10歳児たちと挑戦するはじめての冬山・入笠山【日本三百名山】


- GPS
- 04:26
- 距離
- 4.3km
- 登り
- 286m
- 下り
- 279m
コースタイム
- 山行
- 2:07
- 休憩
- 2:17
- 合計
- 4:24
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
快適 雪があると岩場コースが岩場っぽくない |
その他周辺情報 | ゆーとろん 露天風呂メインの温泉。スキー客が多い時間帯を外すといいかも。併設の「くーとろん」は温泉併設レストランとしてはかなりハイレベル、そして麺類の大盛りが「2倍」でうれしい。 |
写真
装備
共同装備 |
全員アイゼン着用
|
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感想
冬山。きちんとした装備が必要だし、なによりヘタをすると命にかかわる恐いもの。
山の練度が上がるまでは手を出さないつもりでいたけれど、手軽に登れて危険度の限りなく低い冬山があると聞いた。
入笠山。山頂からの景色は素晴らしく、またスキー場のゴンドラで上まで行けば気軽に登頂できる、冬山ビギナーにもってこいの山。
息子のゼロ歳からの幼馴染・Rちゃんとママと、5人でチャレンジしてみた。帽子と手袋、防寒着。スキーをするときの装備に近い。これに軽アイゼンを初めて加えた。
富士見パノラマリゾートの駐車場に車をとめて、シャトルバスできっぷうりばへ。ほとんどがスキー&スノボ客だが、山登り勢もちらほらいる。ふもとのショップで装備を確かめ、おみやげも確かめる。
ゴンドラに乗って、山頂駅へ。駅の奥から登山道が続いている。スキー場のある山だけのことはあり、ゲレンデのほうでなくても全面的に雪。さらっと積もった登山道を歩いたことはあったけれど、こういう本格的な雪の山は初めて。
車道とおぼしき広い道を進み、道しるべから森の中へ。子供のころ冬の北海道でよくこういう雪の森に来たな、なんて思いながら歩く。子供たちは雪をかけあったりぶつけあったり、ずっと楽しそう。
森を抜けるとゆるやかな谷のようなところに出た。夏はここがお花畑になるらしい。雪に覆われた今はゆるいゲレンデみたい。いきなり駆け出した息子さん、コースアウトして何やら雪と遊んでいる。東京で暮らしてるとこんなふうに雪と遊べないもんな。
谷のいちばん下のところには木道、凍っているので滑らないよう気をつけて歩く。階段を上がるとやまびこ山荘、ここからはとてもゆるやかな車道を進む。沢の水がかっちりと凍り固まっている。
道の左手が開けて、ゲレンデのようなエリアに。ここは帰りに遊んだら楽しそうだ。そのための秘密兵器をちゃんと用意している。
ほどなく、2軒の山荘が立ち並ぶところに到着。手前にあるのがヒュッテ入笠、もとの名前をマナスル山荘本館。ここのランチが絶品と聞いて、今回楽しみにしてきたのだけれど、、、
めっちゃ行列!! そして全然進まない!! 席すらままならない!!
うん、大人気店だものね。今12時だもんね。しかも平地じゃなくてここは標高1000メートルのはるか上、さらに冬だもんね。待つのは仕方ないね。
しかしあまりにも行列が進まない。メニューの札がどんどんひっくり返されていく。名物タンシチュー(※その後牛すねのワイン煮込みに変更)は売り切れてしまった。こんな真昼ではなく10時ぐらいに来るべきだったか。
ママたちに並んでいてもらい、子供たちを雪エリアへ。雪玉をぶつけあい、氷のかたちを愛で、携帯ソリ(? 滑る用プラスチックの板)で坂をすべる。たまに巻き込まれて雪玉が当たる。
もう注文キャンセルしておやつだけ食べて山頂行こうか、なんて話も出たけど、けっこう待った今となってはもったいないということで待ち続行。
子供たちが遊びに倦んできて、大人が並び疲れたころ。注文の受付は終了していてだんだん席があいてきた。13:20、注文から1時間20分たってついに料理が到着!! やったー!!
