【日帰り】庚申山・皇海山(銀山平⇒庚申山⇒鋸山⇒皇海山⇒六林班峠⇒銀山平)&あしかがフラワーパーク



- GPS
- 14:15
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 1,776m
- 下り
- 1,776m
コースタイム
東京⇒中央道差の藤岡IC⇒あしかがフラワーパーク⇒銀山平キャンプ場泊
<2日目:5月4日/皇海山日帰り>
銀山平キャンプ場4:10⇒4:17林道ゲート⇒5:05一ノ鳥居5:08⇒6:08庚申山荘6:35⇒7:36庚申山⇒10:00鋸山10:03⇒10:33不動沢のコル⇒11:24皇海山11:30⇒12:00不動沢のコル12:15⇒12:50鋸山13:11⇒14:24六林班峠14:30⇒16:37庚申山荘16:50⇒17:30庚申七滝(一ノ鳥居)⇒18:27林道ゲート⇒18:35銀山平キャンプ場
行動時間:14時間25分(休憩含む)
天候 | 5月3日:晴れ 5月4日:晴れ 5月5日:晴れ 5月6日:晴れ→下山後山頂付近ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・登山ゲート傍に3〜5台くらい停められるスペース有 ・かじか荘から林道を少し上った所に登山者用の駐車場有(こちらは15台くらい駐車可) ※今回はかじか荘近くの銀山平キャンプ場に連泊したので、キャンプ場に駐車したままでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【皇海山】 ■登山届■ 登山口にある国民宿舎かじか荘に提出 ■コース状況■ ※今年は例年よりも積雪量が少ないようです。 不動沢のコル〜皇海山山頂までの急登で六本爪アイゼンを使用しましたが、無くても平気で登って下ってる人はいました。 (私個人としては、登りはノーアイゼンでも行けるけど、下りはアイゼンあったほうがいいな〜という程度) 今回は気温も低く、心配していた腐れ雪の踏み抜きもなく、ザクザク歩ける良い感じの雪質で良かったです。 ※CTが長いので、日帰りの場合は日照時間が長い時期を選んだほうが良いです。 ※水場が少ないので、真夏よりも少し涼しい初夏や秋の初めくらいがベストシーズンかも <銀山平〜庚申山荘> ・特に危険箇所はありません。 ・一の鳥居までは林道歩き。※落石注意 一の鳥居から庚申山荘まではハイキングコースのような登山道です <庚申山荘〜庚申山> ・山荘から大胎内付近は、つららの滴る岩場を登ったり、鎖や梯子場があったりと、少しアスレチックな区間があります。 短い区間ではありますが、八峰キレットに雰囲気が似ている気がします。 ・大胎内を過ぎると、所々残雪が出てきますが、雪がしまっていたため歩きやすかったです。(庚申山までの人はアイゼンなくても大丈夫です) <庚申山〜鋸岳> ・庚申山から渓雲岳の間に笹藪こぎが必要な場所があります。 短い区間ですが、背丈よりも高い藪を漕ぐので少し大変です。 ・薬師岳付近には雪がまだたくさん残ってます。 ここから左手に折れて少し下っていくのですが、トレースが不明瞭で少し道がわかりにくいです。 ・薬師岳の先に1.5m程の雪の壁を登る所があるのですが、足場が滑って登りにくいので、腕力のない女性は苦労するかも。 ・薬師岳を過ぎて30分も歩くと最初の鎖場が現れます。 ここから鋸岳までは鎖や梯子が連続して現れるのですが、注意して通過すれば特に難しいところはありません。 ただ人為的落石が多いので、先行者が居た場合は離れて行動したほうがよさそうです。 <鋸岳〜不動沢のコル> ・鋸岳を過ぎると長いロープを下っていく場所があります。 <不動沢のコル〜皇海山> ・不動沢のコルから暫くは、残雪の急登が続きます。 ・ここからアイゼンを装着する人多数 ・急登を過ぎ、傾斜が緩くなってくると山頂はもうすぐです。 <皇海山〜鋸山までピストン> <鋸山〜六林班峠> ・ある意味このルートの核心部。 ・笹がかなり深く、踏み跡をロストしやすいので注意してください。 マーキングも間隔が広い所が多いので、ガスっていて視界が悪い時には要注意!! ・笹に隠れて足元が見えない所があるので注意してください。 (笹の下に隠れて、滑りやすい凍結箇所や足を引っ掛けやすい倒木があるので注意) ・今回、残雪が登山道を覆い隠していて、尚且つ雪上にトレースの無い箇所がありました。 見える範囲にマーキングもなく完全にルートをロスト!同じくロストしてる他の登山者と一緒になって15分くらい右往左往しながら道を探し出し事なきを得ました。(内心、鋸岳まで戻って庚申山経由で下山しようかと考えたほどです) ・六林班峠からの下降点には一応看板があります。 その手前の登山道脇に矢印型の看板?があって凄く紛らわしいのですが、下降点はその矢印看板ではありません。そのもう少し先が下降点です。 (矢印型の看板近くに、やはりこの看板によって下降ルートを探したであろう踏み跡があるので、つられないよう注意! <六林班峠〜庚申山荘> ・距離が長いです!嫌になるくらい長いです!山腹トラバースの連続です! 滑りやすいトラバースが多いので注意。 ・また道が細く、笹で足元が見えにくいので足を踏み外しに注意。 長時間縦走で足が疲れてくる頃なので気をつけてくだい。因みに今回5回ほど踏み外しました。 ・意外と気が抜けないルートでした。 <庚申山荘〜銀山平> ・あとは往路と同じ道を戻っていきます。 ■トイレ■ ・銀山平キャンプ場…ログハウス調のとても綺麗なトイレです。 ・庚申山荘…とても綺麗なバイオトイレが外にあります。 ■水場■ ・銀山平キャンプ場…普通に使えます ・林道の水場…普通に出ていました。 ・庚申山荘…外の水道は凍結していて使えません 小屋内の水道を使わせてもらいました。 庚申山方面へ少し登った所にも水場は普通に流れてました。 ・六林班峠から下った所の水場…というか沢水は何箇所もあります。 ■温泉■ 【皇海山周辺】 <国民宿舎かじか荘> ・大人600円 ・ボディソープ・シャンプー・トリートメント・ドライヤーあり ・露天風呂あり http://www.kokumin-shukusha.or.jp/annai/ken/totigi/209041.html ■宿泊地■ <銀山平キャンプ場> ・持ち込みテント1張:1500円+利用料1人:300円 ・芝生の平坦なテントサイトでとても快適 ・併殺されているトイレも綺麗 ・水場(調理場)有 ・お風呂はかじか荘の温泉を利用 http://www.city.nikko.lg.jp/ashio_kankou/kankou/ashio/shukuhaku/ginzan.html |
写真
かじか荘から車道をあるいてゲートに到着。
ゲート前には3〜5台駐車スペースがあるので、空きがあればここから出発することもできる。
※写真は下山時に撮影したもの(朝は真っ暗で撮影できなかった)
凄いな〜と思って眺めながら通過したら、なんとこの先にある同じような氷柱の岩場を登るハメになるとは(笑)
雨のように滴り落ちる水滴をモロに浴びながら、岩場のような砂場のような脆い斜面を登って行きました。
この日は晴れているものの寒気の影響で気温が低かったせいか、雪がしまっていて踏み抜くことはありませんでした。
(昨年のGWの記録では踏み抜きが凄かったらしいのですが、今年は積雪量も少なく4月〜5月の気温が低いせいか丁度良い感じでした)
←1.5m程の雪の壁というか段差
ステップが切ってあるものの、溶けかけた雪がツルツル滑ってよじ登れないw
壁の脇にある木の根につかまりながらなんとか這い上がりました。
そしてそこから7分程度で鋸山に到着!
