鶴見岳・由布岳《日本三百名山》
大分県
山キチどん
その他1人 - GPS
- 04:24
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,498m
- 下り
- 2,311m
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- 山行
- 9:42
- 休憩
- 1:46
- 合計
- 11:28
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2006年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 タクシー
下山口：JR久大本線由布院駅 |
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感想
最終日は1日中晴れの予報、しかし霞がかかり遠望はあまり良くない。F澤さんはこの日の長丁場の行程を考えて最初の3山をカットし後発することになった。5時にタクシーに乗り自衛隊基地の裏山のような大平山(おおひらやま810m)に登りだした。扇を広げたような形から地元では“扇山”と呼ばれ親しまれている。東〜北斜面は草原で毎年4月に“扇山の火祭り”として山焼きが行われているそうだ。これには曰くがある。昭和42年から3年続けて山火事があり植林により育った若い木がすべて焼かれてしまい植林を断念した。その後温泉祭に合わせて山焼きを行うようになったそうだ。そして山火事の原因はたばこの不始末だったとか・・・
自衛隊施設のすぐ裏手は自衛隊の演習場のようで柵こそないが立入禁止の立て札がある。樹林と草原の境の道を登り始めると、なだらかそうに見えるが実は結構勾配があり、タクシー運転士の言った「きつい山だ」が思い出された。草原を横断し左側の樹林との境を登った。振り返ると鉄輪（かなわ）の温泉群から湯気が何本も上がりその向こうに海が広がり“別府”を感じた。そして朝陽が海に映え清々しい気を運んできた。
歩き始めて45分、いつの間にか792mの3等三角点「扇山」を通り過ぎてしまったようで大平山(810m)山頂に達してしまった。三角点の高さを標高とした間違った標記もあるが等高線からも810mが正解だろう。ひとしきり展望を楽しんだ後は内山、鞍ヶ戸、鶴見岳とU字型に回り込む。一転して樹林帯となり鞍部に下ると春木川方面への下山路が北に分岐した。P962を越えて登り切ると山頂稜線に飛び出し、北の伽藍岳への縦走路が分岐した。ここが内山(1,275m)山頂かと思ったが少し南に展望の素晴らしい本当の山頂があり、鶴見岳や由布岳の姿を間近に見ることが出来た。ここでもミヤマキリシマが咲き始め目を楽しませてくれた。
急な斜面を150m下った鞍部は“船底”と云う。鞍ガ戸の西を巻く船底新道と別府高原のロープウェイ駅に至る登山道が分岐した。南に登り返しピークを三つほど越えると鞍ガ戸(1,341m)に達した。展望の良い山でここまで来ると鶴見岳は指呼の間、内山あたりから時折聞こえだした「ドーン」と言う音は何だろう？自衛隊が大砲の演習でもしているのだろうか? それとも発破? 獣除け? 何か分からないまま鳴り響いていた。
馬ノ背(1,260m)の鞍部は猪ノ瀬戸へ下る道の分岐点。ここから鶴見岳山頂まではピストンになる。ザックをデポして行こうかとも思ったが、大した重さではなく担いでいくことに。別府を7:15のバスに乗ると言っていたF澤さんとは山頂で会えるだろうか? と不安と期待を持って鶴見岳(1,375m)山頂に到るが、ひと気はなく栄養補給をして10分余り待つが来る気配はない。電波塔の林立する山頂はロープウェイで来る観光客向けの公園風でベンチも完備している。鶴見岳の西にある南平台にはF澤さんは、まず行かないだろうし立寄るために先行することにした。
