沼津アルプス
静岡県
山キチどん
- GPS
- 01:28
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 1,293m
- 下り
- 1,278m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:37
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 8:58
| 天候 | 霧のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
復路：伊豆箱根鉄道伊豆長岡駅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
ルートは分かり易いが、総じて険しく、滑りやすい斜面でしっかり張られたロープが有効 |
写真
拍手手前の山は愛鷹山(1,504m)
前日南岸低気圧通貨で積雪2�冂�
手前は2等三角点「徳倉山」
裾野は愛鷹山(1,504m)が隠している
伝承で伝わっていたが発見されたのは平成になってからとか
手前は青薙山、七面山か
感想
沼津の朝は、濃い霧だった。平野部から駿河湾かけて霧に覆われた。沼津駅から山王通を東に進み、狩野川に架かる黒瀬橋を渡ると昨日の雪が凍結していてヒヤヒヤだった。黒瀬町で沼津アルプス北端の取付きを探すと民家の横に登山口の標識があった。急登して車道と交差すると香陵台の広場で慰霊平和塔の五重塔があった。登山道に進み振り返ると富士山が見え、霧に包まれた市街と五重塔を従えて素晴らしい景色だった。少し上ると東屋のある展望地があり駿河湾や安部奥、南アルプスの山々が見通せた。稜線に駱駝のような岩があり案内板を見ると“夫婦岩”とあったが如何なものかよく分からない。
北尾根から香貫山（かぬきさん193m)山頂に達すると狭い山頂に電波塔が設置され南側が辛うじて開け、この先に続く沼津アルプスの山々が確認できた。東に進むと桜台で桜が植樹されているので春になると賑わうことだろう。 三角点がある筈で探し回るが見つけられなかった。途中で「八重象山」の案内を見たが一体何処なのだろう。水道施設の先の出っ張りだったのだろうかよく分からないまま八重坂峠に下った。車道が越えており横山への斜面に取り付いた。滑り易い斜面でロープがしっかり張られているので心強い。
横山(182m)山頂は展望なく、横山峠から滑りやすい丸太階段を登り返して徳倉山(256m)に達すると2等三角点「徳倉山」があり、富士山方向だけが開けていた。小広い山頂は雪がしっかりあり低山とは思えない雰囲気だった。少し南に太平洋戦争時の機関銃座の跡地と案内があり、深い穴が開いていた。江戸時代に作られた馬頭観音の石碑があった。少し先に塩満（しおみち）広場があり嘗ては子供の遊び場であったと案内板にあった。此処からも富士山が展望できた。P282は象の背の岩があるが登山道は西側を巻いて知らないうちに通り過ぎてしまったようだ。急な滑る斜面をロープに掴まり志下坂峠に下った。
峠の南稜線は比較的なだらかで志下山(214m)に達した。「さざなみ展望台」の表示があり安倍奥や白峰南嶺、南アルプス主稜等の素晴らしい展望が得られた。南の縦走路を下ると「奥駿河パノラマ台」があり駿河湾の展望が満喫できた。駒込峠から小ピークを越えると志下峠で先程の志下坂峠と紛らわしい。“ぼたもち岩”と標識のある岩があった。此処から鷲頭山への登りは等高線の詰まった険しい道だが直接尾根に取り付かず谷へとトラバースして行った。谷間の果ては垂直の大岩壁で中将岩と案内があった。此は、本三位の中将、平重衡所縁の祠があり、壇之浦の合戦で捕らわれた中将が鎌倉に曳かれ、逃げ出した中将が隠れた所とされている。此の上の小鷲頭山で切腹、中将終焉の地として祀られている。
中将岩からトラバースして尾根に戻り、ロープに掴まって急登斜面を這い上がった。小鷲頭山(330m)山頂からは駿河湾と南アルプス、富士山の展望が得られた。“終焉切腹の場”の標識があり、平重衡に手を合わせた。鷲頭山(392m) へも急登続きで山頂は展望良く、鷲頭神社の祠が鎮座していた。鷲頭山が沼津アルプスの最高峰で、低山ながら登り応え十分の山域だ。東への下りも急斜面で雪解けの雪や氷が雨のように降り注ぐ中、ロープに掴まって下っていると男性が一人登ってきた。此の後3パーティーと出会い平日ながらそこそこの登山者がいるようだ。
多比峠からは「ウバメガシ岩尾根」と指導標にあり、さざれ石のような岩の厳しい稜線となった。大平山の直下まで来ると“多比口峠”が現れ、此も先程の“多比峠”と紛らわしい。大平山(356m)も急登で山頂では2パーティーと出会った。南南西方面が僅かに開けていた。小ピークを幾つか越えると金山のコルで少し先で新城尾根が分岐した。P219は山名を期待したが何もなく大嵐山(191m)を目指した。アップダウンが続き直下に到ると石切場の跡があり登山道の横が垂直に切り立っていた。
急斜面を這い上がり山頂域に達すると柵で仕切られ、「立入には所有者の許可が必要」との記載があった。柵の隙間から這い出て大嵐山に達した。日守公園として整備されたエリアで展望台が設置され双眼鏡も備え付けられていた。山頂には「大嵐山」の表記は一切なく「日守山」と記されていた。傍らの三角点も3等「日守村」だった。展望は素晴らしく富士山から箱根、伊豆スカイラインの山々が望めるが富士山に雲が掛かりだした。眼下の平野部には伊豆箱根鉄道の列車も俯瞰することができた。
下山路も日守方面がメインで茶臼山方面は登山地図では赤点線道となった。標高が100mを切り、登り返すと最後の山、茶臼山(128m)で展望が良く箱根から流れる山々が素晴らしい。南東方向になだらかに下りると先端部に天神社の祠があった。急なコンクリートの参道を下り狩野川畔の赤道橋口登山口に下り立った。少し上流の松原橋を渡り、右岸堤を歩いて北条氏邸(円成寺)跡に到った。発掘作業などはこれからで今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の関連施設として暫定公開されているようだ。
北条氏邸跡を抱き込むように尾根が張出し西側の尾根に登山道があり登って行くといくと、郭跡のような広場が2箇所見られた。丸太階段が整備された登山道で守山(102m)山頂に到ると東屋がありその手前には柵に囲われ4等三角点「守山」が窮屈そうに設置されていた。山頂からの展望は良く今日歩いた沼津アルプスの稜線が顕著なピークを見せて横たわっていた。東方向にも下山路があり住宅地の裏手に下りてきた。
帰りの列車まで時間があるので伊豆長岡駅から列車に乗る前に韮山反射炉を見に行った。工事等で韮山古川を渡るのに苦労し、遠回りをして辿り着いた。明治日本の産業革命遺産として整備され、北方にある江川太郎左衛門邸跡と合わせて観光客が訪れていた。伊豆長岡駅に戻って、東京行きの“踊り子号”で伊豆を後にした。
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