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Yamareco

記録ID: 7360544
全員に公開
沢登り
奥多摩・高尾

シダクラ沢 遭難事故 道迷い

2024年10月13日(日) 〜 2024年10月14日(月)
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:05
距離
11.4km
登り
1,051m
下り
1,033m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
2:14
休憩
0:00
合計
2:14
距離 5.2km 登り 520m 下り 284m
7:06
134
9:20
宿泊地
2日目
山行
5:50
休憩
0:00
合計
5:50
距離 6.1km 登り 531m 下り 749m
7:25
314
宿泊地
12:39
26
13:08
13:09
5
13:16
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2024年10月の天気図
アクセス
2024年10月13日 10:36撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
7
10/13 10:36
2024年10月13日 11:14撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
6
10/13 11:14
2024年10月13日 12:31撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
7
10/13 12:31
2024年10月13日 17:27撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
7
10/13 17:27
2024年10月13日 17:27撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
9
10/13 17:27
2024年10月14日 09:05撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
8
10/14 9:05
2024年10月14日 09:05撮影 by  iPhone 13 Pro Max, Apple
6
10/14 9:05
撮影機器:

感想

瑞牆山でテン泊して装備を試そうか迷ったけど、山行トレーニングをちゃんとやろうと思い、シダクラ沢へ向かうことにした。
途中、ビバーク地で準備していると、沢登りをする登山者(沢ヤ)が登ってきた。通常なら左岸を進むところを右岸に進んでいる。少し気になったので声をかける。見た目で避けたそうな登りだったのかもしれない。「見た目ほど危なくないですよ。大きな岩が出てきたら、斜め右に進めば大丈夫です」と声掛け。
その後は他の登山者と会うことなく、ただ一人でビバーク。山で一人だと、肩に止まったカメムシにすら優しい気持ちになれる。
翌日は珍しくゆっくりしようという気分になり、遅めの出発。お湯を沸かし、コーヒータイムを楽しんでいた。
だが、ふと顔を上げると、汚れた革のブーツを履き、ザックも背負っていない男性が突然目の前に現れた。一瞬、夢か現実か分からなかった。「道迷いですか?」と聞くと、男性は頷く。「このまま沢沿いに下りられますか?」と聞いてきた。幽霊じゃないよね、と思いながら話を聞くと、昨日から道に迷っているという。
すぐさまバイタルサインをチェックし、非常食と行動食を全て渡すと、彼はそれを平らげた。「一緒にいてくれませんか」と懇願されたので、「もちろん、もう一人にはしないよ。安心して。下まで下りたら駅まで送るから」と伝えて安心させる。
ここは圏外だし、樹林帯ではヘリでのピックアップも難しい。友人と来ていたというので通報されているはずと思い、一緒に稜線を目指すことに。しかし、間もなく彼が「もう無理です、動けません」と言う。沢のど真ん中で立ち止まるわけにはいかない。「ダメだ、セーフティゾーンまであと少しだから!」と励まし、引っ張ったり押したりして何とか安全な場所まで移動させた。
一般登山道ならまだしも、厳しいツメの場所で80キロの彼を一人で背負うのは不可能だ。安全な場所にマットを敷き、レインウェアを着せ、サバイバルシートをかぶせ、さらにお湯を沸かして温めさせた。「電波が入るところまで行って通報するから、絶対動かないで」と伝え、彼の個人情報を聞いて稜線までダッシュ。通報時にヤマレコのアカウント情報を聞かれたので、GPS調査が入ったのかなと思う。疲労困憊で自力歩行が不可能だと伝えた。
通報後、すぐに消防ヘリが到着。居場所を知らせるため手を振ったり木を揺らしたりする。〇サインをする隊員が見えたので、彼のいる場所まで下りる。合流できたが、ここではピックアップができないと告げられた。地上からも救助隊が上がっているので、それまで一緒にいてほしいと言われ、「もちろんです」と答える。ヘリ部隊は一旦帰還。
まもなく警視庁の山岳救助隊員と合流。バイタルチェック後、彼は隊員に叱られていた。「君の友人も軽装だったけど、リュックもなしで革靴で山に来るなんてありえない。オカピさんがいなかったら死んでたぞ」と。昨日から通報があり、日没後に捜索していたらしい。今日はサス沢の稜線を中心に捜索予定だったが、ここは範囲外だったという。普段より遅く出発したことや、瑞牆山ではなくシダクラ沢を選んだ偶然が幸運を呼んだのだと思う。
「運が良かったんですね」と彼が言うので、「日頃の行いが良かったんじゃない?笑 でも、リュックなしはさすがにダメだよ」と返す。逆に、彼を見つけてあげられてよかったと心の中で感謝した。
その後、消防や警察の救助隊が次々と到着。ヘリでのピックアップはできないため、担架で上まで運ぶとのこと。ここで自分はバトンタッチ。彼の体温を測ると35度。食事を与え、保温していたのにこの状態。していなかったら本当に危なかった。
下山中、最後に小学生の女の子がぴょんぴょん飛びながら下りてくるのに遭遇。両親らしき人たちが後ろにいると思い、「後ろの人たち、お父さんお母さんだよね?」と確認すると、「そうです!」と元気に答える。「元気だけど危ないから気をつけてね笑」と言うと、「わかりました!ありがとうございます!」と返してくれて、ほっこりした気分で下山を終えた。

後日、消防からお礼の電話があった。6月にも救助活動をしていたので、「現場から2度目ですよ」と言われたらしい。不謹慎だから現場では言わなかったけど、「コナンにならないといいな…笑」と話す。コナン=事件、オカピ=遭難、みたいな。「また何かあればご連絡」と言われたので、「3度目のフラグ立てないでくださいね!」とお互い笑って電話を切った。

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コメント

昨日お会いした者です。
お声掛け頂き有難う御座いました。おかげさまで無理ない退渓が出来ました。またお会いしましょう!

本日大変な事になっていたんですね…人命救助お疲れ様でした🙇‍♂️
2024/10/14 19:15
いいねいいね
4
モフオさん
あぁ御無事で何よりです!
変にアドバイスしてしまったから大丈夫かなと実は心配してました...
はい!是非お会いしましょう🙇🏼‍♂️
真夜中に彼が来ていたらと思うとちょっと恐怖です...
奥多摩は良いトレーニング場所でもあるので機会があればご一緒しましょう☺️
ありがとうございます🙇🏼‍♂️
2024/10/14 19:59
いいねいいね
3
大変な山行で、お疲れさまでした。
数か月前に友人が遭難してヘリでピックアップされてますので、他人事とも思えず。
(そんな軽装だったわけでは無いですが・・・)
いいレコを読ませて頂きました。ありがとうございます。
2024/10/14 19:34
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1
はる999さん
同じルートで何度もあるとちょっと勘ぐります😅
拙いレコですがありがとうございます🙇🏼‍♂️
はるさんのこれからの山岳会も楽しみにしてるので今後もよろしくお願いします☺️🙇🏼‍♂️
2024/10/14 20:01
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1
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