子持山(雪で意外に大変)


- GPS
- 04:55
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 664m
- 下り
- 707m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一昨日の雪が残って岩が濡れて以外に大変だった |
写真
感想
ビビリまくりの子持山
いつも関越道を走ると、渋川を過ぎて左手に見える山が、子持山である。高さは1296mだ。上州国境の谷川岳や赤城岳や榛名山に比べ不遇である。だが気になる山で一度は登ってみないといけないだろうと思っていたが、機会がなかった。その割には山を調べることもなかった。
土曜日、日曜日と確定申告の書類づくりに追われて気分が山モードになれなかったが、15日に書類を提出したので、ユメさんに水曜日の都合を尋ねたら、仕事はないというので、急遽どこかの山へということになった。ユメさんは土曜日に谷川岳に登っていた。私が子持山はどうかと尋ねたら、面白いかもしれないということで決まった。
ユメさんは以前に二度ほど登っているのだ。それで今回も“おんぶに抱っこ“で案内してもらうことになった。
7時半ごろにユメさんの自宅で合流して、山に向かう。上武国道が私の家とユメさんの家と山をつなぐ。渋川を過ぎて沼田への途中で子持山登山口への道に入る。最後は細い林道をどこまでも行くと八号橋駐車場がある。水曜日で誰もいないと思っていたら大きなワゴンが一台と奥にもう一台車があった。ワゴン車には3人の人がいて、先行した。
古い靴を持ってきてしまった。靴底がつるつるなのだ。失敗した。
八号橋を渡り林道を行くと奥宮の鳥居があり、奥の岩窟に朱色の小さな社がある。鳥居の前で無事を祈る。その先に立派な立て看板があって登山口となる。
ユメさんが登山届を書いて、いざ出発。急こう配の木道の道があって、雪が残っている。慎重に歩き出す。登り切ると岩壁の根元に「役の行者」像があって、たぶんこの山で修業した行者であろう、小さな石像がある。見上げると逆層の岩壁がのしかかるようにある。
そこから道は沢筋に沿って上り、昨日降ったと思われる雪の上を行く。
沢から離れると杉の森の中をまっすぐに登り切ると展望岩に至る。先行の3人とそこで出会う。ユメさんが沼田の永井食堂の話をしたら、今日の営業時間をネットで調べてくれた。
「今日は午後7時まで営業ですよ」
「突然、終わっちゃうから、今日は行けそうだ。ありがとう」とユメさん。
展望岩は右に20mほど細長く伸びた岩壁なのだ。1m幅の上を先端まで行くと眺望が得られる。ユメさんがひょこひょこと行く。私はビビッて眺めていると、ユメさんが
「すごい眺めだから、来て、見て・・」という。
1m幅の岩の道は足場が悪い。雪もついていて怖い! ともかく慎重に先端に立つ。確かに眺望は関東平野を見下ろしながら、右に榛名山、左に赤城を置いて、360度の眺望を得る。長居を無用で分岐に戻る。
この先に獅子岩と子持山への巻き道の分岐があり、ユメさんが
「獅子岩に行かないとこの山は面白くないから」と言って、急な斜面を登りだす。急斜面は雪が残って、足場も不安定だから、距離に捨てればさほどではないだろうが、ここでビビりまくった。靴底の心配もあったし、「滑る」恐怖心が体をこわばらせる。
「怖いよ〜」と言いながらユメさんの後を追う。獅子岩と両線の道の分岐に出て、左に獅子岩への道を行くと、獅子岩のテラスに出る。
再び3人に出会う。彼らは群馬の人で、若いから何ともないのだろう。一人息子さんのような少年がいる。
ここには大きな「獅子岩」と書かれた木柱があって、その右手に獅子岩に上る大きな鎖の梯子がある。この梯子を上ると右にトラーバース気味に大岩をまくのだが、ここが滑る恐怖で体が縮んでしまう。鎖につかまりながら、尻をつくようにしてほんの1mを超える。さらにまた鎖があって、いわに足場が刻んであるが、最初の一歩目が高い。何とか乗り越えて獅子岩のてっぺんに立つ。御嶽神社の石碑が建つ。獅子岩の上は意外と広く6畳くらいのスペースがあり、360度の展望がここでも得られる。八ヶ岳も見える。
私は下りに不安があって、さっさと下に戻る。
「もう降りちゃうの?」とユメさん。
この人、こういうところ好きなんだよね。私はいつも下りを思うから不安が先にたつ。でも実際に降りるとなると、別段の怖さで足が竦むというようなことはない。わりと器用に下るのだが、下りきるまでが「嫌い」なのだ。正直、臆病である。最近さらに臆病になった。
テラスで軽アイゼンを付けた。短いくだりだが用心したかった。こういう時期の雪の上の感触がいまいちつかめてないし、「滑る」という恐怖がいつも走る。獅子岩と子持山への分岐に戻り、稜線を行くようになる。小さな上り下りを繰り返すが、下りの部分は慎重に
なる。やっと柳木ヶ峰について、あと20分で子持山と道標にあった。
