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Yamareco

記録ID: 871919
全員に公開
アルパインクライミング
赤城・榛名・荒船

裏妙義 西大星北稜

2016年05月14日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:56
距離
5.8km
登り
833m
下り
834m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:31
休憩
0:16
合計
5:47
距離 5.8km 登り 834m 下り 834m
8:19
45
鍵沢コース 登山口
9:04
22
西大星北稜取付地点
9:26
29
第1岩峰基部
9:55
19
第2岩峰基部
10:14
45
第3岩峰基部
10:59
11
きのこ連岩
11:10
93
第4岩峰基部
12:43
12:59
22
第5岩峰基部
13:21
45
鍵沢コース合流
14:06
鍵沢コース 登山口
ルートはGPSロガーでトレースしています。
天候 晴れ。雲多し。気温高し。稜線では風強し。
過去天気図(気象庁) 2016年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
↓上信越道
松井田妙義IC
↓R18
横川駅

鍵沢コースP
コース状況/
危険箇所等
バリエーションです。目印は取付点のみ。
途中はマーキングゼロです。
踏み跡は、たまに獣道みたいのがあるような、ないような。

稜線通しで歩ける場所が少なく、
今の時期は藪の深緑に覆われているので、
ルーファイは難しい部類。
少なくとも、これまでに登った裏妙義の山域では
最も難しいと感じました。

