【台高1〜4日目】ゆったり4日で歩く台高縦走（高見山→池木屋山→大台ケ原山）
三重県
奈良県
SR007
体力度について
- GPS
- 34:02
- 距離
- 112km
- 登り
- 6,451m
- 下り
- 6,430m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 6:23
- 山行
- 6:54
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 7:11
- 山行
- 7:24
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 8:16
- 山行
- 8:32
- 休憩
- 2:09
- 合計
- 10:41
| 過去天気図（気象庁） | 2025年04月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
バス
運賃は100円。平日は予約不要。 始発でも高見登山口着は9時40分頃で遅い。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
〈1日目〉 ●杉谷登山口→高見山→大峠 ・よく歩かれるコースらしく百名山ばりに踏まれていて歩きやすい。 ・傾斜も緩やかで登りやすい。 ●大峠→伊勢辻 ・道がやや細くなるが、一般的な登山道で問題なく歩ける。 ・ピンクテープが豊富にあるため迷うことは少ないと思う。 ●伊勢辻→明神平 ・別のコースと合流するため再び登山道が明瞭になる。 〈2日目〉 ●明神平→明神岳 ・登山道明瞭。問題なし。 ●明神岳→赤倉山 ・一気に登山道が薄くなる。 ・それでも目印テープや薄めの踏み跡がある。 ・千石山からの降下点を見落としやすいので注意。 ●赤倉山→池木屋山 ・赤倉山を越えると再び登山道が明瞭になる。 ●池木屋山→ホウキガ峰 ・ツツジの幼木が茂っていて藪漕ぎ。 ・登山道もほぼ分からないのでGPSを見ながら尾根を辿る。 ●ホウキガ峰→霧ノ平 ・以降も幼木はあるが藪漕ぎというほどではなくなる。 ・薄いが踏み跡やテープもあり、思ったよりも容易に登山道を辿れる。 ・大黒尾根の水場は普通に出ていた。（沢水。登山道から標高差50m程下る） ・霧ノ平の水場はチョロチョロ。集水には根気が必要。飲むと土っぽい味がした。 ・霧ノ平は風の通り道のようなので風を意識してテントを張ると良い。 〈3日目〉 ●霧ノ平→ブナノ平→引水サコ ・幼木に悩まされることはなくなるが、倒木や低木が厄介で思うように進めない。 ・細かいアップダウンの連続で体力と気力を奪われる。 ・微妙な尾根が交差しているところが多く、道間違い注意。 ・ブナノ平の水場はジャバジャバ流れていた。 ・振子辻の手前で一時的に植林帯に入る。その区間だけは歩きやすい。 ・引水サコの水場は多くはないが普通に水は取れた。幕営スペースは一張分。 〈4日目〉 ●引水サコ→添谷山→大大辻󠄀 ・険しいヤセ尾根を登る。足場が狭い上樹木で覆われて見えない。 ・多分本コース最大の難所。 ・登りもシカに耕されてズルズル滑って登りにくい。 ・添谷山を越えると少しマシになる。 ・以前細かいアップダウンとわかりにくい尾根での道迷いに注意。 ●大台辻󠄀→川上辻󠄀 ・昔の登山道（遊歩道）跡を歩く。 ・傾斜はかなり緩く登っている感じがしない。 ・倒木多数。通過に難儀する個所も多い。 ・谷では登山道が土砂崩れで流されている個所多数。 ・傾斜は緩いが楽には歩かせてもらえない。 ●川上辻󠄀→大台ケ原ビジターセンター ・川上辻󠄀から尾根沿いに大台ケ原山まで向かおうと思っていたが、植生回復のため立入禁止とのことでビジターセンターまで舗装路を歩いた。 ●大台ケ原周遊 ・危険箇所なし。これまでの行程と比べると天国のように歩きやすい。 ・大蛇グラでは写真撮影の行列ができていた。 ●大台ケ原ビジターセンター→東吉野村役場 ・自転車を利用。 ・標高1500m〜1400mあたりは時折登りがある。傾斜もそれなりにあり、何度か押さなければ登れなかった。 ・標高400mくらいまで下ると強い向かい風が吹いおり思うように進めず難儀した。 |
写真
拍手出発が9時半を過ぎている時点で小心者の私はバクバクですわ。
こんな天気の方が水が手に入りやすいとはいえ、前回も曇ってたので晴れ出来たかったのも事実。
帰った時に楽しかったと思えることを願う。
すぐ下に水場があり、風も防げる好立地。
感想
日も長くなってきたのでテントを担いで縦走したいということで計画。
他の候補としては200名山最難関の笈ヶ岳、深南部の寸又峡から黒法師岳・バラ谷の頭・高塚山の周回。笈ヶ岳は気温が上がって雪が溶けてそうなので来年以降に回すことにした。深南部でも良かったのだが天気が4日持ちそうと言うことでより長い台高にすることにした。
