歴史の道百選「蒲生峠」、古代と中世の歴史が残る二上山【岩美町、鳥取県】
兵庫県
鳥取県
otoh
体力度について
- GPS
- 03:15
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 592m
- 下り
- 593m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 3:46
�ヽ�生峠
一寸法師の館 1032 ― 神堀の県道31号分岐点 1039 ― 道百選の石柱 1044 ― 分岐・橋を渡る 1050 ― 石畳道標示 1058 ― 山の神への古道の分岐 1104 ― 蒲生峠側の石柱 1121 ―峠のあずまや 1122 ― 蒲生峠・県境 1125 ― 蒲生峠側の石柱 1129 ― 山の神への古道の分岐 1145 ― 石畳道標示 1155 ― 小休止 1206/1210 ― 道百選の石柱 1212 ― 神堀の県道31号分岐点 1216 ― 一寸法師の館 1223
��二上山
高野坂駐車場 1254 ― 高野坂古墳公園前の登山口 1256 ― コンクリート舗装路終点・小橋 1300 ― 石仏 1305 ― 尾根の道標 1312 ― 立岩山分岐点 1320 ― 山頂手前の平地 1329 ― 二上山山頂 1331/1336 ― 尾根踏み跡へ進入(道間違い) 1344 ― 尾根の道標(ルートに復帰) 1355 ― 石仏 1402 ― 小橋 1408 ― 高野坂古墳公園 1413/1417 ―高野坂駐車場 1418
●行動時間
��1:51＋��1:24＝3:15
| 天候 | 曇り、小雨、雪 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
（鳥取泊地＝一寸法師の館駐車場） 駐車場―蒲生峠―駐車場 （一寸法師の館駐車場＝高野坂駐車場） 駐車場―二上山―駐車場 （高野坂駐車場＝米子家） ●登山口へのアクセス ○一寸法師の館 ・山陰近畿自動車道「岩美IC」を降り、国道9号を道なりに兵庫鳥取県境方面へ。県境の約2km手前、進行右側にある施設。施設前の駐車スペースに駐車できる。一言お断りが妥当かと ○高野坂駐車場 ・山陰近畿自動車道「岩美IC」を降り、国道9号を道なりに兵庫鳥取県境方面へ。ほどなく現れる道の駅「きなんせ岩美」のある交差点を右折。暫く走り、「岩美広域農道」への案内標示を見て右折。およそ800mで高野坂駐車場がある ・いったん駐車場を出て登る側へと進み、右に高野坂古墳公園を見た左側に登山口がある （2025.3現在） |
| コース状況／ 危険箇所等 |
○一寸法師の館〜蒲生峠 ・国道から旧山陰道に繋がる里山道へと入るまでは舗装された歩道歩き。里山道も暫くは舗装路だが、すぐに山道へと変わる。あとは緩い登りをる ○高野坂駐車場〜二上山 ・中国百名山にも選出されている山だが、コース中にテープ誘導はまったくない。中間に当たる福部方面からの踏み跡との合流点には道標があるが、それ以外には何もない。とはいえ、踏み跡の不明瞭なところも限られているので、地図とにらみ合わせながら進みたい ・といいつつも、帰りに道誤りをしてしまった。尾根沿いの踏み跡に吊られた。それは境界地籍踏査の跡のようで、登山ルートではなかった。しかし、踏査ルートにはテープ誘導があるため、それに吊られないようにしたい （いずれの記述も2025.3現在） |
| その他周辺情報 | ●買う、食べる ○国道9号に入って程なくのところにある道の駅「きなんせ岩美」にはコンビニや食事処も併設されている。蒲生峠方面では、さらに岩井にもコンビニがある ●日帰り温泉 ・岩井温泉に複数ある温泉宿の中には日帰り入浴サービスもあるようだ。秘湯とされており、“ゆかむり”という独特の入浴法があるようだ ・鳥取市内には、いくつかの銭湯や日帰り入浴施設があるようだ （いずれの記述も2025.3現在） |
写真
拍手【蒲生峠：一寸法師の館にて】
【蒲生峠：一寸法師の館〜歴史の道百選入口】
昭和53年まではそちらが国道でした
【蒲生峠：一寸法師の館〜歴史の道百選入口】
下った先には案内板が見えます
【蒲生峠：一寸法師の館〜歴史の道百選入口】
【蒲生峠：歴史の道百選入口にて】
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
積雪は橋までの約100m間でした
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
なかなかサバイバル