稜線上に何峰か連なっていますが、
西大星に達する2つ手前(第4岩峰)と1つ手前の岩峰(第5岩峰)は
アルパインの要素があります。
したがって、登攀具は必携です。
その他周辺情報 毎度ですが、もみじの湯に入りました。
3時間で510円。
今の時期は夜19時半最終入館、20時まで営業。
8:22 入山は、鍵沢コース登山口からです。すぐ隣のあさおの吊り橋Pにトイレがあります。
8:22 入山は、鍵沢コース登山口からです。すぐ隣のあさおの吊り橋Pにトイレがあります。
手造り感満載の標識。
手造り感満載の標識。
08:42 最初から鎖場があるのがいかにも妙義。そして、実はこの時点で西大星北稜取付を通り過ぎていました。
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08:42 最初から鎖場があるのがいかにも妙義。そして、実はこの時点で西大星北稜取付を通り過ぎていました。
09:04 入山から30分歩いても取付点が見当たらないので、どう考えても通り過ぎたと考えて引き返し。登山口から急登を終え、斜面を右手に見ながら巻いて折り返す地点が取付です。
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09:04 入山から30分歩いても取付点が見当たらないので、どう考えても通り過ぎたと考えて引き返し。登山口から急登を終え、斜面を右手に見ながら巻いて折り返す地点が取付です。
上を見ると、祠があります。ルートから3mくらい上にあるので、普通に歩いていると見過ごします。
上を見ると、祠があります。ルートから3mくらい上にあるので、普通に歩いていると見過ごします。
大山祇神、と書いてあります。ご挨拶して北稜に取り付きます。
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大山祇神、と書いてあります。ご挨拶して北稜に取り付きます。
序盤は妙義の藪尾根の典型。
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序盤は妙義の藪尾根の典型。
藪の合間から時折見えるのは、丁須から続く御岳コース。
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藪の合間から時折見えるのは、丁須から続く御岳コース。
09:26 北稜には、目立つところで全部で5の岩峰がありますが、その1番目。右から巻けるようにも見えましたが、左から巻きました。
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09:26 北稜には、目立つところで全部で5の岩峰がありますが、その1番目。右から巻けるようにも見えましたが、左から巻きました。
第1岩峰を左巻きしている途中を振り返って。いい感じに抉れていて、ビバークもできそう。
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第1岩峰を左巻きしている途中を振り返って。いい感じに抉れていて、ビバークもできそう。
そう、いるんですよね。。。鈴は必携。
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そう、いるんですよね。。。鈴は必携。
藪加減がだいぶいい感じになってきました。
藪加減がだいぶいい感じになってきました。
09:55 第2岩峰。また左巻き。
09:55 第2岩峰。また左巻き。
第2岩峰巻き中。第3と同じように抉れています。
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第2岩峰巻き中。第3と同じように抉れています。
妙義の春ではよく見るミツバツツジ。他の花はほとんど見かけませんでした。
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妙義の春ではよく見るミツバツツジ。他の花はほとんど見かけませんでした。
10:14 第3岩峰。右巻き。
10:14 第3岩峰。右巻き。
木々の隙間からようやく見えた西大星。
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木々の隙間からようやく見えた西大星。
振り返れば赤城山。
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振り返れば赤城山。
北稜で唯一の落とし物発見。
北稜で唯一の落とし物発見。
10:28 第3岩峰を過ぎると、景色が開けてきます。
10:28 第3岩峰を過ぎると、景色が開けてきます。
なかなかの痩せ尾根ですが、両足が地面につけられるだけいい。。。と後で思いました。
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なかなかの痩せ尾根ですが、両足が地面につけられるだけいい。。。と後で思いました。
振り返って第3岩峰。
振り返って第3岩峰。
渡り廊下のような稜線。
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渡り廊下のような稜線。
10:59 そして奇岩連なる妙義でもひときわ珍しいきのこ連岩。これを見るのが今回の山行の目的でした。
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10:59 そして奇岩連なる妙義でもひときわ珍しいきのこ連岩。これを見るのが今回の山行の目的でした。
西大星が近づいてきました。いよいよ核心部に入ります。
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西大星が近づいてきました。いよいよ核心部に入ります。
11:10 第4岩峰。左から大きく下巻けますが。。。
11:10 第4岩峰。左から大きく下巻けますが。。。
そこまで古くない残置ロープがあったので、これを補助にしてトライしてみました。
そこまで古くない残置ロープがあったので、これを補助にしてトライしてみました。
第4岩峰に登ったところ。右側にあるのが第5岩峰です。第4岩峰は懸垂下降しなければ降りられません。岩がボコボコしている独特の妙義の岩質から、懸垂後のロープの回収に手間取り、えらく時間を食ってしまいました。
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第4岩峰に登ったところ。右側にあるのが第5岩峰です。第4岩峰は懸垂下降しなければ降りられません。岩がボコボコしている独特の妙義の岩質から、懸垂後のロープの回収に手間取り、えらく時間を食ってしまいました。
振り返って、西大星北西稜。あの相馬北稜や星穴を上回る、裏妙義最難とされる岩稜です。完全なアルパインの世界で、とても手が出せそうにありませんが、間近で見られて感激。
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振り返って、西大星北西稜。あの相馬北稜や星穴を上回る、裏妙義最難とされる岩稜です。完全なアルパインの世界で、とても手が出せそうにありませんが、間近で見られて感激。
雲に隠れる浅間山と西大星北西稜。
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雲に隠れる浅間山と西大星北西稜。
12:36 第4岩峰を左から大きく下巻くと、このルンゼに当たって登ることが出来ます。ものすごい急登です。
12:36 第4岩峰を左から大きく下巻くと、このルンゼに当たって登ることが出来ます。ものすごい急登です。
振り返って第4岩峰。
振り返って第4岩峰。
ルンゼを詰め切ったところに小さな石門があります。第4を超えた後に貰える妙義からのプレゼント。
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ルンゼを詰め切ったところに小さな石門があります。第4を超えた後に貰える妙義からのプレゼント。
くぐります。星みたいな形に見えなくもない?
3
くぐります。星みたいな形に見えなくもない?
くぐり終わった後。
くぐり終わった後。
12:43 第5岩峰基部。最初の20mが核心部ですが、確保なしで登るのは無謀。とりあえず15分ほど糸口を探ってみました。
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12:43 第5岩峰基部。最初の20mが核心部ですが、確保なしで登るのは無謀。とりあえず15分ほど糸口を探ってみました。
20mほど登ると、灌木も豊富になりますが、その下部はスカスカの裸岩で、妙義の岩質を考えるとリスクが高すぎ。時間も13時に近くなっていたので、当初の予定通りここまでとします。
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20mほど登ると、灌木も豊富になりますが、その下部はスカスカの裸岩で、妙義の岩質を考えるとリスクが高すぎ。時間も13時に近くなっていたので、当初の予定通りここまでとします。
第5岩峰基部から丁須。
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第5岩峰基部から丁須。
エスケープ中。ルーファイがうまくいくと、まるで一般登山道のように非常にスムーズに下ることが出来ます。
エスケープ中。ルーファイがうまくいくと、まるで一般登山道のように非常にスムーズに下ることが出来ます。
13:21 約20分ほどで鍵沢コースに戻ってきました。エスケープでロープ使う場面なし。
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13:21 約20分ほどで鍵沢コースに戻ってきました。エスケープでロープ使う場面なし。
漸く緊張感から解放されました。人の手が入ったものを見ると安心するなあ。
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漸く緊張感から解放されました。人の手が入ったものを見ると安心するなあ。
登れなかった西大星。第5岩峰をひたすら左から巻き続けると、大ルンゼがあってそこから直接登れそうなので、またそのうちトライしたいと思います。
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登れなかった西大星。第5岩峰をひたすら左から巻き続けると、大ルンゼがあってそこから直接登れそうなので、またそのうちトライしたいと思います。
鍵沢コースから北稜を見る。
鍵沢コースから北稜を見る。
沢の中を歩くこともあり、結構気が抜けません。
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沢の中を歩くこともあり、結構気が抜けません。
そして北稜取付に戻ってきました。無事に歩くことが出来ました。ありがとうございます。
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そして北稜取付に戻ってきました。無事に歩くことが出来ました。ありがとうございます。
14:04 あさおの吊り橋。無事下山。
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14:04 あさおの吊り橋。無事下山。

