2往復で倍の感動。鹿島槍ヶ岳


- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 2,714m
- 下り
- 2,714m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 3:50
- 合計
- 11:30
天候 | 5/5 高曇りのち快晴 5/6 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
■ 扇沢〜爺ヶ岳南峰 冬道取付地点まで雪なし。冬道下部も雪に乏しいため木の根、低木の枝、横倒れのササと泥濘が厄介です。踏跡明瞭とはいえ、下りは赤テープ見逃し等でのルートミスに注意。 また爺ヶ岳南峰から下る際、最初に夏道を外れて残雪に降り立つ地点が不明瞭で迷いかけました。残雪斜面の登降で急坂あり、ピッケルと12本爪アイゼンは必須。 ■ 爺ヶ岳南峰〜鹿島槍 冷池山荘の前後500m〜1km内の稜線上に残雪があります。それ以外は夏道。爺ヶ岳の巻き道、布引山〜鹿島槍南峰の間には全く雪がありません。 |
その他周辺情報 | 冷池山荘の営業は毎年GW(2015年は4/29-5/9)のみ。その後、柏原新道が開通する6月頃に再オープンします。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
ポール
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感想
扇沢ターミナルから柏原新道入口へは車道を少し下る。予報では寒冷前線が通過している最中で、朝は晴れて気温がグッと下がるとのこと。空気は冷たく、谷風が強い。高曇りの空の下、5時半に登山届を投函して入山。冬道を示す黄色看板へ至る登りからは蓮華岳が大きく望める。歩く登山道上には殆ど雪がなかった。
黄色看板から先、柏原新道は雪に埋もれトレースがない。右に急斜面を登り、爺ヶ岳南尾根に取り付く。こちらは対照的に雪が消えており、取付から小枝や笹を払い退けて赤テープを目印に前進した。尾根に乗ると踏跡がはっきりするが、所々迂回を余儀なくされたり、横倒しの藪に隠れた雪に足を取られたりして体力を使う。風が強まり木々がざわめき、誰一人会わずちょっと寂しい。
暫くしてようやく、段々のような緩急が続く雪斜面に出た。風でクラストしていたので12本爪アイゼンを装着。2名のパーティに出会い、追いつ抜かれつ登っていく。ピックを刺す斜度の箇所もあったりして、高度を一気に稼ぐ。ジャンクションピークを過ぎると爺ヶ岳南峰が正面に望め、橙色の種池山荘と剣岳が顔を出してきた。西から紺碧の青空が広がってきて、針ノ木岳に陽が当たったタイミングで急に風が弱まり、山頂に着く頃ほぼ無風状態に。
全容を露わにした鹿島槍ヶ岳と剣・立山連峰。残雪は斑模様な上、陽が暖かく6月初旬のように感じられて爽快だった。正午過ぎに冷池山荘着。時間がたっぷりあるので、ナップザックで鹿島槍の南峰を往復してみる。広い雪尾根を歩いた後、布引山の九十九折から先は100%夏山だった。頂上は360°の展望と静寂に囲まれた別天地。先ほどの2名と合流して話すと、明日ご来光を見にまた登るという。小屋に戻って少し考えたが、同条件の日にまた来る機会はないと悟り、翌朝4時にアラームを設定した。
4時半、外に出ると昨夜に続く快晴だった。小屋から300mほど進んだ、雪庇が落ちた棚状の台地からご来光を撮影。山頂は昨日午後と異なり陽の入射角が浅いため、爺ヶ岳三峰のコントラストが印象に残った。キレットを隔てて巨大な五龍岳を眺めていると、日常の些細なストレスが塵のように思えてくる。山屋とは何とも単純な生き物だ。
帰路、爺ヶ岳南峰よりX印の踏跡(南尾根)をのんびり辿る。しかし山は容赦しなかった。些細なルートミスから藪を突破した際、気がついてみると右ストックの先端シャフトがない。元々緩んでいたのがスノーバスケットが枝に引っかかり、スッポ抜けたらしい。最後に置き土産を残し、ゆるゆるの雪・藪と格闘しつつ八ツ見ベンチへ。扇沢に戻った時には、満足感を除いて心残りは何も無かった。
あのときの二人です。
素晴らしい自然を同時に体験し、喜びを共感できたことに感謝しています。いろいろな情報もありがとうございました。最後の藪道も二人より三人のほうが辛さが半減しました❗
それと写真と文章が素晴らしいですね。
次回の記録も楽しみにしています。
eijimtさん
こんばんは!
こちらこそ、とても楽しい時間を過ごさせて戴きました
何より大町まで乗せて戴いたこと、感謝申し上げます。
何かのご縁かと思いますので、是非フォローさせて頂きます。良い山行がお互い出来ますように
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