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Yamareco

記録ID: 7654847
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
関東

(途中撤退)奥久慈男体山 ブナの木ルンゼ(筆者勝手に命名)の前衛峰(バリエーションルート)

2025年01月02日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
06:06
距離
10.7km
登り
486m
下り
489m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:28
休憩
0:38
合計
6:06
距離 10.7km 登り 486m 下り 489m
9:20
51
10:18
10:42
213
14:36
50
15:26
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2025年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
恒例により西金駅に停めて歩きました。
コース状況/
危険箇所等
登はん要素の強いバリエーションルートです。
大円地山荘の裏の沢を、一般コースの出発点である橋のたもとから詰めました。するとやがて二股に分かれるので、左俣へ進みます。斜度がどんどん上がり、プチボルダリングを繰り返しますが、右岸(谷を見上げて左側)に上がって沢沿いの」の薄い薮を巻くほうが体は楽です。

やがて明るい枯れ沢をよじることになります。筆者が勝手にテーブルと呼んでいる巨大なチョックストーンの少し手前で右に伸びるの枯れ沢を登はんします。今回はこの枯れ沢の一番くびれたところまで攀じたところで引き返しました。

参考:
ブナの木ルンゼ(筆者勝手に命名)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7588944.html
ぶなの木ルンゼ(筆者勝手に命名)の前衛峰 途中撤退
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6568427.html

