水剣山


- GPS
- 04:27
- 距離
- 5.9km
- 登り
- 761m
- 下り
- 746m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | 伊沢の里(温泉・食堂) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
はからずも「宍粟50名山」も余すところ4座となった。こうなるとはやいところ完登を果たそうとする心理が働くものだ。その4座の中で、一番気になる存在は水剣山である。この山の名を初めて見たのは、実は清酒のラベル。播州一献で知られる地元山崎の酒蔵、山陽盃酒造が、ご当地ブランドで作った酒の名前に「水剣山」があった。もう一つ、「長水山」という酒もあり、この山も宍粟50名山である。長水城という秀吉に攻められて落城した山城があった山。この二つが、宍粟で特にポピュラーな山なんだなと、宍粟初心者だった頃、記憶に刻んだのだった。その後、深山と黒尾山(ともに宍粟50名山)をハシゴして登った時、深山山頂で出会った二人連れの登山者から、水剣山は登ったか? 大変やったで! と聞かされて、ますます興味が湧いた。しかし、宍粟50名山のウェブサイトに、森林作業のため入山を自粛してほしいと、ずーっと書かれていたため、今の今まで手付かずで残ってしまったのだった。しかも宍粟の山は鳥取、岡山との県境の山々を除いて夏場はヤマビルが多いので、登る時期が限られる。実際、この水剣山もヤマビル被害については横綱級なのである。asakinuは宍粟の母栖山でヤマビルに食いつかれ、kinuasaは鈴鹿の山でやられているので、この点は慎重にならざるを得ない。web検索の結果、今月第一週に地元の小学校の校長先生が登った時の記録にヤマビルの言及があることを見つけた。この時期、ヤマビルはいないはずなので登ってみた、とあり、実際、「無傷」で下山を果たしておられた。というわけで、今日、満を持しての水剣山登行となった。
宍粟の山と言ってもたいてい北の果てまで入り込むので、水剣山登山口の大谷の近いこと近いこと、中国道山崎ICを降りてあっという間に登り口に到達した。
駐車場の先、最初はセメント舗装の林道を進む。まず左に西尾根ルート登山口を分け、わずか先で右に東尾根ルートの入口表示がある。岩屑の多い植林の急斜面を強引に登っている。ところどころに化成品の階段が土砂に埋もれながら存在しているので、どうやら巡視路として維持されてきた道らしい。2度ほどブル道を横切り、交錯する獣道をかわして登っていくと尾根に乗る。ここからは尾根を絡みながら進む。「火の用心」看板を見て、巡視路であると確信する。尾根筋からはところどころで東の展望が開け、特徴ある形をした長水山を見下ろして進む。尾根の西側は終始、手入れのあまりよくないヒノキの植林が続いている。東側は雑木林で、常緑広葉樹にクヌギ、アベマキ、コナラなどの落葉樹が混ずる。途中に大岩のせり出しがあって、ここからの眺望は特に良い。その先直ぐに高圧線鉄塔が立っている。鉄塔の四脚の長さを全て違えて斜面に据え付けた鉄塔というのは珍しい。平らに整地するのが困難だったということであろう。傾斜が緩んだ尾根をさらに進むと今度は反射板の立つ見晴らしの良い場所に出る。その一角に「水剣槍」の山名板を見る。槍という割には尖っていない感じだ。水剣槍までは冷たい風が吹き抜けていたが、ここから先は一転、風の当たらない尾根に変わる。この辺りでは次第にミズナラの落葉が目立つようになってくる。一旦下りとなり、最低鞍部に達すると、水剣山の3ピークに向けての急登となる。登り切ったところでわずかに右に進むと北東ピークだが、展望のないパッとしないところである。すぐに分岐に戻り、蔦沢三角点に向かう。
三等三角点の埋設されたこのピークに宍粟50名山の水剣山標柱が建っている。南側に広々と眺望が開け、陽がさんさんと射して気分のいいところだが、西日本にありがちな白い霞によって鮮明さは損なわれてしまっている。この山頂で昼食をとっていると、女性の単独行者が同じルートで登ってきて、西尾根へと下って行った。我々はまず北西ピークを往復する。北西ピークへは、北の尾根から登った記録や西の明延からの尾根を登った記録もあるが、確かにいずれも使えそうな尾根だ。踵を返し三角点に戻って、西尾根ルートへと向かう。途中、屏風岩と呼ばれる大岩からの眺望を楽しむ。ただ、屏風というには迫力に欠く岩である。この先のピークを登り返せば、あとは下り一辺倒となる。やがて大きくジグザグに切られた道を下るようになるが、急斜面上のトラバースは滑落注意である。ホオノキの大きな葉が多数、道を覆っている。下りきって沢を渡渉し林道の登り口に出た。渡渉のついでに汲んで帰った沢水で作った焼酎のお湯割りは、意外にまろやかな味わいとなり、心地よく疲れた体に染み渡るのだった。
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