伊藤新道(沢パートピストン) 1泊2日ビバーク行


- GPS
- 16:41
- 距離
- 30.6km
- 登り
- 880m
- 下り
- 898m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 8:36
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・七倉の登山ポストに登山届提出 ・湯俣山荘で伊藤新道通行届提出&完了報告 ・山域の水不足のため湯俣川の水位は今迄見たことないような浅さとのこと |
その他周辺情報 | 七倉〜高瀬ダムのタクシー状況: (往路) 土曜のためダンプ多数通行、タクシーゲートにてダンプ通過待ちで出発まで30分程待機、その間に到着した夏山バス乗客と相乗り (復路) 1台待機車居て前後して到着した4名で相乗り 同日は通行が18:30迄だが待機車不在で麓から高瀬ダム公衆電話から呼ぶ場合は配車と通行の都合上17:30迄に電話して欲しいと往路乗車時に説明有 |
写真
装備
個人装備 |
トレランザック20L(パーゴワークスRUSH20)
オスプレイのサブバック12L)を外付け シングルストック(渡渉は2本無くても行ける) ヘリテイジ エマジェンシーソロシェルター |
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備考 | サンダル+ネオプレンソックスの装備は巻きや岩々超え、砂が載った石にはイマイチ |
感想
以前やった、湯俣からの北鎌での渡渉or巻きの逡巡なルーファイのワクワク感の楽しかったのと
その際に噴湯丘を見に行き「この沢の先はどこに続くのだろう」とおぼろげに思い(その時は伊藤新道がココとの認識せず)、その後の伊藤新道復活プロジェクトの報に触れて俄然興味が増して情報収集していたのですが、今期のレコがアレコレ溢れるのを待つより先に水不足で水位が浅い今こそが絶好の機会と考えて臨んだ次第です。
但し三俣山荘まで一気に抜ける脚力(速度)も無く、次の連休を待つ間に雨降って水位増すと機会を逃すかもしれないので、ならばと週末2日でこなせる「沢パートのみのピストン」プランを立てところ、これが結果的に「伊藤新道のオイシイとこ取り」な、荒涼な秘境感を満喫した素晴らしい経験となりました。
沢パートのビバーク情報が希薄なようなのでそのあたりも参考になれば幸いです。
●沢装備:
(足元)
ネオプレン製のソックス(バイク用)&膝当て(カヌー用)&丈夫そうなサンダル(部分的にラバーソール)
⇒渡渉は問題無いがソックスもサンダルも緩くて岩場や高巻時では歩きにくく、ふやけた指が中で動き擦れてマメができた
⇒次回に臨む際は、水はけの良いトレランシューズ+ショートソックスな方達の装備を見倣いたい(履き替えるのも手間で荷物だし)
(水没対策)
トレランザック(20L)の天蓋に12Lバックを外付け(ザック下端が腰高より上になるように)
中身は各々をビニル袋包み(ドライバック未所時なので)
⇒最大水深はみぞおち(身長177cm)でもザック下面は濡れずに済んだ
●地図・ルーファイ:
普段は紙の読図の方が好みで国土地理院地図を拡大出力して等高線や標高をチェックするタイプだが、今回は地図や地形から場所判断しにくく、ヤマレコマップの方が現在地特定には役立ちました。
自作した地図はYAMAPの時間を反映(ヤマレコMAPより短め)したが、実際に歩いた感じは湯股〜沢パート終了間は往復共に5時間超え(休憩込み)で時間は多めに掛かる印象(水位増したらルーファイ&渡渉で更に時間掛かりそう)
因みに歩行速度はほぼ標準並みの脚力です。
●水位:ひざ下〜せいぜいモモ中程度(身長177cm)
●渡渉と巻き:大抵は渡渉や巻マークあるが見逃すorチャレンジで大岩をへつったところ、へそ上やみぞおち水位で結構焦りました、これが例年並み水位なら深みは泳ぐ必要ありそう
●難所:
ガンダム岩はステップを行けば確実です。
むしろ枝沢のガレやザレ、高巻の藪の方が足裁き手捌きに気を遣う場合有
●気温・水温:
ネオプレンソックスや膝当ては無くても十分渡れたでしょう。
途中暑くて深みよどみに潜って体を冷やしたりした
