雲取山〜寺山☆新雪の山と谷を巡って


- GPS
- 04:59
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 639m
- 下り
- 645m
コースタイム
天候 | 曇り時々雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雲取峠では膝上までの積雪 雲取峠からはスノーシューで歩行 ニノ谷は立命館ワンゲル小屋までは雪が深い |
写真
感想
北山のあたりは低い雲がかかっているが、比叡山や市内の上空は晴れているようだ。比叡山の北尾根の先にある横高山や水井山の山頂のあたりはすっかり白い。久しぶりに比叡山から縦走しようかと考え、八瀬の登山口で出発の準備を整えていると途端に冷たい雨が降ってくる。先程まで晴れていた空は一瞬にして低い雲が広がった。冷たい雨よりは雪の中の登山の方がいいだろうと考えて山行先を変えることにする。
花背峠を越えるとすっかり雪景色だ。道路も除雪はされているのだろうがみぞれ状の雪が残っている。別所の雲取山の登山口近くの駐車場は10センチ近く雪が積もっていた。
スキー場へと向かう林道を歩き始める。夏道は植林の谷筋を歩くことになるがしばらくは積雪は少なく、道はわかりやすい。寺山峠に至ると積雪が一段と深くなる。ここでようやく久しぶりに雪用のゲイターを装着する。
立派に成長した大きな杉の回廊を辿って一ノ谷に下る。渡渉を繰り返しながら沢を上流に進んでゆくと、忽然と林の中に雲取山荘の山小屋が現れる。まだ積雪は少なく、夏道が明瞭だ。上流の出合からは左俣に入る。峠の手前で突然、雪が深くなり、ここでスノーシューを履く。
雲取峠に到着すると雲取山と雲取北峰への道標がある。雲取山にはかなりの回数、足を運んでいるつもりだが、この一ノ谷から雲取峠への道を辿理、北峰を訪れたのは3年半前の夏以来だ。その時には雲取北峰への道標などはなかった。この北峰自体があまり知られておらず、多くの登山者が北峰によらずに山頂に向かっていた。
雲取峠からは勿論、北峰を目指す。すぐにも霧氷を纏う樹々が現れる。雲取峠からハタカリ峠へと続く稜線の小ピークも霧氷で真っ白になっている。北峰に到着した時には折しも雪が止んで、一ノ谷を挟んで対岸に地蔵杉山までの展望が開ける。
晴れていればその先には皆子山、比良山系の壮大な景色が広がるのだが、この日は一ノ谷の雪景色を眺めることが出来るだけでも有難い。
北峰から西斜面をトラバースしてニノ谷の源頭から雲取山に登り返す。霧氷を纏ったリョウブのアーケードの中を進み、雲取山の山頂にたどり着く。
雲取山からは積雪したニノ谷を下降する。谷を塞ぐように横たわる数本の倒木を越える必要があるが、その他は特に難しい箇所はない。やがて美しいV字の谷の先に立命館大学のワンゲル小屋の四阿が見えてくる。
ワンゲル小屋を過ぎると谷を流れる沢は平流となる。幾度も渡渉をすることになるが、ワンゲル小屋を過ぎると急に積雪が少なくなり、場所によっては雪がない。一ノ谷に合流すると谷に沿って林道を下降する。崩落した林道の二箇所の渡渉はニノ谷の渡渉よりも難易度がよほど高い。
下山は寺山から東尾根を下降するつもりだったのだが、寺山に向かうのにその西に突き出した尾根のピークp861を辿ることにする。地味なところではあるが、地図で見ると非常に複雑な地形が広がっているこの尾根に前々から足を踏み入れてみたかったのである。
p861から北西に伸びる尾根に取り付くのだが、これがなかなか大変な尾根であった。尾根の下部はかなりの急斜面で、なおかつ馬酔木やシャクナゲの潅木の藪が濃い。登るにつれてシャクナゲは姿を消し、徐々に尾根は緩やかになるが、今度は着雪した馬酔木の藪が歩行を邪魔する。
P861のピークは馬酔木の樹に囲まれており、プレートの類も見当たらなかった。ピークから馬酔木の藪をかき分けて尾根を東に進み、区界尾根が近づくとようやく植林の尾根となり、歩きやすくなった。
尾根上の最近つけられたものと思われる林道を辿り雑木林の広がる平坦な寺山にたどり着く。今頃になってようやく雲の切れ目から青空が覗く。
寺山の東尾根はすぐに二俣に分かれる。左手の尾根はスキー場跡に下降するようだが、かなり急峻だ。右手の植林との境界を下る尾根を辿ることにする。尾根の下部で右手の植林を下るとすぐに林道に出る。駐車地に戻り、花背峠を越えると前日に引き続き、この日も京都の市内はすっかり青空が広がっていた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する