モアン山 〜一條君復活の狼煙〜
北海道
kenyo
akkeshibay
体力度について
- GPS
- 01:59
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 117m
- 下り
- 121m
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若い登山者を殺害した熊は、恐らくwajiさんが遭遇した親子熊だろうと思われます。
この熊は、直近の行動から「人を恐れない個体であり、恐らく彼女に育てられ、経験を共有した子熊たちも同様に人を恐れない個体に育つであろう」ことは容易に想像がつきました。
特殊個体の駆除はやむを得ないことです。
こうした記事に、無知な人達（登山する＝熊に食べられる）が思い思いのコメントを投稿していましたが、こうした人たちは「やっぱり山になんか登らないのが一番」と自己完結してしまって、これに反駁する意見になんて全く聞く耳を持ちません。
反論してもお互いの感情を逆撫でするだけなので、いわゆる「専門家」や「有名人」の意見が出揃って、世論が落ち着くまで何も言う気になれませんでした。
命の尊厳を軽んじているような気がして、そこに加わる気になれなかったのです。
事件の遠因に、「観光客による熊への餌やり」や「ゴミの投棄」「観光客の熊への接近」があることはほぼ明白です。
自然界の法則に無頓着な観光客は、いくら知床財団や自治体が注意喚起してもその原因行動を根絶することは非常に難しいと思いますし、自分が熊や人を殺す原因行動を犯したなんて夢にも思っていないことでしょう。ましてや世界遺産登録後、世界各国から観光客が訪れる山域なのです。規制は困難を極めると思います。
ヒグマは元来、とても臆病で慎重な性格なのに、人を恐れない、或いは人間が美味しい食物を持っていることを学習してしまった熊は、リスクを冒してでも人に接触するようになります。
そうなってしまった熊は、駆除するしかなくなります。
また今回の事件の直接の原因は、若い登山者がいきなり熊と出くわしてしまい、やってはいけない行動をとってしまったのではないか？と私は個人的に想像していました。（事実と違うかもしれません）
�，修發修癲▲織ぅ爛好吋献紂璽訶�に速いスピードで歩いていた上、いきなり熊と出会ってしまい、慌てて逃げ出し、熊の追跡本能を刺激した。或いはいきなり攻撃した。
��驚いた熊が威嚇行動に出たことにより、登山者も覚悟を決めて迎撃し、熊も応戦することになった。
大人しい個体でも、何らかの刺激を受けた場合はその限りではなくなります。自分を、子供を守るために相手を攻撃します。
私の想像はこんなところでしたが、事実が明らかになるにつれ、私の想像が大きくは外れていないことも分かってきました。
「やっぱり特殊個体にでも出食わさない限り、滅多なことはない」と再確認しました。
雑食性の熊は、ネコ科の肉食動物と違って、首筋などの急所を狙わないことが知られています。
熊が最初に攻撃するのは人間の顔、そして頭。
これは過去のデータから明らかになっています。
熊に攻撃されて生還した人は、ほとんどが両手で頭と首を守るように伏せて、熊をやり過ごしたことも分かっています。
咄嗟にこうした行動が選択できるかどうかが生死の分かれ道と言えるでしょう。
しかし、最も大切なのは、「その前に」熊、ひいては野生動物を人慣れさせないことであることは言うまでもありません。
| 天候 | 曇り時々晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
全体的になだらかなトレイル 山頂手前だけ直登になります |
| その他周辺情報 | 今回も「しまふくろう」さんに寄りましたが、日帰り入浴受付が11時からなので、施設の前で少しお休みしました♪ |
写真
2年前春の厚岸町社会福祉協議会広報誌「しゃっきー」に載った一條君のインタビュー記事。「今年頑張りたいこと」に「登山」を挙げていましたが、以来、今回が初めての登山になります。
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本来、モアン山は5月から11月までの夏季は登山が禁止されているのですが、今年はココを管理する計根別農協が「牛の放牧をしない」とのことで、夏季の登山が可能になっています。
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返事のない一條君
帰宅後のBBQ実は小林大輔君（仮名）も登山参加予定でしたが、手術後の経過が思わしくなく、「出血が止まらない」とのことで登山の参加は見合わせました。
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実は小林大輔君（仮名）も登山参加予定でしたが、手術後の経過が思わしくなく、「出血が止まらない」とのことで登山の参加は見合わせました。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
雨具
靴
サブザック
飲料
コンパス
笛
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
ストック
カメラ
|
|---|
感想
2年前、「今年は登山を頑張ります！」宣言した一條君ですが、消防団の同僚から「一條！おまえ登山禁止！」と言われたことを真に受け、と言うか本来、つらいことが苦手な彼はこれ幸いと私からの誘いを断り続けていました。
しかし今回は、小林君（仮名）からの強いお誘いもあって、久々に登山に参加することにします。
「今の一條君なら・・・」
選択したのがモアン山でした。
例年、ここは5月から11月までの夏季は牛を放牧するため入山を規制していた計根別農協さん（この土地の管理者）ですが、今年は放牧をしないとのことで登山を解禁してくれています。
