武甲山(横瀬IN〜浦山口OUT)



- GPS
- 06:44
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,194m
- 下り
- 1,200m
コースタイム
- 山行
- 5:46
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 6:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
かえり:横瀬(20:28発)→西武線特急ちちぶ56号→池袋(21:22着) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・伊勢岩ノ沢出合直下、橋立林道終点近く崩落の為、立入禁止あり。橋立川の右岸に渡渉が必要。 |
その他周辺情報 | ・武甲温泉 →西武秩父線横瀬駅から土日のみ送迎あり、徒歩だとゆき10分、帰り15分程度。 |
写真
「わたくしは山火事防止のシンボルです。」
とまぁこのまといリスが口上しているのを口上系まといリスと勝手に呼んでいるのですが、こいつらは旧・荒川村など秩父方面でよく見かけますね!
ささやかな五十一丁石の左に由緒不明ながら「武蔵国號神」なる石碑が。右側に「駿河大納言忠長卿御筆」とある。
武蔵国の由来には諸説あるが、ヤマトタケル東征伝説における武具を武甲山に奉納した由来することを意識したものか。しかし駿河大納言忠長(徳川忠長)の筆というのは後世に書き足したものかね?
装備
個人装備 |
折り畳み傘
雨具
防寒具
着替え
帽子
トレランシューズ
携帯電話
薬
熊よけ鈴
充電器
財布
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感想
武甲山は、古来より秩父地方の象徴的な存在であった。しかし大正時代初期以降、石灰岩の大規模な採掘が始まり、山頂部は深く削られて、かつての姿をもはや見ることはできない。今では、その異様な姿が秩父盆地からもはっきりと確認でき、「武甲山 かわいそう」といった検索ワードまで存在するほどである。
とはいえ、この石灰岩の採掘が秩父地方にもたらした経済的恩恵は大きく、武甲山は自らを削りながら、日本の高度経済成長を支えてきた。そう考えれば、武甲山は痛々しくも、実に偉大な山であるとも言えるだろう。
私が武甲山に関心を抱いたきっかけは、2024年の年始に、俄スタイルにて秩父三十四ヶ所観音霊場を巡拝したことであった。札所を巡る道すがら、必ずといっていいほど視界に入ってきたのが、秩父の象徴としての武甲山であった。やがて「いつかこの山に登ってみたい」と思うようになった。
武甲山信仰と秩父巡礼の関係は、いまだ不明点も多く、改めて整理を要するが、その背後には近世までの神仏習合のあり方、そして明治期の廃仏毀釈の影響を考慮しなければならない。現在、山頂には「武甲山御嶽神社」が鎮座しているが、近世までは蔵王権現社・熊野権現社・大通両権現社が祀られていたという。六番札所・卜雲寺の本尊である聖観音像も、もとは武甲山頂の蔵王権現社に安置されていたとされる。また、私が巡礼の最初に訪れた横瀬の西善寺の御堂も、明治の廃仏毀釈によって破却されてしまった。
こうした歴史的信仰の断絶と、山自体の物理的な開発の断絶が重なり、過去の武甲山を想像することは一層困難になっている。今回歩いたルートは、横瀬から登り、旧・荒川村久那(浦山口)へと下る道筋である。とりわけ山頂から西へ進んだ長者屋敷ノ頭付近の豊かな森には、往時の武甲山の姿を想起させるものがあった。
【参考】
・秩父札所連合会編『秩父三十四観音巡礼』(朱鷺書房)
・横瀬町教育委員会「武甲山御嶽神社の宮殿」2025-05-06閲覧
https://www.town.yokoze.saitama.jp/shisetu-bunka/bunkazai/814
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