高見山から大台ケ原までは3日で歩かれることが多いようだが、踏み跡が薄いので時間がかかることが予想されるのと、帰りの自転車が50km近くあるので少し余裕を持ちたい。天気が持ちそうなのでゆったり4日かけて歩くことにした。
とはいえ、1日目はバスの時間の関係で遅い出発になるためテン場到着が日暮れギリギリになりそうだし、2日目3日目は藪漕ぎルートファインディングと細かいアップダウン、水の確保に苦労しそう。そして4日目は山行後の50kmの自転車でやはり日没を迎えそう。
結局4日ともなかなか困難な山行になりそうだ。
まぁだからこそ挑み甲斐があるのだが。
そんなことを思っていたのだが、実は前夜から困難に直面。
前夜に自転車をデポしに大台ケ原へ行ったのだが、右側のガードレールも見えないくらいの濃い霧でめっちゃ怖かった。
ハイビームにすると霧に光が反射して何も見えないのでロービームでゆっくり慎重に運転してなんとか大台ケ原に到達。
自転車をデポしていると霧が晴れてきて帰りは比較的運転しやすかったが、まさか登り始める前から洗礼を受けることになろうとは・・・。
●1日目
一日目は杉谷登山口から明神平まで。
荷物は20kg
登山口まではコミュニティバスを利用したので9時40分頃のスタート。いつもは6時頃に出発するため、絶望的に遅い。
距離は12kmくらいなので日暮れまでには明神平まで進めると思うが、ずっと時間が気になっていた。
天気は出発時から山の方はガスっており、登り始めてすぐにガスに巻かれた。
ただ、おかげで涼しく登ることができたし、晴れていては見れない幻想的な森の雰囲気を味わうことができた。
また、2日目3日目は水場が枯れることもあるらしいので、水を確保しやすくなったとも言えるので悪いことばかりではない。
とはいえ、高見山は前回登った時も天気が悪く、晴れの景色を見たかった。
高見山では平日でガスに覆われていたが数人の登山者と出会った。
少し話して、塩タブレットをいただいた。
これが今後の助けになろうとは・・・。
南タワで少し休憩していると急にガスが消えて一気に晴れてきた。
それからはずっと晴天。
ハンシ山手前までは先週に宮路山・五位山で歩荷トレーニングをやったおかげか20kgの荷物を担いでも快調に進むことができたが、ハンシ山の登りで疲れが見え始めた。まぁ宮路山・五位山とは累積標高が3倍近く違うからな。
休んでもなかなか回復せず難儀していたが、高見山でもらった塩タブレットを食べるとやや足が上がるようになった気がする。
登りが緩んだなど他の要因やプラシーボ効果もあるのかもしれないが、今度から試しに買ってみるのも良いかもしれない。
ハンシ山からは登り勾配も緩みペースをやや落とし気味にして16時頃に明神平に到達できた。
明神平の水場は豊富に出ていて、問題なく給水できた。
その後続々と人が登ってきて、テントは4張り程度。奈良100名山をやっている人と話せて楽しく過ごせた。
よく晴れて夕日と星空を堪能することができた。
今日は出発が遅いだけで登山道は問題なかったが、明日からはこのコースの核心の不明瞭で迷いやすい箇所に突入する。
しっかり休んでおこう。
●2日目
二日目は明神平から霧ノ平まで。
明神平でテントを片付けて朝食を作っているとキツネが寄ってきた。餌付けされているらしくぜんぜん逃げない。
予定通り6時頃に明神平を出発。
天気は曇り空で、そこそこの風が吹いている。
風も支障になるほどではなく、むしろ涼しくて良い。
明神岳までは以前歩いた道でもあり快調に進むが、明神岳からは一気に踏み跡が薄くなった。
落ち葉で踏み跡が隠れてしまっている。
千石峰では降下点を見落としてしまった。
以降は徐々に踏み跡が濃くなり、池木屋山まで問題なく歩くことができた。
池木屋山からは今回の核心部。
いきなりツツジの幼木に囲まれて難儀する。
藪漕ぎで登山道がさっぱりわからないのと、ちょうど目の高さに幼木の枝があるため払うと撓って目をしばかれる。
尾根っぽくなっているところを、狙って藪を切り開きながら進む。
うんざりしながら進んでいるとホウキガ峰を越えたあたりで藪は落ち着いてきた。以降も幼木はあるが藪漕ぎとまでは行かなかった。
大黒尾根の水場で3L程給水。
幕営予定の霧ノ平にも水場があるが、枯れるそうなので担いで歩くことにした。
池木屋山からは相当難儀すると思っていたが、藪漕ぎ区間を除けば普通に歩けた。
ただ給水後は荷物が重く、かなりペースダウンした。
途中、アカヤシオ（このあたりだとアケボノツツジか？）の可憐な花が咲いていた。
シャクナゲはさすがにまだ蕾だった。
13時過ぎに幕営予定地の霧ノ平に到着。
もう少し進もうかとも思ったが、次の幕営適地はブナノ平でかなり遠い。
仮にそこまで進んだとしても大台ケ原周辺は幕営できないので結局3日目の行程が極端に短くなるだけだし、1日短縮すると自転車行がキツい。
そんなわけで少し早いが霧ノ平で幕営することにした。