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
山道に変わります
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
地理院地図よりも上部での分岐です
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜蒲生峠】
初代は不届き者に持ち去られたそうな
【蒲生峠：蒲生峠にて】
残雪を酒ながら歩いていたので気づきませんでしたが、ベンチがあります
【蒲生峠：蒲生峠〜歴史の道百選入口】
【蒲生峠：蒲生峠〜歴史の道百選入口】
落ち葉に埋もれてしまい、確認することも難しい状態です
【蒲生峠：蒲生峠〜歴史の道百選入口】
本数がありますので山行きにも使えるかも
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜一寸法師の館】
小雨の中、行きには見えた峠方向もガスっています
【蒲生峠：歴史の道百選入口〜一寸法師の館】
雨の切れ間をついて登ります
【二上山：高野坂駐車場にて】
【二上山：高野坂古墳公園にて】
特に標示はありません
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
暫く細い舗装路が続きます。尽きたところに左手に小橋。
これを渡って山道へ。小橋は落ちてしまっています
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
尽きたところに左手に小橋。
これを渡って山道へ。小橋は落ちてしまっています
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
この道は山登り用というわけでもなさそうです
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
【二上山：高野坂古墳公園前〜分岐の道標】
ここを直進して下ると福部に至るとのこと
【二上山：分岐の道標にて】
【二上山：分岐の道標〜山頂】
この辺りだけ鳥取市と岩美町の境界線です。
境界杭があります
【二上山：分岐の道標〜山頂】
【二上山：分岐の道標〜山頂】
【二上山：分岐の道標〜山頂】
【二上山：分岐の道標〜山頂】
直下の階段は5セットありました
【二上山：分岐の道標〜山頂】
晴れていれば素晴らしい光景が見られたであろうに
【二上山：二上山山頂にて】
20m四方程度はありましょうか
【二上山：二上山山頂にて】
ゆっくりするのは諦め、下山します
【二上山：二上山山頂にて】
こんなによく見えたかなと思ったらルートを外れていました
【二上山：山頂〜分岐の道標】
【二上山：分岐の道標にて】
木段があります
【二上山：分岐の道標〜高野坂古墳公園前】
雨降りの時にはここはぬかるんで歩きにくいです
【二上山：分岐の道標〜高野坂古墳公園前】
感想
○蒲生峠
天気予報の悪い中、鳥取県の東端へと向かった。
鳥取で早朝にご用があったので、そのあとで行けるところへ行くことにした。なるべく米子から遠いところを目指したいが、那岐山のような奥地の山々はまだ雪深い。15年前の5月に畑ヶ平から扇ノ山を目指したものの踏み跡のない雪面に断念したこともある。まして今年は山の積雪が目についた。
そんなこんなを考え合わせて標高の低い岩美の山を目指すことにした。
町の施設でもある一寸法師の館でクルマを駐め、国道歩きでスタート。しばらくは蒲生峠をトンネルで抜ける国道9号を歩く。峠の方向を見やると、牛ヶ峰山付近であろうか、山の高いところはまだ真っ白だ。
神堀の交差点の先で農道へ。国道から農道へと下っていくと案内標示があり、歴史の道百選の案内がある。蒲生峠を通る道には歴史的な変遷があり、歴史の道百選に選定されている今回歩くルートのほかに、明治期の国道改良ルート、二度目の改良ルート、現在のルートがあるようだ。そのうち最初の改良ルートは没しており、二度目の改良ルートは蕪島を経由する県道として現存し、蒲生峠ではこの道と邂逅することになる。現在のルートはトンネルによる改良ルートで一寸法師の館から歩いてきた道だ。
農道に入って暫くすると、急に道筋が残雪に覆い隠された。この先を懸念させたが、小橋を渡ると雪はなくなり、代わりに倒竹が行く手を阻む。まるでこの先へと進むやる気を試すかのようにハザードが続く。
その先で舗装路は終わり、山道に。それでもかつての街道筋だけあって、緩勾配、幅広の道筋が続いている。
