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Yamareco

記録ID: 394597
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

中央アルプス縦走(宝劔岳〜越百山)

1993年08月11日(水) 〜 1993年08月14日(土)
 - 拍手
Junjapa その他1人
GPS
80:00
距離
23.0km
登り
1,796m
下り
3,384m

コースタイム

・8/12 
千畳敷7:40ー8:05稜線8:10−8:30宝剣岳(往復)8:40ー9:05稜線デポ地点9:10ー9:40島田娘・濁沢大峰コル9:55ー10:30濁沢大峰・檜尾岳コル10:55ー11:20檜尾岳11:55−12:55熊沢岳13:15ー13:55東川岳を望む岩峰14:05ー14:30東川岳14:40−15:00木曽殿越
・8/13
4:20起床 木曽殿越4:30ー4:45最初のピーク4:55−5:40空木岳5:55ー6:40赤梛岳7:00ー7:25南駒ヶ岳8:00ー9:10仙涯嶺9:40ー10:25越百山11:05ー11:25南越百山(往復)12:05−12:25越百山12:30ー12:55越百小屋
・8/14 
5:20起床 越百小屋6:25ー6:50(時計紛失発覚・探索)7:00−8:10林道ー8:30第二ゲートー8:45第一ゲートー8:55タクシー=9:22須原駅 
天候 8/11 晴れ
8/12 晴れ
8/13 晴れ
8/14 晴れ〜曇り〜雨
アクセス
利用交通機関:
自家用車
[往路] 8/11 小田原19:25=御坂峠=諏訪南IC=駒ヶ根IC=23.:20駒ヶ根駅P
    8/12 駒ヶ根駅P05:30=[バス]=しらび平++[ロープウェイ]++07:05千畳敷
[復路] 8/14 須原駅++駒ヶ根駅=小田原
コース状況/
危険箇所等
■概要
 学生時代のWV部の同期のNGW(以下N)kara夏休みにどこか行こうぜという誘いを受けたのが事の発端だった。最初は鼻息も荒く(笑)、北ア黒部の上の廊下などといっていたが、4泊5日はかかるだろうし、お前そこまで歩けるのか?などと云っているうちにだんだんとレベルが下がり、とうとうロープウェイで登れる山ということで中央アルプスとなったのだ。しかもNは、カミさんの実家である新潟からかけつけるというので「個人装備以外はjunjapaの方で頼む」というムシのいい話だ。しかたなくイモやらニンジンなどを買い込んでナンとか間に合わせた。8/11 23:00に駒ヶ根駅前集合ということで電話を置いた。
 中央アルプスはある意味では久恋の山だ。小秀山や南木曽岳など日本300名山ながら小兵としか言えない山に比べれば、やはりアルプスへの憧憬を一身にになう名山だ。中央アルプスにもその稜線上に経ヶ岳・木曽駒ヶ岳・空木岳・南駒ヶ岳・越百山・安平路山と六山もバランス良く配置させ、どれをとっても風格と威厳を持っている。忘れもしない大学3年の11月。当時アブラが乗りに乗っていたボクは全山縦走主義の一環としてリーダーとして縦走プランを計画した。その計画では、北端の経ヶ岳から摺古木山〜大平峠まで5泊で抜けるはずだったが、時ならぬ56豪雪により宝剣岳までにとどまり下山を余儀なくされたのだった。そのときのボクのショックと無念さは計り知れぬものがあった。それ以来、何度も中央アルプスに挑んできた。
 ・1980(昭55).11 中央アルプス縦走(宝剣岳で敗退) junjapa・O・H・F
 ・1985(昭60).09 中央アルプス縦走(木曽駒アタックのみ悪天敗退) 一川・junjapa ・1986(昭61).10 中央アルプス縦走(妻の体調不良で敗退)junjapa・junjapa妻
 ・1991(平3).5 中央アルプス縦走 (積雪で空木岳で敗退)junjapa・H2O
 ・1992(平4).8 中央アルプス縦走 (台風で檜尾岳で敗退)junjapa・HTK
 ・1993(平5).8 中央アルプス縦走(今回)
 実に6回目のチャレンジになったのだ。