ただ霧ノ平は風の通り道らしく結構風が吹いている。
風を避けようにも平なところは吹きさらししか無く、しっかりテントを固定するしか対策できそうになかった。
また、水場にも行ってみたが、やはりチョロチョロ。
飲むと土の味がしたので緊急用と割り切ったほうがよさそうだ。
●3日目
三日目は霧ノ平から引水サコまで。
1日目、2日目と天気が芳しくなかったが、3日目は朝から晴れ。
霧ノ平は木に覆われていたが、一応朝日を見ることができた。
昨日の霧ノ平までは難路と言いつつそこまでではなかったので、この先も似た感じだろうと思ったが、3日目の行程はまさに難路だった。
昨日までの道に比べて明らかに険しくなり、枝をかき分けたり倒木を乗り越えたりすることが格段に増えた。
登山道も登りでは無いことが多く自分でルートを決めながら登って倒木に阻まれることも多かった。
また、木の枝が登山道に張り出していることも多く、ザックや頭に引っかかるたびに体力を奪われる。
標高差50〜100mくらいのアップダウンが延々と続き、体力と気力を奪われる。これくらいの標高差だと足が登りモードになる前に下りに転じてしまい、ずっと苦しいのだ。
また、微妙な尾根が交差している箇所が多く、GPSを見ていてもルートの選択が難しい。テープも分岐には無くしばらく下っているとあったりなかったりするので、尾根の選択には使えない。
余裕があれば引水サコで給水して大台辻まで行こうと思っていたが、引水サコに到着した時点で生も根も尽き果てたので予定通り引水サコで幕営。
少し下ったところに一張分の平な土地があった。
ここなら昨日のように風にさらされることはなさそうだ。
大台辻からは道が良くなるらしいので期待しよう。
●4日目
四日目は引水サコを出発して大台ケ原を周遊し、自転車で東吉野村役場まで戻る。
入山前に見た天気予報では4日目は下界が曇り予報だったので霧や雨を覚悟していたが、終日晴れてくれた。
引水サコでの幕営は非常に良好。
水場も近く風音に悩まされることもなくよく眠れた。
出発後、まずは添谷山に登るが、これが予想外に厄介だった。
登山道はシカに耕されてズルズル滑るし足元が見えないナイフリッジは普通に怖い。
ロープもあるが、コブを作っていないので滑って役に立たない。
アップダウンから解放されるのでむしろ楽だろうと思っていたが、まさかの本コース最大の難所になろうとは。
昨日、水を担いでここに挑まず引水サコで幕営して良かった。
大台辻󠄀からは昔の遊歩道のような道で傾斜が緩く楽に歩けるかと思ったが、倒木と土砂に流された道のオンパレード。全然楽には歩かせてもらえない。
倒木にうんざりしながらもなんとか川上辻󠄀に到着。
尾根沿いに大台ケ原山へ向かおうと思っていたが、植生回復のため立入禁止。仕方なく舗装路で大台ケ原ビジターセンターへ。
日曜の大台ケ原はたくさんの人で賑わっていた。外国人が多いかと思ったが、ほとんどが日本人だった。
当然道はこれ以上ないくらい整備されていて、今までの行程を考えると天国のようだった。
帰りは自転車で東吉野村役場まで下る。
前半は概ね下りだが、最初は結構アップダウンがある。タイミングの悪いことにリア1速に入らないトラブル発生。この前フロントの変速をいじったのが原因だろう。試走では入っていたのになぁ。
おかげで何度か登りきれず押すハメになった。
途中、大迫ダムに立ち寄り、ダムカードをゲット。
後半戦の下界では強い向かい風に苦しめられた。
下っているはずなのに結構本気で漕がないと進まない。
それでもなんとか明るいうちに役場に到着することができた。
明日は天気が微妙なのと記録の整理もあるので休むとして、せっかくここまで出てきただからもう少し登りたいな。
【台高1〜4日目】ゆったり4日で歩く台高縦走（高見山→池木屋山→大台ケ原山）
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8073867.html
【台高6日目】大熊三山（古々丸山・白倉山・迷岳）
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8086306.html
【台高7日目その1】烏岳
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8092213.html
【台高7日目その2】白猪山
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8092303.html
こっそり拍手
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ありがとうございます。
４日あれば余裕だろうと思っていましたが、なかなか大変でした。
こちらの山域も侮れませんね。
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