◎ビバーク地(第5吊り橋先の山パート入口標識付近):
北鎌4回、前穂北尾根、明神2回等の初歩バリルートでのビバーク経験有りますが、今迄で圧倒的に一番印象的で絶景で雰囲気のある、水場も砂地も最高な適地でした。
言葉や写真では伝えきれないので是非現地で実際に体感し堪能してみてください。
湯股泊後の翌1日で三俣山荘まで一気に抜けるのが一般的なプランですが、伊藤新道中間でビバークして2日で抜けるプランも魅力あると思います。
(同じ丸2日間を使うのであれば)
●取水問題:
「湯俣川本流は硫黄成分が入っているので飲めない」「赤沢は赤掛けて錆臭い」といった断片情報を目にしていましたが、下流の白濁した流れは流石に無理だとしても上流の澄んだ流れは問題無いと思います。実際調理も生水飲水もしましたが、多少の硫黄臭は感じはするもののお腹の具合は問題無し。
(但し個人差有? ⇒あくまで自己責任でお願いします)
心配ならワリモ沢や1の沢2の沢、散在する湧き水から取れば良いでしょう。
(湧き水はどこも美味しい)
●出会い:
今伊藤新道に来る方々は結構なツワモノ経験者風情の方々が多めの印象で、皆さん速足ですね。特にトレラン軽量系の方の足元の装備は今後参考にしたいです。
初日にガンダム岩を超えてる際にNHKのTVクルーが撮影しており、その後インタビュー受けました。
(百名山の番組で11月に放送予定のこと)
映像映えしない私の分はボツにされそうですが番組自体は楽しみです。
ビバーク地で逢ったタープの2人組のお一人は予習で色々情報を漁ってた際に印象に残った、「昨年11月の下見行で濡れたシューズが一晩で凍った」動画UPされてる方でした。今回はビバーク地から沢沿いに45分ほど硫黄沢に入った「黄緑色の野湯」を堪能されたそうでこの動画も楽しみです。今回のビバーク地が気に入ったので、連泊して空身で野湯探索するようなプランも魅力的ですね、
相方の方は私と同じエスケープViviで就寝で、明け方の肌寒さもタープ下でも問題無かったそうですが、エマジェンシー銀シートをインナーとして巻き添えていたとのことで次回自分も試してみようと思います(応急セットに入れてるのに使ったことなかったので)。
●今後:
たまたま水位が浅く怖さやリスクよりも楽しさが増し増しなラッキーな山行だったのかもしれませんが、何度来ても魅力が色褪せず、水位や天候次第で全く異なる新しい面も見せてくれそうです。山パートや今後の湯俣山荘・茶屋の様子も含めて毎年トライしてみたいと感じてます。山パートは下りで使いたいですけど。
沢装備もスキル経験も(あくまでソロで臨める程度のレベル内ですが)向上進化させたいですね。
(後日追記)
余りに楽しかったので2週間後に再訪し
裏銀座経由で山パート含め下りました。
初回の経験を活かして荷物はドライバックで完全防水し足元はアプローチシューズっぽいメッシュ&ソールの安物で臨み
沢パートは巻きも吊橋も使わず水線水中突破しましたが、ウォータースライダーな傾斜大岩やヘツった先で詰んでからのドボンも楽しくて、足が付かなそうな淵に敢えて飛び込んで泳いだり等々、ココは沈しても良い装備で臨んだ方が何倍も楽しめますね。来季以降もっと水位増して緊張するようなシチュエーションで改めてトライしてみようと想いました。
昨夜は避難小屋でお休みの所大変失礼致しました。
無事帰宅されましたか?伊藤新道のレコ、大変参考になりました。ありがとうございました♪
kr
コメントありがとうございます
印象的な同日2度の出逢いと会話で驚き嬉しかったです
下山後温泉入って雨宿りや眠気覚まし休憩しつつバイクで下道走行し新潟まで戻って来てようやくレスする次第です
レコ拝見しました、凄いタフですね
避難小屋なかなか快適に寝れたのですが、もし目当てにされてたのを先客居てご遠慮されたようでしたらごめんなさい
小上がり畳の間は4畳で3人でも十分広く使えたでしょう、薪ストーブのある土間も秋寒い頃なら鍋とか炊事するのも楽しいかも
2回目の伊藤新道は完全防水装備で巻も吊橋も使わず水線水中突破したら更に楽しめました
水位が例年並み条件の頃に再訪してみたいです
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