「登山の後は、温泉に浸かってBBQで盛り上がろうぜ！」一條君には鞭ばかりではなく飴も必要なのです。（笑
残念ながら、小林君（仮名）は「先週末の手術の出血が治まらないので」と言って登山はドタキャンすることになりました。お大事に。
「でもBBQは参加するよね？」
私は朝の仕事を終えてすぐに道具を積み込み、一條君を乗せて厚岸を発ちました。
モアン山は、途中まで西別岳に向かうルートとほぼ同じ道を走ります。
「一條君、セブンイレブンに寄ろうか？」と聞くと
「これが西別岳なら少しでもトイレの不安を解消するためにコンビニに寄ることは必須なのですが、今回は寄らなくて大丈夫です！」
「いやいや、西別岳は登山口の西別小屋にトイレがあるから、コンビニに寄らなくてもそこで用を足せばいいでしょ？モアン山には何もないんだよ？いいの？」
「はい、いいです！」
噛み合わない話を打ち切って、そのままモアン山登山口に向かうことにしました。
モアン山登山の駐車場は、登山口の少し奥にもありますが、登山口を少し過ぎた「タイヤチェーン着脱場」に停めるのが無難です。
しかし今回は、「本来の駐車場に停めてみようか」と、登山口の中に車を乗り入れてみました。左右の雑草が多少かぶり気味でしたが、大した支障はありませんでした。
ココには詰めなくても3〜4台なら駐車可能かと思います。
コース序盤は牧草地の縁を歩く感じで、草のクッションが利いた歩きやすいトレイルです。ところどころに残された標識には、そのターゲットが登山者と言うよりはトレイルランナーやマウンテンバイク利用者に向けられていることが示されていました。
しばらくなだらかな勾配を歩いた後、「モアン山分岐」から折れて、山頂方向に曲がります。
山頂直下は、ほぼ直登になります。距離は短いですが、このコースにしては意外なほど急登です。
一條君が何度も大休止します。
山頂に到着した一條君が一言。
「今の自分にはこれが精一杯です！」
「自分に課するハードルはあまり下げない方が良いと思うぞ」（笑
お互い、まずダイエットを頑張ろうぜ！
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一條さんの復活おめでとうございます(^^)
ハードルは適度な所から徐々に上げていきましょう♪
今回の羅臼岳の事故は大変残念なことになりました。
これからの北海道での登山のという行為に大きな影響が出ますね。
数年前の白雲岳避難小屋テン場の件、白雲分岐でのデポ、今年夏の白雲直下での行為など大雪山系でも色々憂慮すべきことが多々あります。
ヒグマ情報センターのように厳格なコントロールが出来るところばかりではないので、登山者の自衛と行為の意識更新が必要と思われます。
末永く山歩きやキャンプを楽しめるように。
一條君の復活が、今後も継続するのか、一度限りなのか、私は半々かと想像しています。（笑
ただ、「山の風が気持ちいいなぁ」と呟く彼の気持ちは大切なことだし、基本的なことだなぁと感じました。一條君は「自分から事を起こす」意識がほとんどない人で、いわゆる引きこもりに近い生活を送っていたので、ソコに逆戻りしそうなところを私や小林君がナンとか制止しようと努めてきました。
急にハードルを上げると、また「つらいのはもう嫌！」と駄々を捏ねそうなので、その辺のさじ加減を工夫しなくてはなりません。手のかかる53歳児です。
百名山は、遠方、それも道外からの登山者も多いので、ヒグマに関する知識に乏しい「ベテラン登山者」があっても仕方ないことかなぁとも思います。それでも、これまで事故が少なかったのは、熊の方が慎重であり続けていてくれたからだろうと思います。そして、一度特異個体になってしまうと駆除される道しか残されないと思うのです。ですから、一番重要な対策は「熊を特異個体にさせない」ことじゃないでしょうか。
外国の中には、野生動物への餌やりを厳格に禁止し、違反者には高額な罰金が科される国もあります。登山者はもちろんですが、全国民の意識が少しでも変わってくれないモノかと思います。
私も偉そうなことは言えないのですけど。
kenyoさんのTシャツ、「NIKU」のデザインが秀逸ですね！
羅臼岳の件ですが、私の遭遇した熊が今回の事故と同一個体の可能性が高いということでとても驚いてます。
「岩尾別の母さん」と呼ばれていたそうで、TVで事故以前の動画なども報道されていましたが、私が何枚か撮影した他の写真と比べてみてもどうやら同じ親子のようです。人を避けて歩く穏やかな熊だったのでその変貌ぶりが未だに信じられません。
見通しの悪い登山道を走っていて最悪のタイミングでばったり出会ってしまったのが最大の要因かもですが、人を恐れない熊だったので、いつかはこのような事故が発生する可能性は高かったのかもしれませんね。
各方面に多大な影響が残りそうですし、今回の事故は本当に残念でなりません。
一條君はツッコミどころ満載なキャラなので、レコは自然にほのぼの系になってしまいます。私のTシャツはネタ系のモノが多く、いつものことなので、さすがの一條君も「ナイキの偽物ですよ！」とは突っ込んでくれませんでした。（笑
私もヒグマには何度も遭遇しており、そのほとんどが羅臼岳でしたが、熊の方から自ら人間に接近してくる個体には遭ったことがありません。その時点でwajiさんが出会った親子熊は特異個体と言えたのかもしれませんね。そもそも熊にもそれぞれの個性と言うか性格があるので、一把一絡げに決めつけられるモノでもないと思います。
若い登山者を襲ったのは、恐らく何かしらのタイミングや条件が重なった結果なのではないかと思いますが、その条件が絶対に自分には当てはまらないとは限らないのでしょうね。
とは言え、wajiさんも仰るように、これだけ世論が高まってしまった今、しばらく羅臼岳に登ることは叶わないでしょうし、何らかの制限が設けられてしまうかもしれませんね。
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