山急山 幻の鬼の金棒を探しに!


- GPS
- --:--
- 距離
- 2.3km
- 登り
- 346m
- 下り
- 343m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:10
※おおよそのかかった時間と休憩時間
天候 | 快晴、関東のまわりすべて低気圧で強風、北海道は大荒れの日 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
上信越の陸橋をくぐる直前で進行方向右の林道に入る。 民家を一件超えて山道1キロくらい登る。細かい落石、落ち葉いっぱい。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口 林道カーブする箇所にある。ピンクテープあり。 読図必須。トレースが薄い。 道中ピンクテープがあるのでたいへん助かる。 フリークライマーのルートに入り込んでしまいがち。入ってもリカバリー効く。 地形図の崖マーク以外にもいっぱい崖があって、参考にならない箇所が多い。 特に五輪岩と山急山との鞍部に詰め上げるルートが地図からではわからない。藪漕ぎはなし。 水はないが沢登、沢の詰め、沢下降の要素がある。 詰めの傾斜はきつい。 ロープは出さなかったが、迷った時のためにあると安心だと思う。 山急山からの下り、ハーネス装着。トラバース箇所の残置フィックスロープにセルフを取ったが青紫ロープが終了点で今にもちぎれそうだった。危険。写真参照。 |
その他周辺情報 | 名物 横川の釜めし |
写真
装備
個人装備 |
地図(地形図)
コンパス
ヘルメット
ハーネス
笛(使わなかったけどあったほうが良いと思う)
|
---|---|
共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ロープ(50×8mm)
|
感想
Pがおもしろい山を見つけてきた。
LINEで『さんきゅーさん』と入ってきたから何か感謝されてるのかと思ったら
『山急山』。
行程1.2キロ。標高差300m…、CT5時間。5時間!?
なんじゃこりゃ!
記録見ると初めて見る奇岩の写真。おもしろそう!!ということでのっかった。
Pがうちに来て前泊した。はるばるようこそ
一緒に台所で歯磨きして、思った事。
やっぱ家具と比べてPはでかい。
布団きちんとたたんでくれたし靴そろえてくれたし案外礼儀ただしい。
うちのお母さんが一回しか会ってないのに『入れ墨やまPかわいい』とお気に入り。
山急山はアプローチがよい。破線だがほぼバリエーションなので私の車で行けるか心配していたが、行けた。
朝6時、登山道入り口は見つけたが、日がさしていなくてくらーい。。。植林には絞め殺しの大木があちこちに絡みつき人が入っていないことがうかがえる。夏はうっそうとしているだろうな〜。Pは躊躇なく入っていく。
しょっぱなから読図。トレースうっす〜。
748ピークと五輪岩との鞍部(720m)には何とか出れたものの、その後五輪岩に伸びる尾根ルートに乗っかってしまいフリーのルートらしきところに入ってしまう。
しかし崖がなかったことと、全体の距離が短いからリカバリーがすぐ効いた。
なんだろうね〜。。。左だ左だってわかっているのに人間て歩きやすいところを選んでしまうんだね。五輪岩基部を時計回りに迂回すると3つの大岩とその間を登れそうな2つのV字沢に出た(800m付近)。どっちだろう。地形図では岩マークだけでそれらの沢は判別できない。こうなるとコンパスも意味がない。Pが左をチョイス。大正解。
その後また岩を捲いて北に向かい、記録にあった気に乗っかったCSの沢を登る。
その後すぐに鳥みたいな岩の沢を登りトラロープを左にトラバースしながら沢を詰上げ五輪岩と山急山との鞍部に到着。岩を捲きながら3段階の沢登だった。
五輪岩に向かってすぐ。出てきた〜!!!金棒!!!今までで一番の奇岩!!すごーい!!!Pが寝っ転がって根元を持ち、『金棒を振り回してる風』に撮ったが全くそんなふうには見えず。『変な岩とその下に寝っ転がってる変な人』という写真になった。
五輪岩からの景色は最高
その後鞍部に戻り山急山を目指す。
山急山を捲くルートに入ってしまい偶然『文政8年酉年』と彫ってある祠に出た。
Pが文政って江戸だよって教えてくれた。うそっ!!すごいな。わらじと着物で登ったんだろうか・・・昔の人はすごい
安全を祈願して元のルートに戻り岩の上を歩き続け、ルンゼを登り、出たー!!山頂!
木の中で『わーいわーい』と子供みたいに跳ねるP。36歳。ちょびっとだけブラック企業で測量経験のあるPは三角点に感動していた。
山頂で休憩。カップ麺の焼きそばに付属のマヨを入れたことないというPに入れてみなと言ったところソースをかき混ぜる前の白い麺にマヨを全部ふりかけやがった。
マヨがソースより先に麺にからんでいた。見るからにギトギトの気持ちわるい焼きそばが出来上がっていた。ゲフ。
下界に降りてからも胃に残っていたらしい。私がおいしくうどんを頂いている横で『焼きそばが出る』と消化不良を起こしていた。
山頂からは崖のよこにへばりつくようなトラバース下山路。
トラバースの岩場にフィックスロープが張ってあった。
ありがたや〜ハーネスにスリングでセルフをとりロープにかける
前を歩くPが青いロープは使わないで!と叫ぶ。
え〜?