感想

毎年春と秋に恒例となっている妙義の藪岩とのお戯れ。
今回は裏妙義の象徴である丁須の頭のすぐ北西にある、
「西大星」という素敵な名前の尖峰の
北に伸びる稜線に取り付きました。
この稜線の途中にあるという、
きのこ形状の連岩を見るのが目的です。

核心部はかなり難しいとのことなので、
13時を境界線と決めてスタートします。

さすがは奇岩連なる妙義、
どこへ行っても新しい発見があり、飽きが来ません。
ただし、すり傷だらけになりながら藪を漕ぐ必要があるのと、
その独特の岩質ゆえにロープが流しづらく、
すぐに岩に張り付いて懸垂下降後の回収に難儀します。
今回もどえらい目に遭いました

終盤はアルパインの要素があり、
第4〜第5岩峰のあたりでウダウダしているうち、
あえなく時間切れでエスケープ。
が、登れなかった悔しさよりも、
無事に下山出来たことのほうが勝りました。
それだけ緊張を強いられる山行だったのかもしれません。

そして身体ヘロヘロだったのに、
そのあとボルダリングジム行ってしまい、
更にヘロヘロになってしまいました(笑)。

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コメント

お疲れ様〜
motch さん、こんばんは。

どんなことになったのか、ちょっと楽しみにしていました

第4峰というのは、鋏状の岩峰のことでしょうか。その後、45m の懸垂ということですので、そうかな?
ここが核心だったと思いますが、レコみるとここまであまり困難なく登頂されたように感じます(ルートが違うようにも思いますが・・・あるいはお助けロープ効果?)。

motch さんでも、一日で通過できなかったということは、はやり、結構なところとお見受けしました。

西大星北西稜あたりも行ってみたいところですし、御殿稜も真っ直ぐ登ってみたいところです(できるのかな??)

何はともあれ、無事のご帰還、お疲れ様でした。
2016/5/15 20:34
>misuzuさん Re: お疲れ様〜
こんばんは。

鋏状の岩峰はたぶん第5峰のことだと思います。
第4峰はその手前の小さな岩峰ですが、
ここは残置ロープにマッシャーでビレイして、
フリーで登りました。
これは、左から大きく巻けば避けられそうでしたが、
高度差は10mもなかったので、トライした次第です。

懸垂は5mくらいですが、支点からのロープの流し方がまずかったこともあり、
例の溶岩のボコボコに張り付いて、回収にえらく難儀しました。
なので、第4峰は巻くことをお勧めします。

第5峰は基部からの20mほどがほとんど灌木がなく、
確保なしでは非常にリスクが高かったです。
原始的な単独登攀システムで問題なくいけそうでしたが、
やはり事前におっしゃったように、左から更に大きく下巻きして、
ぶち当たるルンゼを右へ直登すれば登れそうでした。

ソロということもあり、ムリをしないことが最大の課題でしたので、
今回は13時をリミットとしてとっととエスケープしましたが、
そもそも出発が1時間遅かったですね。

御殿稜はtreeappleさんが登られた記録がありますが、
北西稜はちょっとぼくひとりでは手が出せそうにないです。

misuzuさんもお気をつけていかれてください。
深緑の藪が行く手を阻むので、予想より時間がかかるかもしれません。
2016/5/15 20:50
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