伯太の比婆山、東伯耆の羽衣石山と馬ノ山【安来市、湯梨浜町】

- GPS
- 03:22
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 564m
- 下り
- 565m
コースタイム
- 山行
- 8:31
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 8:50
(1)比婆山
横屋参道入口駐車場 720 ― 久米神社里宮 721/723 ― 鎖 733 ― 社日山展望台 735/737 ― 雨具装着 744/748 ― 玉抱石 752/754 ― 社祠峰 755/759 ― 御陵峰・奥宮 801/803 ― 清水掻登山口 813 ― 参道入口 817 ― 久米神社山里宮 827/832 ― 横屋参道入口駐車場 833
(2)羽衣石山
羽衣石城趾登山口 1341 ― 八幡神社分岐 1342/八幡神社往復/1345 ― 羽衣池分岐 1351/羽衣池往復/1358 ― 天女のあしあと 1401 ― 帯曲輪・模擬櫓 1405/1408 ― 羽衣石山山頂・城址 1410/1418 ― 天然の塁壁 1428 ― 羽衣石城趾登山口 1431
(3)馬ノ山
ハワイ夢広場駐車場 1452 ― 山陰道乗越 1500 ― 馬ノ山方面分岐 1507 ― 馬ノ山公園駐車場 1517 ― 馬ノ山山頂 1520 ― 9号古墳 1523 ― ハワイ風土記館 1525/1536 ― 3号古墳 1544 ― 西蓮寺 1548 ― 橋津川水門 1553 ― ハワイ夢広場駐車場 1608
●行動時間
(1)1:13 +(2)0:50 +(3)1:16 =03:19
| 天候 | 比婆山)小雨、霰、羽衣石山と馬ノ山)曇り、晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(米子家=比婆山横屋参道入口駐車場) 駐車場―久米神社里宮―社祠峰―比婆山久米神社奥宮―清水掻登山口―久米神社里宮―駐車場 (比婆山横屋参道入口駐車場=米子家) ○午後 (米子家=羽衣石城趾登山口) 登山口―八幡神社―羽衣池―羽衣石城趾―登山口 (羽衣石城趾登山口=ハワイ夢広場駐車場) 駐車場―馬ノ山―ハワイ風土記館―駐車場 (ハワイ夢広場駐車場=米子家) ●登山口へのアクセス ○比婆山:横屋参道入口 ・JR安来駅西から南へと向かう県道9号を進みおよそ15km、伯太町横屋に着く。「比婆山」の標示に従い右折するとすぐの道脇左側に駐車スペースがある。駐車は5,6台か。無料 ・登山口は駐車箇所から橋を渡った久米神社里宮の中にある ・県道9号沿いのさらに南に峠之内参道入口があるが、こちらは駐車箇所はなさそうに見える。近いので横屋から歩いてもいいと思われる。尼子コースの入口となる清水掻登山口には横屋の駐車場よりも広い広場があり、十分な台数が駐車できると思われる ○羽衣石山:羽衣石城趾登山口 ・倉吉駅前と青谷を結ぶ県道22号。この県道と東郷湖西側を流れる羽衣石川が交わる交差点が羽衣石の入口。羽衣石川西岸の信号交差点にて南へと入れば羽衣石に至る。羽衣石城趾への入口には標示がある。それを終点まで上がれば駐車場のある登山口 ・地元による手入れがなされており、登山口には10台以上は駐められそうな駐車場が三段に渡って整備されている ○馬ノ山:ハワイ夢広場 ・国道9号、国道179号、県道185号、県道234号を伝いハワイ夢広場へと至る。ハワイ夢広場の周りには広場、テニスコート、多目的公園などもあり、駐車場は複数ある ・今回はハワイ夢広場駐車場を利用したが、山頂や風土記館に行くだけであれば、山頂部、風土記館の駐車場を利用するほうが分かりやすい。いずれも数台は駐車できる (2025.1現在) |
| コース状況/ 危険箇所等 |
