【白山】第2の「氷の滝壺」なるか? 冬の紅滝を見に行く

 石川県
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								- GPS
- --:--
- 距離
- 21.4km
- 登り
- 1,620m
- 下り
- 1,623m
コースタイム
| 天候 | 晴れ | 
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 | 
| アクセス | 利用交通機関: 
																																								自家用車										
																																																 大杉谷林道は起点のヘアピンカーブの300mほど手前で除雪が終わっている。除雪終了点付近は除雪の邪魔になるので駐車しないほうがよいと思われる。 | 
| コース状況/ 危険箇所等 | ・ 悪雪を警戒してスキーではなくスノーシューを使用したが,予想以上に雪のザラメ化が進んでおり,むしろ滑りやすそうな雪質で,スキーで来なかったことをかなり後悔した。まあスノーシューも好きだからいいけど。ラッセルはスノーシューで足首くらい,急斜面ではスネくらい。 ・ 紅滝(にじたき)を見に行くために鳴谷を下降し目附谷を歩いたが,本来は冬期に谷底を歩くことは雪崩の危険が大きいため登山上の禁忌とされている。今回は,直近の降雪から数日が経過していること,また当日も新しい雪崩デブリを見なかったことからある程度雪が安定していると判断して行動した。 ・ 大杉谷林道はかなり雪が多い状態で,特に上部は道形がわかりにくくなっている。雪崩により片斜面は何箇所かできているが通過は可能。 ※ 国土地理院の地形図では,目附谷に描かれている2つの滝記号のうち上流側のほうに「紅滝」と書かれていますが,実際には下流側のほうが一般に紅滝と呼ばれている滝です(上流側のほうは一般的には「二重滝」と呼ばれている)。また,5万分の1地形図には「紅滝」に「にじたき」とルビがふられています。なお,「紅滝」の滝名については諸説あり,詳しくは以下の記録の感想欄を参照してください https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2563161.html | 
写真
装備
| 備考 | スノーシュー使用。ピッケル,アイゼンは携行したが雪が緩んでいたため未使用。 | 
|---|
感想
					 冬季白山の奇景といえば,百四丈滝の「氷の滝壺」があまりにも有名である。百四丈滝と並ぶ(?)白山の秘瀑である目附谷の紅滝(にじたき,落差40m)も,それなりに規模のある直瀑だし,それなりの標高にあるし,もしかしたら同じようなスペクタクルが期待できるのではないか。そう考えて,2月に続いた寒波が明け,最後の大雪から数日を経てある程度雪が安定したのではないかと思われる今週末,紅滝まで行ってきました。
 冬の紅滝に対面しての第一印象は,「無雪期に見た時よりも,なんだか妙に小さいなぁ…」 しかし,その原因は滝を眺めているうちにすぐに分かった。なんと,落差40mある紅滝のうち,大半の30mまでが雪渓の下に埋もれていたのである。つまり,目の前に露出しているのは,滝の最上部,落ち口に過ぎなかったのだ。自分の足下には,高さ30mぶんの滝壺の暗黒空間が隠れている…。日常的な想像力を超えた今年の白山の豪雪ぶりに,それだけで絶句してしまった。
 露出している水流の周りはモコモコした蒼氷が取り囲んでいるのも確認でき,もしかしたら不完全ながら百四丈滝のような「氷の滝壺」が発達しているのかも? 大量の雪に埋もれてしまっていて,はっきり確認することは難しかったが,もしこれが氷の滝壺に近いものだとしたら,その高さは何と30mあるということになる。そんな可能性も期待させてくれる冬季紅滝の眺めだった。
 余談ですが,下山中,イノシシに襲われました。
 雪に埋もれた大杉谷林道を下っていくと,林道から一段下の斜面を,一頭のイノシシがラッセルしているのに出会った。冬の登山でラッセル中のイノシシに会うのは珍しいことではないので,ああイノシシか,という感じで通り過ぎようとしたのですが,イノシシに背中を見せる形になったのがいけなかったのかもしれない。あるいは,たまたまイノシシが向かおうとしていた方向をふさぐ形になってしまったのかもしれない。急にイノシシがこちらに突進してきた。最初,手にしていたストック(残念ながらピッケルはザック取り付け状態)でイノシシを叩いたものの,全く効かず,イノシシは依然として突進してくる。仕方なくスノーシューで蹴りつけたが,イノシシは雪の中で転びながらも再び起き上がって向かってくる。5,6回必死に蹴ったところで,やっと退散してくれた。
 やはり野生動物に対して油断してはいけないと痛感した。無頓着に通り過ぎようとするのではなく,まず立ち止まってイノシシを見送るべきだったかもしれない。イノシシの突進で牙に突き刺され亡くなった人もいるのだ。無言でこちらに向かってくるイノシシの眼は殺気に満ちていた。これからは,「あ,イノシシだ,かわいいなぁ」なんて軽く思わず,丁重に接するようにしようと思いました。
					
コメント
この記録に関連する登山ルート
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19枚目の写真からして、無雪期に紅滝が遠くから見え始めたときの画角とは全然違いますね!
今年目附谷を遡行するのは困難を極めそうですね笑
とにかく風景が違いすぎて、終始同じ場所に見えなかったです。この分だと二重滝なんかは完全に埋まってるのでは😅
今年はどの谷も雪渓が遅くまで残りそうですね〜。恐怖の雪渓くぐりの年になるかもしれません…
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