売り切れの品がぽつぽつある中で、これならいいかなと選んだごはん。山小屋のごはんだし、人気メニューでもないし、料理が評判といってもちょい美味しいくらいかな、とその時までは思っていた。しかし。
肉好きな息子が選んだのは鶏の唐揚げ。肉がでっかい!! 味つけもよくカラッとしていて見事。こういうとこで出るやつ、べちゃっとした冷凍ものじゃないの??
僕が頼んだ塩うどん。鍋であったかいね、いいねって思ったけどそれ以上にダシがめちゃくちゃウマい!! どういうこと??
そして妻の頼んだハヤシライスのとんかつのせ。とんかつがブ厚くて柔らかい!! ふつう山小屋のとんかつ(そもそもあんまりないよね)ってペッタンコじゃない?? しかしそれ以上に、ハヤシライスのルー!! これタンシチューと同じ作り方でしょ、めっちゃ赤ワイン使ってる!うまーーー!!
結論。ヒュッテ入笠の料理はどれも平地のレストランと比べる意味すらないぐらい美味しくボリューミー。ふつうに銘店です。子供の頃からスキー場では業務用缶詰まんまのカレーとか食べてきた自分にとってはものすごい衝撃だった。
ヒュッテ入笠のとなりにはマナスル山荘天文館(旧マナスル山荘新館)、冬はやっていない様子。かつての本館と新館、本館が名前を変えてWeb上で「うちとは理念もホスピタリティも違う」なんて書くあたり何かキナくさいものを感じる。
さて、ヒュッテ入笠の前で2時間過ごした。そろそろ頂上に向かおう。
山荘のスペースから、道が登山道らしくなる。雪山とはいえじゅうぶんに踏み固められた道なのでとても歩きやすい。
しばらく登ると、「迂回コース」と「岩場コース」の分岐。どちらも所要時間は15分と道しるべにある。楽しそうだし岩場コースにしよう。
確かに岩場の多いコースではあるけれど、軽アイゼンをつけているから滑らない、むしろ岩が段になって登りやすい。子供たちは両手も使ってよじ登っていく。
分岐から10分少々登ると一気に空が広がった。白銀の山頂! 入笠山に登ったよ。
文字通り360°の全開な眺望! 八ヶ岳も南アルプスも富士山も全部青い空の下に並んでる。こいつはスゲェ、、、
(これを書いているのは登山からほぼ1年後。このとき見た赤岳や北岳、鳳凰三山にこの年すべて登るとは思っていなかった)
子供たち、景色を堪能したあとは思うぞんぶん転げ回って、山頂標を持って寝転んだりしている。おやつをいただいてひといき。
さて下山。同じ道だと面白くないので、さっきの分岐で「迂回コース」と書いてあった道でおりていく。
なるほどこちらは傾斜がゆるやか、雪道の下山だけれど怖いところがひとつもない。岩場をくだるよりこちらがよいかもしれない。
ふざけていて雪の中で転んだ息子、気持ちいいらしくてなかなか起き上がらない。笑いっぱなしで楽しそう。
ヒュッテ入笠のところに戻ってきた。さっき少しだけやったそりすべりを本格的に再開! スキー客のいないゲレンデのような坂だから、息子たちが独占して何度も滑っていた。
真っ白に凍りついた沢に歓声をあげ、道でもじゃまにならないようにそりすべりをしながらゴンドラ山頂駅へ。おつかれさまでした! それにしてもここからは八ヶ岳連峰がどかーんと見えて圧巻。
ゴンドラでふもとにおりる。Rちゃんママは少しでもスキーができないか企んでいたようだが、ちょっと時間的に厳しい。そのかわり、子供たちはゲレンデに作られたキッズスペースでチューブ滑りなどをしてあそびまくった。
たっぷり遊んだあとは「ゆーとろん 水神の湯」であったまってごはん。お風呂はスキー客でやや混んでいたけれど、併設の食堂が素敵だった。何が素敵って、そばの「大盛り」が倍量なのである。さすが信州。
かくして、はじめての雪山はめちゃくちゃ楽しいものになった。諏訪南インターからすぐ、高低差200mちょいで大絶景。温泉も食事もすぐ、となればもうこれは初心者に超オススメの雪山体験スポットといえるかもしれない。
ただ雪山はね。いろんな山に行くようになっても息子さん、雪山はほどほどにしてね。
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