石割山・不老山
神奈川県
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静岡県
山キチどん
- GPS
- 15:31
- 距離
- 51.0km
- 登り
- 2,703m
- 下り
- 3,517m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 8:27
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 9:09
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:37
| 天候 | 雨一時曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2008年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
下山口：JR御殿場線谷峨駅 |
写真
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大平山山頂より
蘇峰台山頂にて
感想
1日目(1/12)： 雨一時曇り
近鉄高速バス“フジヤマライナー”は山中湖（水面標高981m）の西岸、山中湖村寺屋敷の“ホテルマウント富士入口BS”に停車する。ここは今回の登山口に持って来いの位置だ。ショボ降る雨の中、雨具を着込み暫く湖畔を北上した。先ずは大出山(1,102m)に登った。山頂には下車したバス停名になっているホテルマウント富士の白い建物が目立ち車道が続くが、少し避けてバンガローの林の中を登って行った。ホテルの車寄せを通過するときは一寸気恥ずかしい思いで、ホテルの東に位置する3等三角点「中野村(四)」のある大出山に到った。
東に進むと東海自然歩道が北の忍野村から上がってきた。指導標も完璧に整備されていた。ただ富士山の火山灰質の土が凍上し、今日の雨で溶けて靴が1センチ位沈み込む泥濘みだ。すぐに長池山(1,178m)に到着。山頂からの展望が良く眼下に山中湖、その向うに富士山が見える筈なのだが、雲に覆われその姿は見ることができなかった。山頂にはドコモの電波塔があり携帯は良く通じる。登山地図にも載っていないが、400m足らず先には飯盛山（1,190m）があり、こちらも展望の良い山だ。
降り続いていた雨が上がり天候回復を期待するが周りの山の雲はまだ厚い。一旦下った後、だらだらと登ると大平山(1,296m)に到った。2等三角点「大平山」がある。東屋も設置され、ハイキングに良さそうだ。芙蓉台別荘地が山中湖から斜面に点在し稜線にまで達している。さらに登ると展望良い平尾山に到った。登山地図で山頂の位置がはっきりせずその先にある1,318mの標高点かと思っていたが、尾根に乗りあがってすぐの展望の利く小高い所が最高点(1,320m)で山頂だった。御正体山へと続く尾根は徐々に標高を上げて樹林帯を進んで行く。登山道脇から「ブー」という鼻息の音、なんだろう？と辺りを見ると猪が左から旋回するように登山道の先10mほどを「ブー、ブー」言いながら走って行った。これぞ本物の猪突猛進、こんな近さで駆けていく猪を見たのは初めてだ。威嚇されずに済んだ。
石割山(いしわりやま1,412m)には6年前にも来た。展望が良く、上空には送電線が通っている。食事休憩をしようと目論んでいたが一面泥濘みでザックを下ろす所もなく行動食を食べただけで通過した。6年前の山行とは逆方向に進み展望がなくこれと云った特徴のない尾根道だった。この尾根の一本南側には甲相国境尾根が走りその谷間は道志道（どうしみち）と呼ばれる国道413号線が通っている。この両尾根が山伏峠で連結しており国道はこの下をトンネルで抜けている。峠付近では国道に到る登山道が両側に分岐していた。
また小雨が降りだした、山伏峠（標高約1,135m）から甲相国境尾根へと登り返した。大棚ノ頭(おおだなのあたま・1,268m)が結節点で登山道から巻道や作業道が何本も分岐しているが、左側の稜線道を辿れば山頂に通じていた。山頂には立派な標識があった。丁度1年前に鳥ノ胸山から縦走した時に来て以来の山頂だ。展望はなく笹の被った道を下ると分岐点で峠からの巻道に合流した。
東海自然歩道のしっかりした道に戻り山中湖、富士山の展望地である富士岬平（約1,170m）、高指山(たかざすやま・1,174m)を越え切通峠（1,050m）へと下った。昨年通った道もここまでで、再び処女ルートとなった。2.2�劼謀呂辰討世蕕世蕕氾个蠹緩ぬ撻瞭�（てっぽうぎのあたま・1,291m）に到った。草原状の山頂には真新しい山中諏訪神社奥宮の祠が鎮座していた。晴れていれば富士山が素晴らしいのだろうが、雲の中でどうしようもない。山頂標識には“明神山”と表示があるが三国峠東にも明神山があり紛らわしい。
三国山との間の三国峠（約1,165m）は山中湖と駿河小山を結ぶ道が越えている。150m程登り返して三国山(1,320m)に到った。甲斐、相模、駿河三国の境の山で現在の県境でもある。残念ながら樹林帯で展望はなかった。甲相国境となった尾根を進み楢木山(1,353m)、大洞山(おおぼらやま・1,383m・3等三角点「角取山」)と展望のない山を進み植生保護の柵で整備されたアザミ平に達した。篭坂峠への縦走路から分岐し畑尾山(約1,360m)、立山(たちやま・約1,330m)に足を伸ばした。どちらも展望はなく畑尾山には山頂標識すらなかった。
