兵庫県宍粟市 せせらぎランド〜長義山〜大海里山 木陰の県境尾根
兵庫県
岡山県
Machapuchare
その他1人 
体力度について
- GPS
- 04:34
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 626m
- 下り
- 626m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:13
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:33
歩行距離10km、歩行時間4時間15分、歩行数18,400歩、消費カロリー1,240Kcal
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。地形図の破線の道や県境沿いを歩けばいいのですが、一部、うっかり逸れてしまいました。雨天など地面が濡れているときは、今回とは逆に南から登ったほうが安全です。せせらぎランドの駐車場から峰越（みそぎ）峠までは、句碑の小径＜写真06＞以外は舗装道路です。 峰越（みそぎ）峠から長義（なぎ）山頂上＜写真19＞までは、一部、微妙に道から逸れましたが許容範囲です。 峰越（みそぎ）峠の登山口＜写真16＞からはパサパサの土の急斜面にステップが切ってあり、すぐに樹林帯に入ると歩きやすくなりました。どこでも歩けるので微妙に道から逸れた箇所もありますが、長義山東登山口分岐＜写真17＞から頂上までは大丈夫でした。 長義（なぎ）山頂上＜写真19＞からちくさ高原スキー場リフトトップ＜写真23＞までは、何度か道から逸れてしまいましたが、ヤブコギではありません。 長義（なぎ）山頂上＜写真19＞からは県境沿いに整備された道があります。しかし、標高1,080m辺りから黄色いテープを追って南下してしまいました。黄色いテープはまだ南へと下りていましたが、とりあえずトラバースしながら県境尾根に復帰しました。 ここからは崩れやすい急斜面を下ります。素直に直進していればよかったのですが、標高1,030m辺りで細い踏み跡をたどって再び南下。すぐに踏み跡はなくなり、適当に県境の南側を下り、水たまりや苔むした倒木などをまたいで通過、すぐに県境の道に合流できました。これ以降もうっかりして何度か逸れましたが、どこでも歩けるので助かりました。 1,081m峰から南下していると、今度は東に逸れてしまいましたが、運よく作業道に入れたのでそのまま進みました。県境尾根沿いは木陰ですが、作業道は日が当たります。標高1,080m辺りで不意に前方がシダヤブになり、南に下りたらすぐちくさ高原スキー場のゲレンデ（＜写真20＞撮影地点）でした。ゲレンデを登り、地形図の破線の道に入るとリフトトップ＜写真23＞に出ました。 ちくさ高原スキー場リフトトップ＜写真23＞から大海里山（だいかいりやま）＜写真34〜39＞を経てゴールのせせらぎランドの駐車場までは、一部、ロープのある岩場を下りますが、足場に気を付ければ大丈夫です。 リフトトップ＜写真23＞からダルガ峰（なる）＜写真31＞までは、明瞭な細道です。高低差がほとんどないフラットなコースで登山道というよりも散策コースです。 途中、ダルガ峰（なる）のすぐ北でツキノワグマの糞＜写真29,30＞を見ました。この山域のクマはかなりのんきでおとなしいので、こちらもおとなしくしていればそのうち安心して去っていきます。 ダルガ峰（なる）＜写真31＞から下り始めると、濡れていると滑りやすそうな斜面にステップが切ってあり、気を付ければ大丈夫です。 大海里山（だいかいりやま）＜写真34〜39＞へは、階段状の巻き道からすぐに逸れて尾根を直登します。いつも南から登って北に下りるのですが、濡れると滑りやすい黒土で、道から逸れてしまい適当に歩くことが多いです。今回は逆に北から登りましたが、細道がわかりやすく、地形図の破線の道通りに歩けました。また、かなり乾燥していたのか、滑りやすさは全く感じませんでした。 大海里山頂上＜写真34〜39＞からはしばらく石が埋まった上や小石が転がった所を歩きますが、右側に巻き道ができているように見えました。 標高1,170m辺りの岩場のすぐ上から後山山系の展望＜写真42＞を楽しみ、ロープのある岩場を下りました。距離は短くいざとなればロープをつかめるので、足場に気を付ければ大丈夫です。 階段状の巻き道に合流し、大海里峠＜写真43＞からはせせらぎランド駐車場に向かって植林帯らしき木陰の細道です。いつもちょろちょろと水が流れていたり水たまりができていたりする所が何か所かありますが、大雨でなければ大丈夫でしょう。少し揺れる木製の橋を渡るとほどなく舗装道路に出ました。斜め前がゴールの駐車場です。 |
