大塚山-御岳山-日の出山-高峰

- GPS
- 06:37
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,152m
- 下り
- 1,215m
コースタイム
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 7:11
| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
電車
復:JR青梅線 御嶽駅 14:15乗車 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
・路面は全体的に歩きやすいです。 ・富士峰公園から御岳山駅に降りる道が落枝のために通行止めになっていました。 ・日の出山の西側600m付近、登山道のど真ん中に大きな落石があります(通行禁止にはなっていませんでした)。 ・ラニヘッドトレイルの下りは、路面が乾燥していたためか、ザレ場で少し滑りそうになりました(ゆっくり進めば問題ないでしょう)。 |
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ハーフパンツ
脹脛サポーター
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食×2
飲料(水:750ml×2本
500ml×1本)
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
計画書
予備電池
筆記用具
ガイド地図
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
熊鈴
熊よけスプレー
虫除けスプレー
|
|---|
感想
・梅雨の中休み。多少暑さが和らぐとのことで、久々に御岳山にでも行ってみようかと。御岳山に登るのは約25年振りくらいかな。大学院時代に某合宿で何度か来たことがある。そのときはケーブルカーでサクッと来ちゃったけど。
・あと、いずれは1,500mくらいの山には登ってみたいなあと密かに考えており、さすがにいきなりは不安なので、ちょっとずつ高度を上げていくことにした。御岳山は929mなのでピッタリ。少し足を延ばせば千m超えの峰々があるしね。
・計画を立てたときは、御嶽駅からスタートして、ラニヘッドトレイル経由で高峰→日の出山→御岳山という具合で考えていた。だが、ラニヘッドトレイルの急登が気になる。ネットや登山詳細図などで調べると、どれも似たような感じで書かれてる。地図印刷して確認しても、前半の等高線の込み具合はちょっと気になる。
・だってさあ、御嶽駅を下車して数分歩いただけで、すぐに急登が始まるというのは、これはどう考えても心臓によろしくない。暖気してない状態で低速ギアでいきなりアクセルベタ踏みするようなもんでしょ。私のポンコツエンジン(心臓)が耐えられるかどうか。
・だが、下りだったら何とか行けそう。登りは心臓に負荷がかかるが、下りは脚の筋肉に負荷がかかる。どっちがマシかといえば、まだ筋肉のほうが信用できる。ここ数日は暑い日が続いてるし、路面は乾いてるだろうから、下りでもヌルっと滑ることはなかろうて。
・ということで、ルートを逆にし、古里駅→大塚山→御岳にして、最後にラニヘッドトレイルを下ってくることにした。(結果的に大正解だったわけだが。)
・あと、奥多摩ということで、やはり熊対策は必須。先週、新潟の村上城に行ったときに熊出没で撤収するハメになり、それもあって心のどこかで警戒感が強まっていたのろう。熊鈴はいつものでいいとして、今回は熊よけスプレーを購入し、装備することにした。(ホイッスルは昨晩アマゾンで注文したが時すでにお寿司。)
・私は(カッコ悪いことは重々承知のうえで)ウェストポーチを長年愛用しているため、その腰ベルトにホルスターを取り付けることにした。うむ、収まりが良くて結構々々。
・何度か取り出して構えてって練習したけど、うまく熊に当てられる気がしない。これなー、どこかで練習できればなー。さすがに本番用はお高いので、それを練習に使うのはあまりにもったいない。格安の練習用のスプレーとか売ってくれないだろうか。
・当日の早朝、現地は曇り気味。少なくともここ数日の殺人的暑さではない。
・古里駅から登山口に向かう途中で橋を渡るのだが、その橋の歩道が狭く、ダンプカーがすれすれのところを(オラオラと)走っていった。チッ、あっぶねえなあ。この舌打ちをドライバーに聞かせる方法はないものか。
・山道に入ると一気に涼しくなった。長袖でも問題なし。熊鈴をストックに付けて、修験者の錫杖のごとく鳴らして歩く。
・登山道は比較的広く、森林整備が行き届いているエリアだったので、比較的遠くまで見通すことができた(少なくとも突然熊が脇の草むらから出てくる心配はない)。路面も十分に乾いていて歩きやすい。当然、心臓にも優しい。こっちスタートで正解だったかな。
