留尊山など、行ってみようと狙っている山々もその部類なのだが、その予想がほんとにほんとか、と疑っているわけだ。どちらにしても遠地であり、えっちらおっちら車で向かった末に、予報に裏切られて雨というんじゃ、悔しさが募るというもの。そもそも、先週がその例であり、南紀は雨マークがなかったのに山中で降られてしまったのがトラウマになっている。今週も同じ轍を踏むのは避けたいという気分なのである。そこで、比較的近いところ、かつ、短時間で登れる山にしようとなった。出発は遠地並みに早くして、雨予想が目立つ午後を避け、午前中に下山できるようなところを選ぶことにした。
kinuasaが気になっているのが、「小野アルプス」だった。小野アルプスは、何年か前に行ったはずなのに、達成済みの山リストに載っていないと言う。その頃asakinuの足腰が不調で、「グルメハイク」と称し、ショートでらくちんなコースを歩き、ちょっと気になった店で昼飯を食らって帰るという、殿様山行に浸っていた。その一つとして小野アルプスを選んだのだったが、これを完全踏破するとなると丘歩きとはいえ、結構歩きごたえのあるコースになってしまうということで、この地のハイライト、紅山の岩ムキムキ尾根のある西側半分に絞って登ったのだった(記録ID: 3871565)。そのため、東側半分が未踏に残ってしまい、達成済みにはならなかったのだ。ということで、今日はこの「懸案」を解決すべく、小野アルプス東半分の旅の決行と決まった。先週あたりから急に秋めいて涼しくなったので、標高200m足らずの「日本一標高の低いアルプス」も、暑さに悩まされることもないはずだ。
小野アルプスをたどる場合、車利用だと閉ループにするには平地を歩いて起点に戻ってこないとならなくなるのが難点である。いい手はないかなと過去の記録を当たっていると、JR加古川線の「市場」駅前にある広い無料駐車場に車を置いて、稜線を歩いた後、「小野町」駅から一駅電車に乗って駐車した「市場」駅に戻ったという記載を見つけた。なるほど、これはいける、とさっそく猿真似を決め込んだ。
ナビ任せで車を走らせたところ、まず連れていかれたのは市場駅東口だったが、そこにあったのは月極有料駐車場。そこで踏切を渡って西側に回る。すると、確かに駅前に広い空き地があり、車が4台ほど止められている。ここだな、と車を止めたが確信が持てないので、駅の掃除をしていたオバさんに聞くが、止めていいかどうかわからないという。続いてオジサンにも聞いてみたが、「ここには駐車場はない」と言われてしまう。どうしようかと思ったが、どこにも「駐車禁止」とは書かれていないので、いいことにして足ごしらえを始める。結果的には、下山後にも到着時と同じ状態で何の問題もなかった。ここはたぶん、古屋があったところを更地にして、そのまま置かれている土地だろう。
ひと気のない集落を抜け、広い車道に出て西に進むと「ゆぴか」の入り口に達した。ヒト用の道をちょいと登ると「ゆぴか」の広びろした駐車場に出た。対面に登山道のとりつきが見えている。登山口横の手入れされたトイレを借りて、さあ出発だ。雑木林の中のよく踏まれた登山道を進む。何しろ標高が標高なので、登るというでもなくゆるゆると上がっていくと、もう山頂?、という感じで高山のてっぺんに着く。北側に展望が開ける。休憩所の様なものもあるが、倒壊危険ということらしく、入れないように縄が張られている。ここから進行方向にそのまま進みそうになるが、わきの道標はそっちは「ゆぴあ」だよ、と警告している。ここは来た道をわずかに戻って右折しないと西には進めないのだった。相変わらず緩い道をたどると、すぐに前々山なるピークに達する。これといった眺めもなく、そのまま通り過ぎて先に進むと、車の通れる道に出て、あたりが開ける。右手には電波塔が立ち、左は眺望が開ける。ここが「前山」であった。見晴らして眺めを楽しむと、もう紅葉が始まっているのだった。この先、アップダウンを繰り返してちょっと歩いた気分がしてくる。「愛宕山」を越え、次のピークに登りつくと「安場山」の山名板があった。北側に小道がついており、2mくらい入ったところに石柱があって、これが安場山の四等三角点であった。小野アルプス東側ではひょっとするとこれが唯一の三角点峰かもしれない。
三角点を確認後、鞍部に下った後は、木製の階段を上っていく。すると、そこはかとなく気品ある香りが漂ってきた。これはコウヤボウキの花の香ではないか、と周囲に目を配ると、そこここに白い糸を束ねたようなコウヤボウキの花が咲いていた。ホウジャク(昼間飛ぶスズメガの類)が2頭、ハチドリのようにホバリングをしながらコウヤボウキの花を次々に訪れて吸蜜に余念がないのだった。
この木製階段を登り切ったピークで一人の男性とすれ違ったのが今日出会った唯一の登山者であった。道は下りとなり、降り切ったところは、以前尾根の反対側から来た車道の通るアザメ峠であった。ここから車道を北に向かう。途中の道沿いではヤマノイモがむかごを鈴なりにつけていて、そのいくつかはまれにみる巨体、無心にむかご採りに挑む二人である。空模様はずっと曇天ながら時には陽も差して、想定よりもだいぶ良好なのだった。駅目前になってポツポツと降り出したものの、すぐに止んで、もっと遠くの大きな山に行けたんじゃないか、と拍子抜けするくらいの天気である。小野町駅に着くとまだ9時半、そして我々が乗るべき加古川方面の列車は9時台には一本もなく、次は10時6分発。のんびりと時を過ごしたのち、単線で二両編成という先行き心配な車両に乗り込んで市場駅へと、一区間の鉄道の旅を楽しむ我々であった。
asakinu
kinuasa








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