浅草岳・七夕の日はヒメサユリを訪ねて


- GPS
- 08:51
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,665m
- 下り
- 1,657m
コースタイム
- 山行
- 7:57
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 8:48
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・国道252号は、あいよし橋雪崩流失と出逢橋雪崩損傷のため、六十里越トンネルから只見橋まで通行止め。旧道を迂回路として整備中。 https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/518261.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
・例年、鬼ヶ面山登山口に自転車をデポし、田子倉只見沢登山口に車を停めて中先尾根から山頂を経て縦走路で下り、自転車で田子倉只見沢登山口に戻るが、災害による通行止めのため鬼ヶ面山登山口からピストンした。 ・昨年周回したレコ。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2433742.html ・夏の新潟の山は暑さ対策が必須。しかもこのコースは水場がない。 ・南岳からムジナ沢カッチ北側までは、足場が狭く草木で見えにくいが東側は断崖、一部はヤセオネを歩く。美しい景色や花々に見惚れて踏み外しや転落に注意する。ニッコウキスゲ、ヒメサユリ満開。 ・南岳から山頂までは8回アップダウンがある。下り時は足場が悪いので転倒注意。 ・夏季となりアキアカネが平地から山間部へ移動しており、アブブヨや羽虫などを捕食してくれる。ただし全く居ない訳ではない。山頂周辺はアキアカネの大群を見ることができる。 ・山頂や天狗の遊び場付近は残雪があり、ヒメサユリも蕾がまだあった。 |
写真
感想
私が勤める会社は、今年度から年5日以上必ず有給休暇を取得しなければならなくなった。取らないとマイナス査定になると言う。シフトの関係で土日の取得は不可、平日ならいつでも良いとのこと。せっかくだから七夕の日に休むことにした。
戻り梅雨で不安定な天候、白馬岳か苗場山に行きたかったが、どちらも11時から豪雨予想。ガス模様だが雨は降らない浅草岳へ。ヒメサユリがちょうど見頃を迎えている。七夕の日に姫小百合に逢いに行く。とてもロマンチック、牽牛の気持ちになる。
自転車デポしていつものように周回しようと調べていたら、国道252号が雪崩により橋梁崩壊で、六十里越トンネルから通行止め。毎年法面工事をしていたにも関わらず、橋を流されては致し方ない。現場の写真を見ると改めて雪崩は恐いと思った。
ネズモチ平からでは午前中に下山してしまうので、鬼ヶ面山登山口から縦走路を往復することにした。縦走路の圧倒的な景観と、鬼ヶ面山周辺のニッコウキスゲとヒメサユリのお花畑も見たいのが勝る。
4時に前橋を出発。蒸し暑く曇り空。朝焼け日の出すら分からぬほど雲に覆われていた。小出ICで下りて破間川沿いの国道252号を走る。急カーブから豪雪地帯らしくスノーシェッドが連なる道へ。単線で架線の無い只見線の線路が並行していた。
国道に見られたネムノキも、起きて葉を開き赤い花を咲かせていた、裸山のスラブを眺めて九十九折れを駆け抜け、6時15分六十里越トンネル手前の駐車場に到着。公示通りトンネルから通行止めで柵で閉鎖されていた。
昨年は砂利で今年は舗装された駐車場で快適。平日で通行止めなので誰もいない。出発し鬼ヶ面山登山口へ。すぐに洗堀された泥濘の道となり、新潟らしいと思った。しかし気温22度だが蒸し暑い。汗が流れ落ち、直ぐにタオルが重くなった。
裸山のスラブを見て、高圧線と反射板を過ぎて樹林帯内へ。草木の花々が咲き足が進まなくなる。ブナの巨木群や田子倉湖の景観に見惚れていた。南岳までは泥濘の緩い坂。サンカヨウの実やショウキラン、ギンリョウソウなど腐生植物が咲いていた。