・中ノ棒山まで登る途中、針葉樹から広葉樹に変わる場所があって、雰囲気がガラッと変わった。さらに、山道(稜線)の左右がクッキリと針葉樹、広葉樹に分かれている場所に出た。遠目に見てるとこういう場所あるよなあ。
・やっぱり広葉樹は明るいよなあ。空が近いというか。それに対して、針葉樹って背も高いし、上の方は葉が密になっているので、結果、日光の透過率も低いからどうしても暗い。
・でも、針葉樹林も、それはそれで厳かな雰囲気がして、決して嫌いではない(私は花粉症でもないし)。昨年、米沢市の米沢城に行ったついでに訪れた「上杉家御廟」は、敷地全体が杉林に囲まれていた。上"杉"だからかどうかはどうでもいい。杉林のキリっと引き締まる感じがとても良かった(正直、米沢城址よりも御廟の方が印象に残っている)。謙信公も景勝公も、広葉樹って感じじゃないもんな。
・富士峰公園から御岳山駅に下りる道が不通になっていた。落枝って、小さい小枝じゃなくて、デカくて太い丸太みたいなのが落ちてくるんだろうか。仕方ないので先に進んでいったん参道に出てから、御岳山駅の方に戻った。別に行く必要はないんだが、久々だからちょっと行ってみたかっただけである。
・御岳平(御岳山駅前の広場)の展望台にて休憩。ケーブルカーが到着するとハイカーや観光客がぞろぞろと下りてくる。とはいえ、平日の午前中だし、たぶん、空いているほうだろうな。いつもこの場所がどれくらい混んでいるかは知らないが、少なくとも高尾山に比べれば空いていよう。
・例によってサツマイモ(紅はるか)とマグボトルに入れてきたホットコーヒーで至福のひととき。うーむ、マグボトルで持ってくるよりも、その場でお湯沸かしてドリップしたほうが美味いんかなあ。
・せっかく久々に来たので、いくつかお店を覗いてみたり買い物したり、高菜のおやきを食べたり。
・御岳山と日の出山のピンバッジを1つずつ購入。山のバッジについては自分ルールがあって、1回の登山につき、(1つの山ごとに)1つのみ買う、というもの。全部まとめてイッキに買うのは、なんか違う気がする(まあ、あそこで買っておけば良かったと後悔することもあるが)。
・御岳山駅の脇に、田部井淳子さんのプレートがあった。もちろん私はお会いしたことはないが、私の従姉がガチな山屋だった頃、ヨーロッパアルプスで田部井さんにお会いしたらしい。身近でそういう話があったりすると、なんとなく親近感を覚えるもんである。
・田部井さんは福島県三春町のご出身。私が2021年秋に三春城を見学した際、続百名城の押印のために三春町歴史民俗資料館に行ったところ、同資料館で田部井さんの遺品が展示されていた。そのときはご出身のことも展示のことも知らなかったのだが、三春城の展示そっちのけで、田部井さんの装備とか日誌とかに見入ってしまった。今はモンベルの「アウトドアヴィレッジ三春」で展示されてるのかな? 同町には有名な「三春滝桜」もあるので、訪問された際は是非(モンベルの商品じゃなくって、田部井さんの展示の方をね)。
・御岳神社前の売店で御岳山の手ぬぐい購入(770円)。ヤマレコ社長さんのYoutubeで手ぬぐいの使い方の動画を見たので、今後は積極的に使ってみようと思う。
・奥の院等々の峰々はまた今度かなあ。楽しみである。
・途中で山楽荘の前を通った。記憶が確かならば、少なくとも3度は宿泊している。懐かしさのあまり、玄関の方まで覗きに行くという不審者ムーブをかましてしまった。反省。
・一度だけ、宿泊の帰りに先輩・後輩数人と日の出山に登って、つるつる温泉に立ち寄って帰ったことがあった。もともとその予定ではなく、温泉に惹かれて勢いで行くことにしてしまい、登山装備じゃなくて、確か、スニーカーにジーンズ、革ジャン、肩掛けのボストンバッグという格好だった。すれ違う登山者に変な目で見られたのを覚えいてる。
・今回、お店の人やすれ違うハイカーさんと立ち話すると、「これからどちらに?」「御岳山から日の出山の方へ」「じゃあ今日はつるつる温泉ですか?」というやり取りが何度もあった。やはり、日の出山→つるつる温泉はテンプレ的鉄板ルートか。
・私も以前は温泉は大好きだったが、心臓をやってしまったために、主治医からは「へいきちさん、温泉はダメですよ」とクギをさされている。湯に浸かること自体、あまり良くないみたいで、温泉(大抵、家庭の風呂に比べて熱い)となるとNGになってしまう。だからって、温泉に行ってシャワーだけ浴びて帰るのはあまりに馬鹿馬鹿しい。ありえんわー。というか、本当に悲しい。
・日の出山山頂では眺望が開けていて、地図とコンパス出して同定作業。進行方向のキレイな三角形は高峰で、背中側に見えるゴツゴツしたのは大岳山かな。
・お日様が出てきてちょっと暑くなってきた。高峰側からいかにも地元のベテラン風の初老の男性2人が登ってきて、日陰のテーブル周りでしばらく立ち話。ラニヘッドトレイルを登って来られたそうで、「急登だけど、整備されていて登りやすいよね」とのこと。なんだか下るのがちょっと楽しみになってきたぞ。