○比婆山(横屋参道、尼子コース) ・横屋参道は木段のあるところもあるが、殆どは土の掘割道。よく歩かれているのだろうが掘り込まれて歩きにくくなっているところが多い ・社日山展望台、玉抱石などの見どころへの分岐点には標示がある。 ○羽衣石山 ・八幡神社を経由するルート、羽衣池へのルート、天然の塁壁を経由するルートのいずれについても木段なども整備された道。いずれも段のある箇所は細くて斜度がある ・分岐点には道標も整備されている。山頂に山名標は見当たらないが、城趾である旨は複数ある ○馬ノ山 ・そもそも車道歩きであり、特段の標示は見当たらなかった。最高点は10号古墳の頂上となっているようだ。古墳の上を含め山名標らしきものも見当たらなかった ・風土記館にある展望台からは日本海側、東郷池越しに見る山側、大山側など四方の眺望が楽しめる (いずれの記述も2025.1現在) |
| その他周辺情報 | ●買う、食べる ○比婆山 ・コンビニ、飲食店は伯太町東母里にある ○羽衣石山、馬ノ山 ・湯梨浜町や倉吉の市街地が近いので、コンビニや飲食店は県道沿いなどにある ●日帰り温泉 ・どこが近いのかは不詳だが、安来には広瀬温泉、東に向かえば法勝寺温泉、さらには皆生温泉など湯には事欠かない ・湯梨浜町には羽合温泉、東郷温泉があり、ところによっては日帰り入浴も扱っているようだ (いずれの記述も2025.1現在) |
写真
感想
1 比婆山
比婆山というと広島県北に位置する比婆山が有名だ。古事記にまつわるイザナギノミコトを祀った地についてはそちらも名乗りを上げている。しかし、古代史の専門家の中では、古事記にある比婆山は安来市伯太町にあるこの山となっているようだ。
午前中のご用のこともあって早朝に家を出発。当初の天気予報では曇りとのことだったが、時折雨粒がクルマのフロントガラスを濡らす。今一つの空模様だが、短時間コースでもあるので行ってみる。
比婆山の入口となる久米神社里宮は、村の鎮守としては大きすぎる身なりで、イザナギノミコトにまつわるだけのことはある。朝早すぎたのか、拝殿もまだ開いておらず、まだ白熱電灯も灯されている。
「登山口」の 標記を見つつ右の石段を上る。ところが石段の上で道は途絶えており、獣道のような踏み跡が上部へと続いている。神々しい山だけに最初から試練だなと思って登っていったが、ほどなくしっかりとした登山道に出た。どうやら看板の左手に道があったようだ。帰りに確認しよう。
その後も急な登りがしばらく続く。落ち葉に満たされた掘割道だ。斜度が落ち着くと「社日山(展望台)」とする分岐案内が現れる。登ると、比婆山山頂部や伯太川筋などが見える。
山頂手前には「玉抱石」分岐がある。行ってみると穴の開いた石がゴロゴロしている。人工的なものではなく火山活動によるものだそうだ。
社祠峰に到着し、石の鳥居をくぐって広場のような山頂部を横切っていく。かつては禁足地であった御陵峰の遥拝の場であったようで、社殿の跡が残されている。片隅のあずまやで一休みをして陰陽竹というオリジナリティのある種をまざまざと見たりする。そして、いよいよ奥宮のある御陵峰へと進む。
社祠峰から御陵峰はあっという間にたどり着く。奥宮は江戸時代創建のままとのことで、里宮よりも小ぶりではあるが、厳かだ。背後にはイザナギノミコトが葬られた御陵地がある。
奥宮からは尼子コースを下降。こちらは急斜度の一本道。段付けもない。小雨の中ではぬかるんで滑りやすく、歩きにくい。
わずかに10分余りで広場へ。ここからは車道になる。家が見えてくると生活道に合流し、あとは周回して里宮に戻ることになる。
途中、地元のおばさまとすれ違う。よく来られた、神社は開けたからお詣りしていってくださいと言われた。言われずとも登山口確認のためにもう一度立ち寄ろうと思っていたのだが、改めてお詣りすることにした。それにしても、先ほどのおばさまは、近くもない神社の開け閉めを毎日のようになさっているのであろうか。地域に大切にされていることは素晴らしいことなのだが、果たして2050年にはどうなっているのであろうか。
里宮に行ってみると、確かに拝殿は開いており、神器であろうか、鏡なども並べられているのが見える。いっぽう登山口だが、やはり看板の左側には道があるようだ。石段があるばかりに釣られてしまったが、思い込みや錯覚というのは危険なものだ。
2 羽衣石山
ご用を終えても米子の天気は今一つ。改めて天気予報を見て急遽行先を倉吉に変更することとした。浜田エリアまで行っても天気はより良好だったのだが、昼出発ではさすがにロスタイムが大きすぎる。途中で人気のラーメン屋に立ち寄り、湯梨浜町の山へと向かった。
