生保内川とシトナイ沢の間の尾根 P782まで

- GPS
- 04:56
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 640m
- 下り
- 639m
コースタイム
- 山行
- 4:47
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 4:57
天候 | 曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
装備
個人装備 |
駐車地点から生保内川に下りるまでワカン。以後はスノーシュー。
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感想
秋田県美郷町の山岳写真家・大川清一氏の作品の一つに、秋田駒ヶ岳山頂から撮影したという「黎明の和賀山塊」がある。中央奥の女王・羽後朝日岳を守る前衛峰・志渡内畚(シトナイモッコ)に向かって、遥かな稜線が左右にうねりながら伸びている。志渡内畚に対する個人的な思い入れもあって、氏の作品の中では最も好きな一枚だ。
生保内川とシトナイ沢に挟まれたこの長い尾根は、やがて志渡内畚の北東稜となる。昨年はシトナイ沢を渡渉してからこの尾根に上がり、志渡内畚北東稜に取りついた。その時に、この尾根自体の魅力を強く感じた。優先順位の高い宿題の一つになった。
ただ、尾根の末端に取り付くには、生保内川の渡渉というハードルがある。そもそも尾根末端まで行くのに、雪崩のリスクの高い生保内川沿いの道を辿る必要がある。だが生保内川の沢登りをする人たちは、国道46号から大平沢を下って入渓するということを、昨年知った。自分でも大平沢を下ることが可能なのか、そして生保内川を渡渉することができるのか、まず下見をしたい。十分に明るくなってから出発した。
結論は、今回帰りに辿ったルートが良いことがわかった。大平沢は最初の堰堤脇のトラバースが、滑落のリスクがある。次の堰堤では右岸側に植林帯の尾根が見えたので上がったが、生保内川との出合いに下りる末端が急斜面で、左手(大平沢寄り)をクライムダウンした。帰りの際は、なんとそこにトラロープがあるのを見つけた。
生保内川の渡渉については、持参したウェーダーを着る必要もなく、石伝いに渡ることができた。ただ、雪解けが本格的になれば、渡渉は難しくなるだろう。渡った後、尾根に取りついたらこっちのものだというフレーズが頭に浮かぶが(笑)、実際はなかなか進まない。
それでも標高が上がると新雪の下の雪面が締まってきて、楽しいスノーシュー歩きとなった。時間の制約があってP782で引き返したが、尾根の雰囲気は十分に味わうことができた。地森や下地森の姿が目を引く。
戻りの国道への登り返しには、杉林や防護壁の下部を通った。作業道と思しき道型には、長い年月を経たせいか雑木があって邪魔にはなるが、安全に通過できる。もちろん、雪崩には要注意。
尾根を歩き通す宿題は、自分にできるのかどうか、正直わからない。しかし秋田には貴重な、雄大な周回ルートの手がかりはつかむことができたかなと思う。
コメント
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特に大平沢の急下降や帰路の登り返しは軟雪で大変でしたね。
これで北方稜の細く長い尾根末端部も明確となりましたので、時期と残雪状況を選べば、貴兄の脚力ならいつでも本峰(志度内)経由の日帰り周回も可能となりましたね。
稜線から望む秋田駒や羽後朝日、五番森等の県境のピーク等はいつ拝見しても感動かつ魅惑的で、楽しく拝見しました。
コメントいただき恐縮です。
下見ではありますが、本番がいつになるのか、あるのかどうかもわからないので、とりあえずレコ上げてみました
健脚者が雪の締まった時に歩けば、志渡内畚日帰りも可能かもしれませんね。私では無理なので、山中に泊ってこの長い尾根の雰囲気を味わえたらいいな・・と思います。
和賀山塊は白神山地に匹敵する面積の原生林が残されているとのことですが、この長い尾根はその核心部の一つと言えるかもしれません。生保内川によって隔絶されていることで、尾根上では林業の形跡が見受けられません。生保内川左岸側にわずかに杉林がありましたが・・
県境稜線と違って、登山の世界でも目を向けられることは無かったでしょう。堀内沢周辺は昔のマタギの猟場だったようですが、この生保内川とシトナイ沢の間の尾根はどうでしょうか。いずれにせよ、秋田に残された貴重な自然環境と言えそうです。
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