・高峰山頂はコアジサイがたくさん咲いていて、クロアゲハみたいな蝶が結構舞っていた。
・北に下るラニヘッドトレイルへ。この名前ってちょっとカッコイイ。ジョジョのスタンドに出てきそうである。
・確かに勾配は急だけど、怖がるほどではない。でも、路面が乾いていたせいもあり、ザレ場ではズザザザザッと足を滑らせてバランスを崩すことが3回ほどあった。コケたり手をついたりすることはなかったけど、肝は冷える。逆に雨の場合だと、ローム層の粘土でズリズリに滑りそうな感じもするなあ。
===== ラニヘッドトレイルでニホンカモシカに遭遇した話 =====
・で、本日のハイライト。以下、ラニヘッドトレイル中間付近の見晴らし台から北東に向けて下っていく道中でのこと。
・突然、道の左手(北西側)の前方十数mのところを、白っぽい小動物が跳ねて下っていくのが見えた。とっさに「あっ、猫だ」と思ったが、んなわけあるか!と即座にセルフツッコミ。もちろんニホンカモシカである。それにしても小さいし、白すぎやしねえかと。あー、今年生まれた子供かなあと推測。
・するとその子供、私の前方20mくらいのところで立ち止まり、こっちを振り向いた。私も立ち止まり、熊鈴を外して消音してから、ゆっくりとしゃがんでみた。
・カメラを構えてズームしてみると、ちょっとずつこっちに近づいてくるじゃねえの! 木の陰に隠れたと思ったら、ヒョイと顔を出してこっちを見てくる。カワイイ。なんてカワイイんだ。
・でもさ、子供だけっておかしくね?どっかに母親がいるんじゃねえの?、と思ったら、私の左手側でガサガサっと音が。えっ、とそちらを向くと、体調1m強のニホンカモシカが若葉か若芽を食べていた。距離は4〜5mくらいか。(無声音小声で)「マジかよ!」
・それにしても、このニホンカモシカ、あまりに不用心すぎるというか、あまりに人間に慣れ過ぎている。こちらを一切恐れていない。好奇心旺盛が過ぎるだろ。野生動物は普通人間には近づいてこない。まあ、こいつら特別天然記念物だから、人間は一切、手出しができないし、そりゃあ襲ってくる人間は誰もいないんだから、警戒するわけもないか。(おかげでこっちはじっくり観察できるからラッキーなんだが。)
・30秒くらい静止して眺めていると、こっちを向いて別の芽を探しながらジリジリと寄ってきた。(無声音小声)「なんでこっち来るんだよ!」 野生生物が近づいてきてもロクなことはない。猫じゃねえんだからさ。これはちょっとマズイなと思い、静かに道を10m弱下って振り向いてみた。
・すると、今度は左手側(南東側)から、さっきの子供がひょっこり顔を出した。君、いつの間にそっちに移動したんだよ。なかなかやるじゃあないか。
・あー、そうか、私が中間にいたから邪魔で、お母さんと合流できなかったんだね。あいやー、こりゃまた失礼しました。
・私が移動したことで安心したのか、子供が母親の方に歩いて出てきた。サムネの画像はこのときのもの。
・子供は母親の方に進み、2頭は道の脇の草むらで何やらゴソゴソ。多分だけど、子供が母親に乳をねだっていたんじゃないかな。すると、2頭は南東側の森の方で移動しようと道を横切った。その瞬間を狙ってシャッター押したのだが、うーむ、イマイチだなあ。でもまあ、2頭が連れ添って歩く姿はバッチリ撮影することができたから良しとしよう。
・子供が飛び跳ねているのを見てから、2頭が並んで歩くのを見送るまで、7〜8分といったところだろうか。疲れも何もかも忘れて見入ってしまった。やべえ、初めて野生のニホンカモシカをナマで見ちゃったよ。今日、ここに来て本当に良かった。
===== 以上 =====
・引き続き下り道。地図上では直線的に見えるけど、当然、九十九折りで下っていく。時々振り返っては、上る場合のことを考えてしまう。もうちょっとリハビリ進めてから挑戦しようかな。
・まあ勾配はともかくとして、尾根筋から御岳駅にショートカットできるという点では本当に助かる。特に、行程を10km前後に収めたい半日ハイカー(私のことだが)にとっては、ラニヘッドトレイルがあることで選択肢が増える。選択肢が増えれば、何度も通うことができ、地元の経済にも多少は貢献できるってもんよ。
・13時半に御嶽駅到着。電車にギリ間に合いそうになかったので、みたけ歩楽里道にてコーヒーと甘味で小休憩。
・御岳インフォメーションセンターに寄って、受付の方とカモシカ話など(こちらは興奮しているので、もう話したくてしょうがないわけよ)。こういう場所には情報や資料が集まる。スルーしちゃあもったいない。寄付のつもりでチョコモナカジャンボを購入。
・今回も長文になっちゃったけど、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
へいきち
















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