| その他周辺情報 | ちくさ高原スキー場から県道72号線を少し北上すると右（東側）にラドンの泉があります。基本、4〜11月（無積雪期、状況により変動）に20リットル100円で取水できます。湧き水で腐りにくいとされ、42年前に一升瓶に入れて保管していた水が腐っていなかったというエピソードがあります。 |
写真
01せせらぎランド南の赤い沢…出発点のせせらぎランド駐車場から南東に下りました。階段状の道は完全に崩れていますが、普通に歩けます。ここは鉄分が多いのか、いつも赤く見えます。光の加減か、今回はかなり色が薄く写りました。
02千種川支流…赤い沢＜写真01＞から分かれてすぐ東側を流れる川です。名称は不明ですが、せせらぎランドの池＜写真03＞に流れ込んでいるようです。
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03せせらぎランドより鍋ヶ谷山…池越しに南方面を望みました。鍋ヶ谷山は県境尾根の登山道を歩いていると通過点のようなピークですが、ここからだときれいに尖って山らしく見えます。
04カルガモ…せせらぎランドの池にいました。動画を撮っていると、もう1羽と合流しました。カモには珍しく一年中見られます。我が家の近所の田んぼでは、今年も勝手にカルガモ農法中😊
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05アキアカネ…池沿いの舗装道路には枯れススキが大量に残っており、アキアカネが多数群れていました。ナツアカネに似ていますが、胸部側面の3本の黒い筋模様のうち真ん中の線が先細りになります。まだ未熟であまり赤くはありません。彼らが乱舞していると、メマトイや小さなアブはいなくなります。今回はアカウシアブ1匹に遭遇しましたが、連れがハンカチで思いっきり叩いたのですっ飛んで逃げていきました。
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06句碑の小径…地元の宍粟（しそう）市千種（ちくさ）町の方々の作品を彫った石碑がたくさん並んでいます。午前中とはいえ、舗装道路はかなり暑かったので、ちょうど日陰で助かりました。
08イワガラミ＆ツチバチの仲間？…イワガラミはツルアジサイと同様に木や岩に絡みついてよじ登ります。装飾花の白い萼片が1つしかないのでわかりやすいです。体長2cm足らずのハチはツチバチの仲間でしょうか。動画を撮りました。
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09コウライテンナンショウ？…茎葉2、小葉は全縁で7枚と少なめ、偽茎はマムシ柄でベージュ色、舷部には光沢があります。コウライテンナンショウではないかと思います。
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10ノリウツギ…花全体の雰囲気はツルアジサイに似ていますが、花序が円錐形になるのでわかりやすいです。舗装道路の法面で満開でした。今回は見頃の木を何度も見かけました。
11ノアザミ…羽状に細かく裂けた葉や茎にはトゲはなく、直径2cm程の花の総苞片は合着し、触るとベタベタします。春から見られるアザミで、そろそろ花期は終わりです。秋にも見られることがよくあります。よく咲く頑張り屋さんのようです。
12ちくさ高原スキー場…舗装道路の向かい（東側）にある駐車場は入口にチェーンがありましたが、車がたくさん停まっていました。オートキャンプ中のようでした。スキー場のゲレンデは登山コースの一部になっており、自由に出入りできます。舗装道路が予想以上に暑かったので、予定変更でここから登って木陰の県境尾根に入ろうかとも思いましたが、我慢してスルー。ちなみに、意外にもゲレンデは傾斜がきつく、登りはそれほど楽ではありません。