南岳周辺からはアップダウンの連続、山頂までは8回ある。オニアザミとウツボグサから始まるお花畑。崩れたヤセオネから断崖脇のお花畑の縦走路へ。何気に東側は草木が生え覆われているが、足場の横50cmも満たない先は断崖絶壁。踏み外しや転倒に充分注意する。落ちたら200m以上先の沢に落ちる。絶対に助からない。
そんな危険な縦走路はきれいなお花畑が続く。いくつもの草木の花々、本命のヒメサユリ、ニッコウキスゲが咲き誇っていた。暑さとアップダウンは分かっていたので、淡々と歩き通し前岳分岐へ。ネズモチ平からの登山者が多いと思ったが、全くいなかった。
雪渓を直登した時に始めて二人の登山者と出逢う。下山までこの二人以外に逢うことは無かった。平日らしい独り占め散策。キンコウカの星形の花を見つけ、トキソウやワタスゲも眺める。ウラジロヨウラクの釣鐘花に見送られ浅草岳山頂へ。
祠にアオダイショウが居たので、白蛇ではないが神の使いと解釈し会話した。アキアカネの群生がたむろす山頂で記念撮影して潮見峠へ。本来なら、田子倉只見登山口から中先尾根の急登を歩いて来たのだが、通行止めで橋が無ければ先に行けない。
シラネアオイの葉が茂り、ウラジロヨウラクの花が揺れ、アカモノが咲く木道を下る。右に曲がると池塘と田子倉湖の眺め。モウセンゴケやコバイケイソウが植生していた。
大草原にある天狗の遊び場。ヒメサユリはまだ蕾だった。残雪も多い。誰もいないのでここで昼食を摂った。冷たいそばやデザートが美味しかった。甘いものは糖分40分後吸収で、必ず山行に役に立つ。合法的なブドウ糖ドーピング。
来た道を戻る。登山者の姿も無く、アキアカネの大群生が人が来たので大騒ぎしていた。アブブヨやメマトイ羽虫はほとんどいない。雪渓から下はアブブヨがぶんぶん回ってくるが、パワー森林香の効果で近寄れず去って行った。
往路もヒメサユリ、ニッコウキスゲの群生を観賞し、再びアップダウンを7回繰り返した。真っ黒い雲や冷たい風に吹かれたが遠景は良く、会津駒ヶ岳や燧ヶ岳を見ることが出来た。雨に降られず駐車場に到着。それでもシャツが絞れるほど汗かいた。
着替えて帰路へ。国道沿いのネムノキを観賞しながら車を流す。只見線大白川駅で停車中の電車があった。これだけ浅草岳に来ていて始めて電車を見た。一日4本しか運航しない電車なのでかなりレア。
関越道湯沢IC手前から土砂降り。谷川主脈もガスに覆われ見えない。関越トンネルを抜けても雨は降り続いていた。月夜野ICを過ぎたら雨は止んだが、渋川ICから蒸す暑く32℃。
七夕伝説に準え、織女織姫に見立てた浅草岳のヒメサユリを、牽牛彦星には到底想像つかない鬼面の私が逢いに出向いた山行。花々を優しく愛でる思いは、醜男の私でも充分気持ちが伝わったと思った。夏の花々はそっと愛を語り掛けてくれる。
浅草岳の姫様まだきれいに飾っていましたね、彦星も喜んだのでは?
今週末はこちらを予定していましたけど、妻のワクチン接種副作用が怖くて変更していました。
今年は姫様巡りは行けそうもないですね、Kのレコで行った気分を味わいますよ、それと尾根ガルラ南岳よりのアップダウンの連続の苦しみも(行に帰りに)思い出しますよ。
早く国道252号線が復旧を祈りますネ。
お疲れ様でした。
通行止めで周回は諦め、手短な往復にしました。鬼ヶ面山周辺はもう終盤、ムジナ沢カッチが満開でちょうど良かったです。ニッコウキスゲにヒメサユリのベストコンビは良いですね。
山頂から潮見峠はまだ蕾がありますから、来週まで楽しめると思います。特に天狗の遊び場周辺は残雪が多く、開花が遅いです。木道の所がまだ蕾が多数ありました。コバイケイソウとヒメサユリのコラボが楽しめます。
縦走路を往復したのは初めてです。田子倉只見からの周回ばかりしてますので、全く苦しく感じませんでした。アップダウンは主脈縦走や北アなどで慣れてますからね。全く気にしませんし疲れませんでしたよ。ただ美しい花々が足を引き留めてしまいます。花好きのさがですね。
国道252号は迂回路整備中と損傷橋梁検査中ですので、今年中には開通すると思います。ただすぐ冬季閉鎖になりますね。紅葉時期のドライブを心待ちにしてます。
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