JR山陰本線のトンネルに挟まれた踏切を超え、生活道を上っていくと「羽衣石城址」の案内が現れ、それを進む。終点には整備の手が存分に入っており、広すぎる駐車場にポツンと一台だけを駐めて出発。
いきなり急斜度の階段が始まり、その途中に八幡神社への分岐点がある。立ち寄ってさらに先へ。その先も段付けは続くが、なにせ斜度があるので、短いながらなかなか大変だ。さらに途中には羽衣池への分岐があり、そちらへと向かう。段付け整備はされているが、へつりは今や痩せてしまっており歩きにくい。たどりついた池には「お茶の水の池」と名付けられているものの、そこに立つ由緒書きには天女の羽衣伝説が示されており、ここが羽衣の池だと思われる。山中だけに大きさは知れているが、山城の主にとってはありがたいものだったであろう。
さらに一登りで「天女のあしあと」と称する大岩があり、最後の急な登りで山頂部の一角に出た。最初にあるのは「帯曲輪」と呼ばれる狭い平坦地で、そこには模擬櫓も設置されている。登ると日本海の眺めが得られる。上を見ると、模擬天守が見えており、低いとはいえこの急峻な山中にこんな天守が本当にあったのであろうかと感じさせられる。
行ってみると、山頂部は広場のようになっており、かつての城跡というのもうなづける。模擬天守には入ることができないようだ。周囲には城址を示す標示がいくつか置かれている。復元天守は城の末えいが設置されたとのこと。関が原に敗れた武将の末えいが健在というのも驚きだ。
城からは東斜面の道で下降。こちらもずっと階段が続くが、途中からは緩やかな斜面の道になる。塁壁など耳慣れないものもあり、見どころはある。
そこからさらに下ると小川沿いとなり、小川が現れるとすぐに先ほどの駐車場へと降り立った。コンパクトなハイキングコースだった。
誰もが訪れるハイキング地にしたいのであろうが、階段がやや急すぎる気もする。短い割には疲れる山だ。
3 馬ノ山
羽衣石山からほど近い馬ノ山へと向かう。
クルマを走らせる道路は東郷池の西縁を進む。天候もよく、山陰らしくない明るい雰囲気の中を行く。やがて現れる「ハワイ夢広場」に車を駐めて出発。
ハワイとは、そもそもここは羽合町だったことから名付けられたものだ。陽光の中だと雰囲気も明るめになるので名にそぐわないこともない。
そんな中、ロードハイキングに出発。変哲もない舗装路をじりじりと登っていく。大した斜度ではないはずだが、土の道を歩くよりも疲れるように思う。
山陰自動車道を跨ぎ、三叉路からは馬ノ山方面へ。すでに高度は80mを超えており、目指す山頂が目の前に見えている。山頂はほとんど同じ高さにあることがわかる。丘陵帯を縫うように走る舗装路は殆ど水平で、緩やかなカーブを描いている。
最後に残る高低差を一気に登り、山頂の駐車場へ。目の前に見える最高点を目指して登ってみると、最高点には「10号古墳」との標示があり、傍らには三角点も置かれている。古墳の上が山の頂上になっているようだ。
古墳の上でゆっくりするのは気が退ける。少し先に見えるハワイ風土記館まで行くことにした。
風土記館と名はあるが造りは展望施設となっており、上階へと行けば四方の展望が得られる。日本海側や東部、北部の山々は結構見えるが、大山や蒜山方面は厚い雲に覆われている。中には旧羽合町が作成した将来ビジョンの模型もある。夢は合併後の町にも引き継がれたのであろうか。
風土記館を出て、再び舗装路を歩き始める。今度は海へ向かっての下りだ。あたかも海へと飛び込んでいくような下り坂だ。なかなかの下山路だ。
緩やかな下りを進むと、途中には古墳が次々に現れる。最大の4号墳はやや脇道へと外れているようだが、道脇にある3号墳なども多数の樹木に覆われ霊力を感じさせる。
最後は橋津川沿いを遡りハワイ夢広場へと帰着。
日差しの残る中、家路についた。
米子に来たら小雨。大きくはない鳥取県だが、天気は一様ではない。
なんとなく、山陰は広いなと思った。
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