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13宍粟市汚水管マンホールの蓋…左は宍粟（しそう）市の花であるササユリ、右は市の木のブナのデザインです。ササユリのイメージはなかったのですが、山崎町の兵庫県立国見の森公園など有名な自生地があるようです。
15セイヨウトゲアザミ？…直径1.5cm程の花はキツネアザミに似ていますが、羽状に細かく裂けた葉の鋸歯の先端にはトゲがあり、かなりいかつい感じです。茎には翼もトゲもありませんでした。セイヨウトゲアザミでしょうか。動画には体長7mm前後のハチとアリが映っています。アザミはアリのなすがままでした。♪アリのーままのー姿見せるのよー😁
16長義山峰越峠登山口…舗装道路の少し上です。いつもこの南の登山口を利用しており、ここは初めてです。パサパサの土の急斜面にはステップが切ってあり、すぐに樹林帯に入ると歩きやすくなりました。
18長義山北東尾根より三室山…東北東方面です。中央手前に大通（おどれ）峠北西の1,199m峰、その奥に三室山が見えました。長義山（なぎさん）の登山道上で展望が効くのはここくらいです。
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19長義山頂上三角点「森上」…標高1,105.4mの頂上三角点です。展望は効きません。年々周辺の植物や石がなくなり開けてきているような気がします。頂上周辺を動画に撮り、ヒノキと杉の間道をしばらく歩きました。また、1,081m峰東尾根の標高1,065m辺りから両サイドにマンネンスギ＜写真25,33＞が生えた痩せ尾根を歩きながら動画を撮りました。
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20ちくさ高原スキー場ゲレンデより三室山…県境尾根沿いを歩くはずが東側の作業道に入ってしまい、そのまま南下するとゲレンデに出ました。北東方面に中央最奥に三室山、そのすぐ左手前に大通（おどれ）峠北西の1,199m峰が見えました。
21ちくさ高原スキー場ゲレンデより三室山＆アキアカネ？…動画を撮りながら三室山をズームすると、アキアカネ＜写真05＞らしきトンボが映りました。暑いので麓から上がってきたようです。
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22トキワハゼ…1cm程の小さな花はムラサキサギゴケに似ていますが、より小さいので間違えることはないでしょう。ゲレンデに群生していたので動画も撮りました。
23ちくさ高原スキー場リフトトップより三室山…北東方面です。いつもここから三室山を眺めます。左から大通（おどれ）峠北西の1,199m峰、三室山、岩峰（標高1,300m峰）、中ショウ台（標高1,240m峰）、下ショウ台（標高1,198m峰）です。
24ダルガ峰方面道標…いつの間にか道標がにぎやかになっていました。ここからゴールのせせらぎランド駐車場まで木陰コースです。リフトトップ＜写真23＞は直射日光が当たるので、ここで休憩しました。
25杉＆マンネンスギ…上の濃い緑色で葉が長いのが杉、下がマンネンスギです。杉の幼木とよく間違えられるマンネンスギですが、シダ植物で高さは15cm程にしかなりません。
26イスギ⁉…周辺は杉の植林帯のようです。きれいに湾曲し座るのにちょうどいい杉の木がありました。椅子と杉をかけて連れがイスギと命名。フィット感があり、とても座り心地がよかったです。高さもベストでした。
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27トウゲシバ…これもシダ植物です。葉の幅により細分されることがあり、これは幅2mm以下のホソバトウゲシバです。県内ではブナ林などの比較的涼しく標高が高い山域に分布しています。高さは10cm前後です。道の西側に群生しており、青々としてきれいだったので動画も撮りました。
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28ダルガ峰西側巻き道より袴ヶ仙＆那岐山…ダルガ峰頂上西展望地＜写真32＞と勘違いした連れが巻き道に入ったので、ついでに展望を楽しみました。西南西方面に中央最奥に那岐山（なぎさん）、左手前に袴ヶ仙（はかまがせん）が見えました。