■記録 
・8/11 一路、駒ヶ根を目指す。H2O氏宅に立ち寄りラジオを借りた。熟れに熟れたマスクメロンをいただく。これは檜尾岳の頂上でわれわれの胃袋においしく収まることになる。道はすいていて富士山に登山の明かりの列が見える。天気もよい。駒ヶ根駅には23:20に着いた。Nは、駅のベンチで寝ていた。駅前の赤ちょうちんでいっぱいやって気持ちよくなっていたらしい。なんでも前の週は、谷川岳の西ゼンにカミさんと行って来たらしい。結構キモを冷やすところがあり、細引きを出してカミさんを確保したりしたということだ。ツメでも他のパーティーに引っ張られて迷い、平標山に出たときは心底ホッとしたという。ワンボックスカーで二人で寝ていると、夜中2時ころ激しく窓をたたくやつがいる。起き上がると窓の向こうには暴走族になりきれない地元のイカれたあんちゃんが咆えている・
 「お前ら、地元の人間を舐めてんのか? ナンでこんなとこで寝てンだよ!? 公共の場所で寝ていいと思ってんのか?」と叫びながら、窓をさかんに叩いている。
 云っていることはよくわからないが、要はからんできているということだった。
 さっそくNが応戦して
「ナンだ、コノヤロー。どこで寝てたっていいじゃないか! てめえに関係ねーだろー!」
 興奮したアンチャンは、クルマの後ろに回り、ガチャガチャやっているうちに後ろのハッチバックを開けてしまった。
 Nは「おい、junjapa、どうする?こいつ」なんて云っている。
 アンちゃんは、叫びながら「仲間を呼んでくる」なんて叫んでいる。
 自分としては、こりゃ、このクルマをボコボコにされたら構わんと咄嗟に重い、チンピラのなだめすかし作戦に出た。
 「おぉ、わりぃな。明日の朝になったらどくからそれまで寝かしてくれよ。ジャマはしねーからさ」といったら、あっさり最後に「すんませんでした!」とかいってハッチを閉めていってしまった。
 朝、起きてみたらハッチバックのワイパーはしっかりねじ曲がって跳ねあがっていて、あらためて”殴り倒してやりゃよかった”と思いつつ、ワイパーの曲がりを直したのだった。

8/12
 千畳敷は一番のバスだったが、かなりの混雑だ。一昨年H2O氏と一緒にたべた豚汁定食を食して出発。さかんに「帰りは3時間待ちとなるのでバスのお客さんは早めに行動を」なんて放送している。景色はすばらしく八ヶ岳・南アルプス全山が見える。荷物は重い。極楽平から宝剣岳を往復する。昨年Hと来たときは、台風が来ていたが、今回はうれしいことに快晴だ。宝剣岳の頂上も人が多い。信州大の地質学科とかいう環境庁のレンジャーが宝剣岳のピークの尖った岩の上でにすくっと立ったのには驚いた。バランスのよい人だ。島田娘を過ぎると人が減る。稜線上にいてもマキ道に入ると草いきれで暑い。快調に飛ばす。檜尾のピークに11:20に着いた。昨夜のチンビラ騒ぎで寝不足気味。頭も痛い。全くだ。H2O氏にいただいたメロンで蘇生。熊沢岳あたりは、平凡な岩峰。Nはこのピークで昼寝。しかしどうしてこうまでハエが多いのだろう。体は歩いているうちにバンバン日焼けしてほてってくる。熊沢五峰を登り下りして14:30に東川岳頂上に着く。曲がった御料局の三角点がある。空木岳はH2O氏ときたときに見た雪をまとった姿の方が数段美しい。15:00に木曽殿越についた。2パーティー目だった。1泊2食で6500円。ちなみに350mLの缶ビールは600円だった。今晩はペルセウス座流星群の日。しかも今年は当たり年だという。
 越百山から南の状況を小屋のオヤジに訊くと憤然として「あんなところに行っちゃいかん! 迷ったらでてこれん。倒木だらけで、一本一本、回り込んで進まにゃならんで、そりゃ、大変だで」という言葉に相棒のNは、意気阻喪。もう越百小屋から下りようと言い出した。

・8/13
 昨日の木曽殿山荘は満杯。ひとつの布団に2人。これだから小屋は大変だ。04:30に出発する。05:40に空木岳頂上に到着。雲海と南アルプス全山が見える。06:40赤梛岳着。木曽谷からの風が強い。07:25南駒ヶ岳着。恵那山が見える。09:10仙涯嶺着。越百小屋に泊まった宿泊者とよく会う。途中、可愛い女子を連れた男と2人連れの筋肉マンの2パーティーが、大平からのパーティー。安平路避難小屋〜越百小屋が8時間のところ、迷って9時間30分もかかったらしい。中小川からの人にここで初めて会った。ナンでもかなりの増水らしい。10:25越百山着。11:25南越百山着。テントにはEureka!のテントがある。少し曇ってきた。
 この先の南下を自分としては相当こだわって、ふたりなら大丈夫だとNに働きかけたが、Nの意思は変わらず、下りたいという。今回はあきらめて越百小屋から下ることに決定した。
 12:55越百小屋着。素泊まりは2000円。
 素泊まりにしては高いと思ったけれど、しっかりした小屋。同宿者と山の話で盛り上がる。越百小屋の小屋番の話では安平路山付近に行きたいと女性の登山者が案内を頼まれたこともあったという。小屋番がやたら威張っている感じがした。

・8/14
06:25発。途中でNが時計をなくしたのに気付く。10分ほど探すがない。08:45第一のゲートに到着。そこでタクシーにのり、09:22須原駅着。このときにはすでに大雨となっていた。
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