天狗岳 白駒池から高見石、黒百合ヒュッテ泊、唐沢鉱泉へ


- GPS
- 10:11
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 794m
- 下り
- 1,000m
コースタイム
- 山行
- 3:08
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 4:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【帰り】唐沢鉱泉の日帰り温泉+昼+茅野駅送サービス |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されている |
その他周辺情報 | 白駒荘(ランチ)、高見石小屋(おやつ)、唐沢鉱泉(ランチ、温泉) |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
9:38ごろ着いたら、まだ9:35は出発していなかった。2台目が出ていたのかも。そのあとは並ぶ人はしばらくいなくてこんな感じ。このあと少しずつ並び始めた。
美濃戸口行きは3台出ていた。
装備
個人装備 |
Tシャツ
アームカバー
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ティッシュ
保険証
時計
サングラス
てぬぐい
ストック
ナイフ
スマートフォン
熊鈴
|
---|---|
備考 | 黒百合ヒュッテでは、携帯電話の充電は受付で預かってやってもらえました。1回100円です。受付は午後7時までです。 |
感想
感想後日
元々リーダーとは、7月には手軽な場所でテント泊をしようと言っていたのだが、8月に槍ヶ岳を目指す段取りが整った。すると、筆者はこのところあまり登山に行っていない、つまりトレーニング不足であることが気になり始め、7月山行はそこそこの標高の小屋泊登山に変更することを主張した。するとリーダーの高地順応しておきたいという思惑が重なって、今回の天狗岳登山となった。もっともリーダーの本音としては、天狗岳登山ではなく、黒百合ヒュッテ宿泊の方が目的に近いだろう。いずれにしても関東甲信越地方が梅雨明けし、学校が夏休みに入ったタイミングで八ヶ岳に出かけることになった。
コースは、1日目に白駒池から高見石小屋経由で黒百合ヒュッテを目指し、2日目に東天狗岳、西天狗岳とまわって唐沢鉱泉へと下りるルートである。列車の都合で、リーダーとは10時過ぎに茅野駅で待ち合わせて麦草峠行きのバスに乗った。思ったより混んでいなかったが、まあ登山には遅い時間だからだろう。我々は白駒池のバス停で降りて、トイレを済ませて、準備運動をして出発である。ちなみにここのトイレは利用料50円である。山中の小屋のトイレを借りるよりも少し安い。
出発はしたが、腹が減っては登山ができぬ。15分後、白駒荘でランチである。白駒荘は大正11年の創業だそうで、調べたところ、この年に生まれた人は、水木しげる、瀬戸内寂聴、ピエール・カルダンといった面々が有名だが、オトマール・スイトナーを忘れてはならない、長年N響を指揮して、日本には馴染みの深い指揮者である。それはともかく、白駒荘でカレーとおでんをシェアして昼食にしたのだが、カレーのスプーンはスコップ型であった。サラダもたっぷりでとてもおいしかった。
さて、白駒荘から先は本格登山道となり、一気に人通りが少なくなる。しかし、高見石小屋についてみると大繁盛である。何とか2時前に着いたので、名物の揚げパンの販売終了時間に間に合って、揚げパン五種セットを注文した。え、さっき昼ごはんを食べたばかりなのに。でも入ってしまうんです、こういう時は。ゆっくり、いやガツガツ味わって出発しようとすると、リーダーが「高見石」に登ってみるか、という。「高見石」とは小屋の横にある展望岩場なのだが、高所恐怖症の筆者はおそれを感じたものの、それをリーダーに悟られないように、もちろん登ると答えた。たくさんの人が登っていたが、大ぶりの岩が積み重なった場所なので、隙間がたくさんあり、物を落とすと拾えない。安全と落とし物に気をつけながら、3点支持でよじ登ったところ、果たして白駒池を一望できる絶景が広がっていた。しかし好天が災いして、日の当たる場所の岩が相当に熱くなっており、3点支持の邪魔をする。本当に火傷するんじゃないかと思った。夏場にここに登る方は、安全と落とし物の他に火傷にも注意されたい。
てなことで、ずいぶん高見石小屋でゆっくりしてしまったが、黒百合ヒュッテに向けて出発。ここからの道は、高見石小屋の案内板には「なだらかな登り」と書いてあったが、そうなだらかでもなく、かつ岩ゴロゴロで、なかなか平らなところに足を置けず、歩きづらい登山道をひたすら登った。途中時間を確認するとちょっと遅れているようだ。どうやら高見石に登るのに結構時間を食っていたようだ。もしかしたら筆者は高所恐怖症のために途中本人気づかぬうちに気絶していたかもしれない。ん、気絶していたんだから本人が気がつくはずはないか。まあ、そんなことはどうでもよくて、とにかくなかなかに辛い登りをひたすら登るとようやく中山展望台に到着した。結構疲れたなあ、というとリーダーから「そんなことで槍に行けるか」と檄が飛び、疲労のためか、中山のピークに気が付かずに通り過ぎて、ニュウとの分岐まで来てしまった。ここからちょっと下って中山分岐、さらに木道を進んで、予定の30分遅れで黒百合ヒュッテに到着した。