やがて石畳道の案内の建つあたりに着く。石畳が残るとされ、掲示板にある写真を見るときれいに敷き並べられているようだが,落ち葉が埋め尽くしており今ひとつ雰囲気が異なって見える。
その先も穏やかな道が続く。しばらく行くと山の神への古道の分岐点がある。国道地理院地図の分岐よりもかなり山側だ。さらに進むと地理院地図のルートからは外れていく。かつての改良ルートに近づいているのではないかと思うがそれはよく分からない。何度か残雪を踏みしめ、峠下の石柱へと到着。
石柱から進むと蒲生峠のあずまやがあり、あずまやの先には県道となった旧道が横たわっている。その旧道脇に、一台の軽トラが駐まってドライバーが休憩している様子がうかがえる。
県道を歩いて県境を越えてみる。境界が一番高くなっており、標記では、標高356mとなっている。
往路は来た道を引き返す。途中からは小雨模様になる。石畳の標示あたりで雨具を装着。
残雪を抜け、舗装路となってすぐにある国道下のボックスカルバートの中で雨宿りを兼ねて小休止。
小降りになったのを見て国道歩きへ。小雨のせいで、行きには見えていた山並みがガスに消えている。
山陰近畿道開通のおかげもあって、県境を越えた移動も早くなった。言わばそれが県境ルートの最新版なのだが、今や主役ではなくなった蒲生峠が県境越えの往来を支えてきた歴史を知るいい機会になった。
○二上山
小雨は降り止まず、ひとまず高野坂駐車場へと向かう。お昼を食べながら様子をうかがっていると、どうにか降り止み。
古墳公園を見ながら出発点へ。入口には特段の標示がないが、ほかには入口らしきものもないのでここだろうと推し量って進入する。
しばらくはコンクリート舗装された細道が続くがすぐにそれは尽き、左手へと小橋を渡り斜面の道へと続く。先ほどまでの雨のせいもあろうが、ルートは流れとなってぬかるんでおり歩きにくい。しかし、それも長くは続かず、石仏が現れたら再び緩やかな道取りに変わる。
やがて分岐点にさしかかり、区間中唯一の道標が現れる。直進すると福部へと下ることができるようだ。標示を見て右へと進路を変える。しばらくは緩い沢筋を歩く。沢奥で急な階段道が始まり、登りきったところで尾根道になる。見れば、ここに来てようやく赤テープが現れた。さらにここには立岩山への分岐点もある。立岩山は二上山の2つ隣にある山で標高は393m。立岩山までの間にある峰も標高では二上山よりも高い345mある。
その先で小ピークを越え、一旦下ってから山頂への取り付きへ。最後は急な階段道を5度繰り返して山頂に立った。山頂直下の階段道は、城造成のために山を切削したためにできたもののようで、階段を越えるごとに平地があるのはそのためのようだ。
山頂もかつての天守跡であるからなのか、平坦な広場となっている。晴れていれば周囲の眺めも存分に楽しめるのであろうが、殆どはガスに消されている。立岩山方面の先に海が見えるのがなぐさみだ。
と思っていたら、小雪がボタボタと降り始める。いくら低山とはいえ、ルートが新雪に埋もれるのは御免被りたい。そそくさと下山に遷った。雪はぼた雪だが、温度が下がっていないためか、積もる気配はなさそうだった。
あまりストップせずに歩いて行くが、山頂付近で目についた赤テープを頼りに歩くうちに、どうにも先ほどとはルートの雰囲気が違うように感じる。地図を確認すると、ルートを外していることに気がついた。しかもすでにかなり歩いている。
戻るのが定石だが、地図を改めて見て考えた。今間違って歩いている市町境には地籍杭も赤テープもある。さらには踏み跡もついており、明らかに最近歩いた形跡が感じ取れる。しかもこのまま歩いて行くと、先ほどの福部ルートとの分岐点付近に至ることは自明だ。地理院地図の等高線幅を考えても、ひどい急崖が現れるようなこともなさそうだ。まずはこの踏み跡を辿ることにした。
と、じっくり考えたわけでもないが、踏み跡や、杭、赤テープを見失わないように注意しながら進むと、ほどなく行きの沢筋ルートが視界に見え始め、ほどなく分岐点の標示へと到着、無事にルートに復することができた。
登山口の古墳公園で休憩。山頂は中世の山城だが、この辺りは古墳時代の遺構が出た場所のようだ。かつてはこの辺りにも人の営みがあったと思うと不思議な気がする。今ではただの山中に過ぎない。
駐車場に戻ると、もう一台駐車している。山では遭わなかったのにと思ったが、単にクルマで一休みされているだけのようだ。
小雨は続いている中帰路へ。
今日は歴史に触れる山行きであった。
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