メールを入れて出発。船底新道を来たという男性とすれ違い馬ノ背から急斜面を下った。傾斜が緩くなった樹林帯の中に分岐がありしっかりした指導標が出ている。分岐してすぐ火男火売神社登山口に下る道から更に分岐し二つコブを越えると南平台(1,216m)に達した。山頂だけは草原状態でミヤマキリシマが良く咲いていた。ここでF澤さんへの通信を試みるが最早圏外、諦めて分岐に戻り待つことにした。南平台を経由して鶴見岳に登る男性が一人通り過ぎた。もしや先に行ったのでは不安になるが、待つこと25分馬ノ背から下って来たF澤さんと無事合流することができた。F澤さんは分岐の標識をチラッと見ても南平台には全く興味を示さず、さも当たり前の如くどんどん下って行った。折角登った高度をすべて吐き出すように猪ノ瀬戸（いのせど816m）へ下った。途中鶴見岳を目指す数パーティーと出会った。他に犬を探す小母さんが一人。
エコーラインと言う道が越えており路肩に10台近くの車が止められていた。今到着した男性も鶴見岳を目指すそうだ。そうすると車の数からすると反対の由布岳に行った人の方が多いということになる。樹林帯を登り始め谷筋に入り尾根の張り出しに乗り上げると日向岳(1,085m)への分岐がある。この少し手前でF澤さんは休憩、日向岳にも興味はなくまたしても別行動で一人アルバイト。山頂展望はないが、ミヤマキリシマが登頂に花を添えてくれた。
西を巻くように別ルートがあり途中で正面登山口に分岐していく。尾根の分岐点に戻りピッチを上げて後を追うが20分余りの遅れはなかなか追いつくものではない。標高300m程上がり漸く福岡に結婚式に参列するために来たという女性と休憩中のF澤さんに追いついた。ここから先は岩場、鎖も現れ山頂域の火山らしいエリアとなった。稜線に乗り上がると西側は深い火口で底は見えない。お鉢巡りの道は結構明瞭で良く歩かれているようだ。火口周を時計回りに回ると由布岳東峰(約1,580m)に到る。人が一杯! しかし展望は360°見えて最高。稜線に上がった所で荷物を置いてきたという結婚式の女性は戻って行った。“マタエ”は由布岳西峰(1,583m)との鞍部のことで急なガレた斜面を下る。ここにも大勢の人が群れて喧騒そのもの。しかも多くの言語は韓国語で九州は関西よりも韓国の方が近いのだとつくづく実感した。
由布岳西峰まではピストンで鎖の横這い、縦這いがあり結構厳しい。しかし山頂は静かで2組しかいなかった。内山、伽藍山を見通すと霞がかかり遠い山のようにはっきりしない。下りだすと初心者が横這いで苦労しており待ち時間が長い。マタエに戻るとやはり喧騒は続いている。韓国人の団体が下山をはじめた。悪い予感がした。後を追うように湯布院に向けて下山を開始するとすぐに韓国人団体に追いつき、後に付くが全く道を譲る気がないようだ。言葉も通じずイライラして付いて行くが、良く見ると登山でない格好の人が殆どだ。これでは登山マナーを求めるのは無理な相談だ。ジグザグ道に入り少し広いところがある毎に強引に追い抜き、抜き切ると漸くスッキリした。
合野越（ごうやごし1,025m’）の広場に出ると飯盛ヶ城(1,067m)の草山の姿が美しい。正面登山口への道（本道）と分岐し西登山口への下山路に入った。飯盛ヶ城へ登路はあるがもう立寄る余裕はない。鞍部（約1,000m）から西に下り草原帯に出ると林道跡に水場がありこれから登ろうという場合には有効だろう。再び草原の中の道に入ると由布岳、飯盛ヶ城の姿が雄大に見えた。明確な踏み跡を辿っていくと南へ南へと振ってしまい振り返ると何処で分岐したのか草原を横切る踏み跡が続いている。林道に飛び出し軌道修正し北に進み正規の道に戻った。樹林帯に入り高度を下げると砂防ダムの工事現場に出て急な泥濘道となった。人家が現れると岳本の集落西登山口に到着した。
F澤さんはバテてゆっくり休憩の後、駅までの1.6�劼鬟丱垢望茲襪弔發蠅琶發い討い襪伐�をスーと行ってしまい結局駅まで歩いて行くことになった。駅前の食堂で慌しく生ジョッキで打ち上げ、17:27の列車で長者原に入るF澤さんと別れ、17:05の特急“ゆふ”で博多経由の帰路に着いた。新幹線に乗換え自宅に着いたのは23時前だった。
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