立山の南に少し下ると4等三角点「立山」（1,309m）があるが、下って登り返して来るのも億劫なので山頂で引き返した。アザミ平の分岐まで戻らなければならないと思っていたが立山と畑尾山の鞍部に篭坂峠への道があり短縮することができた。深く抉れた谷筋を下って行くとアザミ平からの道と合流した。篭坂峠には墓地があり、墓地の中を通って峠に到った。墓地の小屋の庇で、山道モードから車道モードに切り替え、さらに山中湖東岸の山中湖村平野へと向かった。
バス便もあるが本数少なく、湖岸の朝日丘で乗り換えの不便もあり、車道歩き5.6�劼魎差圓掘⇔拘曠譟璽�荘まで疲れた足を運んだ。冬場に泊まる人とてないだろうと思っていたが、この季節の山中湖はワカサギ釣りと富士山の写真を撮る人たちで結構賑わっていた。この日は写真屋が1人、釣り屋が6人、山屋は私だけという客層だった。広島から来た初老の男性（ヒワダさん）は月に1度は来るという超常連、宿の5歳の娘が懐き楽しそうだった。夕食に出たワカサギのてんぷらは美味かった。
2日目(1/13)： 曇り一時雪
新品の靴は買って2度目の山行、まだ足に馴染まず、昨日靴擦れを起こしてしまった。バンドエイドを貼って2日目の山行を続けたが一寸辛い。東電寮入口から山道に入るがすぐに車道に飛び出てしまう。車道がひと曲がりするとパノラマ台、ここは富士山・山中湖のビューポイントで朝焼けの富士山を撮ろうというカメラマンが大勢来ていたが、雨こそないものの富士は雲の中。同宿の広島の人も夜明け前から撮影ポイントに出掛けたが、諦めて帰ったようだった。
凍結した車道を歩き三国峠に達した。昨日稜線縦走で通った峠だ。同じ道を辿り再び三国山に登った。一日降り続いた雨は夜雪になり、ほんの1�伉�度の積雪だが気温が低いので解けずに残っている。昨日撮れなかった三国山山頂の写真を撮って本日の最高峰を改めて味わった。今日は甲相国境尾根を離れ相駿国境尾根を進む。少し下りだすと雪がちらつき始め防寒を兼ねて雨具の上だけ着た。暫く進むと稜線の張り出しに4等三角点「上野」を発見。少し下ると送電鉄塔があり切り開かれて雲は多いが甲相尾根の展望が良かった。鉄砲木ノ頭や菰釣山が見えた。
宿から三国峠への登りに歩いた車道は三国山の北側を巻き上野三角点の600m程先で出合い稜線の南側を並行して明神峠へと繋がっている。登山地図にはこの車道を歩くようなルートになっているが、稜線にも明瞭な道があるので稜線を進んだ。一つ小さなピーク(P983)を越える以外はほぼ下りで明神峠に到った。また車道に下りるがすぐに南に去って行き山道に戻った。下界から騒がしいバイク? の音が静かな山中に轟き渡る。騒音は絶え間なく続きうんざりさせられた。後で地図を見るとどうやら公道を走るバイクなどではなく、富士スピードウェイのレース場からの騒音のようだった。明神山(976m)は何の表示もなく樹林帯で知らずに行過ぎてしまいそうだ。雪は止んだが、時々ガスが掛かりすっきりしない。湯船山(1,041m)、白クラノ頭(978m)はいずれも展望はなかった。
峰坂峠(標高720m)と世附峠（よづくとうげ）の間は登山地図にはまた車道歩きのルートになっているが、この稜線にも登山道がある。悪沢峠（あしざわとうげ）から少し登ると“樹下の二人”と標識のあるピーク、以前は蘇峰台（そほうだい）と呼ばれていたらしく何故の改名か、ロマンティックなようで全く悪趣味な名前だ。伐採された山頂は展望が良く、着いた時は雲に隠れていた白クラノ頭や不老山は、昼食をしている間にくっきりと姿を現し、写真に収めることができた。
世附峠（標高約705m）は縦走路の最低箇所で不老山(928m)まで200m以上の登り返しとなった。登り始めてすぐに小さなピークにある3等三角点「峰坂峠」(745m)にご挨拶をして登り続けると前方に人影が見えてきた。今山行初めての人との出会いだ。猪や鹿ばかりしか出会わなかったので妙に人恋しい。また山市場、駿河小山を起点に多歩かれている山域に入ったことも実感できる。まず登り着いた所は不老山南峰(926m)で、振り返れば白クラノ頭や三国山、昨日登った大洞山も見ることができた。残念なのはその隣に見えるはずの富士山の姿がないことだった。山頂から南に駿河小山へ下る県境尾根が分岐しており、世附峠経由のルートも含めて駿河側からは4本ものルートがある。
県境尾根と分れなだらかな登山道を200m程北東に進むと不老山本峰(928m)に到った。折しも山頂には20数名の団体が宴会中で全く幻滅してしまった。小広い山頂に防火帯の切り開かれた部分に少し展望があるだけで南峰の方がよほど良かった。腹拵えを済ませ東へと下った。1.4�卍�進むと林道が交差し“番ヶ平”と道路標識が建っていた。その先に顕著なピークがあるが登山道からは外れていた。分岐点には「登山道ではない」と記されているが、作業道であろう明瞭な踏跡がありピークに達した。登山地図に番ヶ平と記されていたが栗ノ木日蔭山と云う山名があった。（標高867m）。分岐まで400m戻るのは、かったるいので南に続く尾根の樹林帯を突っ切り登山道に下りた。
後は只管山市場に向けて下るだけ、植林帯の中をジグザグに道は続き2.6�卻發�。河内川の本流に達すると山市場の集落（標高210m）だ。バスもあるが時間も早いし、距離も知れている。谷峨駅までの3.7キロは県道を歩くことにした。丹沢湖、玄倉に向かう西丹沢メインの道なのでそれなりの通行量はある。無人駅の谷峨駅には和歌山電鉄貴志川駅で有名になったスーパー駅長“たま”の如く猫が居ついて人が傍を通っても逃げもしない。そのうちに駅長に祀り上げられるのでは? 御殿場線に乗り3駅先の松田で降り“寄（やどりき）”行の富士急湘南バスに乗り換え宮地山麓の田代向で下車し今日の宿「平成館」に入った。温泉宿で24時間入浴できる。夕食には猪鍋と鹿料理が出て舌鼓を打った。
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