青いロープが一番立派なんだけどな〜
終了点についてたまげた。ロープは1/10くらいの繊維でかろうじてつながっており、今にも引きちぎれそう。
岩の角で擦れたみたい。
鎖やロープに荷重をついかけてしまうが信用しちゃいけないなって思った。
930m付近で尾根が二つに分かれるので南南東へ。するとこの荒れた沢をくだるのか〜??というような沢に出る。倒木いっぱいトレースなし、人が通った気配しない・・・
でもよく見るとピンクテープあるのだ。コンパスもここを示している。
荒れた沢をくだり700m付近で登りの尾根道と合流。無事車についたのでした~♪
今回ずーっとPが前を歩いてくれたのでホールド、ピンクテープさがし、とても楽だった。
バリで前を歩くのはやっぱり負担。後ろの人間はふっと気が抜けるが。バリの先頭は一瞬でもうわの空で歩いたら道わからなくなる。ずっと先頭ありがとう
やっぱり5、6時間しか集中できないよね
ルートのチョイス最高でした!!
道の駅妙義でたばこふかしながらPが西上州の案内板のパネルを見ていた。
そしたらニヤッて振り返って『きみちゃん、面白い山見つけた』と言った。
『見てきみちゃん、この山だけ絵が違う』とニヤニヤしている。鍬柄山って山だったかな〜。確かにこの山だけ周りの山の絵と違ってとんがってる。
こうやってPは面白い山見つけてんのか〜
変な山に対するアンテナがすごい。(笑)この山も四つん這いになりそうな予感。
良かったねP。また面白いの見つかって。
また次の西上州バリポイント一緒にいこうぜ!!!
※P、鍋の取っ手は祭りに参加する人に託してくれ。集会には行けないから
明日お誕生日だね!おめでとう!!今年も一緒に山いこうぜ!!
<さんきゅうさん いったついでに金棒担ぐ!!>
〜上から読んでも山急山・下から読んでも山急山〜
西上州のへんてこルート
山のあらゆる要素がギュっと濃縮された山が多数ある。
その中でも、距離・読図・登攀要素・危険度・装備 等々
を鑑みて、3つのルートの中から、今回のルートに決めた。
地図上の直線距離は約1キロ
標高差300m
一般登山路で考えるなら、どんなに遅くても1時間半しか、
掛からない距離。
エアリアには破線として載っているが、
CTおおよそ5時間。
一般登山道の3倍…。
3倍になっている要素は以下の通り。
・登りも下りも「急」だから…山急山
・ロープ必携ではないが、「下りで使うなら懸垂でしょう」箇所が数箇所
・はっきりいって、涸れてはいるが沢のぼり
・踏み後やピンクテープはあるが、明瞭な箇所と、まったくない箇所がある
<感想>
キミちゃんとは、よく会ってるイメージだったが、はっきりいって、
一緒に山にいくのは、この2年間で3回目。
お盆に一緒にいったが、どこにも登ってないし、
普通の登山道だったから、今までとかわったなぁって感じがなかった。
でも、
やはり、「継続は力なり」
道なき道で真価(進化)は発揮。
一緒に登ってて、安定感や安心感がまるで違う。
読図・ルーファイがすげーうまくなってる。
わしなんか、踏み後あれば、そっちにいっちゃうし、
ピンクテープに誘導されがち、
地図や地形・高度みて、こっちかなぁ?の不安感を、
実際の踏み後とピンクテープで確信にかえる感じ。
きみちゃんは、
常に、ほんとにこっちで大丈夫か?
地図・周りの地形・高度 等々を、きちんと確認し、
納得してから、はじめて進む。
特に、踏み後がない箇所でのルーファイがほんとに上手い。
沢沢沢って、会にはいってから、数え切れぬほど沢にいってたからなのか、
確実な箇所をすばやく登ってく。
「経験値ですげー差をつけられたなー」っておもったけど、
純粋に「こいつやっぱ、がんばってきたんだな」って
なぜだかすごく嬉しかった。
計画段階の装備には、
ロープも下降器もいれてなかったけど、
当日なにも言わずとも、二人して懸垂想定していた。
実際には使用しなかったけど、
ロープがあるってやっぱり安心。
読図が難しそうだったから、当初はCT+2時間位を想定していたけど、
何事もなく、のんびり登って休憩しても、ほぼCTどおりに下山できた。
<感じたこと>
・「だれもいない山」感はんぱない。
・最近はだれもきていない感もはんぱない。
・なんでかなぁ?いままで登った、どのピークより、大興奮。
・ずるすべり、どろまみれ、手袋破ける、よつんばい、登山で地面掘る。
でも、
「これやー!これがやりたいんやー」と心の中で叫んだつもりがダダ漏れ。
・あーもうっ ほんとにほんとにだいすきだー
<これからいこっかなーって人へ>
・ネット情報は確かじゃない!
・残置ロープはあてにすべからず
〜タイブロック・スリング等でのセルフは使えない〜
・地形図にのってなくても岩はある
<キミちゃんへ>
また一緒にハイグレードハイキングしよーや!!
今度は地形図でちゃんと読図すっからー
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