庚申山から鋸山までCTは2時間なのに、30分多く2時間半も掛かってしまった。
確かに少し渋滞し、途中ルート探しでウロウロしていたけど、なぜこんなに時間がかかったのかわからない。
とにかく時間が押してきたので先を急ぐことにした。
←不動沢のコルの先から残雪が多くなり、暫く急登が続くので、ここで6本爪アイゼンを装着。
相方はノーアイゼンで簡単に登っていったので、慣れてる人はアイゼンがなくても平気かも。
途中不動沢のコルへ向かう辺りで正規の登山道から外れて軽く道迷いし(笹薮漕いだり)、コルでアイゼンを脱ぐのに手間取ったりしたものの、丁度CT通りの1時間20分で鋸山へ戻って来ました。
そしてここで行動食を食べながら作戦会議。
予定通り六林班経由の下山だとCT5時間30分。鋸尾根ピストンの下山だと4時間30分。六林班経由だと下山が19時頃になりそうだ…。
しかも六林班付近は道迷いも多いと聞く(しかも今回なんでもない所で結構ルートミスをしている)…安全策としては登ってきた鋸尾根を戻るほうが確実。
どちらから下山するか迷っていると、単独行の男性が私達を追い越して六林班方面へと下っていった。
とりあえず背丈以上の笹をかき分けながら先へ進み、遠くにあるマーキングを探し当ててなんとかルートに復帰することが出来た。
←これが正規ルート…って足元は見えないし分かりにくいわ!
そして次の問題は峠からの下降点が見つかるかどうか…そう危惧しながら歩いていると、登山道脇の樹木に標識らしいものがあった。
←矢印の様な標識が直角に曲げられているので、下降点かと思って辺りを見ると、左手の笹薮に薄い踏み跡があった。(この標識に騙されてる人多数)
しかしここは下降点ではないので注意。本当の下降点はここからもう少し先。
←笹が倒れて道のようになってますが、正規の登山道(笹の下に踏み跡がある方の道)を通ったほうが歩きやすい。
しかしそれにしてもスパッツがないと靴の中に笹ゴミが入りまくり!
六林班峠から2時間で天下の見晴分岐を通過。
これでも結構ガンガンとばして歩いていたのにこのタイム……ここの地図上のCTはかなりシビア!
このルートは余裕を持って計画を立てたほうが良いと思う。(じゃないと、笹に隠れた細いトラバース道を踏み外して滑落しかねないので…5回くらい踏み外してコケました)
そして六林班峠から2時間7分で庚申山荘に到着。
ここでまた水を補給して出発。
出発してすぐに銀山平から登ってきた人とすれ違い「今から下ると暗くなっちゃうよ」と心配されたのだが、荷物を全てテントに置いてきてしまったので、何としてもテン場まで下らなくては!そして何よりもかじか荘のお風呂の時間が8:00までなので、それに間に合うようにしなくては!
この分だと明るいうちにテン場に辿り着けそうだし、お風呂にもゆっくり入れそう。
先が見えてきたので、のんびりとおしゃべりをしながら林道を下っていった。
←林道途中で見かけた『青い鳥』
幸せはこんなところにあったんだな〜
感想
2013年のゴールデンウィーク後半は4連休。
今年の連休は全日最高の好天に恵まれて、本当に思い残すことのない山行が楽しめました。
まず1日目の5月3日は、東京からレンタカーで移動しつつ途中の『あしかがフラワーパーク』に寄り道して、今が見頃の藤の花『大藤』を見て来ました。
あしかがフラワーパークの藤の花はずっと見たいと思っていたので、初夏らしい爽やかな風になびく藤棚を見ることが出来て本当に感動!見に行って本当に良かった!!