奥久慈岩稜を眺めるのは気分がいいが。今回は狂乱状態という感じでもなく、引き返そうかと何度も考えた。
2025年01月02日 09:25撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 9:25
奥久慈岩稜を眺めるのは気分がいいが。今回は狂乱状態という感じでもなく、引き返そうかと何度も考えた。
あけましておめでとうございます。心がぶれておりますがどうかお導きください。歩き始めに発達していた雲は散っていた。
2025年01月02日 10:04撮影 by  SH-M17, SHARP
1
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あけましておめでとうございます。心がぶれておりますがどうかお導きください。歩き始めに発達していた雲は散っていた。
大円地山荘裏の沢を詰める。ここの分岐点を左へ行く。右へ行くと、完全に詰めたことはないのだが、おそらく散々苦労した末、一般コースに飛び出すだろう。
2025年01月02日 10:48撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 10:48
大円地山荘裏の沢を詰める。ここの分岐点を左へ行く。右へ行くと、完全に詰めたことはないのだが、おそらく散々苦労した末、一般コースに飛び出すだろう。
枯れ沢を詰めずに右岸(谷を見上げて左側)の杉林を登高する。筆者が「木のひげ」と勝手に命名しているひこばえだらけの高木を過ぎると登はん要素が増してくる。
2025年01月02日 11:07撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 11:07
枯れ沢を詰めずに右岸(谷を見上げて左側)の杉林を登高する。筆者が「木のひげ」と勝手に命名しているひこばえだらけの高木を過ぎると登はん要素が増してくる。
イバラがちな、しかし薄めの薮を抜けて巨岩が埋め尽くす谷が再び現れる。
2025年01月02日 11:12撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 11:12
イバラがちな、しかし薄めの薮を抜けて巨岩が埋め尽くす谷が再び現れる。
筆者がテーブルと呼んでいるところの、巨大なチョックストーンが視界に入ってくる。ブナの木ルンゼ(筆者勝手に命名)を目指すならテーブルへ進むのだが、今日はここで右へ折れる。
2025年01月02日 11:22撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 11:22
筆者がテーブルと呼んでいるところの、巨大なチョックストーンが視界に入ってくる。ブナの木ルンゼ(筆者勝手に命名)を目指すならテーブルへ進むのだが、今日はここで右へ折れる。
この岩の谷を詰めるためだ。この写真を撮った場所がすでに45度程度の斜度があった。写真を見て思い出しているから、ここは楽勝だと勘違いしてしまう。
2025年01月02日 11:22撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 11:22
この岩の谷を詰めるためだ。この写真を撮った場所がすでに45度程度の斜度があった。写真を見て思い出しているから、ここは楽勝だと勘違いしてしまう。
途中に2本ある高木にほっとしながら高度を稼ぐと、最後はこのクラック気味のところへ行き当たる。昨シーズン筆者がルートファインディングしている最中に崩落したフットホールドのあとがまだ残っている(岩が黄色く変色している部分)。このクラックの中を登高するのも難しく。左側の壁と、写真に写っていない岩場との間で突っ張りながら高度を稼いできた。はじめてきたときにはザックを背負っては登ることができず。空身ではさらに進むことも危険すぎたので撤退したのだ。
2025年01月02日 12:13撮影 by  SH-M17, SHARP
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途中に2本ある高木にほっとしながら高度を稼ぐと、最後はこのクラック気味のところへ行き当たる。昨シーズン筆者がルートファインディングしている最中に崩落したフットホールドのあとがまだ残っている(岩が黄色く変色している部分)。このクラックの中を登高するのも難しく。左側の壁と、写真に写っていない岩場との間で突っ張りながら高度を稼いできた。はじめてきたときにはザックを背負っては登ることができず。空身ではさらに進むことも危険すぎたので撤退したのだ。
すでに正午を過ぎていたので、様子を写真に収めて引き返すことにした。ホールドとしてすこぶる大事な潅木が生えている。これが枯れているかどうかの確認もひとつの目的だった。写真撮影はこの潅木にスリングをかけて、ハーネスとつないで自己確保して行った。さもなければ両手を自由にすることなどできないような場所なのだ。
2025年01月02日 12:05撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:05
すでに正午を過ぎていたので、様子を写真に収めて引き返すことにした。ホールドとしてすこぶる大事な潅木が生えている。これが枯れているかどうかの確認もひとつの目的だった。写真撮影はこの潅木にスリングをかけて、ハーネスとつないで自己確保して行った。さもなければ両手を自由にすることなどできないような場所なのだ。
真ん中の岩のくぼみにはかつて岩がはまっていてホールドを取ることができたのだが、ここもルートファインディング中にホールドがすっぽ抜けて、通過は不可能だろうと一旦は撤退した。昨シーズンの状況がよく残っているのには少々驚いた。しかも岩が乾いている。今まで来たときはいずれも水がちょろちょろ流れていたよな。
2025年01月02日 12:04撮影 by  SH-M17, SHARP
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真ん中の岩のくぼみにはかつて岩がはまっていてホールドを取ることができたのだが、ここもルートファインディング中にホールドがすっぽ抜けて、通過は不可能だろうと一旦は撤退した。昨シーズンの状況がよく残っているのには少々驚いた。しかも岩が乾いている。今まで来たときはいずれも水がちょろちょろ流れていたよな。
潅木から手を離して今度は左の岩壁に肩を入れて、
2025年01月02日 12:06撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:06
潅木から手を離して今度は左の岩壁に肩を入れて、
右側の岩壁を足で突っ張ると何とか通過できるのだが、この先ホールドが取りづらくなり、実は斜度も結構高いことがわかって作戦を練り直すことにしていたのだ。通過すると後戻りできないところなので、今日は脳内シミュレーションだけだ。
2025年01月02日 12:06撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:06
右側の岩壁を足で突っ張ると何とか通過できるのだが、この先ホールドが取りづらくなり、実は斜度も結構高いことがわかって作戦を練り直すことにしていたのだ。通過すると後戻りできないところなので、今日は脳内シミュレーションだけだ。
昨シーズンクライムダウン中に足を掛けようとした地面がザーッと崩れて気が遠くなっところを、ぎりぎり気力と筋力を120%搾り出して滑落をまぬがれたところだ。わかっているから、今回は冒険はせずに引き返すことにした。
2025年01月02日 12:14撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:14
昨シーズンクライムダウン中に足を掛けようとした地面がザーッと崩れて気が遠くなっところを、ぎりぎり気力と筋力を120%搾り出して滑落をまぬがれたところだ。わかっているから、今回は冒険はせずに引き返すことにした。
クラック気味から(下から数えて)2本目の高木までクライムダウンし(あっさり書いてしまったがこれも結構冷や汗もの)、高木を支点にとって懸垂下降することにした。立っていられない斜度なので、スリングで高木に自己確保した状態で、さらにこのスリングでザックと、ザックの中のロープバック代わりのゴミ袋も自己確保した上で、ようやく懸垂下降の準備ができるようになった。テーブルが視界に入るまではずっと懸垂下降が続く。
2025年01月02日 12:17撮影 by  SH-M17, SHARP
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クラック気味から(下から数えて)2本目の高木までクライムダウンし(あっさり書いてしまったがこれも結構冷や汗もの)、高木を支点にとって懸垂下降することにした。立っていられない斜度なので、スリングで高木に自己確保した状態で、さらにこのスリングでザックと、ザックの中のロープバック代わりのゴミ袋も自己確保した上で、ようやく懸垂下降の準備ができるようになった。テーブルが視界に入るまではずっと懸垂下降が続く。
懸垂下降15m1ピッチ目で、中間地点の第1の高木まで降りてきた。
2025年01月02日 12:42撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:42
懸垂下降15m1ピッチ目で、中間地点の第1の高木まで降りてきた。
高木の幹が太すぎて、110cmスリング1本では自己確保できなかったので、2本つないで自己確保した。高木の下がすぐに壁になっているので、太い根にまたがるようにして準備した。1ピッチ目でザイルを繰り出してあるので準備は楽だったが、降りはじめがほとんど90度なので、体が投げ出されるようで怖い。ザイルがつねにピンと張った状態を保ち、ゆっくりと降りた。
2025年01月02日 12:56撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 12:56
高木の幹が太すぎて、110cmスリング1本では自己確保できなかったので、2本つないで自己確保した。高木の下がすぐに壁になっているので、太い根にまたがるようにして準備した。1ピッチ目でザイルを繰り出してあるので準備は楽だったが、降りはじめがほとんど90度なので、体が投げ出されるようで怖い。ザイルがつねにピンと張った状態を保ち、ゆっくりと降りた。
下降中に気を抜くと、体が振り子になって岩壁に叩きつけられることがある。一度かなり痛い目にあったことがあるが、今日はその失敗を繰り返さずに無事降りてくることができた。
2025年01月02日 13:05撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 13:05
下降中に気を抜くと、体が振り子になって岩壁に叩きつけられることがある。一度かなり痛い目にあったことがあるが、今日はその失敗を繰り返さずに無事降りてくることができた。
テーブルに初詣した。
2025年01月02日 13:18撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 13:18
テーブルに初詣した。
枯れ沢を下る。第一のチョックストーンの右岸(谷を見下ろして右側)。なぜか登ることはできないが降りることはできる。もっとも最後の30cmくらいは飛び降りたのだが。
2025年01月02日 13:30撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 13:30
枯れ沢を下る。第一のチョックストーンの右岸(谷を見下ろして右側)。なぜか登ることはできないが降りることはできる。もっとも最後の30cmくらいは飛び降りたのだが。
右岸の巻き道(けもの道か、大円地山荘関係者の方の作業用か)を使って降りられるところまで降り、終盤は沢床へ降りて沢沿いに出発点を目指した。ここで沢に降りずに薮を漕いで健脚コースに出るという手段もあるのだが、沢の倒木を嫌って早めに薮に入ると進退窮まる。筆者はそれに懲りたため、歩きづらいのだが、沢をたどることにした。
2025年01月02日 14:06撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 14:06
右岸の巻き道(けもの道か、大円地山荘関係者の方の作業用か)を使って降りられるところまで降り、終盤は沢床へ降りて沢沿いに出発点を目指した。ここで沢に降りずに薮を漕いで健脚コースに出るという手段もあるのだが、沢の倒木を嫌って早めに薮に入ると進退窮まる。筆者はそれに懲りたため、歩きづらいのだが、沢をたどることにした。
遠くに一般コースの橋が見えてきた。
2025年01月02日 14:10撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 14:10
遠くに一般コースの橋が見えてきた。
まもなく、今年の初奥久慈登山が無事終了する。橋の袂で一般コースに登り、装備を解いてハイキングモードに戻った。
2025年01月02日 14:12撮影 by  SH-M17, SHARP
1/2 14:12
まもなく、今年の初奥久慈登山が無事終了する。橋の袂で一般コースに登り、装備を解いてハイキングモードに戻った。
こんな写真を撮ってほっこりしている場合ではないのだが。反省点も多し。
2025年01月02日 14:29撮影 by  SH-M17, SHARP
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1/2 14:29
こんな写真を撮ってほっこりしている場合ではないのだが。反省点も多し。
登攀中は集中できたことを男体山の神様に感謝して、今回の山行を終了した。
2025年01月02日 14:32撮影 by  SH-M17, SHARP
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1/2 14:32
登攀中は集中できたことを男体山の神様に感謝して、今回の山行を終了した。
撮影機器:

装備

備考 アプローチシューズ(バリエーションルート用に別に用意)、ヘルメット、ピッケル、登はん具(ハーネス、ザイル30mおよび50m各1、ダイニーマ製スリング50cm2本、110cm2本、ナイロン製テープスリング120cm2本、手製ロープスリング1本、ワイヤゲートカラビナ数枚、ロックゲートつきカラビナ3枚、エイト環)ゴム引き軍手、防寒テムレス、ミトン(筆者は厚手の靴下で代用)、タオル、目出し帽、スマホGPS、水

土つきの急斜面を通過することがあるため、あるいは手の届かない潅木などのホールドに引っ掛けて登るため、積雪の有無に関係なくピッケルは必携です。

今回は核心部分の通過用と、通過後の撤退用に手製のロープスリングと、50mザイルを持ちましたが出番はありませんでした。

ゴム引き軍手でピッケルを持つと、冬季は凍傷の危険があります。

今回は不覚にも行動食を車に置き忘れてしまいました。言語道断ですね。

感想

ピリッとしないアプローチだった。こういう心理状態で入山するのは死ぬパターンだから、中止しようかと思ったが、せめて例のゲートまではということで取り付くことにした。

ゲートまでは楽勝だと思っていたのは大間違えだった。それは自分の過去の山行記録を見返せばすぐにわかることなのだが。

岩の状態は大変によくて通過を試みることも考えたのだが、時刻もかなり遅かったのでここまでで引き返した。

結局このピリッとしない心理状態が一冬続き、次の山行は3月になったのだった。

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