ちくさ高原から三国平を経て天児屋山


- GPS
- 06:31
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 417m
- 下り
- 411m
コースタイム
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 6:27
天候 | 曇のち晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
傾斜の緩い広い尾根が続くため、積雪期はルートファインディング要注意。 |
その他周辺情報 | エーガイヤちくさ温泉。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
シュリンゲ
スノーシュー
|
---|
感想
ここのところ、天気の周期がいい具合に回っていて、この週末も移動性高気圧の中心が日本の真上にやってくる。前日までの強い冬型が大量の降雪をもたらし、今日は絶好の雪山日和となる筈だ。先週に続いて中国道を山崎でおり、波賀まで北上して鳥が乢トンネルを抜け千種に入る。ちくさ高原方向に車を走らせるとみるみる積雪量が増していく。一週間前とは質的に異なる路面状況だ。14年間暮らした東北の冬道を想起させる。何度も雪道で事故っているので、四輪駆動でセカントに入れ、ゆっくりと走っていく。普段閑散としているちくさ高原スキー場も、今日ばかりは大賑わいの様子だ。第1駐車場はすでに満車で、第2駐車場へと導かれる。来週あたりは孫にスキーデビューをさせてやるか、などと話しながら準備に取り掛かる。2メートルの積雪なので、駐車場でスノーシューを装着しよう。
前夜まで降り続いた新雪に覆われ、期待通りの銀世界が広がる。今日は土曜日だし、到着が遅めなのでトレースはあるに違いない、とふんでいたが、目論見通り、雪に埋もれた県道の上にはしっかりとトレースが付いていた。しめしめとばかり、トレースに沿って峰越峠(みそぎとうげ)へと上っていく。空は雲に覆われていて陽射しはないが、この雲のおかげで放射冷却を免れたのだろう。気温は意外に高い印象である。おかげで楽に峰越峠までやってきた。ここから三国平へと山道を入る。すると、目前の急な尾根の取り付きを、先行パーティーが賑やかに上り始めていた。軽口紛れのやり取りで、ここまでのトレースは彼らが付けたことを知る。ということは、先頭集団に追いついてしまったということで、ラッセルを覚悟する。この最初の急登をこなせば、あとはゆるゆると高原漫歩となるコースだ。その後しばらくはこの先行集団についていく。やがて薄日が差してきた。当方はのちのラッセルに体力を涵養すべく、早めの昼食をこの辺りでとることとする。勿論、例のkinuasa特製の巨大チキンカツサンドだ。先日購入したばかりの高性能保温水筒でアツアツのジャスミン湯を飲みながら、体を解凍する。サンドイッチを食べ終えていざ出発、という段になり、二人の男性パーティーが追い抜いて行った。あとになって気が付いたが、この方たちとは先週、駒が尾の登りで相前後して登っていたのだ。そしてさらに、スキー場で会話を交わした山スキーの3人パーティーがやってきた。ということになると、我々が三国平より先の天児屋山までラッセルをする確率は非常に小さくなったわけだ。
若杉天然林への分岐も江波峠も標識は完全に雪に埋もれて気づかぬうちに通り過ぎた。あとから来た単独行の女性に先に行っていただき、傾斜の緩い尾根をゆるりと上るとブナの巨木が立ち並ぶまっ平の三国平山頂に出た。山頂標識は完全に雪の中だ。先行のパーティーはみな天児屋山へと向かっている。その後を辿るように進むうち、だんだん青空の支配圏が広がってゆき、稜線も明るく次第に広々とした雰囲気に変わってきた。木々は見事な霧氷をまとい、光に輝いている。ますます深まる雪もトレースに助けられて難なくこなしていく。眼前が一段と明るくなり、パッと開けでついに雪原地帯に突入した。この空間の広がり、たまらない!昨年はずっと雲が取れずガスに覆われて、その合間の一瞬、この広がりの片鱗を見たに過ぎなかった。今日は真っ青な空が限りなく広がる素晴らしい日和になった。背後には雪の沖の山(おきのやま)が悠然と構えている。右手には、段ヶ峰(だるがなる)から先週登頂した大海里山を経て、駒ノ尾、鍋ヶ谷、舟木、後山と続く山稜が一望のもとである。一歩ごとに展望のページがめくられていき、感動が広がる。多種多様な形をした雪の造形を面白がりながら歩を進める。昨年、時間切れで断念した箇所を過ぎ、いよいよ天児屋山山頂をうかがう。広々と続く尾根に雪庇が形成されつつある。青空のもと、陽の光を反射してうねうねと続く白い稜線の先に、丸みを帯びた天児屋山の山頂が見えてきた。そして360度の眺望が広がる山頂に飛びだす。ここから先にはトレースはない、大通峠(おどれとうげ)へと続く尾根を見下ろし、その先の三室山と西へ伸びる真っ白な因幡高天原、そしてくらますを俯瞰する。
既に時刻は1時になろうとしている。風もなくさんさんと陽の降り注ぐ山頂を後にして下山を開始する。沖の山を正面に眺めつつ雄大な雪原を下っていく。豊かな陽の光に雪面はすでに重くなり始めている。これからまた寒波の到来である。ことしはまだまだ雪山を楽しめそうだ。満足この上ない雪の山行のさなかにも、次への期待がふくらんでいく。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する