そしてそのまま皇海山の登山口がある『銀山平』へ移動。
道すがら『足尾銅山』の『小滝抗跡』などの遺構を眺めながら、1日目の宿泊地『銀山平』に15:00ごろ到着。
銀山平から皇海山への周遊コースは、標準CT13時間50分の長丁場。
普通は前日に『庚申山荘』まで登って翌日皇海山を目指すものらしいのですが、そこを敢えて日帰りで行ってみようー!ということで、この日は麓の銀山平キャンプ場でテント泊。
登山届を出す『かじか荘』や連泊申し込みをした『銀山平キャンプ場』の管理人さん達に「翌日日帰りで皇海山へ登る』というと、異口同音で「普通15時間はかかるから今日のうちに庚申山荘まで行ったほうが良い」と心配されてちょっと不安になった。
しかし時刻は15:30…CT通りだと『庚申山荘』に着くのが18:00。
この時間からもう登る気力が無くなっていたので、翌朝早発ちすることにしてこの日はキャンプ場でゆっくりと休むことにした。
そして2日目は『皇海山』登山。はっきり言って心配だったのが
1.日帰りでこのコースを歩けるかということ
2.残雪の状況…特に残雪の状況は事前に参考になるレコがなく、前年のGWのレコを読むとかなり雪の踏み抜きでCTオーバーしたいう報告も…
3.六林班付近の道迷いと笹藪漕ぎ
結果、どれもギリギリの状態でなんとかクリアした感じ。
時間もギリギリ日没に間に合うくらいだったし、道迷&ルートを外したことも正直何回もありました。
強いて言うなら、雪の踏み抜き地獄がなかっただけマシだったかなという印象。
だけど、鎖場あり・残雪あり・藪漕ぎあり・道迷いあり・トラバース地獄あり・林道歩きありと、このコースは本当に飽きることがなくて、本当にもう笑いが込み上げるほど楽しかったです。
3日目:足尾銅山廃墟巡りと丸沼高原からの日光白根山
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-295657.html
4日目:前日開山したばかりの二荒神社からの男体山ピストン
と順次更新予定です。
いやぁ〜〜久々のヤマレコ登場ですね
お元気そうで安心いたしました。
久々なのに相変わらずの健脚は変わっていないようですね
庚申山・皇海山エリアは全く行ったことが無いのですが、その理由はスリルのあるところが苦手なわけです。
今回のロングコースで「足ボロボロ」とかの様ですが、それも満足感の一種ですね
ロングコース、お疲れ様でした。
私も同じコースを、17年前の晩秋に一人で歩きました。
もうほとんど消えかかっていた記憶が、-TIROL-さんの記録で蘇ってきました。
六林班峠からの下りは、とにかく長かったのは覚えてましたが。
こんなハードな山の翌日以降も、更に登山なんですね
ホント、お疲れ様でした!
TIROLさん、お久しぶりです。
レポを拝見しながら、3年前に単独行で鋸〜六林班間でコースロストして、とても心細くなってしまったこと、六林班からの巻き道の崩落トラバースで何度も滑落しそうになったこと等、を思い出してしまいました。
もしもう一度行くとしても単独行はもう勘弁なコース、
日帰りは健脚必須だし、実線ルートとはとても思えないルートだし、ある意味一番ハードだった思い出のコース、本当にタフなコースですよね。
>hachiさん
どうもお久しぶりです
年明けから就活してニート脱却したので、随分とご無沙汰になってしまいました。
庚申・皇海山エリアは確かにスリルありましたね。どちらかと言うと道迷いのスリルがメインでしたが、皇海橋の方から登ればそれほどスリルはないようですよ。
ただしアプローチの林道で車がボロボロになるそうですが…
>masaiさん
こんにちは〜masaiさんも同じコース歩かれていたんですね
六林班峠からの下りは17年前からとにかく長かったということがなぜかツボに入ってしまいました(笑)
実は、下山した日はもう疲れきっていて「明日の登山はやめにしてキャンプ場でのんびりするか観光でもしようかな〜」なんて思っていました
翌日起きたら復活しましたが、下山した日は食事をする気力もなくてビールだけ呑んですぐに寝てしまいました
>kazさん
こちらこそお久しぶりです!
実は今回の山行前にkazさんのレコ拝見してかなり参考にさせてもらってました
丁度同じような時期の山行記録だったのでとてもタメになりました。ありがとうございます。
そして実際自分が歩いた感想としては、kazさんのレコと全く同じ感想です
巻き道の左荷重は地味に効いていて翌日にも影響があったほどだったし、道迷い時の孤独感は単独行なら尚更だったと思います。
色んな意味で登山技術の総合デパート的なタフなコースでした。
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