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29ツキノワグマの糞に群がるクロボシヒラタシデムシ…細い登山道のど真ん中に太さ2cm、長さ7cm程の糞が1本、周辺には雨で濡れて崩れたようなのがありました。細めですが、全体的な量と黒っぽい色合い、人目を気にせずしているという状況から、ツキノワグマの糞と判断しました。体長2cm程のクロボシヒラタシデムシたちがせっせとお掃除中だったので、動画を撮りました。
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30アカバトガリオオズハネカクシ…＜写真29＞の糞の下から体長2cm足らずのアカバトガリオオズハネカクシが出てきました。旧名はアカバハネカクシです。彼らも死骸や糞の掃除屋さんです。
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31ダルガ峰頂上…標高1,163mの頂上です。展望は効かず狭いので休憩には向きません。フラットな地形なので、通過点のように思えます。この周辺にもマンネンスギ＜写真25,33＞が生えていましたが、登山道で踏まれたり整備で刈られたりしたのか、なくなってしまいました。
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32ダルガ峰頂上西展望地より大海里山＆駒の尾山…駒の尾山の道標はなくなったようですが、踏み跡は健在です。ススキに囲まれた展望地より南方面を望みました。左手前が目指す大海里山（だいかいりやま）＜写真34〜39＞、右奥が駒の尾山です。
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33マンネンスギ群生地…ロープで囲まれた群生地の南端です。岡山県のレッドデータブックには記載されていませんが、兵庫県の2020年版では絶滅危惧�砧爐忙慊蠅気譴討い泙后�杉の幼木ではなくシダ植物で、高さは15cm程にしかなりません。この山域では登山道にも生えており、踏まないよう要注意です。動画も撮りました。
35大海里山ピーク標＆ツマグロヒョウモン♂…「大海里山（だいかいりやま）のてっぺんとったどー。」とでも言いたげに、動かない先客が😊メスの前翅の先端部分が黒いのが「ツマグロ」という名の由来です。オスの翅の表側の黒斑はつながらないのでわかりやすいです。動画を撮りましたが、動かざること山のごとし😅
36大海里山頂上三角点「大海里」越しに駒の尾山…標高1206.6mの頂上三角点「大海里」越しに南方面少し西寄りに標高が岡山県3位の駒の尾山が見えています。
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39大海里山頂上より氷ノ山＆くらます＆天児屋山…北北東方面です。左最奥の氷ノ山（ひょうのせん）はかすんでほとんど見えません。中央少し左寄りの尖ったのがくらます、右は天児屋山（てんごやさん）です。後でここから駒の尾山までを動画に撮りました。
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40ヤマツツジ…普通はこのような朱色ですが、ピンクもあります。周辺には花が終わりかけている木がいくつかありましたが、これは日陰だからか、まだ見頃でした。動画も撮りました。
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42岩場のすぐ上より後山＆船木山＆鍋ヶ谷山＆駒の尾山…南東方面です。左に後山、船木山、鍋ヶ谷山のスリーショット、右端に駒の尾山が見えました。このすぐ下が岩場になっていますが、距離は短くロープがあるので安全に下りられます。
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43大海里峠…道標は大海里谷になっています。ここからちくさ高原方面に下りました。毎度のことですが、たまに水たまりやちょろちょろ流れがあります。ここは雨天でも比較的安全だと思います。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下（厚手）
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子（フード付き）
雨用帽子
登山靴（防水加工）
靴ひも予備
ザックカバー（防水用）
