記録ID: 7999968
全員に公開
山滑走
中国山地西部
砥石郷山−恐羅漢山
2008年01月28日(月) 〜
2008年01月29日(火)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 933m
- 下り
- 933m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 7:10
-備忘録-
日時:2008年1月28日(月)〜29日(火)
場所:砥石郷山(1177m)・恐羅漢山(1346m) 広島県安芸太田町〜島根県益田市
メンバー:ぽち(単独)
ルート:福岡天神−(スキーバス)−恐羅漢スキー場−牛小屋高原登山口−夏焼峠−
砥石郷山−夏焼峠−恐羅漢山−西斜面1200m地点−恐羅漢山−国設恐羅漢
スキー場−民宿(泊)
時間:7h−10m(休憩含む)
距離:11.2km
2日目:恐羅漢スキー場(終日)−(スキーバス)−博多駅
用具:Atomic SNOOP DADDY(174cm)+ディアミール+スカルパマトリックス
1週間続いた時化から解放された。これだけ冬型が続けば芸北には相当な積雪があったはず?わくわくしながら携帯の通じる入港日の朝にスキー場の積雪情報をチャックし、「ジェット旅行」にスキーバスの予約を入れる。ジェット旅行は福岡那の津にある小さな旅行会社であるが、シーズン中に芸北方面に毎日スキーバスを運航しており、更に当日17時まで申込みOK!という非常に便利な会社であり、平日はかなり格安!福岡⇔恐羅漢スキー場往復で\7505なのである。
山頂一泊の予定でテント一式とスキー道具を合わせるととてつもなく荷物が多く、港から天神まで行くこと、天気が下り坂なことを考えると民宿一泊が妥当ということでスキー場下の民宿「よしのや」に予約を入れる。
21:20 福岡天神日銀前
バスは定刻に出発し、博多駅、香椎、黒崎、小倉で順々に客を拾いほぼ満席になる。ちょっと狭い室内で延々下道を走るバスではとうてい眠れそうにないが、時化で3日ほど寝ていない自分は関門トンネルに入った途端に意識が飛んでしまった。ふと目が覚めると5時前だ。しばらくすると乗り換え地点である「八幡高原191スキー場」に到着し、バスを降りた。ロビーでしばらく待ち「恐羅漢スキー場」の送迎バスが迎えに来るが乗客は一人だった。運転手さんといろいろと話をしていると、最近お客さんが少なく、追い打ちをかけるような雪不足でかなり経営が苦しいようである。国設スキー場との共通券がなくなったのも一因だとか?そこで自分は山登りでスキー場には用はないとは言えなかった(^_^;) 実際は山に雪がなくスキー場で遊ばせてもらうことになるが・・・
8:20民宿出発(850m)
7時前には部屋に入れてもらうことが出来て身支度を整えてさらに連ドラ「ちりとてちん」を見てから余裕の出発である。リフト1回乗る手もあったが、暖機を兼ねて登山口まで車道を歩くことにした。スキー場以外雪は少ないようだ。
08:40〜55牛小屋高原登山口(965m)
今回は雪が少ないことを考慮し、ブッシュを突破しやすいアルペン板にした。昨年末に買った「アトミック・スヌープダディ」である。シールを装着しスキー場下の登山道を行く。昨日が日曜であったため、しっかりしたトレースが付いている。何箇所か流水のある小沢があり、シールを濡らさないように慎重に渡る。やはり昨年より雪は少ないようだ。林道のゲートを左に見てトレース通りに進む。昨年はこのゲートを越えて沢沿いに進み悪戦苦闘したことを思い出した。ここはトレースを忠実に辿り緩やかな夏焼峠経由で山頂を目指す。
09:30〜40夏焼峠(1065m)
約30分で夏焼峠に到着し小休止。時間もたっぷりあり、砥石郷山へのトレースがないことから急遽!寄り道することにする。トレースがない道を汚すのはとても気持がいい?途中いくつか現れる先行者のトレースはどれも動物のモノで忠実に雪に隠された登山道を導いてくれる。いつものように貸し切り状態ではあるが、静かな山行とはならず、スキー場の音楽とリフトのチャイムがいつまでも追いかけてくる。
10:15 1166mピーク
雪面は徐々に斜度を増し、急斜面を登り切ると視界が開け一つ目のピークに出た。振り返ると恐羅漢山がどっしりとそびえているが、半分はスキー場に切り取られている。