黒百合ヒュッテで我々を迎えてくれたのは、色とりどりのテントの花で、登山道にはみ出さんばかりに沢山のテントが張られていた。受付を済ませると予約したあった個室に案内された。個室は2つあって、我々は小さい方で、小屋の正面に小窓がついている。二人で使うには十分広く、山小屋個室の贅沢さを満喫した。夕食は5:30 からでハンバーグだった。ここでは湯呑みがなく、お茶を飲むには各自のコップを持参するか、食べ終わった後のお茶碗(というか丼に近い)で飲むか、であった。筆者が子供の頃は、食べ終わった後のお茶碗でお茶を飲むのはよくあることで、懐かしい気がした。お茶碗でお茶を飲めば、米粒がふやかされて洗いやすくなるし、洗い物も減る。それに何たって「お茶碗」ですからね。お茶を飲んで悪いわけはない。でも筆者はコップを持参したんですが。
お腹もいっぱいになったし、個室でリラックス出来ちゃうし、筆者は消灯前の7:30ごろに寝てしまった。この日は、十分に暖かく、というか暑くて12時ごろに目が覚めたのだが、それ以外はほとんど目覚めずに4時半まで寝てしまった。歩きにくい岩ゴロゴロの登りで疲れたからだろうか。一方、リーダーはあまり寝られなかったらしく、恨めしそうにそのことを言われた。舌打ちは聞こえなかった。まあ、ゆっくり支度をして、やはり5:30に朝食をとり、朝の儀式を済ませることにした。いくつかある男子トイレのハコの方は、1つが和式であって、前に並んでいた方が、和式でよければ先にどうぞと譲ってくれた。筆者は和式OKなので、有り難く先に使わせていただいた。そして筆者がハコから出てくる時に一人待っておられたので、「ここは和式ですよ」と伝えると、どうやら洋式が空くのを待っておられたようなので、和式トイレはもはや絶滅危惧種になりつつあるのかと思った。しかし、山行中の不慮の催しと携帯トイレの形状を考えると、たまには和式のトレーニングをしておくこともいざという時の役に立つかもしれないとも思った。
毎度、尾籠な話しで恐縮だが、尾籠ついでにもう一つ。筆者は数年前から前立腺肥大症と診断され、朝、出が悪いのだ。そして午前中に特に頻度が多い(夜間は大丈夫なんですけどね)。今回のような山行では、まあまあ重大な問題になるので、今回は出発前に何度もトイレに行って対応することとなった。備えあれば憂いなし。いや、どんなに備えても憂いはあるんですけどね。
閑話休題。我々は結局予定通りの7:00に黒百合ヒュッテを出発した。以前にリーダーが下ったという道は大変そうなので、一旦中山峠まで戻って西天狗に向けて登る計画である。しかし、こっちの道だってなかなかのものである。岩場登りに近いような箇所の連続なので、どうしても歩幅が大きくなって脚の疲労が蓄積する。それでも森林限界を抜けると、晴天のスカイラインが見えてきた。はやる気持ちと体力がバランスしたあたりのスピードで東天狗岳に到着した。
到着した時の山頂は超満員で、休憩場所を探すのに苦労した。が、我々はそこそこ疲れていたので、ここで長めの休憩を取ることにして、360度の展望を楽しんだ。特に北アルプス方面がしっかり見えていて、レコード針を逆さにしたように槍ヶ岳がぴょこっと見えているのが嬉しかった。東側には雲海から頭を出した両神山ゴツゴツした姿が印象的であった。
東天狗岳を後にして西天狗岳へ行くと山頂はそれほどの混雑ではなかったが、ここでは水分補給程度にして、先に進むことにした。この西天狗からの下りがなかなかの難所である。北八ヶ岳のメルヘンチックなイメージは微塵もない。まさに天狗が1本歯の下駄で駆け降りるのであろう岩場である。最近はバランス感覚を養うための1本歯の下駄も売られているようだ。しかし天狗の神通力を手に入れるまではここに履いてくるのはお勧めしない。もちろんだるまちゃんのように真似して作っても天狗の能力は身につかない。ちなみに我々が下山した翌日の7月22日は下駄の日だそうである(下駄の寸法が7尺7寸で、歯形が22に見えるからだそうです。一方、11月11日を下駄の日としている団体もあるようです)。
さて、我々は慎重に(かつ無様に)西天狗からの岩場をクリアして樹林帯に入った。難所をクリアした我々は、快調に歩みを進めた。と言いたいところだが、第二展望台に到着した時点で30分ほど予定から遅れていた。あまり急ぐこともないとは思ったが、なかなかスピードは上がらず、後ろから来た人に道を譲りながら唐沢温泉への分岐まで到着した。ここで道を間違えてはいけないというところで分岐を確認できたのでこれまたひと安心。でもここからがまた長い、そして標高が下がって、また昼時になって気温が上がってきた。辛いところである。でもここで集中力を切らして転ぶと恥ずかしいので、というか、この歳で転ぶとまあ間違いなく怪我をするので、慎重に下った。最後の川沿いに下るところの道が分かりづらかったが、なんとか唐沢鉱泉に到着して,今回の山行行程は終了である。
唐沢鉱泉は路線バスの便がなく、リーダー曰く、公共交通機関利用登山者の発着場所としてはちょっと使いづらかったらしいのだが、温泉と昼ごはんと送迎乗合タクシー(というかバス)のセット券が売り出されるようになったそうで、今回はリーダーがめざとく見つけてゲットしてくれていたのである。館内にはクマ?の毛皮とかシカの剥製とかあって興味深い。温泉は炭酸泉ということで柔らかい気持ちのいいお湯であった。そして温泉の後はビールである。ぐっと飲み干して、昼食に山菜蕎麦をいただいた。リーダーはカレーライスを頼んだが、超大盛りだった。茅野駅まではマイクロバスで送ってくれて、女将さんが見送りに来てくれるなど、十分なホスピタリティである。いつか泊まりに来てみたいものである。
そんな訳で、充実した登山を楽しんで、帰宅して間もなくすると選挙速報が始まっていた。もちろん期日前投票は済ませてある。この国で平和に登山ができる状況が維持・改善されることを期待している。(完)
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