岩倉川樽ヶ沢遡行・本流下降

- GPS
- 05:02
- 距離
- 5.8km
- 登り
- 602m
- 下り
- 613m
コースタイム
- 山行
- 5:03
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:03
天候 | 晴れ→雨→曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【樽ヶ沢遡行】 ・入渓すると序盤から滝が連続するが、2連のCS滝のあるゴルジュまでは全て快適に登れる。 ・ゴルジュ内の9mCS滝は遠目には登れそうにないが、実は岩をくぐってCSの裏から登ることが出来る(V,A1)。今回はカム+アブミを1箇所使ってA1したが、フリークライミングの得意な人ならフリーで登れそうである。 ・ゴルジュを過ぎるとまた快適な滝が続き、多少平凡になってきたかと思う頃、上部の核心となり得る8m滝が現れる。左側壁を微妙なバランスでフリーで登れるが、かなり難しい(VI-)。右岸から容易に巻けるので無理しない方が良い。 ・1070m右岸枝沢出合にある2段10m滝以降は暫く平流となるので、1100m左岸枝沢で林道に上がった。堰堤が1つと多少の茨があるが、それほど大変ではない。 【本流下降】 ・今回は960m右岸支流の下降から入渓したが、ガレが長い沢だったので、東京起点100に記載の、1本下流の枝沢から下降する方が良いかもしれない。 ・岩倉川本流は所々泳いだりクライムダウンするところがあるが、総じて容易である。2段7m滝右岸から巻けば容易。スダレ状13m滝は大きさの割に下りやすい。 ・1つだけ出てくる堰堤は、右岸から巻く。多少高巻いた方が良い。 |
写真
装備
備考 | ・ラバーソール適 |
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感想
【計画の経緯】
当初この日は柿其川本流のみの予定だったが、柿其川が想定以上に早く終わったので、この辺りで柿其川と並び人気のこの沢へ。
【遡行】
今日は猛暑で、さっきの柿其川で濡れた服を着ているのに、入渓までの十数分の歩きが暑い。入渓したら、必要以上に水を浴びるルートで登るのが、快適。
見応えはあるが簡単に登れる滝をいくつも越えていくと、通常巻かれるゴルジュ登場。確かに厳しそうだが、ここで攻めないと登り応えのある滝がないので、一応下の4m滝を登って偵察に行ってみる。と、何やら落ち口のCSの手前をエイドすれば登れそうではないか。ということで、ロープを出して、カムやアブミも出して、登攀開始。下の方を激シャワーを浴びながら登ると、なんと、奥に光が。胎内くぐりで登れるのか?と、期待させる展開。いざ、奥へ行ってみると、登れそうだがフリーでは微妙に登れない。戻ってCSの手前も今一度見てみたが、ここよりは奥の方登り易そうなので、岩の間にカムをきめてアブミをかけ、A1。その上も立体的でバランシーなムーヴで面白い。そして、岩の隙間からひょっこりと顔を出す。良く登られている沢にも、こんな未知の部分があるのだから、沢登りは面白い。フォローもそれほど苦労せずに登ってきた。
ここからも快適な滝が続いたが印象は薄く、次の難所は8m滝。これは見た目には大したことなさそうな滝で、tamoshimaが左壁をフリーソロしようとしたが、何だか難しいので、ロープと登攀具を出す。何だかプロテクションの効きもいまいちなのでハーケン2本とカム1つをきめて、きわどいムーヴを2,3回やって何とか落ち口へ。「いやー、想像以上に悪かった。しかし、フォローはゴボウすれば普通に登れるだろう」なんて思っていたが、それは大間違いだった。2番目に登ろうとしたON澤は、ゴボウしようとしてバランスを崩しフォール。その後も復帰に苦労してもう一度核心部にやってきたが、結局小ハングのせいでゴボウもうまくできず、諦めて巻く。次にchelsea620がトライしたが、やはりゴボウがうまくできず、手掛かりとして追加したアブミもうまく使えず、撃沈。彼も右岸巻き。「見た目の10倍難しい」とは、chelsea620の談。ここは容易に巻けるから良かったが、ハングしていてもフォローできるだけの技術をつけておく必要が明確になった。
その後は大したものもなく詰めて、沢下降し始めるころに、雨が降ってくる。ガレていてろくでもない沢で、樹林の中で暗いのもあって、テンショウダウン。無心で下る。
岩倉川本流に出てしまえばまた綺麗な沢。特に難所もなく、泳ぎも交えつつさくさく下っていけて楽しい。途中、13m簾状滝の下では2人組の釣師に出会った。どこから入渓したのか分からないが、彼らもなかなかの遡行をやるものである。
最後は堰堤を1つ巻いて、橋の袂へ上がって終了。林道をほんの少し歩くだけで入渓点だった。優れた周回ルートである。
【総評】
樽ヶ沢は登れる滝が連続する面白い沢で、ロープを多用すれば初級者から、難しい滝を登れば上級者まで楽しめる。下山が長いのが玉に瑕だが、岩倉川を下降すればなかなか面白い。2級。
岩倉川本流は、遡行対象としては初心者〜初級者向きで、容易だがそれなりに美しいので、花崗岩の沢に初級者が親しむのに向いている。1級。
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