この先急斜面の下りがあり、山頂まで小ピークを2つ越えなければならない。ちょっと考え込むが滅多に来られないから前進することにするが、滑り降りる程の幅もなく、シールを着けたままビビリながら直滑降で降りる。
10:40〜11:00砥石郷山(1177m)
急斜面から降りたあとはなだらかな稜線の登り下りを繰り返す。大小様々なブナ林が現れ癒されるところである。ちょっとわかりにくいが赤布に導かれ山頂にたどり着いた。山頂から少し東側からは展望があり、真っ白な「深入山」がここでっせ!と誘っているようだ。小休止後シールを付けたまま来たルートを戻る。少し滑っては登っての繰り返しで再び1166mピークに立つ。
ここからの狭い急斜面が本日第一の核心であろう?シールのまま何とかボーゲンでやり過ごした。自分のトレースをなぞって行くと夏焼峠に戻ってきた。
11:30夏焼峠(1065m)
再び先人達のトレースを使わせてもらう。昨日はかなり人が入っていたのか途中から何本ものトレースが分かれておりスキー、スノーシュー、つぼ足と賑やかだ。
最初のちょっと急な斜面をやり過ごすとブナ林が現れ、写真を撮りながら超スローで進む。メインの尾根道は快適に歩けるが、写真を撮ろうと東西どちらかの斜面に入ると結構なブッシュが立ちはだかり、昨年以上に積雪の少なさを実感する。確か去年は降雪直後で結構なラッセルで苦労したような・・・
13:00恐羅漢山(1346m)
立山尾根からの登山道と合流し、頂上が近いことがわかる。
ほんの一瞬だけ太陽が顔を覗かせるが、この日唯一のお日様であった。
最後に緩やかな斜面を登り恐羅漢山頂上に到着した。
アレ?山頂の標識がやけに高いゾ!やはり積雪が少ない・・・
軽く昼食を済ませ、シールを外して滑降準備に取りかかる。
13:25滑降開始
昨年はラッセルを強いられ、時間切れで台所原を諦めたので、何としてでも行かなければ!と藪漕ぎしながらルートを探る。
何とか藪をかい潜りながら滑降開始!磁石を確かめながら降りる方角を確認するが、ブッシュが邪魔して行きたい方へ滑らせてもらえない。何とか方角修正しながら進み2本のシュプールと登山道らしき赤布のルートを見つける。この先行のシュプールの持ち主は結構な腕前のようで、急斜面のブッシュ帯も難なくパスしているようだ。自分は慣れないアルペン板で斜滑降とボーゲンを駆使しながらの滑降ではかなりのロスである。
13:50 1200地点(登り返し)
滑降開始から30分間で標高差150mしか降りていない!目的地がこの下ならばどんなことをしても降りるのであるが、登り返さなければならないのだ!このペースなら16時に頂上に戻ることは不可能と思われ、滑降は諦め登り返すことにする。昼過ぎからちらほらしていた雪も本降りとなり、こちらもいい言い訳の材料だ。
再びシールを装着し、登り返す。下りではあまり意識していなかったが、かなりの斜度である。ここでもブッシュに邪魔され、登りのルートが取れない。キックターンする場所も取れず、急斜面の直登を強いられるが、思うように登らせてもらえない。
結局は板を外し、つぼ足で強行突破しかなかった。しかし雪は深く、股ラッセルとなり、ザックに取り付けたスキー板は木に引っかかるわで、時には匍匐前進しながらブッシュ帯を突破していく。(これがなかなか・・・結構潜らずに効率よく進むのである)
15:05〜1515 滑降開始地点(1330m)
たった標高差130mではあったが、汗びっしょりになりながらたっぷり1時間かかってしまった。半分凍った水を一気に飲み干し、再び滑降準備に取りかかる。その間に雪は激しくなり、視界が一気になくなる。しかしここまで来ればもう心配ない!磁石の指す方向に進めばスキー場に当たるのだ。途中にもうるさいブッシュ帯はあったが確実に国設スキー場上に出た。
15:30 スキー場下・民宿前(850m)
あとは誰もいないスキー場を快適に・・・と思いきや、あまり整地されていないひどい斜面とコブを何とか(^^;)やり過ごし、スキー場下の民宿まで一気に滑り降りた。
山から降りたところに暖かい宿が待っていてくれることは有り難く感謝感謝である。