ここからコルへの小さなくだりがあって最後の登りになる。ここから最後の岩場ののぼりが山頂に続く。いい加減げんなりしてしまうし、腕に力が入らない感じになる。これは緊張している証拠。最後の太いロープのある岩場を乗り切ると、平らになり小さな山頂へ出る。先行していた3人がお昼を済ませて下山の用意をしていた。
彼らは黒斑山の予定を子持山に変えたのだという。
「帰りはどちらに?」とユメさんが尋ねたら、
「大ダワに下ります」と言う。
「同じですね。トレースお願いします」と私。
少年にカメラのシャッターを押してもらう。彼らが下って行って、山頂は二人だけとなった。以前は樹林に囲まれて展望がなかったのだが、木が払われて、上州武尊の奥に真っ白な越後の山が見える。燧岳は武尊の陰に隠れている。浅間から信越の山々が美しい。国境の稜線が間近に見える。
ユメさんが一人で行くと天気が悪い。私と行くと、今年3回連続で晴天だ。
二人で山頂バナナ、三角点タッチの儀式をして、パンだけを食べて昼食を済ませる。長い食堂のモツ煮定食を食べるために、早々に下山する。ただ下りは用心のために軽アイゼンを付けた。
柳木ヶ峰まで戻るのだ。岩場の戻りはスムーズに降りた。柳木ヶ峰から大ダワに落ちるように下る。何とか滑って転ばずに大ダワに降りる。ここから900mで8号橋に戻る。
小さな小沢を超えたところでアイゼンを外す。
この沢沿いの道は、短いけど風情がある。1200mの山とは思えない趣があって感心した。雪がなければ面白い山なんだろう。
4時間半のコースを5時間近く係って駐車場に戻る。ワゴンはもういなかった。
ユメさんは山歴は浅いけれど、昨年は70日くらい山に行っているので、足は達者だし、バランスもいいし、怖がらないのが何より素晴らしい。今回はビビりまくりの一日となった。登山が下手になったとつくづく思う。
小さい山と気軽に考えていたのが、まったく様相が違って、緊張したのだろう。
高度のない山といっても季節によって難度は変わる。この山は小さいけれど侮れないものがある。西上州の山にも似た奥深さがあって、味わい深い。
帰りに永井食堂で念願のモツ煮定食を食べられた。3度目の正直であった。ご褒美だったかな。モツはおいしかった。切れ目なしに客がやってくる。
熊谷の橋を渡るときに日没の景色が今日の充足感を表すように美しかった。
今回もユメさん、ありがとう。
hagureさんと子持山へ行って来ました、一昨日の雪が残っていて意外と大変な岩場登りでした、何故か今日のhagureさんはビビりモードです、靴も間違えて持ってきてソールがかなり滑った様子、かえって雪が有った方が安定したのでは・・・、雪があって獅子岩への岩場登りが神経を使ったのでしょう、でも獅子岩に行かなければ子持山に来た意味がないですよねー。せっかくの獅子岩からの展望を余り楽しむ時間もなく降りるhagureさんにびっくりです。下の雪が気になっていたのでしょう。稜線を登り降りして、柳木ケ峰の分岐から上の岩場を越えて着いた山頂から今日は久しぶりに素晴しい展望を楽しむことが出来ました。急いで下山して帰りに永井食堂でモツ煮定食を初めて食べる事が出来ました。晴天に恵まれて楽しい子持山でした。hagureさんと一緒だと良い事があります。
コメント
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いつもビデオを楽しませていただき有難うございます。
雪があると子持ち山は大変なんですね。
特に岩場は。
ハグレさんの高所恐怖症が面白いです。
また頼みます。楽しみにしております。
iiyuさん、今回のビデオは面白く撮れたと思います。高所恐怖症ではないんですよ。滑り恐怖症なんですよ。靴族がいまいち信用できなくて、踏ん張れないでだまっしだまし獅子岩の分岐まで登って、緊張感で腕の力が抜けて、上の鎖場では困ったんですよ。降りるのをすごく心配する人なので、下ってしまえばなんてことないんですが、「下れるかな」という不安が覆うのですね。獅子岩の上でもその思いを抱いているのが嫌だから、さっさとおりました。そのあとの下りもアイゼンつけたしね。以前はつけないで歩くのが当たり前、なんて思っていたけど、もう駄目ですね。安全第一で怖さを丸出しにしています。
それでもビデオを撮ってるから、我ながらようやるわと思っています。こんどリコーのアクションカメラを新調したので、面白い映像が撮れるかもしれません。
いつもありがとうございます。観客がいてくださると励みになります。今回はBGMをつけなかったのですが、効果があったのではないかと思ってます。今度ご一緒したいですね。よろしく。
iiyuさん こんばんは。
いつも有難うございます。
hagureさんのビデオは年季が入っているので、上手いですよねー。
私はいつも撮ってもらっているので少しメークしないと、野暮でいけません
iiyuさんのゲーターは恰好いいですね、iiyuさんもゲーターも絵になります、私もあやかりたいものです。
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