高取山〜西山〜堀切町


- GPS
- 01:43
- 距離
- 6.2km
- 登り
- 315m
- 下り
- 306m
コースタイム
- 山行
- 1:39
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 1:42
【板宿村禅昌寺,西代村妙法寺村山論裁許絵図(神戸市立博物館HPより抜粋)】
https://www.kobecitymuseum.jp/collection/detail?heritage=508674
山論裁許絵図には高取山の東側に二つのピークが描かれ尾根筋に境界線が引かれていて幕府の役人により土地境界の検分が行われたようです。現在この尾根には高取神社の参道が通っています。実際に歩きながら江戸時代に想いを馳せてみることにしました。
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:山電高速長田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【板宿駅〜高取神社】 途中でポツポツ降り出したので急いで登頂。ハイカー少な目だったせいか地域猫の熱い視線を浴びながら登りました。 【〜西山】 白川大明神の分岐を西山へ向かいました。西山ピークには「梅木畑」の山頂標識がありました。 【〜石切町】 よく整備されていますが、尾根の終端は激下りになっていました。 |
その他周辺情報 | 長田でランチとビール。 |
写真
装備
個人装備 |
ヤマレコMAP
水500ml
カロリーメイト2ブロック
タオル
着替え
汗止め
ヘッドライト
物理コンパス
|
---|
感想
山論裁許絵図によると、江戸時代には西代駅周辺は「西代村」と呼ばれており、近隣の板宿村・妙法寺村・禅昌寺と高取山の所有権を巡って争っていたようです。「山論」とは、江戸時代にあちこちで起こっていた山の所有権を巡る争いのことです。
【板宿村禅昌寺,西代村妙法寺村山論裁許絵図(神戸市立博物館HPより抜粋)】
https://www.kobecitymuseum.jp/collection/detail?heritage=508674
毛筆のくずし字を読解するのは初めてだったので何が書かれているのか読み解くのに苦労しましたが、「みを」という無料アプリを見つけてからかなり楽になりました。
【AIくずし字認識アプリ みを】
http://codh.rois.ac.jp/miwo/
【「みを」を使って山論裁許絵図を読み解いた情報】
・検分を行ったのは、3人の幕府役人(板倉内膳、若狭守、両宮對馬守)。寛文9年(1669年)に実施。依頼したのは西代村の百姓
・検分結果:
・禅昌寺西尾根から西は妙法寺村の領地(検分担当:両宮對馬守)
・禅昌寺東尾根から東は西代村の領地(検分担当:両宮對馬守)
・禅昌寺西尾根と東尾根の間は禅昌寺の領地(検分担当:板倉内膳)
・妙法寺川より南は板宿村の領地
・その他考察:
・神戸市営地下鉄「妙法寺駅」の由来は駅近くに存在するお寺の名前というよりも妙法寺村に由来しているように思います。(未確認)
・最初「池」とあるのは行基が造成した「蓮の池」と思いましたが、明治時代の地図を確認すると、禅昌寺周辺にたくさんのため池があったことがわかりました。おそらく江戸時代にも。この池はそんなため池の一つと判断しました。
・同じく、北から流れてきて禅昌寺の領地を貫いている川を苅藻川(現在の新湊川)と思いましたが、平家物語に平重衡が西へ敗走するとき湊川・苅藻川を渡ったのち蓮の池を通り過ぎる下りがあるため、これは妙法寺川の支流と考えた方がいいでしょう。この川の上流には今でも滝行ができる高神の滝があります。
・禅昌寺西尾根以西に刻まれた谷には現在は失われた「打石谷」「中尾谷」「十五谷」という地名が記録されています。打石とは火打ち石を表していると思われ、六甲山系でも火打ち石に利用される泥岩が観察されることから、高取山周辺でも泥岩が採れるのかもしれません。(未確認) 地質図に記載はありませんが、機会があれば探してみたいと思います。
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