翌日は何と「雨時々みぞれ」で山は諦め、スキー場で午前レッスン(もちろん人がいないのでプライベートレッスン!)、午後はかやばたゲレンデで新雪を堪能(ほとんどプライベートゲレンデ)し、16:00発のバスで博多駅21:45到着し充実したスキー山行を終えた。
日時:2008年1月28日(月)〜29日(火)
場所:砥石郷山(1177m)・恐羅漢山(1346m) 広島県安芸太田町〜島根県益田市
メンバー:ぽち(単独)
ルート:福岡天神−(スキーバス)−恐羅漢スキー場−牛小屋高原登山口−夏焼峠−
砥石郷山−夏焼峠−恐羅漢山−西斜面1200m地点−恐羅漢山−国設恐羅漢
スキー場−民宿(泊)
時間:7h−10m(休憩含む)
距離:11.2km
2日目:恐羅漢スキー場(終日)−(スキーバス)−博多駅
用具:Atomic SNOOP DADDY(174cm)+ディアミール+スカルパマトリックス
1週間続いた時化から解放された。これだけ冬型が続けば芸北には相当な積雪があったはず?わくわくしながら携帯の通じる入港日の朝にスキー場の積雪情報をチャックし、「ジェット旅行」にスキーバスの予約を入れる。ジェット旅行は福岡那の津にある小さな旅行会社であるが、シーズン中に芸北方面に毎日スキーバスを運航しており、更に当日17時まで申込みOK!という非常に便利な会社であり、平日はかなり格安!福岡⇔恐羅漢スキー場往復で\7505なのである。
山頂一泊の予定でテント一式とスキー道具を合わせるととてつもなく荷物が多く、港から天神まで行くこと、天気が下り坂なことを考えると民宿一泊が妥当ということでスキー場下の民宿「よしのや」に予約を入れる。
21:20 福岡天神日銀前
バスは定刻に出発し、博多駅、香椎、黒崎、小倉で順々に客を拾いほぼ満席になる。ちょっと狭い室内で延々下道を走るバスではとうてい眠れそうにないが、時化で3日ほど寝ていない自分は関門トンネルに入った途端に意識が飛んでしまった。ふと目が覚めると5時前だ。しばらくすると乗り換え地点である「八幡高原191スキー場」に到着し、バスを降りた。ロビーでしばらく待ち「恐羅漢スキー場」の送迎バスが迎えに来るが乗客は一人だった。運転手さんといろいろと話をしていると、最近お客さんが少なく、追い打ちをかけるような雪不足でかなり経営が苦しいようである。国設スキー場との共通券がなくなったのも一因だとか?そこで自分は山登りでスキー場には用はないとは言えなかった(^_^;) 実際は山に雪がなくスキー場で遊ばせてもらうことになるが・・・
8:20民宿出発(850m)
7時前には部屋に入れてもらうことが出来て身支度を整えてさらに連ドラ「ちりとてちん」を見てから余裕の出発である。リフト1回乗る手もあったが、暖機を兼ねて登山口まで車道を歩くことにした。スキー場以外雪は少ないようだ。
08:40〜55牛小屋高原登山口(965m)
今回は雪が少ないことを考慮し、ブッシュを突破しやすいアルペン板にした。昨年末に買った「アトミック・スヌープダディ」である。シールを装着しスキー場下の登山道を行く。昨日が日曜であったため、しっかりしたトレースが付いている。何箇所か流水のある小沢があり、シールを濡らさないように慎重に渡る。やはり昨年より雪は少ないようだ。林道のゲートを左に見てトレース通りに進む。昨年はこのゲートを越えて沢沿いに進み悪戦苦闘したことを思い出した。ここはトレースを忠実に辿り緩やかな夏焼峠経由で山頂を目指す。
09:30〜40夏焼峠(1065m)
約30分で夏焼峠に到着し小休止。時間もたっぷりあり、砥石郷山へのトレースがないことから急遽!寄り道することにする。トレースがない道を汚すのはとても気持がいい?途中いくつか現れる先行者のトレースはどれも動物のモノで忠実に雪に隠された登山道を導いてくれる。いつものように貸し切り状態ではあるが、静かな山行とはならず、スキー場の音楽とリフトのチャイムがいつまでも追いかけてくる。
10:15 1166mピーク
雪面は徐々に斜度を増し、急斜面を登り切ると視界が開け一つ目のピークに出た。振り返ると恐羅漢山がどっしりとそびえているが、半分はスキー場に切り取られている。
この先急斜面の下りがあり、山頂まで小ピークを2つ越えなければならない。ちょっと考え込むが滅多に来られないから前進することにするが、滑り降りる程の幅もなく、シールを着けたままビビリながら直滑降で降りる。