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水（スポドリ＆茶）
水筒（保温）
非常食（栄養補助食品）
スマホ（地図アプリ使用）
eTrex22x（GPSナビゲーター）
虫よけスプレー
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感想
【せせらぎランドから峰越峠まで猛暑のちくさ高原を歩く】
出発点はせせらぎランドの駐車場です。登山をされる方は、ここを起点に大海里（だいかいり）峠＜写真43＞経由で駒の尾山に登られることが多いです。この峠までの登山ルートは下山で利用することにし、比較的涼しいうちにちくさ高原経由で峰越（みそぎ）峠まで舗装道路を歩くことにしました。
最初に駐車場の東側を流れている千種（ちくさ）川支流＜写真02＞に流れ込む水が赤色に染まる小川＜写真01＞を久しぶりに見に行きました。宍粟（しそう）市千種町は、古代より砂鉄を利用したたたら製鉄が盛んに行われていました。恐らく、鉄分を多く含む水が赤く見えているのでしょう。階段状の道は崩れていますが歩くのに支障はなく、水の色は変わりないようでほっとしました。
続いて、せせらぎランドの池に寄ると、舗装道路沿いにたくさんのアキアカネ＜写真05＞が飛び回っていました。先週、この山域ではまだ見られなかったのですが、今回は麓から尾根上までいたるところで見ることができました。
また、県境尾根の登山道を歩いていると通過点のような鍋ヶ谷山は、池越しだときれいに尖って山らしく見え絶景＜写真03＞です。川沿いの舗装道路からはたまに涼しい風が吹いてきますが、午前中でも日差しがきつく、すでに汗をダラダラかいていました。
せせらぎランドからさらに北上し、ちくさ湿原と川の間に設置された句碑の小径に入りました。ここは日陰で助かりました。道沿いにはクリンソウの実＜写真07＞がたくさん見られました。このすぐ東は国内最大級のクリンソウの群生地です。6月半ばには花は咲き終えていましたが、花が散っても実のつき方がクリンクリンしていました😊
この時期は花が少ないのですが、法面のノリウツギ＜写真10＞などに元気をもらい、暑い舗装道路をなんとか歩き通しました。
【峰越峠から大海里山まで兵庫県と岡山県の県境尾根を歩く】
兵庫県と岡山県の県境にある峰越（みそぎ）峠の登山口＜写真16＞から県境尾根沿いに長義（なぎ）山＜写真19＞に登りました。いつもこの南の登山口を利用しており、ここは初めてです。パサパサの土の急斜面にはステップが切ってあり、すぐに樹林帯に入ると歩きやすくなりました。峰越（みそぎ）峠から長義山頂上までの標高差は100m足らずですが、途中2つの小ピークを越えるなど、多少アップダウンがあります。どこでも歩けるので微妙に道から逸れた箇所もありますが、無事に長義山東登山口分岐＜写真17＞に到着。ここから先は何度も歩いたことがあるので安心です。今まではずっと急斜面が上りになるようにとダルガ峰（なる）＜写真31＞方面から歩いていたのですが、下りが苦手な連れは練習にちょうどいいと今回初めて逆から歩く予定にしたようです。
長義山頂上は展望が効きませんが、木陰なので比較的涼しいです。ここからゴールまで木陰歩きのはずですが、多めに水分補給し気合を入れました。
長義（なぎ）山頂上＜写真19＞からは県境沿いに整備された道があるので楽勝のはずが、標高1,080m辺りから黄色いテープを追って南下してしまいました。基本、黄色は林業用、ピンクは地籍調査用、赤が登山用ですが、作業道が登山道として利用されていたり、登山道に地籍調査が入ったりすることがあります。そこで、あまり色は気にせずとりあえずテープがあったら従うことにしているのですが、今回は裏目に出たようです。黄色いテープはまだ南へと下りていましたが、とりあえずトラバースしながら県境尾根に復帰しました。
ここからはいつも登っていた崩れやすい急斜面を下ります。素直に直進していればよかったのですが、標高1,030m辺りで細い踏み跡をたどって再び南下。すぐに踏み跡はなくなり、適当に県境の南側を下っていると、いつも見ていた水たまりや苔むした倒木などが現れました。ここかとほっとしてまたいで通過、すぐに県境の道に合流できました。
しかし、もう大丈夫ではなく、なぜかまた何度か逸れました。逆方向からは道がわかりにくいという逆コースあるあるではなく、単にうっかりしていただけです😅どこでも歩けるので助かりました。