10:40〜11:00砥石郷山(1177m)
急斜面から降りたあとはなだらかな稜線の登り下りを繰り返す。大小様々なブナ林が現れ癒されるところである。ちょっとわかりにくいが赤布に導かれ山頂にたどり着いた。山頂から少し東側からは展望があり、真っ白な「深入山」がここでっせ!と誘っているようだ。小休止後シールを付けたまま来たルートを戻る。少し滑っては登っての繰り返しで再び1166mピークに立つ。
ここからの狭い急斜面が本日第一の核心であろう?シールのまま何とかボーゲンでやり過ごした。自分のトレースをなぞって行くと夏焼峠に戻ってきた。
11:30夏焼峠(1065m)
再び先人達のトレースを使わせてもらう。昨日はかなり人が入っていたのか途中から何本ものトレースが分かれておりスキー、スノーシュー、つぼ足と賑やかだ。
最初のちょっと急な斜面をやり過ごすとブナ林が現れ、写真を撮りながら超スローで進む。メインの尾根道は快適に歩けるが、写真を撮ろうと東西どちらかの斜面に入ると結構なブッシュが立ちはだかり、昨年以上に積雪の少なさを実感する。確か去年は降雪直後で結構なラッセルで苦労したような・・・
13:00恐羅漢山(1346m)
立山尾根からの登山道と合流し、頂上が近いことがわかる。
ほんの一瞬だけ太陽が顔を覗かせるが、この日唯一のお日様であった。
最後に緩やかな斜面を登り恐羅漢山頂上に到着した。
アレ?山頂の標識がやけに高いゾ!やはり積雪が少ない・・・
軽く昼食を済ませ、シールを外して滑降準備に取りかかる。
13:25滑降開始
昨年はラッセルを強いられ、時間切れで台所原を諦めたので、何としてでも行かなければ!と藪漕ぎしながらルートを探る。
何とか藪をかい潜りながら滑降開始!磁石を確かめながら降りる方角を確認するが、ブッシュが邪魔して行きたい方へ滑らせてもらえない。何とか方角修正しながら進み2本のシュプールと登山道らしき赤布のルートを見つける。この先行のシュプールの持ち主は結構な腕前のようで、急斜面のブッシュ帯も難なくパスしているようだ。自分は慣れないアルペン板で斜滑降とボーゲンを駆使しながらの滑降ではかなりのロスである。
13:50 1200地点(登り返し)
滑降開始から30分間で標高差150mしか降りていない!目的地がこの下ならばどんなことをしても降りるのであるが、登り返さなければならないのだ!このペースなら16時に頂上に戻ることは不可能と思われ、滑降は諦め登り返すことにする。昼過ぎからちらほらしていた雪も本降りとなり、こちらもいい言い訳の材料だ。
再びシールを装着し、登り返す。下りではあまり意識していなかったが、かなりの斜度である。ここでもブッシュに邪魔され、登りのルートが取れない。キックターンする場所も取れず、急斜面の直登を強いられるが、思うように登らせてもらえない。
結局は板を外し、つぼ足で強行突破しかなかった。しかし雪は深く、股ラッセルとなり、ザックに取り付けたスキー板は木に引っかかるわで、時には匍匐前進しながらブッシュ帯を突破していく。(これがなかなか・・・結構潜らずに効率よく進むのである)
15:05〜1515 滑降開始地点(1330m)
たった標高差130mではあったが、汗びっしょりになりながらたっぷり1時間かかってしまった。半分凍った水を一気に飲み干し、再び滑降準備に取りかかる。その間に雪は激しくなり、視界が一気になくなる。しかしここまで来ればもう心配ない!磁石の指す方向に進めばスキー場に当たるのだ。途中にもうるさいブッシュ帯はあったが確実に国設スキー場上に出た。
15:30 スキー場下・民宿前(850m)
あとは誰もいないスキー場を快適に・・・と思いきや、あまり整地されていないひどい斜面とコブを何とか(^^;)やり過ごし、スキー場下の民宿まで一気に滑り降りた。
山から降りたところに暖かい宿が待っていてくれることは有り難く感謝感謝である。
翌日は何と「雨時々みぞれ」で山は諦め、スキー場で午前レッスン(もちろん人がいないのでプライベートレッスン!)、午後はかやばたゲレンデで新雪を堪能(ほとんどプライベートゲレンデ)し、16:00発のバスで博多駅21:45到着し充実したスキー山行を終えた。
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