1,081m峰から南下していると、今度は東に逸れてしまいましたが、運よく作業道に入れたのでそのまま進みました。県境尾根沿いは木陰ですが、作業道は日が当たります。特に歩かなくてもよかったかなと思いつつ、どこに続いているのか確かめようと作業道をキープ。標高1,080m辺りで不意に前方がシダヤブになり、南に下りたらすぐちくさ高原スキー場のゲレンデ（＜写真20＞撮影地点）でした。三室山＜写真20,21＞などの美しい景色やゲレンデ上に咲くトキワハゼ＜写真22＞の観賞など、作業道に入り込みゲレンデに出てきたことが結果オーライとなりました。
ゲレンデを登り、地形図の破線の道に入ると、今度こそもう大丈夫、リフトトップ＜写真23＞で展望を楽しみ、明瞭な細道を歩いてダルガ峰（なる）＜写真31＞に向かいました。高低差がほとんどないフラットなコースで登山道というよりも散策コースです。エゾハルゼミの鳴き声をBGMに森林浴を楽しみました。
駒の尾山から北は登山者が比較的少なく、今回も誰にもお会いしませんでしたが、人が少ないと安心するようで、ダルガ峰（なる）頂上のすぐ北でツキノワグマの糞とそれに群がる昆虫たち＜写真29,30＞を見ました。この山域のクマはかなりのんきでおとなしいので、こちらもおとなしくしていればそのうち安心して去っていきます。経験者は語る😊
ダルガ峰（なる）頂上＜写真31＞は展望が効きませんが、西側の展望地からは那岐山（なぎさん）＜写真28＞や駒の尾山＜写真32＞が見えます。那岐山は他の場所からはかすんでよく見えなかったので、ここで見られてよかったです。ダルガ峰（なる）から下り始めると、濡れていると滑りやすそうな斜面にステップが切ってあり、気を付ければ大丈夫です。
最後に訪問した大海里山（だいかいりやま）＜写真34〜39＞へは、階段状の巻き道からすぐに逸れて尾根を直登します。いつも南から登って北に下りるのですが、濡れると滑りやすい黒土で、道から逸れてしまい適当に歩くことが多いです。今回は逆に北から登りましたが、細道がわかりやすく、地形図の破線の道通りに歩けました。また、かなり乾燥していたのか、滑りやすさは全く感じませんでした。
頂上からは、駒の尾山、後山、植松山、三室山などの展望を楽しむことができました。午後から雷雨の可能性があったのですが、アキアカネらしきトンボたちがのんきに飛び回っており、彼らの言うとおり、雨は降りませんでした。
大海里山頂上からはしばらく石が埋まった上や小石が転がった所を歩きますが、右側に巻き道ができているように見えました。
標高1,170m辺りの岩場のすぐ上から後山山系の展望＜写真42＞を楽しみ、ロープのある岩場を下りました。距離は短くいざとなればロープをつかめるので、足場に気を付ければ大丈夫です。階段状の巻き道に合流し、大海里峠＜写真43＞からはせせらぎランド駐車場に向かって下るだけ。ここは植林帯のようでずっと木陰の細道です。いつもちょろちょろと水が流れていたり水たまりができていたりする所が何か所かありますが、大雨でなければ大丈夫でしょう。少し揺れる木製の橋を渡るとほどなく舗装道路に出ました。斜め前がゴールの駐車場です。
心配していた雷雨はなく、うっかり入ってしまった作業道以外は木陰で先週よりもかなり楽でした。それでも、1本余っていたスポーツドリンクの水筒を帰宅までに半分程空けてしまいましたが😅今回は舗装道路歩きを午前中にすませましたが、予想以上に暑かったです。体がもう少し慣れるまで飲料は多めに、なるべく日陰のコースを心がけたいと思います。
【猛暑の犠牲者】
2週間前にこの山域の水たまりで見たツチガエルとモリアオガエルのオタマジャクシの成長ぶりを見に行ったところ、水たまりが涸れており、タイヤ痕がありました。干上がったのは車が通ったためではなく、ここ数日間続いた晴天かつ猛暑のせいだろうと思います。ショックでしたが、これが自然の厳しさです。受け入れなくてはなりません。水たまりは他にもあります。彼らの仲間がどこかで生きていますように。
今年は梅雨明けが異常に早く、夏が長くなりそうです。厳しい暑さで苦しんでいるのは自分たちだけではないことを実感し、明日は我が身と気を引き締めました。猛暑の怖さを教えてくれたオタマちゃん、ありがとう。どうか、安らかに。
こっそり拍手
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